『天籟魔訶─後篇─別有天地非人間』 GM:鳩麦

メイン 見学

PC1"烈破剣"(パイライト 真堂 光磨(まどう こうま キャラシート PL:EXst
PC2"六華拵"(りっかそん 御影 肖子(みかげ しょうこ キャラシート PL:いちま
PC3"剣匠卿"(ソードビート 真堂 啓介(まどう けいすけ キャラシート PL:しんごろ
PC4"貫く邪眼"(デモン・ストレイト 黒瀬 直(くろせ なお キャラシート PL:粘土

  • PR
  • MA1:912年
  • OP1:真堂光磨
  • OP2:御影肖子
  • OP3:真堂啓介
  • OP4:黒瀬直
  • MA2:998年
  • OP5:合流戦
  • MA3:1592年
  • MI1:情報共有
  • MA4:2013年
  • MI2:敵情調査
  • MI3:隔都迎撃
  • BA1:真堂啓介
  • BA2:御影肖子
  • BA3:黒瀬直
  • BA4:真堂光磨
  • MA5:××月××日
  • CR1:マスターカルラ
  • CR2:天籟魔訶
  • ED1:真庭丹とうか
  • ED2:火乃江荊/真堂啓介
  • ED3:篠内カエデ
  • ED4:御影肖子 黒瀬直
  • ED5:真堂光磨

  •  関連セッション
      『刃鋼の閃き、黄昏を裂いて』 GM:森田
      『鹿島四方幡血風譚』 GM:鳩麦
      『鹿島四方幡浪漫飛行』 GM:森田
      『foRest』 GM:鳩麦
      『狼牙の女、野望に猛ること』 GM:森田
      『ジャンクヤード・ハイキングデイ』 GM:森田
      『その抱擁は誰が為に』 GM:鳩麦
      『天籟魔訶─前篇─村南村北行人絶』 GM:鳩麦


    【2013年】


    少女:その日は、双子の妹の18歳の誕生日だった。
    少女:あくまで”私の”では……何一つ、秀でた箇所の無い姉のものでは、なく
    少女:「……」
    少女:両親に愛されて育った、優秀な妹の為に用意された誕生日ケーキ。
    少女:───今は私の目の前にある、そのショートケーキを見て
    少女:「………ほら、歌って?」
    少女:声をかける。テーブルの傍、椅子にこしかけた両親に。
    少女:……身体中の穴という穴から血を噴き出し、骸と犯した両親に。
    少女:「ハッピーバースデー、って。」
    GM:…………………………返事は無い。
    少女:「ふふ……あはは」
    少女:グチャ
    少女:足元に転がる、妹の死骸を踏んだ感触。
    少女:「は~~……あ。何しようかな、これから。」
    少女:何ができるのかは分からないけど、不思議と、何かが出来る予感はあった。
    少女:「……」視界に映る、不定形な力の塊のような波。
    少女:……庭の先、そのずっと向こうにある、大きな波を見て。
    少女:「……まずは、あそこに行ってみよう。」
    少女:口の端を歪めると、テーブルの上、所々に赤色が付着したショートケーキへと、フォークを突き立てて
    少女:「あ」
    少女:大きく開けた口に放り込む。
    少女:「………ん、美味しい。」
    少女:口元のクリームを拭き取って
    少女:「今日が”私”の誕生日だ。」
    少女:「そうだねぇ、夢は大きく」
    少女:差を均し
    少女:等しさを与え
    少女:上下の溝を生む”何か”を消し去った、その先に
    少女:「”世界平和”といこうかな。」
    少女:きっと、私の求める世界がある。



    GM:では定刻になりましたので
    GM:天籟魔訶討伐セッション 後篇
    GM:始めていきたいと思います
    GM:皆さん宜しくお願いします
    真堂 光磨:よろしくお願いします
    真堂啓介:よろしくお願いしますー!
    御影 肖子:よろしくお願いします~!
    黒瀬直:よろしくおねがいします!
    GM:では、前編と一緒ではありますがトレーラーをまずは

     "天籟魔訶"セル

     2015年12月6日
     αトランスを下地とした
     ジャーム化促進薬の開発に着手。

     約7年前に中国、福建省にて設立された
     研究専門のセルである。

     2018年8月30日
     高濃度のレネゲイド塊として
     ジャームの素材使用を提案、実証実験を開始。
     また、現時点より当薬物を伏魔藥と呼称する。

     首魁の名は朱天影、又の名を"マスターカルラ"

     2019年2月17日
     伏魔藥の試作型が完成。
     個体毎に表れる効果に差異を確認、
     継続的に研究を重ねる必要がある。

     主な研究対象は「ジャーム」

     2020年1月6日
     これまで不定であった活動拠点を、
     日本の地方都市「N市」へと定める。
     特に理由はない。強いて言えば興味本位だ。

     薬物による人為的な覚醒、
     およびジャーム化の促進等の被害が
     世界各地で確認されているが

     2020年3月8日
     N市に潜伏中の黛一家が市街地を襲撃。
     また、UGN構成員との対面を済ませる。

     その目的……マスターカルラ自身の情報を
     知る者は、何故かほとんど存在しない。

     2020年5月1日
     アーティファクト"枢霊柩"の
     使用を目的に鷺宮邸を訪問。
     器物に宿るレネゲイドとの対話を行う。

     「特段隠すような事でもないんだけどねぇ」

     2020年7月30日
     「鉱床」の情報を入手。
     急遽、裏側へと人材を派遣する。

     「治したい病気があるのさ」
     「私が嫌いなものを無くす為にね」

     2020年8月7日
     鉱床の独占は叶わなかったが、
     「魔人」なる存在の死体を入手。
     解剖、分析を開始する。

     「これが2割、あとの8割は」

     2020年8月10日
     体外受精を敢行。
     被験体の中で最も長く生存した
     ジャームの精液を使用し、着床に成功する。

     「ただの、私の興味本位さね」

     2020年8月28日
     伏魔藥の改良に成功。
     魔人の特性を再現する効果を確認。

     「善悪、優劣、美醜、強弱、貧富、長短、
     賢愚、虚実、栄衰、損得、有無、生死」

     2020年9月8日
     ジャームが形成するコミュニティには
     「病葉」と呼ばれていた集落を参照。
     翌日より現地調査を開始する。

     「どうだっていいのさ、そんな事は」

     2020年1■月■0日
     ■■■■■■■

     「私は、ただあるがままに時を過ごし、
     ただあるがままに」

     2020年12月15日
     最後の実証実験を開始する


     「世界でも救ってあげるとしよう」


      ダブルクロス The 3rd Edition
      『天籟魔訶』
      ダブルクロス 、それは裏切りを意味する言葉

     そして

     「どうだい?君も一緒に」
     「平和な世界でも見に行こう」

     これは、一つの終わりの物語。


    GM: 
    GM:では自己紹介からやっていきましょう
    GM:PC1から順に
    GM:光磨君から
    GMhttp://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEY6teyiAMM
    GM:どうぞ!
    真堂 光磨:はい
    真堂 光磨:「十二支部、“烈破剣(パイライト)”真堂光磨」
    真堂 光磨:「慣れることは、きっとない。だけどそれが必要であるなら──この剣を振るうことは躊躇わない」
    真堂 光磨:N市UGN第十二支部所属。賢者の石の破片から産まれたRBであり、同支部長・真堂啓介の弟子。
    真堂 光磨:十二歳相応の見た目に反し実年齢は一歳。人外故の達観した物言いが目立ち、表情も硬いため人形めいて見えることも。
    真堂 光磨:ただ最近は身内相手に生意気さが出て、子供らしくはなったとか。鼓舞のため軽口を叩いたりと色々覚えてきました。
    GM:成長だ
    真堂 光磨:成長です。前の方がよかったと言われても知らない
    真堂 光磨:“トラップマスター”との第十支部防衛、“トイマスター”討伐戦と立て続けに戦いを経て今回へ辿り着き。
    真堂 光磨:近く訪れるだろう滅びを知り、狂った獣から殺人の才を見出され。
    真堂 光磨:しかし殺人鬼にはならないと。追いかける背中と歩いてきた道は正しかった、そう信じて剣を握ります。
    真堂 光磨:武器は編み上げた影鉄の長剣と、影の触手を利用した立体機動に組み合わせた真堂の兵法。
    真堂 光磨:天籟魔訶セルとは『その抱擁は誰が為に』で接触。千年近い大先輩と斬り結び、見逃してもらった……というところ。
    真堂 光磨:此度はリベンジマッチとなるでしょうか。あのマスクを剥がす。
    真堂 光磨:シンドロームはモルフェウス/ウロボロス。構成は《シャドーテンタクルス》ベースの遠距離白兵型。
    真堂 光磨:《咎人の剣》で叩き斬り、ミドルは《砂の加護》の補助やもらったお小遣い(財産点)で凌ぐ。直さんいつもありがとう。
    真堂 光磨:250点版として《ジャイアントウェポン》とリーサルシャインで、武器の基礎が20まで上昇。
    GM:盛りに盛ってる
    真堂 光磨:攻撃面は《砂塵霊》、切り札として《原初の黒:時の棺》で一撃なら防げるようになりました。
    真堂 光磨:また《アバターフォーム》を取得。どんな姿になるかは隠しで。
    真堂 光磨:燃費が非常に悪く。このたび婚約したので絶対に還るという意志をメモリー二つで表現します。
    真堂 光磨:以上。よろしくお願いします
    GM:うす!変身後の姿にも期待が高まりますな
    GM:果たしてリベンジマッチが訪れるのか…期待しておいてくれ!という事で
    GM:そんな光磨君のハンドアウトはこちら

     ・PC1 真堂光磨
     シナリオロイス:
     『キミ』

     ××月××日

     「すみません。この…ジンジャ?でのサホウを教えてくれませんか」
     UGN第十二支部…七原鹿島神社。
     日課の鍛錬か、それとも何か用事があったのか、丁度支部を訪れていたあなたは、一人の少年に声をかけられる。
     日の光を全て呑み込むような黒い髪に、黒い瞳、それを際立たせる白い肌が印象的な、見た所10歳にも満たない小さな子供だ。
     その、どこか辿々しい…外見よりも幼く思える様子を見て、危なっかしいと思ったのか、はたまた早く帰ってもらいたくなったのか、放っておけなくなったあなたは、僅かな時間ではあったが、「キミ」と名乗る少年と時間を共にする。

     そんな、何でもない日の、何でもない出来事だった。

    GM:見知らぬ奴との触れ合い
    GM:一夏の思い出とかあんな感じではなく
    GM:本当に、ただの日常の一コマです
    真堂 光磨:強調してきた。わかった、日常だね
    GM:理解が早い!
    真堂 光磨:運命の出逢いはもうチェックが入ってるからね……
    GM:一人だけ毛色の違うハンドアウトですが、一体どんな感じでシナリオに絡んで来るのか
    GM:楽しみに…しててくれ!
    真堂 光磨:する!
    GM:OK!では次!

    GM:PC2、御影さん
    GMhttp://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEYzbD1lwMM
    GM:どうぞ!
    御影 肖子:はーい
    御影 肖子:“六華拵”御影肖子15歳。背が低く、目つきが悪い女子高生です。
    御影 肖子:京都にある御影という退魔家業の家に生まれ、幼少から遺産継承者の次代候補として育てられていました。
    御影 肖子:現場に出始めて既に何年か経っています。実家はオールドだけどUGNとも普通に仲が良いため、イリーガルとしての任務も良く受けているよ。
    御影 肖子:現在は色々あってN市十二支部に留まっており、更に色々あってナマコのRBを育てているお姉さんと一緒に暮らしています。
    御影 肖子:上記の経緯からしばらく実兄が昏睡状態にありましたが、こないだ目を醒ましたみたいです。よかったね。
    GM:本当に良かった…
    GM:いずれ京都に帰ってしまうんだな…
    御影 肖子:いずれはね……
    御影 肖子:性格は根からして真面目で、更に家の代表として来ているという自覚があるため、舐められないようにしっかりしなくちゃな……みたいな堅さがあります。
    御影 肖子:最近はちょっとマシになってきたかもしれない。どうだろう。そうでもないかも。
    御影 肖子:能力はエグザイル/サラマンダー/オルクスのトライブリードで、鞘のない遺産妖刀・咎枝を自分の体内に収納している剣士です。
    御影 肖子:自身の肉体を雪状に変化させ、あらゆる手で敵に刃を届かせる暗殺術を用います。
    御影 肖子:あと、使用者がジャームと認めた相手限定で、遺産由来の凍結術を使えます(Eロイス切断能力相当)。
    GM:この鬼切りめ……
    御影 肖子:その一方で、ジャーム以外の人を殺したら遺産を実家に返却・自害すべしとの掟を課せられています。
    GM:遺産のデメリットとは別のデメリットが重すぎる
    御影 肖子:これはゲーム上自分から非ジャーム相手に「とどめ」をささないよくらいの縛りなので、なんか周りの人は特に気にせずぶち殺したりしてくれて大丈夫です。
    御影 肖子:性能的には縮地バックスタブとフレイムタンによる引き打ちをします。
    御影 肖子:また、成長により異形の祭典を習得しました。
    御影 肖子:他に小技としてはデビルストリングによる無制限オートへの妨害、先陣の火による若干の加速、凍てつく刃などです。
    GM:行動値も上げてすげーマルチな感じに纏まってる…
    御影 肖子:鬼斬りは行動値高いと嬉しい事を学んだ(PLが)
    御影 肖子:そんな感じです。よろしくお願いします
    GM:ういす!そんな鬼斬りガールのハンドアウトはこちら!

     ・PC2 御影肖子
     シナリオロイス:
     『"梁山泊" 泊』

     12月14日

     「暇ならちょっと付き合ってくれねぇか」
     学校から帰る道の途中、まるで待ち構えていたように、同居人である"梁山泊"があなたの前に現れる。
     ──先日鹿島四方幡内で発生した襲撃事件
     ──それを皮切りに、街全体に漂い始めた不穏な空気
     ──水面下で何かが起こる前に手を打ちたい
     という事で、要するについて来て欲しいのだと言う彼女の頼みを聞いたあなたは、鹿島四方幡まで共に赴く事となる。

     しかし
     動いた時には既に手遅れであった事を
     あなた達は、突如自身の身体を走り抜けた巨大なレネゲイド反応と共に知る事となる。

    御影 肖子:手遅れ……
    GM:例のナマコブリーダーと一緒にヤクザ街まで行ってもらいます
    御影 肖子:知らない称号を獲得してる……
    御影 肖子:了解しました なんだか不穏ですが頑張ります
    GM:不穏さに負けず頑張ってくれ…!
    GM:では次

    GM:PC3 真堂支部長
    GMhttp://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEY0qDpogMM
    GM:お願いします!
    真堂啓介:は!
    真堂啓介:「さて、君が持ち込んできたのは一体何かな。厄介事はなるべく勘弁願いたいんだがなあ」
    真堂啓介:N市UGN第12支部長を務める青年。コードネームは“剣匠卿(ソードビート)”。本業は神主兼剣術道場の道場主。
    真堂啓介:道場の方は長らく弟子不在でしたが、今はひとり。技…というより、戦い方全般を含めた兵法を教えているのだとか。
    真堂啓介:ただし、その稽古は傍から見ると殺し合い以外の何物でもないとのウワサ。
    GM:物騒
    真堂啓介:柳の大樹を思わせる、一見してやる気のなさそうな態度ではあるが、使命感と責任感はしっかりある模様。
    真堂啓介:その言動はどう見てもただの呑兵衛、事務仕事は部下任せ、気ままにぶらりと出歩いているのが常なのだとか。
    真堂啓介:─しかして、その実。異能に依らず、得物に依らず、業を以って人の果てに辿り着いた、達人と呼ばれる者のひとり。
    真堂啓介:シンドロームはノイマンピュア。カウンターもできる白兵屋。至近に来た単体攻撃であれば、タゲ取りしてカウンターもできます。(《チェンジ》)
    GM:ピュアノイマンの暴力性が詰まりに詰まってる
    真堂啓介:息子(息子ではない)が出来たり、嫁(まだ嫁ではない)が出来たりと人間関係は色々変わりました。
    真堂啓介:が、やっぱり傍から見ると何も変わってないように見えるらしい。日常、日常。
    真堂啓介:そんな感じで暴力していこうと思います!
    真堂啓介:ひとまず以上にて!
    GM:押忍!そんな暴力大黒柱のハンドアウトはこちら!

     ・PC3 真堂啓介
     シナリオロイス:
     『"タリスマン" 曾華龍(ツァン・ファーロン)』

     12月14日

     「失礼。第十二支部は此方でよろしかっただろうか」
     日が傾き、辺りが暗くなり始めた頃。
     いつものように酒を呷ろうとしていたあなたに、一人の男がそう尋ねる。
     男の名は、UGN日本支部エージェント、"タリスマン" 曾華龍。
     第十二支部エージェント、"梁山泊"をUGNに引き込み、日本に連れて来た張本人であり、此度は彼女に会いに支部を訪問したのだと言う。
     「支部を案内して欲しい」という客人の言葉に従って、丁度出払っている"梁山泊"が戻るまでの時間を潰している最中
     巨大なレネゲイド反応が、あなた達の身体を駆け抜けた。
     あなたの中のオーヴァードとしての直感が指し示した発信源の方角…その先にあるのは、鹿島四方幡だ。

    GM:お客さんが来るので応対してください
    真堂啓介:お客人、しかも彼女の縁者とあっては無碍にはできんなあ。というわけで一杯どうかね。(?)
    真堂啓介:大丈夫、ちゃんと応対するヨ。日本支部からのお客さん大事ヨ。
    GM:この客は中国生まれ日本育ちの方なので日本語はばっちりです
    真堂啓介:ごあんしん!
    GM:見せてもらおうか…支部長の接客というものを…
    GM:では次!

    GM:PC4 黒瀬さん
    GMhttp://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEYx4KAlgMM
    GM:お願いします!
    黒瀬直:うむ
    黒瀬直:くろせ なお 第12支部の副支部長を務める、その道20年のベテランUGNエージェントだ。
    黒瀬直:シンドロームはピュア・モルフェウス。名家に代々受け継がれてきた遺産"華金弓"(必中の弓)や、瞬時に形成した色んな武器を使って戦うよ。
    黒瀬直:それからこいつは、燃費は悪いのに妙に侵蝕率が抑えめになりがちなのと、人を庇いたがりなので《砂の結界》も取得している、ガンガン攻めるしどんどん守る。
    黒瀬直:必中の弓、ピュア砂塵霊、カバーリング。強いデータをたくさん集めているので実際強い。
    GM:美味い物と美味い物が合わさったら当然美味いのだ
    黒瀬直:得意料理は無水鍋と炒飯と卵焼き。常識は無いけど懐はやたら大きい妙ちきりんな女。
    GM:得意料理も随分と増えましたね
    黒瀬直:頭が上がらないね。
    黒瀬直:ちょっと目を離した隙に子ども拾ってきたりする節操無しでもあります。一番新しいのは黒瀬紡ちゃん(かわいい)
    黒瀬直:暴力の行使や殺傷行為は忌むべきもの、夢は誰も傷つけあう事のない世界。故にこそとうに血で染まった自らが手を汚すべきという思想を胸に抱いています。
    黒瀬直:つまりこの街を荒らす害悪は出来る限りこの手でぶち殺すぞ。
    GM:殺意が漏れてる
    黒瀬直:ワーカーホリック気味で、知り得る限りのオーヴァード案件やデータを頭に叩き込んでいます。
    黒瀬直:また常に己に出来る戦い方を模索し続けております。最近は副支部長職で鍛錬時間は減ったけど入ってくるデータは増えた。
    黒瀬直:というのをUGNエージェント用エンブレム【スーペリアルネットワーク】【エヴリシングレディ】で再現しています。今回はバロールでスタートしましょうか。
    GM:唐突に狙われたバロール君の明日はいずこ…
    黒瀬直:因縁の相手との決着も近かろうというわけで頑張ろうと思う。いやいつも本気だが。
    黒瀬直:というわけで今回もよろしくお願いします。
    GM:うす!ではそんな暴力大黒支柱のハンドアウトはこちら!

     ・PC4 黒瀬直
     シナリオロイス:
     『"ワイナミョンネン" アレッサンドラ・シーカーナイン』

     12月14日

     「この男を探している、見覚えはあるだろうか」
     任務中か、はたまたプライベートでの出来事か。
     往来を歩いていたあなたは、見覚えのない女性に声をかけられる。
     なんでも、この男と一緒にここへやって来たにも関わらず、自分を放って何処へなりとも歩いて行ってしまったのだと言う。
     話を聞き、この女性が迷子である事を確信したあなたが、一先ず警察に押し付けようと考えたその矢先……巨大なレネゲイド反応が、あなたの身体を駆け抜ける。
     発信源は、今あなたが居る場所から近い。であれば、駆け出さない理由もない。反応から僅か1秒にも満たない間に、あなたと迷子の女性は共に駆け出していた。

    GM:迷子を見つけます
    黒瀬直:よりにもよって大変な時に来ちゃったね
    黒瀬直:可哀そうに……
    GM:タイミング最悪の時に来てしまったかわいそうな人なのか、それとも何か理由があって来たのか…
    黒瀬直:とはいえ共に駆けだせる御仁なら、仲良くやれると嬉しいね
    黒瀬直:張り切っていこう
    GM:頑張って…くれたまえ!
    GM: 
    GM:では自己紹介も終わりましたので、本編の方始めていきたいと思います
    GM:OPに入る前に
    GM:まず、マスターシーンから



    GM:───赤く染まった大地には、無数の骸達が転がっている。
    GM:敵味方の区別も既に無く、斬り落とされた四肢が、乱雑に転がる首が、撒き散らされた臓腑が、ぐちゃぐちゃに絡み合う、そんな中で
    少女:「………ねぇ」
    兵士:むせ返るような死臭と、血の海の中にあってなお、何の感情も孕んでいない少女の声に、私は酷く惹きつけられた。
    兵士:「……ッ…何の、用だ」
    兵士:溢れ落ちそうになる腸を押さえつつ、僅かに身を起こす。それを見るや否や、一糸纏わぬ姿の少女は続けた。
    少女:「"これ"…なに?」
    GM:少女が指差したのは、骸に突き刺さった直剣だった。
    兵士:「……剣も…知らんのか。貴様、名は何と言う。」
    GM:少女はただただ首を傾げる。
    兵士:「…我が名はスヴィアの子スヴェルグ。剣はおろか、己の名すら知らぬ無垢の子よ、貴様が今興味を抱いているそれは…我々、戦士の魂そのものだ。」
    少女:「たましい?」
    スヴェルグ:「四肢を落とされようが、臓腑を撒き散らそうが、最後の最後まで剣を執り、戦場にて生命を散らす事こそ我々の願い。全ては」
    スヴェルグ:「ヴァルハラへと至る為に。」
    少女:「…それ…は……だいじ、なの?」
    スヴェルグ:「…………」
    スヴェルグ:その問いに、思わず口を結んだ。
    スヴェルグ:「…大事……………"だった"」
    スヴェルグ:背中側から自分の身体を貫いている剣に、視線を落とす
    スヴェルグ:「…未だ、この場で生きているのは私だけだ。何故だか分かるか?」
    少女:「……」
    スヴェルグ:首を横に振った彼女を見て、続ける
    スヴェルグ:「命が惜しくなってしまったからだ」
    少女:「それは……いい…こと?」
    スヴェルグ:「良くない事だ、少なくとも私にとってはな」
    スヴェルグ:頭に浮かぶのは、妻と一人息子の顔。
    スヴェルグ:「……ヴァルハラよりも、家族の待つ家を望んでしまった」
    スヴェルグ:「戦士失格だ」
    スヴェルグ:ため息混じりに、そう呟く。
    少女:「………あなたは、どうしてここにいるの?」
    スヴェルグ:答えようとしたが、言葉に詰まった。
    スヴェルグ:「…どうして…だろうな。」
    スヴェルグ:ヴァルハラに行きたい。
    スヴェルグ:まだ死にたくない。
    スヴェルグ:ヨームの戦士として、スヴェルグとして
    スヴェルグ:どちらも確かな、自分の思い。
    スヴェルグ:ならば何故
    スヴェルグ:「……」
    スヴェルグ:何の為に
    スヴェルグ:「……ああ」
    スヴェルグ:──息子と歩いて
    スヴェルグ:「ああ」
    スヴェルグ:──妻が笑って
    スヴェルグ:「そうか」
    スヴェルグ:戦う理由を自分以外の場所に置いていた私が、ヴァルハラになど…最初から行ける筈が無かったのか。
    スヴェルグ:「………ありがとう」
    少女:「………?」
    スヴェルグ:「いい冥土の土産が出来た」
    スヴェルグ:軽く微笑んで
    スヴェルグ:「さて、礼の一つでも渡したい所だが…生憎と、もう身体が動かない。私…の骸で良ければ…好きに漁ると──」
    少女:「じゃあ」
    少女:「それがいい」
    スヴェルグ:言葉を遮った彼女は、私の腰にぶら下がった短剣を指差した。
    少女:「もらってもいい?」
    スヴェルグ:「──ふふ…ははは……」
    スヴェルグ:「最期に…貴様と出会えて良かった。これも神の……思し召しという…ものか」
    スヴェルグ:「…こいつは」
    スヴェルグ:顎で短剣を示して
    スヴェルグ:「貴様…の…好きに…するといい」
    スヴェルグ:朧げな視界の端で、彼女がこくりと頷いたのが見えた。
    スヴェルグ:「……では…さらばだ。名も知らぬ……無垢の子(ヴァルキュリア)よ」
    スヴェルグ:「もう…近…寄るな……戦場など…碌な……場所、では………」
    スヴェルグ:意識が無に還る、その間際に
    少女:「……さようなら、───」
    スヴェルグ:唇を動かす少女が見えたが、それだけだった

    GM:──そうして、骸が一つ増えた。

    GM:登場浸食をお願いします
    真堂 光磨:真堂 光磨の侵蝕率に+4(1d10->4)(侵蝕率:41->45)

     
     ××月××日
     N市 第十二地区
     七原鹿島神社
     
    GM:風が肌を刺し始め、紅と黄色に彩られた葉もすっかり落ちきってしまった
    GM:そんな、冬の訪れを感じさせるような時期の事
    GM:君、真堂光磨は境内に降り積もった色とりどりの落ち葉を掃き集めている
    真堂 光磨:──竹箒が石畳の上を走る。ざっざと、茶の絨毯を動かすように動き、ひとつの山を作り上げてゆく
    真堂 光磨:やってもやっても終わらない作業のひとつだが、さりとてやらずに済ますわけには行かない
    真堂 光磨:終わったらこれも、焚火にでも使えばいいと言っていた。……この間、氏子の方からイモが差し入れられている
    真堂 光磨:「……仁辺りははしゃぐかも」
    GM:───君がそのように、憎き宿敵の活用法に思いを馳せていた時
    GM:ザッ  ザッ
    GM:聞こえてきたのは、七原鹿島神社の長い長い石段を昇る音
    真堂 光磨:ぴたり、と箒を止める。向いた視線は鳥居の先、階段の終点へ。
    少年:昇って来たのは、僅かに息を荒げた一人の少年
    少年:見た目は10歳前後だろうか、外見年齢の割に背の高い君と比べると、頭一つ分くらい身長に差がある
    真堂 光磨:……珍しい、と言葉が浮かぶ。神社まで参拝に来るのは概ね、昔から習慣になっている壮年の方が主だが
    少年:……厚手のジャンパーのポケットに手を突っ込んだまま、君と目が合う
    真堂 光磨:向けていた目線が合う。蒼と金の瞳が、少年の眼を見た
    少年:「………」ぺこり、と頭を下げる
    少年:君のオッドアイに驚いている様子は無い
    真堂 光磨:会釈を返し。積み上がった枯れ葉の山に、竹箒を置いて
    真堂 光磨:「……こんにちは」歩み寄り、声をかけた
    少年:「うあ……」声をかけられると思っていなかったかのように、僅かに戸惑って
    少年:「こ‥…こんにちは」
    少年:伏し目がちに、そう返す
    真堂 光磨:「はい」
    少年:「え……えっと……」
    少年:目が合っては逸れて、合っては逸れてを繰り返しながら
    少年:「こ、ここの人ですか」
    真堂 光磨:「はい。手伝い、ですけど」
    真堂 光磨:「神社に御用、ということなら。簡単なものであればぼくが対応します」
    少年:「………あ、お、俺」どこか恥ずかしがるように口を開く
    少年:「こういう所って初めて来たから…よく分かってなくて……」
    真堂 光磨:十二支部の所属ということも含めて、この辺の説明や講義は受けている。何せ年末には猫やら犬の手も借りたいという事態が普段であれば待つのだ
    真堂 光磨:「……」ふむ、と思考する。
    少年:「その…‥す、すみません。この…ジンジャ?でのサホウを教えてくれませんか」
    真堂 光磨:「作法……」
    GM:──少年の見た目は、少なくともアジア系だが
    GM:観光客、という可能性は当然ある
    真堂 光磨:うん、とわずかに呟いて。
    真堂 光磨:「参拝、ということなら案内します。……もっとも」
    真堂 光磨:「そんなに肩肘張らなくても気持ちがあれば十分、と。神主も言ってるので」
    真堂 光磨:「どうか気楽に」
    少年:「き、気楽……」
    少年:はぁ、と少し息を吐いて
    少年:…………まだ僅かに肩の上がったまま
    少年:「これで…いいですか」
    真堂 光磨:「はい」……まだ少し硬いようだが、何か言えばもっと緊張してしまうだろう。
    真堂 光磨:ぼくにもわかるほどで。だからこうして、声をかけてしまったのだろうか
    真堂 光磨:「それじゃあまず、こっちへ」
    少年:「は、はい」
    少年:ポケットに突っ込んだ手を、ぎゅ、と握りしめながら
    真堂 光磨:ゆっくりと先導しながら、入手水舎の方へ歩いてゆく。
    少年:「………おぉ…」
    少年:数本の柄杓が並べられた水場を、物珍しそうに眺める
    少年:「……これは、どのように」
    真堂 光磨:「まず、右手で柄杓を取って」
    真堂 光磨:ひとつを取り、水を掬って。動作を止める。同じように彼がするのを待つ
    少年:君の方をちらちらと、一つ一つの動作を確かめるようにして、水を掬う
    真堂 光磨:「掬った水で左手を洗います。終わったら、今度は左手で同じように」
    真堂 光磨:冬場の水だ。相応に冷えているが、光磨の顔色は変わらず
    少年:「………!」水の冷たさに、僅かに身体を震わせる
    少年:「つめ、たい」
    少年:今の今までポケットに手を突っ込んでいたからか、余計にそう感じているようだ
    真堂 光磨:「……それで、両手を洗ったらもう一度右手で」柄杓を持ち替える
    真堂 光磨:「左手で水を受けて、口をすすぐ」
    少年:言われた通りに持ち変える
    真堂 光磨:曲げた左手の上に水を注ぎ、それを口元へ。軽くすすいで脇へ吐き出す
    真堂 光磨:「後は左手をもう一回洗って、戻せば終わり」
    少年:「…………」やや抵抗混じりに、外に放置された水を口に含んで、吐き出す
    少年:「‥……なんていうか」
    少年:「こま、かい…ですね、色々」
    真堂 光磨:「ぼくも前に思った」
    少年:「左とか右とか…間違えたらどうなるんだろう…お腹壊すのかな…‥」
    真堂 光磨:そんなことはないと思うけれど。手を洗い、使い終えた柄杓に水を汲む
    真堂 光磨:それを立て、柄に水を流して。使い終えた柄杓を伏せて置いた
    真堂 光磨:「作法、ということなので細かく教えてはいますけれど」
    真堂 光磨:「実際、これをやらずに神社で参拝する人もいます。……つまるところ」
    真堂 光磨:「それは自分の中で納得や、行為そのもの、または……奉られるものへの敬意」
    真堂 光磨:「気持ちの話になります」
    少年:「…‥‥…」少し考えるようにして
    少年:「…ちゃんとしたからと言って、お願い事が叶いやすくなる…とか…では…ない……」
    真堂 光磨:「……こうしたから、叶った。こうしなかったから、叶わなかった」
    真堂 光磨:「そうやって、理由を付けることはできます」
    真堂 光磨:残酷な話ではある。神社の手伝いをしている自身が言う言葉としては、強すぎるものだろう
    真堂 光磨:「……師匠、いえ。ここの神主は」
    真堂 光磨:「叶えたい願いがあるのなら、どのように願うかは個々の自由だとも言います」
    少年:「…………俺」
    少年:「……俺、は…その……」
    少年:「………と、友達が…欲しい…んですけど」
    真堂 光磨:「友達」
    少年:「……‥‥本当に‥こんな所に来て…まで、お願いする事…なのかな、って……」
    真堂 光磨:「人間関係のことをお願いする人は珍しくない」
    真堂 光磨:「うん。それだけ、大事なことだから」
    真堂 光磨:ぼくのようなオーヴァードにとっては、殊更に。だ
    少年:「………」
    少年:「…………やるなら」
    少年:「やるなら…ちゃんと、やりたい……俺は、そう思います」
    真堂 光磨:「わかりました」
    真堂 光磨:袂から未使用のハンカチを取り出して、彼に渡す
    少年:「ッ………?」
    少年:恐る恐る受け取ると
    少年:ポンポン、と叩くように拭いて、キッチリ折り目を付けて君に返す
    少年:「………これは」
    少年:「サホウ…ですか…?」
    真堂 光磨:「気遣い、かな」
    真堂 光磨:「それじゃあ続きを。……真面目な貴方の気持ちを伝えられるように、しっかりとぼくも教えます」
    少年:「‥‥…あっ…‥は、はい」
    真堂 光磨:「じゃあ、次はこちら」
    真堂 光磨:再び歩き出し、拝殿へと向かう
    少年:「…………ここ、は」
    真堂 光磨:「お賽銭を入れてお願いをするのだけど」
    真堂 光磨:ごそごそ。懐の小銭入れから硬貨を二枚取りだして
    真堂 光磨:一枚を渡し
    少年:「……!」急に渡されたそれを、思わず受け取ってから 「い…いいんですか…?」君に尋ねる
    真堂 光磨:「大丈夫、こう見えてお金持ちだから」
    真堂 光磨:大人からすれば生意気な冗談に見えるだろうか。もっとも、口座の桁はだいぶ増えている
    少年:爪先から頭まで、君の出で立ちを確認するように視線を動かす
    少年:「お‥‥…」
    少年:「大人‥‥‥‥…?」
    真堂 光磨:「子供だよ。貴方とそんな変わらない」
    真堂 光磨:「それで……これを前の箱に投げ入れて」
    少年:「………!」
    真堂 光磨:銀色が木箱へ投げ込まれて。数度の接触音を響かせてから
    真堂 光磨:「鈴を鳴らす」
    真堂 光磨:がらんがらん。家族連れの中、子供が鳴らしたがっていた光景を思い出した
    真堂 光磨:「二礼」大きく体を折り、お辞儀を二度
    真堂 光磨:「二拍」二度、手を打ち
    真堂 光磨:「一礼」もう一度、大きくお辞儀
    真堂 光磨:「手を打った時にお願いごとを思って、終わったら一礼。これが参拝の仕方」
    少年:「………」こくり、と頷いて
    少年:一世一代の大勝負でもするかのように 投げる動作を確認し、首を傾げて、を何度か繰り返し、賽銭を放る
    少年:放物線を描いた小銭は、一度木箱の柵に当たって上に弾けるも
    少年:────チャリ と、金属同士がぶつかる音を聞いて、ホッと胸を撫で下ろす
    少年:鈴を鳴らして
    少年:二礼、二拍
    少年:‥‥‥‥‥‥‥‥…‥…‥………………やけに長く合わせていた手を離して、一礼
    少年:「………」君の方を見て
    少年:「これで…終わり、ですか‥?」
    真堂 光磨:「はい。ばっちり」
    少年:「‥‥‥‥………思ったよりも」
    少年:「あんまり‥‥…達成感っていうか……無い、ですね」
    真堂 光磨:「……願いに直接、言葉を返してくれるわけでもないから」
    真堂 光磨:「だけど。こうすることで、少しでも心が楽になる人もいる」
    真堂 光磨:「実感ができなかったとしても……」
    真堂 光磨:「ここに来て、こうしようと思って。実現したのなら」
    真堂 光磨:「確かに貴方の中に、変わったものはあるのだと思う」
    少年:「…………」
    少年:「あ、あの」
    少年:「俺……”キミ”っていいます。」
    少年:「その……今日、は、ありがとうございました」
    真堂 光磨:「いや。ぼくでちゃんと出来ていたなら、よかったのだけど」
    真堂 光磨:「……」わずかに、間を挟んで
    真堂 光磨:「光磨」
    キミ:「……久しぶりに人と話せて‥‥…楽しかった、です………‥‥え?」
    真堂 光磨:「真堂光磨。ぼくの名前」
    真堂 光磨:「ぼくだけ名乗らないのは、失礼でしょう」
    キミ:「………あ‥…う、あ…名前……」
    キミ:「ふ…ふふ…」
    キミ:「お、覚えました。ちゃんと…はい…真堂…さん、くん?」
    真堂 光磨:「好きなように。呼び捨てでもいい気にしないし」
    キミ:「‥‥………う‥…」
    キミ:「‥‥じゃ、じゃあ」
    キミ:「光、磨‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥……‥…くん」
    真堂 光磨:「うん」
    真堂 光磨:「よろしく。キミ」
    キミ:「………」あうあうと手をバタつかせて
    キミ:「‥‥よろ、しく」
    キミ:「……………」
    キミ:「その、名前」
    キミ:「……親から、付けて貰ったん…ですよね」
    真堂 光磨:「……うん」
    真堂 光磨:正確には、少々ややこしい話になるのだが……
    真堂 光磨:「ぼくに、って与えてもらった大事なもの」
    キミ:「…………うん」
    キミ:少し寂しそうな顔を浮かべて
    キミ:「とても…いい名前だと‥‥思います」
    真堂 光磨:「ありがとう」──君の名、と返しかけて。言葉を呑み込んだ
    真堂 光磨:妙な引っかかりが内側に棘となり、声を止める。
    真堂 光磨:「…………」
    真堂 光磨:「もし、また時間があったら。ここに来て話をしよう」
    キミ:「……………あ…は、はい……!」
    真堂 光磨:「ぼくも、簡単に説明するのが難しいことがいっぱいあるから」
    真堂 光磨:「だから次。キミも話したいことを考えて、ここでもう一度」
    キミ:「”俺”が…ここに居れるまでの間に……絶対‥‥……」
    キミ:「……約束‥‥…しま、しょう。光磨…くん」
    真堂 光磨:「約束」
    真堂 光磨:「待ってる。ぼくも色々、知りたいから」
    キミ:「‥‥……‥‥」光すら吸い込むような黒い瞳を覗かせる瞼が、僅かに大きく開いて
    キミ:首を一回、二回、三回…数回、縦に振ると
    キミ:「…………じゃあ……また」
    真堂 光磨:「また。……気をつけて」
    GM:───去り行く最中、君の方を何度か振り返りながら
    GM:”キミ”と名乗った少年の姿は、石段の方へと沈むように、視界から消えていった
    GM:秋から冬へと移ろう季節。時刻は夕方
    GM:既に日は大きく傾き、肌寒さが一際大きく目立つ
    真堂 光磨:……消えてゆく彼の背を、最後まで見届けて。拝殿を背に歩き出す
    真堂 光磨:最後の、いい名だと言った彼の顔に返す言葉が見つからず。次に、と声をかけていた
    真堂 光磨:あのまま放っておいたら。何かに押し潰されてしまうのではないかと、不安になって
    真堂 光磨:誰しもが幸運には恵まれるわけではない。……RBとして生まれ、この場に自分が立っているのは
    真堂 光磨:刃の上を渡るような、微かな幸運が積み重なったからだと理解している
    真堂 光磨:「……」
    真堂 光磨:不意に風が吹く。また新たに、色を失い散った木の葉が山から吹かれて空に舞っていた
    真堂 光磨:どこか。理不尽にただ流されるまま、もがいても無駄なのだと言うような光景に見えたのは。思い込みだろうか

    GM:─────それから、数か月の時が過ぎた‥‥が
    GM:キミが再び、真堂光磨の前に姿を現すことは無かった


    GM:シーン終了
    GM:ロイス取得のみ可能です
    真堂 光磨:ロイス取得。キミへ「〇誠意/憐憫」にて
    GM:OK!では次!

    GM:登場侵蝕をお願いします
    御影 肖子:御影肖子の侵蝕率を+9(1d10->9)した(侵蝕率:36->45)

     
     12月14日
     N市 第十二地区
     
    GM:───季節は冬、空は曇天、時刻は夕方。
    GM:ただでさえ暗いこの時期の逢魔時が、一層冷たく、重い影を街に落としている。
    GM:君は今、いつものように学校で一日を過ごし…その帰路についている所だ
    御影 肖子:セーラー服の上にダッフルコートを羽織った、小柄な少女。
    御影 肖子:眼差しは鋭くも、顔立ちにはあどけなさが残る。ともすれば中学生にも見えそうな。
    御影 肖子:最寄り駅を降りて、支部付のアパートへの道中は山道である。バスも出てはいるが、待ち時間が長いのであまり使う事もない。
    御影 肖子:それなりに険しいはずの登り坂を、呼吸を乱す事もなく定まった足取りで歩いていく。
    GM:繰り返し、繰り返し往復した、いつも通りの通学路
    GM:しかし、上り坂の頂上に差し掛かろうかという所で……見飽きた道の端に、見飽きた人影を君は発見する
    GM:艶やかな黒髪の短髪、通常装備のように着こなされたジャージ
    GM:手にした木棍で小石をリフティングしていたその女性が、君の方へと顔を向ける
    :「………お」
    :「よっ、お嬢さん。どうだい調子は」
    御影 肖子:「何してるの、こんな所で……冷えるわよ?」
    :カーンと高く打ち上げた小石を、落下の衝撃を殺しながら地面に置いて
    :「いや…まあ、こんなに冷えると思ってなかったってのはその通りなんだが‥」
    御影 肖子:「調子……そうね。なんとか7割は取れてたわ」テストの点数の話だ。
    御影 肖子:「一条さんの指導の賜物ね」
    :「良かったじゃねぇか。そしたらホシュウ…?とか、無いんだな」
    :上々上々と笑って
    :「オマエ、暇か?」
    御影 肖子:「……もしかして、待ってた?」
    御影 肖子:言われてみれば、こんな場所で暇を潰しているのも妙な話だと思って。
    :「あー…まあ待ってたっちゃ待ってたけどさ」
    :「アタシ一人じゃちと面倒だから、手伝って欲しい事があんだよ」
    御影 肖子:「夕食の買い出しって訳じゃなさそうね」
    御影 肖子:「別に予定はないわ。聞かせて」
    :「ははっ、終わったらそっちも手伝って貰おうかな」
    :「おう、歩きながら話そうか」
    :…そう言うと、君の進行方向と同じ方に歩き始めて
    御影 肖子:「良いけれど。どこに向かうの?」
    御影 肖子:その歩みを見て、隣に並ぶように歩き出す。
    :「……鹿島四方幡。アタシの管轄の」
    :「何日か前にさ、そこに居る組が襲われたらしいんだ」
    御影 肖子:「なるほど。相手は?」
    :「FH」
    :「名前までは…何故か、誰も言わねぇんだが」
    御影 肖子:「そこまで? すると、手伝うっていうのは調べ事かしら」
    :「そうだな。アタシが聞くと警戒されちまうのかもしれない」
    :「だから、ちんちくりんのショーコなら…って思ったんだが」
    御影 肖子:「ふうん……?じゃあ、その組は自分達で片を付けるつもりなのかしら」
    御影 肖子:「……何。仕事前に身体温めていく?」視線で道場がある方を示しやる。
    :「かもしれねぇ…アタシも知らない仲じゃねぇし、ヤクザ者の面子を立ててやりたい気持ちはあるんだが……」そこまで言って
    :「はは、そうしてぇ所だが、今はこっち優先だ」
    :「……‥‥何か、妙な雰囲気なんだよな」
    御影 肖子:「……」その横顔をじっと見る。
    御影 肖子:「理由のない勘ってわけ?……いえ」
    御影 肖子:「貴方がそう言うなら、急いだ方が良いでしょうね」
    :「お、何だ。随分と信頼されてるな」
    御影 肖子:「そういう訳じゃ……なくはないけど」
    御影 肖子:「理屈を固めるよりも、とっとと蓋を開けた方が早いと思っただけよ。この場合」
    :「……最初に会った頃と比べたら、少しは素直になったと思ったが」
    :「やっぱり大して変わってねぇのかな、ショーコは」
    御影 肖子:「……何よ。貴方だって」
    御影 肖子:「急ぎの用事だと言うなら、普通に連絡してくれれば良いのに。持ってるでしょ、スマホ」
    御影 肖子:「こんな捕まるかも分からない場所で待ってて、行き違ったらどうするのよ」
    :「…………」その発想は無かったとでも言うような顔をして
    :「…………とにかく」
    :「とに、かく」
    御影 肖子:「……はいはい」察し、やや呆れたような顔で頷いて。
    :「FHが絡んでるなら、アタシらが介入する理由は十分だ。ヤクザ共には悪いが、ここはUGNの顔を立ててもらおう」
    :「………素直に聞いてくれると思っちゃいねぇけど」
    御影 肖子:「そうね。……でも、もう14日」
    御影 肖子:「FH(むこうの動向に対して様子を見るなんて猶予も、ない訳だし」
    :「そうだな…いっちょ気張るか。これ解決して、年末に美味いもんでもパーッと食おうや」
    御影 肖子:「ええ。……願わくば、年の瀬くらいはゆっくり過ごしたいものね」
    GM:─────と、その時
    GM:ド ォッ ッ
    GM:巨大なレネゲイド反応が、君達の身体を突き抜ける
    GM:山道を抜け、今現在市街地に居る君達には…その発生源の方角がハッキリと分かる
    御影 肖子:「……ッ」息を呑む。泊の顔を見る。「今の」
    :「────ああ」
    :「走るぞ……」
    :その先にあるのは───鹿島四方幡
    GM:───
    GM:──────鹿島四方幡へと足を踏み入れた君達が目にしたのは、何の変哲もない街並み……ただそれだけだった。
    GM:肩で風切って歩く半グレも
    GM:互いに睨みを効かせる極道も
    GM:昼間から酒を浴び、千鳥足で歩く酔っ払いも
    GM:……鹿島四方幡から、人が消えていた。

    GM:シーン終了。ロイス処理のみ可能です
    御影 肖子:シナリオロイスはもう固定欄にあるので、なしで!
    GM:そうだった!
    GM:では次!

    GM:登場侵蝕をお願いします
    真堂啓介:真堂啓介の侵蝕率を+1(1d10->1)した(侵蝕率:37->38)

     
     12月14日
     N市 第十二地区
     七原鹿島神社
     
    GM:天に蓋をしたような、鉛色の空の下。
    GM:君、真堂啓介はいつものように酒を呷るための準備を進めている
    真堂啓介:─とはいえ、さほどの手間をかけるわけではない。暇を持て余している者がいれば、酒肴を用意してもらったりもするが。
    真堂啓介:例えば、とある弟子の少年─と言えば、本人は半分不貞腐れるように否定するのだろうが─に頼んだり、台所から拝借したり。
    真堂啓介:─ともあれ。
    真堂啓介:「さて。……冬にしても、なんとも気の滅入る空だが」
    真堂啓介:社務所の裏手の縁側。支部長室から持ち出した─普段は隠している─一升瓶を傍らに置いて、早速手酌で──。
    GM:……と、その時
    ツァン:「……失礼、そこの御仁。」
    ツァン:突然声をかけてきたのは細身の青年
    ツァン:白髪に白いスーツ、両手には黒い手袋。左手には百貨店の紙袋を提げている。
    ツァン:その肌は色白…というよりは蒼白で、どことなく憂いを帯びた目元は病弱そうな印象を与える…が
    ツァン:"剣匠卿"の名を冠する達人には分かる。
    ツァン:その男の佇まいは、間違いなく君と同じく武に身を置く者のそれである、と。
    真堂啓介:「うん?……ああ、客人かな。玄関があるというのに裏から来る者を、客と呼んで良いかは分かりかねるが」
    真堂啓介:「それとも……ああ、そうか。皆出払っているのだったなあ。いや、失礼をした」
    真堂啓介:感じたことは、表には出さず。─己が感じたのならば、相手もまた"そう"なのだろうと。
    ツァン:「…表に人が居なかったもので。無作法だっただろうか」
    ツァン:「……」
    ツァン:君の居住まいを見て理解を得たように
    真堂啓介:「いや、構わんさ。作法など、ことこの場所ではあってないようなものだ。無作法と感じてくれたなら、それで十分」
    真堂啓介:「さて、客人となれば、茶の一杯でも出さんとな。ああ、それとも」
    真堂啓介:「もう少し、強いものがいいかな」
    ツァン:「………」軽く咳払い 「失礼ながら…下戸なもので」
    ツァン:「……出張先で醜態を晒すのは避けておきたい」
    真堂啓介:「それは残念。……ああ、重ねて失礼。名乗りが遅くなった」
    真堂啓介:くつくつと、喉を鳴らすように小さく笑ってから。
    真堂啓介:「この神社を預かっている、真堂だ。それとも、君には」
    真堂啓介:「何か、別の名乗りが必要かね」
    ツァン:「ふむ…‥‥…という事は」
    ツァン:「…第十二支部は、此方でよろしかった…そう受け取って良いのだろうか」
    真堂啓介:「相違ないとも。では、改めて」
    真堂啓介:「第12支部長、"剣匠卿"真堂啓介。─君の名と、そして立場を聞かせてくれるかね」
    ツァン:「‥‥…」軽く襟元を正して
    ツァン:「私はUGN日本支部エージェント、"タリスマン"曾華龍(ツァン・ファーロン)。」
    ツァン:「この度は、UGNエージェントとして此方に配属されている"梁山泊"に用事があり参ったのだが…」
    ツァン:「…彼女は今、此方には?」
    真堂啓介:「なるほど、珍しい客人だ。そして、泊……山田くんの縁者とあれば、うむ。無碍にはできんなあ」
    真堂啓介:「とはいえ、だ。……うむ、彼女は常にここに詰めているわけではないし、君自身見た通り、そして俺が先ほど言った通り」
    真堂啓介:「今ここには、俺ひとりだ。……呼び出そうにも、新しい端末は使い慣れんとかでなあ。連絡したとしてもだいぶかかるかもしれん」
    真堂啓介:「待つかね。……それは預かるより、彼女に直接渡した方が良いのだろう?」
    真堂啓介:青年が持つ紙袋に、ちらりと視線をやって。
    ツァン:「?ああ……此方は」
    ツァン:君の方に歩み寄ると
    ツァン:ス、とその袋を差し出す
    ツァン:「‥………‥‥…ただの…菓子折りです…」
    ツァン:「………特に…値打ちのあるものではありませんが」
    ツァン:「…見た所、酒を嗜まれる様子、肴にでもしていただければ…と」
    真堂啓介:ふむ、と小さく頷いて。
    真堂啓介:「手土産なら尚更、だ。……ああ、ちなみに。彼女と君の関係を聞いても?」
    ツァン:「関係…ですか」
    ツァン:整理を付けるように、顎に手を当てる
    ツァン:「……当時、中国に居た彼女をUGNへと引き入れたのが私です」
    真堂啓介:「ほう」 やはり、小さく頷いて。けれど今度は、感心したように。
    真堂啓介:「なら君は、信ずるに値する仲間を俺たちに引き合わせてくれた者でもある、ということだ」
    ツァン:「そう…ですね。そうなります」
    ツァン:「発端は、それ以前に山東省にて発生したR案件に関する調査で現地に赴いた事なのですが」
    ツァン:「……その事に関連した用事になりますので、やはり彼女本人を待ちたいと…」
    ツァン:「それに‥‥‥」
    ツァン:腕時計を確認しながら、キョロキョロと辺りを見回して
    真堂啓介:「それに?」 先を促すように、穏やかに繰り返す。
    ツァン:「……お恥ずかしい話だが、同行者と逸れてしまったようで」
    ツァン:「そちらも……待たねばならない」
    真堂啓介:「……なるほど」 苦笑い。けれど、僅かに楽しそうなそれを浮かべて。
    真堂啓介:「なら、いくらでも……というのは君も困るだろうが、好きなだけ待つといい。人が戻れば、同行者探しも手伝ってもらえるかもしれん」
    ツァン:「…‥‥…申し訳ない。こちらも大人の迷子など想定したくは無いのだが」
    ツァン:「頼る……事に、なるかもしれない」
    ツァン:「その時は…甘んじて酒を呷ります」
    真堂啓介:「下戸を公言する相手に、無理矢理飲ませるほど悪質な呑兵衛ではないよ、俺は」
    真堂啓介:今度は、心底楽しいという風に喉を鳴らして。
    真堂啓介:「さて、酒を飲んで時間を潰すのも難しいとあっては、どうしたものかなあ」
    真堂啓介:差し出された菓子折り入りの紙袋は、丁寧に縁側に置いて。
    ツァン:「………」ホッと胸を撫で下ろして
    ツァン:「では」
    ツァン:「こちらの神社の案内でも頼めるだろうか」
    ツァン:「こういった場所を訪れるのは…随分と久しぶりなもので」
    真堂啓介:「構わんが、いいのかね。あまり面白いものではないぞ?」
    ツァン:「いえ、お気遣いなく」
    ツァン:「…‥嫌いではありません」
    真堂啓介:「そうかね。そう言って貰えると、うむ」
    真堂啓介:「─直した甲斐もあるものだ」
    真堂啓介:笑いながら、庭に降り立つ。
    ツァン:「最近の若者から”趣味が分からない”と言われる程度には…俗世間から乖離しているのが悩みではあるのだが」
    ツァン:チラ、と君の方を見て
    ツァン:「貴方と居る時は、気にする必要は無さそうだ」
    真堂啓介:「お前は枯れ過ぎだ、と言われるのには慣れているがね」 ああ、と頷きながら。
    真堂啓介:「では、そうだなあ。まずは道場と……今は火が落ちているが、鍛冶場あたりか」
    ツァン:「……神社ではあまり聞かない施設に思えるが…‥‥」
    ツァン:「ふむ…鍛冶場か…鍛冶場を見るのは初めてだ……楽しみだな…」
    真堂啓介:「風眼くんが居れば、ひとつ銀細工など仕立ててもらえたかもしれんが、それは今後の楽しみにしてもらおう」
    真堂啓介:「……施設もだがね。うちに集う面々は、それはもう愉快な連中だぞ」
    真堂啓介:などと、何かを思い出すように笑って、歩き出す。
    ツァン:「……胸が躍る」
    ツァン:僅かにトーンを上げた口調で、君の後に続く
    真堂啓介:─告げた通り、まずは道場。次いで鍛冶場、そしてようやく神社らしい拝殿、宝物庫など。あれこれと説明しながら、連れて歩いて。
    真堂啓介:─道場での、普段の稽古─弟子の少年との、真剣での立会─を説明した時には、何とも言えないものを見るような目で見られたのと、同時に。
    真堂啓介:─なんとなく、共感めいたものが伝わってきたのは、さて。こちらの思い込みだっただろうか。
    ツァン:「………まるでテーマパークのようだ。素晴らしい」
    ツァン:「何故若人にはこの魅力が伝わらないのか……」
    真堂啓介:「そういった感想は初めて聞いたな。……まあ、悪い気はせんが、もう少し言い方があろうに」
    真堂啓介:「さて、あとは─」 案内し切れていないのはどこだろうか、と。頭の中で神社の鳥観図を描いて─。
    GM:ド オ  ッ
    GM:突如、巨大なレネゲイド反応が君達の身体を突き抜ける
    ツァン:「─────支部長殿」
    真堂啓介:「…………」 頭の中の風景と、現実の視界を。その出処であろう方角へと向ける。
    真堂啓介:「山田くんだがね。彼女には、この街のいち区画を丸ごと受け持ってもらっている」
    ツァン:「………ほう…」
    真堂啓介:「その名を、鹿島四方幡という。……今のは、そこからだ」
    ツァン:「……この街のR案件発生数は、余所とは比べ物にならない数だと伺っている」
    ツァン:「……支部長殿としては、今のは平時、異常、どちらだと判断する?」
    真堂啓介:「今ほどの圧は、そうそうあったものではないよ、ツァンくん」
    真堂啓介:「──ときに。待つのと会いに行くのとなら、どちらが好みかな」
    ツァン:「…………そうですね、まだ神社を見て回りたい気持ちはあるが…」
    ツァン:「……こう見えて、私は肉体派な所がありますので」
    真堂啓介:「それは何より。なに、そう遠い場所でもない」
    ツァン:「……そろそろ、身体を動かしたいとは思っていた…所です」
    ツァン:「具体的には、真剣での立会について聞いた辺りから」
    真堂啓介:「……なるほど。見立ては、互いに間違っていないということかなあ」
    真堂啓介:いよいよもって、楽しそうな笑みを隠そうともせずに。そして。
    真堂啓介:「では、行こうか」
    真堂啓介:いつの間にか。その手には、得物を包んだ細長い絹の袋。
    真堂啓介:返答を待つことなく、足取りは軽やかに。駆けるのではなく、まるで歩いているような歩調ではあったけれど。
    真堂啓介:速く、そして音もなく─。

    GM:シーン終了 ロイス処理のみ可能です
    真堂啓介:"タリスマン"曾華龍に「■好奇心/不安」にて!
    GM:OK!では次!

    GM:登場侵蝕をお願いします
    黒瀬直:1d10+30
    DoubleCross : (1D10+30) → 10[10]+30 → 40


     
     12月14日
     N市 第十二地区
     市街地
     
    GM:───君は今、第十二地区の市街地を歩いている。
    GM:第十二支部副支部長のポストについたからと言って、何かが劇的に変わったかと聞かれれば、きっとそうではないのだろう
    GM:ただいつも通りに、不休で街のパトロール
    GM:往来を行く人々の吐く息は白く、いつもより翳りのある空が、それを一層目立たせている。
    黒瀬直:腰まで下りた夜闇のような長髪、同じく黒のごつい眼帯、タクティカルコート。
    黒瀬直:ある種浮世離れしたいでたちに身を包んだ長身の女だ。足取りは無遠慮で決断的だ。
    黒瀬直:片方だけの瞳は特別気を張っているわけでもない。静かに、穏やかに巡らされている。
    黒瀬直:喧騒に満ちるでもなく、されど沈んでいるでもない。人々が営む平穏な街並みに。
    GM:……そんな中、いやに目立つ佇まいの女性が一人、街中に設置された案内板の前で突っ立っているのを、君は目撃した
    アレッサンドラ:歳の頃は20代後半といった所だろうか。君よりも背が高く、モデルのような体型
    アレッサンドラ:…何より、左目の眼帯が、その異質さを際立たせている。
    黒瀬直:「む……」静かに女を睥睨する。よく見慣れた、しかしそうそう見受けられぬものが女の顔についている。
    アレッサンドラ:何かを待っている……のだろうか。鉄面皮の表情からは何も読み取れないが
    黒瀬直:(落ち着いた佇まいとも、少し浮足立っているようにも見受けられるか)
    アレッサンドラ:定期的に、チラチラと案内板を確認する様は…どこか困っているようにも見える
    アレッサンドラ:───その時
    アレッサンドラ:「………‥」
    アレッサンドラ:その様子を伺っていた君と、視線が交錯した
    黒瀬直:思考は一秒にも満たない。曖昧な逡巡をこの女は抱かない。
    黒瀬直:「初めましてお嬢さん。なにか困りごとかな」
    黒瀬直:目が合ったのと、それを意識したのと、全く同時に声を掛ける。
    アレッサンドラ:それを受けて、特に躊躇う様子も無く
    アレッサンドラ:「初めまして、隻眼の同士。お察しの通り、私は今大いに困っている所だ」
    アレッサンドラ:ハキハキ、キビキビと、まるで軍人のような口調
    アレッサンドラ:ポケットから写真を取り出して
    黒瀬直:「そうか。ならばこうして顔を合わせられたのは良かった」
    アレッサンドラ:「この男に見覚えはあるだろうか」
    黒瀬直:「ふむ、人探し……いや、会う約束は取り付け済みかな」
    GM:…写っていたのは、白髪に白のスーツ姿の、不健康そうな目をした色白の男
    アレッサンドラ:「逆だ。会う約束ではなく」
    アレッサンドラ:「会ったにも関わらず、逸れてしまった」
    黒瀬直:「なるほど、逸れたか」
    黒瀬直:ふむふむと頷き、うむ。
    黒瀬直:「迷子か?」
    アレッサンドラ:「迷子ではない」
    黒瀬直:「そうか」
    アレッサンドラ:「この男が私を置いてひたすらに先を急いだ事に、原因があるのだろう」
    黒瀬直:「なるほど、置いていかれてしまったか」
    黒瀬直:「この忙しく、人に厳しい時期に土地勘も頼る者もなく放置されてしまったとは」
    黒瀬直:「災難だったね」
    アレッサンドラ:「理解していただけるか」
    黒瀬直:「うむ」
    アレッサンドラ:「確かに、よりによってこのタイミングで携帯の充電を切らせた私にも責任はあるのだろうが」
    アレッサンドラ:「置いていくのは無いと思う」
    黒瀬直:「困ってしまうものな」
    黒瀬直:「来訪者たる君へ、この街の住人として微力ながら力添えさせてもらおう」
    黒瀬直:「私は黒瀬直という。きみは?」
    アレッサンドラ:「アレッサンドラ・シーカーナイン。29歳、フィンランド出身」
    アレッサンドラ:「知己からは”アレっさん”や”ドロシー”などと呼ばれている」
    黒瀬直:「なるほど、深い親しみが感じられるね」
    アレッサンドラ:「では黒瀬直よ、早速薄情な同行者に代わっての道案内を頼みたいのだが」
    黒瀬直:その名、この近辺に存在するフィンランドないし北欧と関連のある勢力等を頭蓋の内に検索して、ひと呼吸。
    黒瀬直:「そうだね、その前に一つ質問を」
    アレッサンドラ:「なんだろうか」
    黒瀬直:「入国は合法的なものかね?」
    黒瀬直:「ならば優秀で概ね善良な警察機構の力を借りるという手がある」
    アレッサンドラ:「………‥‥……………」突然、ショートしたように反応が途絶えて
    アレッサンドラ:「そこを突かれると痛い」
    黒瀬直:「そうか。痛かったか」
    アレッサンドラ:「この国で言うベンケイ・ウィークポイントだ」
    黒瀬直:「勉強熱心な上に正直者だね」
    アレッサンドラ:「ありがとう。いくつになろうと褒められるのは嬉しい」
    黒瀬直:「大事なことだね。そして素直だ。きみの美点だと思う」
    黒瀬直:「それに免じてというわけではないが、私手ずから骨を折るとしようかな」
    アレッサンドラ:「そうしてもらえるのなら、私から文句は無い」
    アレッサンドラ:「国家権力よりもよっぽど安心のように思うが、何故だろうな」
    黒瀬直:「私ときみの相性が良いからではなかろうか。こちらとしても打てば響くという感覚だ」
    アレッサンドラ:「ふむ」君の佇まいを確認するように
    アレッサンドラ:「成程、良い解釈だ。初対面ではあるが、君とは他人の気がしない」
    アレッサンドラ:「助力、感謝する。黒瀬直」
    黒瀬直:「うむ。会話が弾むというのとはまた違うが、脱輪する気は微塵も感じられないな」
    黒瀬直:「ずれてもそのまま同道できそうだ……さて」
    黒瀬直:「君の同行者に心配を掛けたくもないからね。目的地を聞かせてもらおうか」
    アレッサンドラ:「七原鹿島神社」
    黒瀬直:「そうか」
    黒瀬直:「案内するに当たって問題はないね」
    アレッサンドラ:「それは良かった」
    黒瀬直:「では行くとしよう。こちらへ……」と、身を翻そうとしたその時に。
    アレッサンドラ:「うむ、案内を頼む。」
    GM:  ッ ッッ
    GM:君達の身体を、突如巨大なレネゲイド反応が突き抜ける
    GM:一瞬で理解できる────発生源は、すぐ近くだ
    黒瀬直:「──」私がこの場を歩いてるのも、こういう事態に備えるためだ。
    黒瀬直:故に思考は一刹那にも満たない。
    黒瀬直:足を運ぶ先を鹿島四方幡へ転換し、同時に頼みを請けた女へ視線を向ける。
    アレッサンドラ:────黒瀬直が視線を向けた時には既に
    アレッサンドラ:その足は君と同じ方向へ、移動の体勢が整っている
    アレッサンドラ:「………」一瞬、視線が交錯して
    黒瀬直:「良し」
    アレッサンドラ:「成程」
    アレッサンドラ:「”類は友を呼ぶ”とはよく言ったものだ」
    アレッサンドラ:「改めて名乗る必要があるだろうか」
    黒瀬直:「UGNエージェント、"デモン・ストレイト"、黒瀬直」
    アレッサンドラ:「”ワイナミョンネン”アレッサンドラ・シーカーナイン。俗に言うUGNイリーガル、だ」
    黒瀬直:「神社は向こうではないが、一先ず目的地は同じということで」
    アレッサンドラ:「構わない。少しぐらい待たせた方がいい薬になるだろう」
    黒瀬直:「それでは一仕事付き合ってもらうよ。ドロシー」
    アレッサンドラ:「無論」
    黒瀬直:鋭く踏み込み、街を駆ける。恐らくは彼女と全く同時に。災厄めがけて一直線に。
    黒瀬直:行く先で何が起こっているのか、起ころうとしているのか。思考を巡らせながら。
    黒瀬直:この地区に潜む影を、この街を覆わんとする脅威を、新たにやってきた彼女を。
    黒瀬直:ありとありうる全ての危険から意識を逸らせずに、走り抜ける。彼女と二人で。

    GM:シーン終了 ロイス処理のみ可能です
    黒瀬直:迷子:アレッサンドラ・シーカーナイン/P親近感〇:N警戒 で取得、以上です。
    GM:迷子認定されてるじゃん
    GM:OK!では次!


    スルヴァン:「あつい」
    アバラコフ:「……スープが熱くなくてどうすんだ。飲み辛いならまず冷ませ」
    ミンナ:「貸して、スルヴァン。母さんが冷ましたげる」
    スルヴァン:「ん」
    アバラコフ:「そのぐらい自分でやらせろ。スルヴァン、飯食ったら山仕事だ。今日は長いから気合い入れろよ」
    スルヴァン:「……ん」

    スルヴァン:───名を変え、顔を変え、姿を変え、性別を変え。国から国へ、のらりくらりと旅を続けていた私は現在、とある夫婦と生活を共にしている。
    ミンナ:「頑張ってね、スルヴァン」
    スルヴァン:妻のミンナは私の事を溺愛している。別れる時の事を考えると少々面倒ではあるが、悪い気はしない。
    アバラコフ:「……ほら、来い。お前が残さないように見張ってやる」
    スルヴァン:夫のアバラコフは愛想が無く口の悪い男だが、あれはあれで私の事を溺愛している………ほら、今膝の上に私を乗せた。
    スルヴァン:彼ら自身の子供は居ない。喪ったか、そもそも成せなかったのかは定かはではないが、別に聴くつもりもない。
    スルヴァン:まあ…拾ってもらった手前、独り立ち出来るくらいの年齢に成るまでは、ここに居てやろうと思っている。

    アバラコフ:「───スルヴァン」
    スルヴァン:「なに」
    アバラコフ:「今日は木の切り方を教えてやる。お前も男だ、そろそろ本格的に働いて貰わなにゃな」
    スルヴァン:「………」
    アバラコフ:「嫌な顔するな。ほら、手斧だ。これはお前にやる」
    スルヴァン:ズシ、という重みと、独特な無機質さ。
    スルヴァン:これまで何度も、何度も、何度も見てきた……人を殺す、武器。
    スルヴァン:「……父さんは」
    スルヴァン:「僕に"戦士になれ"って言わないの?」
    アバラコフ:「………フン」
    スルヴァン:何故かこめかみを掴まれた
    スルヴァン:「痛い痛い痛い痛い」
    アバラコフ:「スルヴァン、戦うって事は、死ぬかもしれないって事だ」
    アバラコフ:「大切な家族に、そんな事させる訳ないだろ」
    スルヴァン:「…ヴァルハラ……」
    アバラコフ:「無ぇよ、そんなの。あるのは町と山と川、家族の待つ家だけだ」
    スルヴァン:「……うん」
    アバラコフ:「さっさと終わらせて帰るぞ」
    アバラコフ:「ミンナが待ってる」
    スルヴァン:「うん」

    スルヴァン:───それから、数年が経って
    スルヴァン:ミンナは病で息を引き取り、アバラコフは民族同士の争いに巻き込まれてこの世を去った。
    スルヴァン:程なくして私は再び旅を始めたが、何故だか妙に…その地を離れる事を、名残惜しく感じた。
    スルヴァン:今でもこの手斧を見ては、もう地図には無い、キエフ大公国の西端に思いを馳せる。

    ユーカ:……私にとって、初めて出来た家族の話だ。


    GM:全員登場です
    黒瀬直:黒瀬直の侵蝕率を+10(1d10->10)した(侵蝕率:40->50)
    御影 肖子:御影肖子の侵蝕率を+4(1d10->4)した(侵蝕率:45->49)
    真堂啓介:真堂啓介の侵蝕率を+6(1d10->6)した(侵蝕率:38->44)
    真堂 光磨:真堂 光磨の侵蝕率に+10(1d10->10)(侵蝕率:45->55)


     12月14日
     N市第十二地区
     鹿島四方幡

    GM:───巨大なレネゲイド反応を受け、いち早く現地へと到着した御影、泊の目の前に広がっていたのは
    GM:ゴーストタウンと化した鹿島四方幡だった
    :「…………どう、なってんだ」
    御影 肖子:人気の消え失せた通りを、足音を立てずに歩き進める。
    御影 肖子:「……さっきの反応の規模からすると。転移、と考えるべきかしら」
    :「”区画丸ごと”ってか…馬鹿みたいな話で嫌になるが」
    御影 肖子:「ここで大規模の戦闘をしたにしては、建造物への損傷も少なすぎます」
    GM:建造物自体は依然変わりないまま、そこにある
    GM:本当に、人だけがそのまま消えてしまっている
    :「‥‥…チッ…やられた。先手を打たれたのは事実だ」
    :「何か持ち帰れるもんでもありゃいいんだが………ん?」
    御影 肖子:「探索自体には賛成だけど。ここで何があったのか、痕跡を調査できる部隊の要請を……」
    御影 肖子:「……どうしたの」
    GM:───視線の先、確かに今まで、そこに人は居なかったはずなのに
    GM:いつのまにか、車椅子に乗った女性が居て、君達の方を見ている
    GM:渦を巻いたように捻じれた鉄仮面で頭部の半分を覆い、そこから伸びる数10本のケーブルが、四肢へと接続されている
    御影 肖子:「──っ」反射的に身構える。
    御影 肖子:気配を断っていた?あるいは一瞬で転移してきた?いずれにしても尋常の者ではあるまい。
    GM:その異質な姿に、嘘偽りなく
    GM:御影肖子の体内に納められた遺産、咎枝は
    GM:───その者がジャームであると、告げている
    ”カトス”:『なんだ』
    御影 肖子:「……」反射的に沸き起こる、これを殺せという衝動を静かに抑え込んで。「これは、貴方の仕業かしら」
    ”カトス”:『思ったよりも早いな。驚いた』
    ”カトス”:抑揚の無い、機械的な音声が君達の脳に直接響く
    ”カトス”:そして、君の問いに
    ”カトス”:『違う、と言えば見逃してくれるのか』
    御影 肖子:「随分と、自信のない言い草」
    ”カトス”:『ここで戦闘を行うのは、本意ではない』
    御影 肖子:「来ると分かっていたでしょうに。その上、私達が到着してから進んで姿を現した」
    御影 肖子:「……交渉でもしたいと?」冷ややかな視線を向けている。
    ”カトス”:『…いや』
    ”カトス”:『興味本位だ』
    ”カトス”:『その、お前の体内にある異分子と』御影さんを指さして
    御影 肖子:「……」仮面の奥にある彼女の意図を零さず汲み取ろうと、その声に耳を傾けている。
    ”カトス”:そのまま、泊へと移す『お前のその、首飾り』
    :「…………」
    :「…喧嘩売ってるって事でいいのか?」
    ”カトス”:『言ったはずだ』
    ”カトス”:その姿が、不意にパッと消えて
    ”カトス”:『戦闘は本意ではない』君達のすぐ眼前に現れる
    ”カトス”:『時間が来るまで』
    ”カトス”:『話でも、どうだ』
    御影 肖子:「……時間稼ぎをさせてくれって?そんな直截な頼み方があるものなのね」
    ”カトス”:『…迂遠な方が好みだったか?』
    御影 肖子:「別に。驚いただけよ」
    御影 肖子:「なら、こっちも率直に訊ねるわ。貴方の所属と、目的は?」
    :「……」横目で君の方を見る。ジャームかどうかの判断においては、最も信頼に足ると言えるからだ
    御影 肖子:「……」応答に代えて、視線をカトスの方へ向ける。……その向かう先、車椅子の前輪がパキパキと音を立てて凍てついていく。
    御影 肖子:彼女の……もとい、彼女の遺産が有するサラマンダーとしての凍結能力は。契約者がジャームと判断した相手にのみ及ぶ。そのような術式制御が施されている。
    :それを確認し、いつでも戦闘に突入できるよう、目視で間合いを測る
    ”カトス”:『所属は”天籟魔訶”セル。目的は』
    ”カトス”:『世界の変革』
    ”カトス”:『この場所には、その足掛かりになってもらいたいと思っている』
    御影 肖子:「消えた人達をどうしたの?」
    ”カトス”:『”下”に落とした』
    御影 肖子:「下……この街の裏側か」
    ”カトス”:『よく知っているな。まあ分かった所でどうにか出来るものでもない訳だが』
    御影 肖子:「さて、どうにかする方法を持ってるかもしれないわよ」
    御影 肖子:「……彼ら、無事なのね。今のところは」
    ”カトス”:『無事だろう、今の所はな』
    ”カトス”:『その先については知った事ではないが』
    御影 肖子:「……でしょうね。そこまで期待してないわ」
    御影 肖子:「それで、貴方。戦闘は本意じゃないと言ったわね」
    ”カトス”:『肯定する』
    御影 肖子:「なら、投降する気はある?」
    ”カトス”:『否定する』
    御影 肖子:「端的で結構」構えを取る。少女の周囲を取り巻く風が、白い霜を降ろして渦を巻く。
    ”カトス”:『私にはまだやる事がある』
    御影 肖子:「だけどあいにく、人攫いの革命家を野放しにしておけるほど悠長じゃないの。私達」
    :後ろ手で、短槍を装備する
    ”カトス”:「………」
    ”カトス”:無数の、微細な魔眼が”カトス”の周囲を取り巻く
    ”カトス”:『抵抗はするが、文句は無いな?』
    御影 肖子:「あると言ったら大人しくしてくれるのかしら」
    御影 肖子:言いながら凍風が逆巻き、空に伸び上がった。地上に在った少女の姿が消えている。上空に居る。
    ”カトス”:「……」
    ”カトス”:身体は、身動き一つ取らない
    :「────」
    :空に飛び上がった御影肖子と同時、地を這うように低い姿勢で踏み込むと
    :車椅子の背面側から、頸部を薙ぐように短槍を振るう
    御影 肖子:ほぼ同時、空で風が炸裂する。爆風めいた加速を伴って
    御影 肖子:隣接する魔眼群を氷砕させながら、少女の躰が弾き出されたように"カトス"へと飛び込む。
    御影 肖子:埋花と呼ばれる仕込み。事前に自身の脚の一部を領域化し、極大体積の空気を蓄積している。それを炸裂させた。
    ”カトス”:『───(スクウェア
    御影 肖子:異形抜刀。掌から伸び出た銀の刀身は、女の心臓を狙っている。
    ”カトス”:周囲を漂っていた魔眼が、君達の周囲を四角形に取り囲み
    ”カトス”:────フッ  と、その重力を完全に奪う
    ”カトス”:君達の衣服に、皮膚に、頭髪に、纏わりついた微細な魔眼達が
    ”カトス”:その力のベクトルの全てを、上へと引っ張り上げる
    御影 肖子:「っ──!」姿勢が崩れ、跳ね上げられるように再び空へ。
    御影 肖子:自身を取り巻く魔眼を凍て封じようとするが、その力をすぐに殺し切るには至らなかった。
    :「ッ………!」ふわり、と脚が地から離れ、攻撃が逸れる
    ”カトス”:パッ パッ 
    ”カトス”:御影肖子にも似た転移能力でその場を離れると
    ”カトス”:ケーブルに繋がれた左手を、君達へ差し向ける
    御影 肖子:弾きあげられた軌跡が、魔眼群を閉じ込めた氷柱と化した。かろうじて斥力作用を振り払った後に、《異形の歩み》その上へ着地する。
    ”カトス”:───その機械的な掌には、風穴が
    ”カトス”:収縮した雷電が、そこから放たれんと───
    黒瀬直:瞬間、伸びた左手に黄金の輝きが突き立つ。
    ”カトス”:『────!』
    黒瀬直:否、尾を引く軌跡のみが視界に留まる、剛速の金属矢が。
    黒瀬直:狙い過たず、その狙いを撃ち砕かんと迫る。
    ”カトス”:それを遮るように飛来した、一条の金光が
    ”カトス”:数本のケーブルごと、その左手を吹き飛ばす
    御影 肖子:その光を知っている。「……黒瀬さんか」
    黒瀬直:「遠合にて失礼」刃のように鋭い、冷え切った言葉を吐きながら。眼帯の女が姿を見せる。
    黒瀬直:「肖子くんが抜いているなら、そういうことだろう」
    :「助かった、ナオ……と」
    御影 肖子:頷いて応じる。それから、同行者の方を見て。「そちらの人は?」
    アレッサンドラ:黒瀬直の後方から歩み寄ってきて
    アレッサンドラ:「同行者、協力者、UGNに与するもの」
    アレッサンドラ:「どうとでも捉えて貰って構わない。少なくともあなた達の味方だ」
    黒瀬直:「イリーガルのアレッサンドラ・ナインシーカーくんだ」
    アレッサンドラ:「シーカーナイン」
    黒瀬直:「ごめん」
    アレッサンドラ:「構わない、初歩的なミスだ」
    黒瀬直:「このように器の大きい子だ」
    :「………」また変なのが増えてしまったといった顔を浮かべて
    御影 肖子:「……」そのやり取りをじっと見て。「どうも。イリーガルの御影肖子よ」
    :「”梁山泊”、UGNエージェントだ。」
    御影 肖子:「今は挨拶まで。親交を深めるのは後にしましょう」カトスへと向き直る。
    アレッサンドラ:「了解した。よろしく頼む。」
    アレッサンドラ:「…………」そう言うと、”カトス”の方を見る
    ”カトス”:『……………ああ、成程』破壊されていない右手で、アレッサンドラを指さして
    ”カトス”:『お前、知っているぞ。この身体の記憶にあった』
    アレッサンドラ:「…………」
    アレッサンドラ:「黒瀬直、御影肖子、”梁山泊”」
    アレッサンドラ:「耳を貸す必要は無い、早く殺して」
    アレッサンドラ:「終わりにしよう」
    黒瀬直:「……そうか」車椅子の女を視線で射貫きながら、淡々と応答する。
    御影 肖子:「……。悪いけど、後で事情は聞かせて貰うわよ」
    黒瀬直:「ああ、君の話は聞かせてもらう」
    黒瀬直:「我々の刃も守るべき物も、そう軽いわけではないからね」
    アレッサンドラ:懐から取り出した鉄の棒が、音を立てて変形し、円柱に角錐を取り付けたような、幾何学模様の走るオブジェクトへと変形し
    アレッサンドラ:そこに足をかける
    アレッサンドラ:「分かった、では諸々の話は後程」
    ”カトス”:『……‥さて、困った』
    ”カトス”:『これ以上増えると、私一人では流石に手に余る』
    黒瀬直:「一本無くなってしまったしな」
    ”カトス”:吹き飛んだ左手側のケーブルが撚り合わさり
    ”カトス”:『全くだ』
    黒瀬直:「相応にしぶといらしい。手が足りなくなるかもしれんな」
    ”カトス”:巨大な鞭のような形状と化したそれで、君達を薙ぎ払う───
    真堂啓介:衝撃は無く、音は軽く。
    真堂啓介:ヒュゥ、と木枯らしが吹いた、そんな風に空気が揺れて。
    真堂啓介:「なら、これで足りるかね。……いやすまん、出遅れたか」
    真堂啓介:どこか、近場の建物の屋上から飛び込んできたのか。ふわりと揺れる羽織だけが、動作の痕跡を残している。
    ”カトス”:存外に、何でもないような乾いた音を立てて
    ”カトス”:ケーブルの塊が、アスファルトへと滑落する
    ツァン:「────お見事」
    ツァン:その後に続くように、軽い足取りで着地して
    黒瀬直:「丁度良いのではないかな。これから畳み掛けるには」何のこともなさそうに見慣れた絶技を認めて。
    黒瀬直:「こちらの目的も一つ果たせそうだ」写真で見た白い男を見て、一言。
    真堂啓介:「うむ。……さて、各々事情はあろうが」
    真堂啓介:仲間たちの無事と、何やら思惑がありそうな面々の様子を一瞥して。
    御影 肖子:「……出遅れた、というなら皆そうです。この状況を招いてしまった」
    真堂啓介:「ああ。……ならば、遅れを取り戻さんとなあ。ただでさえ、厄介ごとだらけの時期だ」
    真堂啓介:「─出来れば、穏便に協力をしてもらえると助かるんだがね。そうもいくまい?」
    真堂啓介:あたりに散らばる、氷と光矢のカケラたち。それを見て、相手が"どういった存在"であるのか確信して。
    ”カトス”:『………6人か』
    ”カトス”:《ディメンジョンゲート》
    ”カトス”:空に開いた孔から、ドサッ ドサッと
    ”カトス”:皆一様に同じ衣服を身に纏った、能面のような顔をした人間が落ちてきた
    ”カトス”:『ここで使うのは勿体ない気もするが』
    ”カトス”:『特に支障が出る訳でもなし、時間稼ぎには丁度良いだろう』
    黒瀬直:「画一化されたジャーム……」僅かに不快感をにじませながら、それらを睥睨する。
    隔生者:───孔から落ちてきた人たちが
    御影 肖子:「……使う、ね」重く息を吐く。「 FH (そっちには、命を道具のように扱う輩は多いけど」
    隔生者:光を灯さない目で、君達を視認する
    御影 肖子:「何度見たって不愉快なものだわ」柄を握る力が強くなる。
    隔生者:数は…およそ15名
    真堂啓介:「全くだ。……いやしかし、勿体ないと言う割に、大盤振る舞いをしてくれる」
    隔生者:「────」そして一様に、一斉に
    隔生者:その腕に纏わせた黒い”何か”で
    隔生者:────君達の眼前を薙ぎ払う!
    ”カトス”:『……』吹き飛ばされた左手とケーブルを魔眼で回収すると
    黒瀬直:「……重いな!」《テクスチャーチェンジ》光輝く大弓を盾へと転じて防ぐが、膨大な出力に押されて動きが封じられる。
    黒瀬直:「密度が並外れている……相当混ぜているな?」
    真堂啓介:─その"何か"を断ち斬り、画一的なジャームたちを無視して踏み込む。そんな選択肢もあったが、しかし。
    御影 肖子:「──!」未知の攻撃。反射的に飛び退きながら、振るわれた物体を凍てさせる。
    御影 肖子:虚ろな目をした彼らを、咎枝はただ斬れと叫んでいる。しかしその姿に見出した違和感によって足を止めた。
    御影 肖子:「衝動に呑まれたにしては、随分と……」その違和感をなぞるように、言葉にしようとする。「大人しい……いや。欠けて、いる……?」
    真堂啓介:「……いや、いかんな。これは」
    真堂啓介:彼我の能力。状況。それら全てを勘案し、演算して導き出した答えは。
    真堂啓介:「放ってはおけん」
    真堂啓介:結果、出力された動作は。黒い"何か"のみを斬り払い、眼前の不吉な者どもと対峙すること。
    真堂啓介:─その向こう側。今しがた、腕をひとつ斬り落とした相手には。忌々しそうに、或いは名残惜しそうに視線を─。
    GM:燃えるような、濡れるような、凍るような、痺れるような、刺すような、捻じれるような、蝕むような
    GM:そんな、例えようも無いような複合的な事象
    隔生者:「…………」腕を落とされても、眉を顰める事も、声を上げる事も無く
    隔生者:ただのシステムのように、君達への攻撃を続ける
    ”カトス”:『……やはり、動かすなら数的優位を作った状態で一斉に動かすのが良いか』
    ”カトス”:君達の応対を確認しつつ、車椅子を動かす
    黒瀬直:(到底捨て置ける敵ではなく、さりとて手応えもなし)
    ”カトス”:『……あと3分といった所か』
    黒瀬直:(こちらは現地の手勢と合流する手立てもなし。不味いな)
    黒瀬直:「どうする。押し切られる前に、少し無理をするか?」
    黒瀬直:輝く大弓を双剣に持ち替え、剣戟の合間に声を飛ばす。
    御影 肖子:重ねること数合。その異質な攻撃を躱し、崩し、切り払う
    御影 肖子:「何か手があるなら、合わせますが」
    御影 肖子:これほどの練度を備えた戦士が揃って尚、網目のように統率された全てを一息に振り切るには至らない。その焦燥を押し殺しながら。
    真堂啓介:「ここで手を分けるのは悪手だが、贅沢は言えんか。……俺と直さんで足止めをする。すまんが、4人で奴を─」
    真堂啓介:応じて、無茶としか言いようのない、しかし本人たちだけはそうは思っていない案を、口にしかけて。
    真堂啓介:「─ああ、いや。今のは無し、だ」
    真堂啓介:「ひとりな、忘れていたよ。……こういう場に、不思議と居合わせる機会の多い者を」
    真堂 光磨:支部長の言葉に、誰かが応えるより早く。ひとつの異変が起こる
    真堂 光磨:曇天の空の元。車椅子の車輪が電柱の影を踏んだ
    真堂 光磨:音もなく影の一部が解け。起動まで“二秒後”に設置していた刃が生まれ、奔る。
    ”カトス”:『────!』
    ”カトス”:知覚、と同時に、その七割を切り落とされたケーブルが蠢き
    ”カトス”:数本の犠牲を出しながらも、それを弾く
    真堂 光磨:──これで倒す必要はない。わずかに足を止めれば十分の仕込みだ
    真堂 光磨:視線は通っていないが、感覚を移して伸ばした影を先行させ、現時間の位置関係を把握
    真堂 光磨:屋根を蹴り跳躍──視線は眼下の女へ/宙空──左手の鞘を握り込む+全身の捻り
    真堂 光磨:呼気:抜剣動作
    真堂 光磨:「“裏霞”」
    真堂 光磨:速度は無影── 異能 (エフェクトによる尋常の間合いを無視した長距離斬戟/狙いは寸分狂わず女の体躯へ
    ”カトス”:『………!』
    GM:金属同士の激突音と共に、ガシャァァ という音を立て
    GM:”カトス”の胸部が切り裂かれる
    ”カトス”:『もう一人居たのか』
    ”カトス”:『気付かなかった』
    ”カトス”:”傷”、というよりも”亀裂”の下から、銀色の骨格を覗かせて
    真堂 光磨:着地、コンバットブーツの底をアスファルトに擦りつけ、滑る体を止めて
    真堂 光磨:「いや。“ついさっき”着いたばかりだよ」
    真堂 光磨:「間に合って良かった」
    ”カトス”:『そうか。どうやら今日の私は運が悪いみたいだな』
    ”カトス”:パっ と消えて、君の視界の端へ
    ”カトス”:『だが』
    ”カトス”:『間に合ったのは、こちらの方だ』
    真堂 光磨:「……一足遅かったなら」
    真堂 光磨:「追いつくまで」
    真堂 光磨:構え、踏み込む。二刃目を抜き放とうとその体を前へ飛ばすが
    GM:瞬間、鹿島四方幡……否、第十二地区中のネットワークに接続された端末を媒介に
    ”カトス”:《時空の裂け目》
    GM:放出された”カトス”のレネゲイドが、地区全体を黒い天殻で覆い
    GM:────世界から、隔絶する
    ”カトス”:『────では』
    ”カトス”:『また、後で』
    ”カトス”:《見えざる道》
    ”カトス”:自身、そして、この場に落とした隔生者全てを
    ”カトス”:《ディメンジョンゲート》
    御影 肖子:「……!」自身の持つ端末に起きた異常なレネゲイド反応、咄嗟にそれを身から離して宙へと放り出した。しかし次の瞬間にはそこから黒色が噴き出し、帳が空を覆っている。
    ”カトス”:一切の痕跡を残すことなく、その場から消した
    真堂 光磨:空振った刃がガードレールを断ち割る。消えた姿を探そうと周囲を見回すが──起きた異変に意識を切り替え、空を見上げた
    御影 肖子:「これは……空間を鎖したか」
    真堂啓介:「……誘い込まれたのではない、と思いたいが」
    真堂啓介:いつかの天蓋とは真逆の、黒一色の空を見る。
    黒瀬直:「……ふむ。主導権は握られ続きか」
    黒瀬直:「通信支配、空間断絶、勢力分断。よく仕組まれている」
    御影 肖子:落下する端末を受け止めつつ。「……問答は悠長すぎたかしら。いえ、結果論だけど」
    :「いや、いい。少なくとも、誰が相手なのかはハッキリした」
    真堂啓介:「いつでも、交わす言葉から得るものがゼロということはなかろう。……そして、ああ」
    真堂啓介:「出遅れはしたがね。間に合わせることは、出来るとも。俺たちの戦いとは、いつもそういうものだ」
    黒瀬直:「結果で是非を論じるならば、つまりはここからというわけだ」
    黒瀬直:「連中の用意を全て食い破り、禍根を断つ好機と捉えることもできる」
    真堂 光磨:「……」黒の長剣を消し、短刀を腰に差し直して。一同へ近付く
    真堂 光磨:「ひとまず、無事でよかった。御影お姉さんも、直さんも」
    黒瀬直:「光磨たちとも無事に合流できたわけだしね」
    御影 肖子:「……天籟魔訶」カトスが告げた組織の名を繰り返す。
    ツァン:「…‥…」その名を口にした、御影の方を見て
    ツァン:「……ふむ、成程。グッドタイミング…という事にしておこうか」
    御影 肖子:「あの女はそう名乗っていたわ。……何か事情が?」ツァンの方を見返して。
    ツァン:「ああ、申し遅れた」
    ツァン:「私は日本支部エージェント、”タリスマン”ツァン・ファーロン」
    ツァン:「この街へは…そちらの、”梁山泊”に用事があって参った次第だ」
    真堂啓介:「……君への客人ということでな。ここまで……ああ、案内した形になるか」
    真堂啓介:ツァンが"名"を呼んだ相手に、ひとつ頷いて。
    真堂 光磨:「……」見慣れない二人の顔を見て。続けて泊お姉さんの方を見て
    :「……おう、サンキュ」その頷きに返して
    御影 肖子:「泊の?」任務中として名を呼び分けつつ、俄かに目を見開いて。「……いえ、失礼」
    御影 肖子:「"六華拵"、御影肖子。UGNイリーガルです」
    :「…オマエが来たって事は、分かったんだな」
    御影 肖子:「……何かの調査を依頼していたの?」
    ツァン:「……”君がUGNに来るのなら、私も君の復讐に手を貸そう”」
    ツァン:「”梁山泊”は、私がUGNに引き入れた。その時に交わした交換条件だ」
    ツァン:「遅くなったが、”梁山泊”、君の復讐相手が見つかった」
    御影 肖子:「……そういうこと」彼女の過去について、はっきりと知る訳ではないが。討つべき仇がいるという話は聞いた事がある。
    黒瀬直:「……なるほど」
    黒瀬直:「アレッサンドラくんも、同じ仇を狙って来たということかな」
    黒瀬直:「この場、この時、そして今の女たちを求めてだ」
    アレッサンドラ:「…‥‥そんな所だ」妙に間があって
    アレッサンドラ:「私はやや別口から馳せ参じた身ではあるが、同じ相手を追っていることに変わりはない」
    アレッサンドラ:「色々と聞きたい事はあるだろうが、一先ず、だ。よろしく頼む、日本のUGN」
    真堂 光磨:「よろしくお願いします」改めて、と。姿勢を正して
    真堂 光磨:「十二支部、“烈破剣”。真堂光磨です」
    真堂啓介:「ああ、こちらこそ、だ。……この状況だ、本来の用件以外にも、知恵と力を借りることになるかもしれんがね」
    真堂啓介:そう言って、小さく笑う。
    黒瀬直:女の瞳を静かに見つめて頷き、支部長に視線を移す。
    黒瀬直:「次の動きだが、状況の確認かな」
    御影 肖子:「そうですね……幸か不幸か、支部への道は分断されていないようですし」空を覆う幕を見上げて。
    真堂啓介:「では、積もる話は支部で、としようか。ツァンくんの手土産もあることだしな。……ああ、それと」
    真堂啓介:「よく来てくれた、光磨」
    真堂啓介:さらりと告げた言葉は、なんでもないような、日常の延長線上のような声色だけども。
    真堂 光磨:「……はい」
    真堂 光磨:素っ気なくも聞こえるが、左の手が短刀の柄にかかって。
    真堂 光磨:慣れたものなら、わずかに安堵の色を理解できただろう
    真堂 光磨:「間に合いましたよ。しっかりと」

    GM:シーン終了 ロイス処理のみ可能です
    黒瀬直:アレッサンドラへのN感情を警戒から不安に変えておこうかな
    御影 肖子:ロイスはまだ保留で。
    真堂 光磨:新規取得は保留で
    真堂啓介:ひとまず保留で!
    GM:うす!では次!

    カユウ:「師匠、結婚しよう」
    カユウ:食事中、対面に座る少年が口を開く
    リィアン:「……‥…」思わず言葉を止めて
    リィアン:「はいはい、君がもう少し大きくなったら考えたげるよ」
    カユウ:「俺は冗談で言ってる訳じゃない。時が来たら、ちゃんと考えてくれ」
    リィアン:「………はぁ」

    リィアン:──私は今、極東の「明」という国の、山奥に暮らしている。
    リィアン:元は楽士として滞在していた訳だが…まぁ、皇帝が変わったり都が変わったり、なんやかんやがあって、今はこうして人里離れた場所で隠遁生活…をしてるんだけど
    リィアン:麓に倒れていた、カユウという名の少年を気紛れで連れ帰ったせいで、今は色々と忙しい目に遭わされてる。
    カユウ:「師匠、行くぞ」
    リィアン:「いいよ、いつでも」
    リィアン:──例えば、戦闘訓練。
    リィアン:いつの時代も、男子というのは戦士を志すものらしい。
    リィアン:まぁ幸い、この国で武は重用される。武官の役職にでも付けば、私が居なくなった後も大丈夫だろう。

    カユウ:「師匠、これで合ってるのか」
    リィアン:「……うん、いいだろう」
    リィアン:──例えば、学問教授。
    リィアン:腕っ節だけで生きていけるほど世界は単純じゃない。学問は修めておいて損は無いし…何より、戦場で死ぬ確率が減るのは良い事だ。

    カユウ:「あ、あれ…?」
    リィアン:「違う、押さえる弦はこっちだ」
    リィアン:──例えば、楽器演奏。
    リィアン:音楽の価値が高い国だ。琵琶の一つでも弾ければ、例え路頭に迷おうと、そのまま終わるという事はなくなるだろう。
    リィアン:…数百年前の自分と重ねた訳でも、今更家族が恋しいと思った訳でも無いだろうに。我ながら…よくやるよ。

    カユウ:「師匠、結婚しよう。」
    カユウ:食事中、対面に座る青年が口を開く
    リィアン:「………懲りないね、カユウ。」
    カユウ:「今度の戦争で武勲を立てれば、金が入る。そしたら君と…」
    リィアン:「分かったよ。今度君が帰って来たら…」
    リィアン:「その時は伴侶として、迎えてあげる事にしよう」

    リィアン:──正直に言うと、一つの賭けだった。
    リィアン:愛の力とか、夢の為とか
    リィアン:そういう…根拠の無い要素で、戦争に打ち克つ事が出来るのなら。戦争で死なずに済むのなら、それを見てみたかった。
    リィアン:………まぁ、結果そんな事はなくて。カユウは死体すら戻って来はしなかったんだけど。
    リィアン:「……ああ」
    リィアン:「やっぱり、こんなものか。」

    ユーカ:それから私は、家族を持つ事を止めた。


    GM:シーンプレイヤーは光磨くん
    GM:登場侵蝕をお願いします
    真堂 光磨:真堂 光磨の侵蝕率に+1(1d10->1)(侵蝕率:55->56)
    黒瀬直:黒瀬直の侵蝕率を+4(1d10->4)した(侵蝕率:50->54)
    御影 肖子:御影肖子の侵蝕率を+6(1d10->6)した(侵蝕率:49->55)
    真堂啓介:真堂啓介の侵蝕率を+9(1d10->9)した(侵蝕率:44->53)

    GM:ミドル判定を行います
    GM:情報項目はこちら
     ◎『"天籟魔訶"セルについて』難易度:12
     (交渉/情報:裏社会)
    GM:現時点では以上です
    GM:現時点では以上です
    黒瀬直:エヴリシングレディを使って強化ビジネススーツを取得、装備。社会判定の達成値+2。
    黒瀬直:《砂の加護》を使用。侵食+3して。ダイス+6。判定行きます
    黒瀬直:砂の加護を使用、判定+6D。黒瀬直の侵蝕率を+3した(侵蝕率:54->57)
    黒瀬直:8dx+2>=12
    DoubleCross : (8R10+2[10]>=12) → 10[1,1,2,2,2,7,10,10]+6[1,6]+2 → 18 → 成功

    黒瀬直:成功したよ。
    GM:やるじゃなぁい…
    真堂啓介:ナイスだぜ…
    真堂 光磨:さすが直さん
    GM:では開示
    『"天籟魔訶"セルについて』

     "天籟魔訶"セルは、約7年前に中国、福建省にて設立された、研究専門のセルである。
     首魁の名は朱天影、又の名を"マスターカルラ"。
     主な研究対象は「ジャーム」。
     薬物による人為的な覚醒、およびジャーム化の促進等の被害が世界各地で確認されているが、その目的……マスターカルラ自身の情報を知る者は、何故かほとんど存在しない。
     数ヶ月前よりN市での活動が確認され始め、以下の事件を引き起こした事が確認されている。

    『鹿島四方幡襲撃事件』
    『鷺宮邸襲撃事件』
    『"病葉"を拠点とした薬物実験』

     また、現時点で確認されている構成員は
    『ユーカ』
    『"朱厭"』
    『"幻想泡沫"』
    『"カトス"』
    『"ダイアローグ"』
     の5名。うちダイアローグは、以前の任務において討伐、死亡した事が確認されている。
    GM:また、追加項目が開きます
     ◎『鹿島四方幡襲撃事件について』難易度:7
      (交渉/情報:UGN/情報:裏社会)

     ◎『鷺宮邸襲撃事件について』難易度:7
      (交渉/情報:UGN/情報:噂話)

     ◎『"病葉"を拠点とした薬物実験について』難易度:7
      (交渉/情報:UGN/情報:裏社会)

     ◎『"カトス"について』難易度:7
      (交渉/情報:噂話)

     ◎『"幻想泡沫"について』難易度:7
      (交渉/情報:UGN/情報:裏社会)

     ◎『"朱厭"について』難易度:7
      (交渉/情報:UGN/情報:噂話)

     ◎『ユーカについて』難易度:7
      (交渉/情報:UGN/情報:噂話)
    GM:以上です
    真堂 光磨:では。『"病葉"を拠点とした薬物実験について』、コネ:UGN幹部使用
    真堂 光磨:3dx+1>=7
    DoubleCross : (3R10+1[10]>=7) → 8[1,7,8]+1 → 9 → 成功

    真堂啓介:では、こちらで「鷺宮邸襲撃事件について」を。《生き字引》で、意志による判定。思い出の一品も乗り、固定値は4に。
    真堂啓介:7dx+4>=7
    DoubleCross : (7R10+4[10]>=7) → 9[2,4,5,5,6,8,9]+4 → 13 → 成功

    真堂啓介:成功、侵蝕は+1で54に。
    御影 肖子:『鹿島四方幡襲撃事件について』難易度:7 いきます
    御影 肖子:情報:裏社会で、コネ使用。4dx+1で判定
    御影 肖子:4dx+1>=7
    DoubleCross : (4R10+1[10]>=7) → 7[1,3,5,7]+1 → 8 → 成功

    真堂 光磨:やったね
    GM:優秀~~
    真堂啓介:イエーイ
    GM:では開示していきましょう
     ◎『鹿島四方幡襲撃事件について』
     2020年3月8日に発生した、「黛一家残党」を始めとする薬物投与によるジャーム化被害者が第十二地区鹿島四方幡を襲撃した事件。
     第十二支部のエージェント、鹿島四方幡の無頼達の手で主導者である"キストゥス"夜来詩郎を始めとする黛一家残党の討伐に成功。
     また、交戦後のUGNエージェントに対し、マスターカルラからの接触があった事も確認されている。
     この時に用いられていた薬物には、強制的な覚醒並びにジャーム化の促進効果に加え、「新たなシンドロームの発現」といった効果も確認されていた事が明らかとなっている。

     ◎『鷺宮邸襲撃事件について』
     2020年5月1日に発生した、N市第9地区の外れに居を構える富豪、「鷺宮家」がジャームによる襲撃を受けた事件。
     現地を訪れたUGN構成員の手によりジャームは討伐されるも、当時鷺宮家に保管されていたアーティファクト"枢霊柩"による「一定範囲内のレネゲイドアイテムの効力の喪失」という奇妙な現象が確認されたという。
     また、異なる場所で同一の現象が発生した事も確認されている。

     ◎『"病葉"を拠点とした薬物実験について』
     2020年9月23日に発覚した、N市第十二地区「病葉」を拠点に行われていた薬物実験。
     天籟魔訶のエージェントである"ダイアローグ"の主導で行われていた実験であり、元UGNチルドレンである"穿"若奈篤郎に件のジャーム化薬を投与。
     鹿島四方幡での殺人行為を繰り返させ、効果のほどを確認していたという。
     また、現在凍結処分中の若奈篤郎はジャームではあるが、件の"魔人"のような社会性を持つことが確認されている。
    GM:では共有に入ります

     12月14日
     N市 第十二地区
     七原鹿島神社

    GM:現状整理の為、君達は一度第十二支部に帰還する事となった
    GM:神社兼支部へと伸びる長い長い石段の頂上で
    GM:君達を待っていたのは、ブロンドの髪の年若い女性と、一人の少女だった
    ライア:刑事ドラマにでも出てきそうなコートに両手を突っ込みながら、君達の姿を確認して
    御影 肖子:「……お客さん?」同行者達の顔を見やり。
    ライア:「………やっ」
    鷺宮玲華:僅かに身体を震わせながら、ペコリと小さくお辞儀をする
    真堂 光磨:返すよう、一礼
    真堂 光磨:「お久しぶりです」
    黒瀬直:「久しぶりだね、ライアくんと……鷺宮玲華くんかな」
    黒瀬直:「鹿島四方幡に居を構えるマフィアの代表と、天籟魔訶絡みの事件に巻き込まれた子だ」紹介。
    ライア:「どうもどうも、御無沙汰してます」
    御影 肖子:「なるほど。どうも、初めまして」こちらも一礼。少女の震えを見止めて、無理もないか、などと思いつつ。
    真堂啓介:「直に会うのは初めて、になるかな。仲間が世話になったのだから、こちらから一度挨拶に行くべきかと思ってはいたんだが」
    真堂啓介:「そして、どうやら待たせてしまったらしい。すまんね、所用で空けていた」
    ライア:真堂光磨を見て、少し表情が曇って
    ライア:「や、少年。今日も元気そうで何より」
    真堂 光磨:「そちらも。……元気そう、というには少し難しいですか」
    真堂 光磨:……見知った顔が近くにいないのは、別件ゆえか。それとも別の理由か
    鷺宮玲華:「初めまして、UGNチルドレンの”手向ノ華(フォー・レスト)”鷺宮玲華と申します」
    :「…………」ライアを見て
    :「オマエがここに来た理由はなんとなく察しが付く。マドー、取り敢えず中入ろうぜ」
    真堂啓介:「ツァンくんの手土産以外に、あまりもてなしは出来んがね」
    真堂啓介:うむ、と頷いて。皆を社務所─UGN支部として使用している建物へ導く。

    GM:UGN 第十二支部内
    ライア:「────さて、と」
    ライア:「後から入ってきた身で申し訳ないけど、まずは私の話から聞いてもらいたい」
    真堂啓介:「手短にであれば」
    真堂啓介:応じて、先を促す。
    ライア:「かたじけない、真堂支部長殿」
    ライア:居住まいを正して
    真堂 光磨:卓につく各々の前に茶を出し終えて。自らの場に戻り
    ライア:「スティーモファミリー日本支部の頭目、ライア・E・サリバンだ。初めましての人も居るけど、細かい自己紹介は割愛させてもらうよ」
    ライア:「まずもって…二日前、うちの支部から”FHに襲われた”という報告が入った」
    黒瀬直:「ふむ。きみと手勢の留守中を狙って、というところかな」
    ライア:「そう、その当時、私と…私設兵の大多数は日本に居なかった」
    御影 肖子:「泊が言っていた話かしら」
    :「ああ、こいつがその、襲われた組のボスって事だ」
    ライア:「報告があって、大慌てで今日戻ってきたって所なんだけど」
    ライア:「……襲撃だけじゃなく、ちょっと人攫いも出ててね」
    真堂 光磨:「……」
    御影 肖子:「攫われた……ね。さっきので連れていかれた人間は、十や百じゃ済まなさそうだったけど」
    御影 肖子:「それより前の話よね。そっちは、どれくらいの規模で?」
    ライア:「……その辺の話は、また詳しく教えてもらうとして」
    ライア:「うちから攫われたのは、一人だ」
    ライア:真堂光磨の方をチラリと見て、言い辛そうに口を開く
    真堂 光磨:「──もしかして」
    ライア:「名前はニコ・アクセルロッド」
    真堂 光磨:ちり、と。嫌な感覚が背筋に入り。……それは正しかった
    ライア:「私が持ってる私設兵の一人であり」
    ライア:「”賢者の石”の適合者でもある」
    真堂啓介:「……であるなら、むしろ。襲撃よりも、そちらが本命と見るべきなのだろうな」
    ライア:「私も、そう考えてる」
    ライア:「何せ彼は、以前そちらに依頼する形で行った任務の中で、”天籟魔訶”のエージェントと交戦している」
    御影 肖子:「……恐らくはそこで目を付けられたと」
    真堂 光磨:「ぼくと亜藤お兄さん……鳴唯お姉さん、皿屋敷お姉さんの関わった件だ」
    ライア:「そう」
    ライア:「‥‥‥‥それで」
    ライア:「ここからが本題になる」
    ライア:「真堂支部長殿」
    真堂啓介:ああ、と。首肯をひとつ。
    ライア:「此度の襲撃による我々の被害は、実に8割を超える」
    ライア:「私の所有物たる私設兵も奪われているときた」
    ライア:「由々しき事態だ。一刻も早く同胞の無念を…と言いたい所だが」
    ライア:「現状、帰国しているのは私一人。外部からの助力は、この帳のせいで望めない」
    ライア:「……UGN第十二支部の方々」
    ライア:「スティーモファミリー日本支部頭目、ライア・E・サリバンが願います」
    ライア:「どうか、亡き同胞、そして盟友の無念を晴らすべく、お力添えを頂けないでしょうか」
    真堂啓介:「……ふむ」
    真堂啓介:無精髭の浮いた顎をつるりと撫で、この場にいる面々に、順番に視線を流してゆく。
    御影 肖子:「……一つ、確認したいのですが」
    ライア:「どうぞ」
    御影 肖子:「当初、貴方達の組は、UGNに襲撃に関する情報を公開したがらなかった……と聞いています」
    御影 肖子:一瞬、泊さんを横目で見やり。
    御影 肖子:「こうして貴方が内情を打ち明けたとなると、そもそもその判断は」
    御影 肖子:「貴方ではない……恐らくは、不在中に立てた代理が下したもの。そう理解していいのかしら」
    ライア:「……公開したがらなかった………?」
    御影 肖子:「ええ。だから、私達で直接出向いて調査を、という話に……」
    :「アタシも最初は、自分達の面子の為かと思ってたんだが」
    :「オマエのその様子だと、どうにも話が違うらしいな」
    ライア:「………」顎に手を当てて考えて
    ライア:「………そういえば」
    ライア:「”黒山羊”と”茨戸”の協力を得ている…と言っていた」
    ライア:「”茨戸”ならまだしも‥‥…本部がこの地区の外にある”黒山羊”が何故…」
    ライア:「…………うん」
    ライア:「少なくともそれは、私が下した判断じゃない」
    御影 肖子:「……なるほど」
    ライア:「あれもこれも、最初から仕組まれていたような気味の悪さがあるのは確かだが」
    ライア:「…‥すまない。そこは、私の監督不行き届きだ」
    御影 肖子:「……」じっとその目を見る。「いえ。分かりました」
    御影 肖子:「私個人としては、納得する事にします。協力についても異存はありません」
    ライア:「…ありがとう」
    御影 肖子:「……元より共通の敵が相手で、この閉鎖環境だ。手が足りない事はあっても、有り余る事はないでしょう」
    御影 肖子:こちらからは以上、とばかり。真堂支部長に目配せをする。
    黒瀬直:「黒山羊一家か。ヒスイもそちらの指揮系統で動いて……四方幡地域に居た、かな」
    黒瀬直:屋敷に住まわせている少年。連絡の着かぬ天籟魔訶を追う復讐者の事を脳裏に思い浮かべて、納め。
    黒瀬直:「帰国しているのは私一人と言ったか、ライアくん」
    ライア:首肯する
    黒瀬直:「君の私設兵……『ナイトウォーカー』だったね。ニコ・アクセルロッドもその一人だったと」
    黒瀬直:「他の者は本国に連れ立った筈だが、きみはその者たちを置いて単独で戻って来たのかい」
    ライア:「───正確には」
    ライア:アレッサンドラを示して
    黒瀬直:まじまじとアレッサンドラを見つめる。
    ライア:「彼女に協力を仰ぎ、ナイトウォーカーは置いてきた」
    アレッサンドラ:「私と彼女は旧知の間柄でな」
    ライア:「本部での会合を外す事も出来なくてね」
    ライア:「そちらを任せる意味でも、兵士は置いてきてる」
    黒瀬直:「そうか。機動力を優先したということかな。剛毅なことだ」
    黒瀬直:「お陰で封鎖される前に到着が間に合い、情報と戦力が手に入ったわけだね」
    黒瀬直:「私としては部下を想う君の、迅速な帰還に応えたいと思う」
    ライア:「心強い言葉だ、感謝するよ」
    黒瀬直:(無論、好意がなくとも連中の被害者を捨て置くつもりもないが……)
    黒瀬直:想いがあるならば、そう。知己を攫われた少年こそという話だ。
    真堂 光磨:「……」両者の問いが終わり、わずかに沈黙を続けていた少年は口を開く
    真堂 光磨:「都合と事情は理解できた。……ぼくから、貴方に問うことは特にないです」
    真堂 光磨:「どうあろうと、知り合いの行方が知れないのなら。きっと頼まれなかったとしても、探しに行っていただろうから」
    真堂 光磨:何せ、まだ報告していないことが色々ある。どんな顔をするのかわからないが、
    真堂 光磨:話をできる相手が、減るのは何より嫌なことだ。……彼とはお互い、そうであると思いたい
    真堂 光磨:「師匠」
    真堂啓介:「うむ。……組織というのは、どこも面倒なものでなあ。UGNとしては、相分かった、と頷くことは難しい」
    真堂啓介:「─が」
    真堂啓介:ひとつ、ふたつ、みっつ。右手、薬指と小指以外の三本の指を立てる。
    真堂啓介:「ひとつ。間もなく2020年が終わる、この時期に起きた事件であること」
    真堂啓介:「ふたつ。賢者の石が絡むのならば、それは、世界の変革を伴うものであろうこと」
    真堂啓介:「─みっつ。俺の仲間が、部下が、家族が関わっていること」
    真堂啓介:「理由としては、十分だと思う」
    真堂啓介:「……まあ、つまりだ。ライアくん。一方的な力添えは出来んが─」
    真堂啓介:「手を取り合うならば、何の問題もない。……皆、構わんかね」
    :「異論は無ぇ」
    真堂 光磨:「はい」静かに頷きを返して
    黒瀬直:うむと無言で、力強く頷く。
    御影 肖子:「すると……全員賛成、かしら」
    真堂啓介:「ああ。……では、これで約定は成立、というわけだ」
    ライア:「────必ずや、良い報酬を」
    ライア:「……さて、という訳で」
    ライア:鷺宮玲華を指して
    ライア:「彼女は私が連れてきた、重要参考人だ」
    ライア:「……この街で複数回起きてる、天籟魔訶に関する事件、その内の一つに関係してる」
    黒瀬直:「アーティファクト"枢霊柩"を巡る一件の当事者だったね。当時その余波で起きた案件に私も赴いていたよ」
    黒瀬直:「……そちらには、彼女が接触していたのだったか」
    鷺宮玲華:「はい、そうです」
    GM:鷺宮玲華
    GM:アーティファクト『枢霊柩』をめぐって発生した事件にて、家族並びに関係者を全て喪った少女
    真堂啓介:「鷺宮くんにとっては、ここから先、思い出させる話になるかもしれんが」
    真堂啓介:「改めて、整理していこう。まずは─」
    真堂啓介:視線は─もしこの中で無理にでも序列をつけるのなら、だが─もっとも頼みとする女性(ひと)へ。
    黒瀬直:「"マスターカルラ"率いる天籟魔訶セルだな」
    黒瀬直:「世界各地でのジャーム研究と、その実験による人為的な覚醒、ジャーム化の意図的な促進」
    黒瀬直:白い男が泊の元にやって来たことを思い、ひとまず口は噤み。
    ツァン:「………」
    黒瀬直:「その目的は不明瞭だが……」
    黒瀬直:「……?」
    黒瀬直:かつて対敵した時に、その動機を確かに聞いた覚えがある、
    黒瀬直:しかし思考に靄がかかるように思い出せない。
    黒瀬直:なるほど、異常事態だ。私だけでもないという事なのだろう。
    黒瀬直:「鹿島四方幡での露見を皮切りに、この街で幾度も事件を起こしている」
    御影 肖子:「鹿島四方幡の……記録上、市内で"マスターカルラ"の姿が初めて確認された事件ですか」以前読み込んだ報告書の内容を思い出している。
    御影 肖子:「薬物による覚醒とジャーム化の喚起が行われたという」
    御影 肖子:「直接当たったのは、この中だと泊と黒瀬さんか」
    黒瀬直:「うむ。同様の治験はその後も続いていた」
    黒瀬直:「その後にまず目撃された構成員は四方幡最強の男、鬼怒川疾風らが戦った"朱厭"だな」
    黒瀬直:「戦闘員としての高い実力を持ち、中でも継戦能力に長けているようだ」
    黒瀬直:「この二つの案件ではジャーム化の促進、並びに新たなシンドロームの発現が確認されている」
    黒瀬直:「また、そのデータを集めるための動きが見られた。実験場にされたわけだ」
    黒瀬直:「そして次の大きな事件が鷺宮邸襲撃事件だね」
    鷺宮玲華:「……そう、ですね」
    真堂啓介:「これについては、他の支部が管轄する地区……今の第9支部だな。そちらで起きた事件、ということになる」
    真堂啓介:「まあ、うちのメンバーが関わったということで、報告の供覧は回ってきていたがね。……起きたことを端的に言えば」
    真堂啓介:「レネゲイド殺しの発露、といったところか。……そして、同様の現象は、他の場所でも起きた」
    真堂啓介:「……この後の出来事も踏まえるのなら。この5月の事件も、あるいは、何かの試験、実験であったのかもしれん」
    鷺宮玲華:「……”枢霊柩”は元々」
    鷺宮玲華:「”契約者の望む世界”を内部に構築する、という…一種のリラクゼーションを目的に生み出されたものだと聞いています」
    鷺宮玲華:「そして、その事件における契約者はこの私でした」
    鷺宮玲華:「枢霊柩の使用に伴い、周囲の魂を取り込む形で私は”誰も死なない世界”を作って……」
    鷺宮玲華:「………その中に、”マスターカルラ”も居ました」
    鷺宮玲華:「…‥私が直接、見たり、聞いたりした訳じゃないので本当かどうかは分かりませんが…”死なない”という事をひどく気に入っていたと」
    真堂啓介:「偶然巻き込まれた、わけではあるまい。……己自身が入り込んで、それで何を感じたかは当人にしか分からんのだろうが……」
    真堂啓介:「得たものは、あったのだろう。だからこそ、"マスターカルラ"は、天籟魔訶は」
    真堂啓介:「その後も、この街で動き続けた」
    黒瀬直:「……ふむ」誰も死なない世界。その願いに、どこか心の揺れるものがある。
    黒瀬直:私の夢に通ずるところがあったからか、病葉で語らった彼女を思い出すからか。あるいは、別の……
    黒瀬直:「……そう、病葉。最新のものが病葉での実験だね」
    黒瀬直:「これについては実際に向かった光磨が詳しかろう」
    真堂 光磨:頷き、
    真堂 光磨:「──詳細は、これも資料が残ってるからそちらに任せて」
    真堂 光磨:「ジャーム化についての研究は、おそらくここでひとつの転換を迎えた」
    真堂 光磨:「……魔人。オブセシオンセルの構成員であり、理性を失わずにいるジャーム」
    真堂 光磨:「それを投薬で再現しようとして──天籟魔訶は、実験に成功した」
    :「……」病葉、魔人、という言葉に少し苦い顔をする
    黒瀬直:「なかなかどうして、神経に障ることをしてくれるものだ」
    御影 肖子:「……オブセシオンの魔人は、"聖槍"というアーティファクトの力で理性的な状態を維持するのよね」
    御影 肖子:「そして、その持続には多量の賢者の石が必要」
    御影 肖子:「投薬による成功とは、つまり……それらの制約を克服した、という事か」
    黒瀬直:「目的は不明ながら、着実に進行しているのは確からしい」
    真堂啓介:「あまり考えたくない予想だがね。想像は、いつも最悪のものを抱えておくくらいが丁度いい」
    黒瀬直:「この事件に姿を現したのは戦闘員"幻想泡沫"、死亡した研究員"ダイアローグ"」
    黒瀬直:「それから"ユーカ"に、先ほど私たちが接敵した"カトス"か」
    真堂 光磨:「……線のようなものは見えてきたけど。もう少し、掘る必要がある」
    :「最低でも、あと4人居るってこったな」
    黒瀬直:「……おそらくは5人だな。最低でも」眉間に皺を寄せて、見るからに頭を絞っている。
    御影 肖子:「もう一人……スティーモファミリーの動向を操作した何者か、という事ですか」
    黒瀬直:「"マスターカルラ"の記憶操作能力で詳しく思い出せないのだが………」
    黒瀬直:「これら4人とは考えづらいものが問答の中に出てきた」
    真堂 光磨:「あと一人、エージェントがいる?」
    黒瀬直:「うむ。妹分か?と聞いた記憶が辛うじてある」
    御影 肖子:「……。そこを探るにしても、いま名の割れている4人の素性を明かすことが先かしら」
    御影 肖子:「その"誰か"が、4人の中の誰でもない事をはっきりさせるという意味でも」
    真堂啓介:「急いては事を仕損じる、とは言わんが。……相手が相手、時期が時期だ」
    真堂啓介:「すまんが、堪えてくれるか」
    真堂啓介:力添えを求めてきたライアに。仇であるという"泊"に。その彼女に報せをもたらした、外から来たツァンとアレッサンドラに。
    ライア:「……私は構わないよ、支部長殿」
    ライア:「未だに不透明な情報がある事は確かだ。こちらの手勢はこれだけ、慎重に進めたいという気持ちに同意しよう」
    御影 肖子:「その"誰か"が、4人の中の誰でもない事をはっきりさせるという意味でも」
    ツァン:「…そうだな。」
    御影 肖子:「……勿論、単純に。これからやり合う相手の情報を得るという意味でも」
    ツァン:「…”梁山泊”」
    ツァン:「…君の敵は”天籟魔訶”だ。全て倒せば、それで終わる」
    ツァン:「…私怨に走り過ぎるなよ」
    アレッサンドラ:「……」
    :「………分かってる」
    御影 肖子:「……」その横顔を見る。……何か声をかけようとして、やめる。
    真堂啓介:「一件落着で終い、としてもらってはまだ困るのだがね。……さて」
    真堂啓介:「こんな時だが、皆、腹が減らんか。食うものも食わずに考えたところで、良い考えなど浮かばんぞ」
    ライア:「ナイスな案だ、流石支部長殿」
    真堂 光磨:……話が一段落したのを見て、立ち上がる
    真堂 光磨:「調べるものも決まったし。用意をしてきます、師匠」
    黒瀬直:「一緒に作ろうか、光磨」すっくと立ち上がり。
    真堂 光磨:「ありがとう。直さん」
    鷺宮玲華:「あ、私も何か手伝います」その後に続いて
    黒瀬直:「ありがとう鷺宮くん。情けないところは見せられないね」
    真堂啓介:「ああ、頼む。ツァンくんの手土産もな、台所に置いてある」
    ツァン:「そう持ち上げられると‥何故か申し訳なくなってくるな。ただの煎餅なのだが…」
    アレッサンドラ:「料理は出来ない、任せる」
    :「…………」
    黒瀬直:「お客人たちは待っていてくれ……泊くんはどうする?上手いだろう」
    :「ん……‥…ああ、そうだな」
    :「何か適当に…付け合わせでも作るか。ショーコ、オマエも来るか?」
    御影 肖子:「……ええ。そう言う事なら、手伝います」
    御影 肖子:君の傍で足を止めていた。背を向けて、厨房の方へと向かう。
    真堂 光磨:「……これだけ手を貸してもらえるなら、色々できるね」
    黒瀬直:「私はあまりレパートリーがないから、適当に使ってくれ……」
    真堂 光磨:これから待つものを考えれば、何も喉が通らなくなるかもしれない。だからこそいま、これが必要だ
    真堂 光磨:「派手に作ろう。……景気づけにはそれがいい、きっと」
    :「何作るかなー……」
    :先ほどからずっと、心ここに在らずといった感じで
    御影 肖子:「派手なもの……飾り切りでもすればいいのかしら」こちらもそんなにレパートリーの多い方ではない。
    黒瀬直:(……気にかけておいた方が良さそうだね。肖子くんに任せるわけにもいけないし)
    黒瀬直:「気合を入れたまえよ。そんな調子では私が勝ってしまうぞ?」
    黒瀬直:「得意の料理でまで負けてしまったら、相当大変だぞ泊くん」
    黒瀬直:「尊厳とか……」
    :「”まで”って何だ”まで”って」
    :「不器用ナオちゃんに負ける訳ねぇだろ、私が」
    :「見てろよ、ちゃんとすげぇもん作って…………」
    :「………ああ。そうだよ」
    :「………………負ける訳、無い」
    :誰にも聞こえないような小さな声で、そう呟いた

    GM:シーン終了 ロイス処理と購入判定が可能です
    黒瀬直:仲間:泊/P信頼:N心配〇 で取得。
    黒瀬直:購入はブルーゲイル。《砂の加護》を使用。侵食+3して。ダイス+6
    黒瀬直:砂の加護を使用、判定+6D。黒瀬直の侵蝕率を+3した(侵蝕率:57->60)
    黒瀬直:9dx+4>=20
    DoubleCross : (9R10+4[10]>=20) → 10[1,5,7,7,8,8,10,10,10]+10[5,7,10]+4[4]+4 → 28 → 成功

    GM:買いおった
    黒瀬直:良し。これは肖子くんにあげよう
    御影 肖子:ありがと~
    黒瀬直:ごはんかもしれない
    真堂啓介:ごはん(薬物)
    真堂啓介:ライア・E・サリバンに「■誠意/脅威」でロイスを取得。
    真堂啓介:購入はワイヤーウィップ狙い、素振り!
    真堂啓介:2dx+2>=12
    DoubleCross : (2R10+2[10]>=12) → 9[2,9]+2 → 11 → 失敗

    真堂啓介:財産点1を入れて購入、所持のみとします。(非装備状態)
    真堂啓介:こちらは以上!
    御影 肖子:こちらもそうね、泊さんのロイスNを「不安」に ライアさんに「〇連帯感/警戒」でロイス取得。
    御影 肖子:購入は……黒瀬さんに買ってもらったしこっちは照準器狙ってみようかな
    御影 肖子:2dx+2>=15
    DoubleCross : (2R10+2[10]>=15) → 5[3,5]+2 → 7 → 失敗

    御影 肖子:だめです 以上で
    黒瀬直:ありがとう。気持ちだけで嬉しいよ……
    真堂 光磨:ロイス保留。では購入は…
    真堂 光磨:照準器をば
    真堂 光磨:1dx>=15
    DoubleCross : (1R10[10]>=15) → 1[1] → 1 → ファンブル

    真堂 光磨:ダメダメでした。以上
    黒瀬直:息子が爆発した
    GM:OK!では次!

    ユーカ:彼女と出会ったのは…7年前だったかな
    ユーカ:カユウが死んでから、ぐる~~っと世界を回った私は…また、このアジアの大国へと戻ってきていた
    ユーカ:最近、世界中で散見され始めた「オーヴァード」なる存在の在り方を巡って2つの組織が争ってるみたいだが…
    ユーカ:下らない。やるなら勝手にやってればいい
    ユーカ:……とは言っても。私は暇だから、この身体を研究したいと言ってきたFHセルに、暇潰しで付き合ってあげてる。
    ユーカ:「何にでも成れるオーヴァード」を作りたいらしいけど、特段興味も無い。
    ユーカ:「1件の成功例が出てる」のは聞いたけどね。それぐらいだ

    ユーカ:────そんなある日、研究所に1人の女の子がやってきた

    少女:「……ねぇ」
    ユーカ:薄暗い地下室に転がった無数の骸達
    ユーカ:その穴という穴から垂れ流しにされた血液が、フロア一面に血溜まりを作っている。
    ユーカ:むせかえるような死臭、歩くたびに音を立てる血の海の中にあって、何の感情も孕んでいないようなその声に、ひどく惹きつけられた事を覚えている。
    ユーカ:「おや…可憐な女の子が私に何か用かい?」
    ユーカ:…なんて事はない、普通の女の子だった。
    ユーカ:背が高い訳でも、「低い訳でもなく
    ユーカ:痩せぎすな訳でも、太っている訳でも無い
    ユーカ:薄暗い明かりに照らされた、黒過ぎるほどに黒い頭髪と瞳だけが、やけに浮かび上がって見えた
    少女:「”これ”……何か分かる?」
    少女:両腕を広げて、壁や天井に刻まれた滲みを見つめて
    ユーカ:…‥仔細を察する
    ユーカ:「簡単に言うなら」
    ユーカ:軽く笑って
    ユーカ:「理を塗り潰す力さね」
    少女:「……」
    少女:少しの間があって
    少女:「もっと知りたいときは、どうすればいい」
    ユーカ:「”それ”について知りたいのなら…まず、自分の事を深く理解するべきだ」
    ユーカ:歩み寄って、彼女の額を指でトン、と突く
    ユーカ:「自分には何が、どこまで出来て」
    ユーカ:「何が、どこまで出来なくて」
    ユーカ:「それを、何に使いたいのか」
    ユーカ:…別に、諫める気にもならない。
    ユーカ:この子一人を止めた所で、世界中の人間が争いを止める訳でも無し
    ユーカ:指を離して「…‥まずはそれを」
    少女:「何に使うかは、もう決まってる」
    ユーカ:続けようとした言葉を呑み込んで
    ユーカ:「…聞いてもいいかい?」
    少女:まるで、三日月のように口の端を吊り上げると
    少女:少女は、不気味に微笑んだ
    GM: 
    少女:「世界平和」

    ユーカ:「………」
    ユーカ:「…‥ふふっ」
    ユーカ:「あはははははは!」
    ユーカ:彼女が初めて見せた、正体不明の感情に
    ユーカ:「……いいな」
    ユーカ:思わず、声が漏れていた
    ユーカ:「いいね、いいじゃないか」
    ユーカ:数百年前、私に結婚を申し入れてきた少年と、同じ声音をしていたから
    ユーカ:「それなら───」
    ユーカ:だからなのかな、私は……なんだか、この子に賭けてみたくなったんだ
    ユーカ:「───私が教えてあげるよ。君の…力の使い方を」
    少女:「そう」
    ユーカ:「ああ、そうだとも。じゃあ手始めに自己紹介でもしようか」
    ユーカ:「私はユーカ、好きに呼ぶといい。君は?」
    少女:「……天影」
    少女:徐に開いた口から漏れ出たのは
    少女:「朱天影」
    少女:沼の底から響くような、湿り気のある声だった

    GM:シーンプレイヤーは黒瀬さん
    GM:登場侵蝕をお願いします
    御影 肖子:御影肖子の侵蝕率を+7(1d10->7)した(侵蝕率:55->62)
    黒瀬直:黒瀬直の侵蝕率を+3(1d10->3)した(侵蝕率:60->63)
    真堂 光磨:真堂 光磨の侵蝕率に+8(1d10->8)(侵蝕率:56->64)
    真堂啓介:真堂啓介の侵蝕率を+10(1d10->10)した(侵蝕率:54->64)

    GM:引き続きミドル判定を行います
    GM:項目はこちら
     ◎『"カトス"について』難易度:7
      (交渉/情報:噂話)

     ◎『"幻想泡沫"について』難易度:7
      (交渉/情報:UGN/情報:裏社会)

     ◎『"朱厭"について』難易度:7
      (交渉/情報:UGN/情報:噂話)

     ◎『ユーカについて』難易度:7
      (交渉/情報:UGN/情報:噂話)
    御影 肖子:"幻想泡沫"について いきます。情報裏社会、コネ使用
    御影 肖子:5dx+1>=7
    DoubleCross : (5R10+1[10]>=7) → 8[1,3,5,5,8]+1 → 9 → 成功

    黒瀬直:エヴリシングレディを使って強化ビジネススーツを取得、装備。社会判定の達成値+2。
    黒瀬直:『"朱厭"について』難易度:7。コネ:UGN幹部と情報:UGN使用。
    黒瀬直:5dx+4>=7
    DoubleCross : (5R10+4[10]>=7) → 7[4,5,5,6,7]+4 → 11 → 成功

    真堂啓介:では、自分は「"カトス"について」。《生き字引》を使って侵蝕65へ!
    真堂啓介:8dx+4>=7
    DoubleCross : (8R10+4[10]>=7) → 10[1,1,1,2,5,6,7,10]+1[1]+4 → 15 → 成功

    真堂啓介:OK!
    真堂 光磨:『ユーカについて』、コネ:UGN幹部使用して
    真堂 光磨:4dx+1>=7
    DoubleCross : (4R10+1[10]>=7) → 9[2,4,7,9]+1 → 10 → 成功

    黒瀬直:ばっちり!
    真堂 光磨:やったぜ
    GM:では全員成功!
    GM:開示しま~す
     ◎『"カトス"について』
     "カトス"カステヘルミ・シーカーナイン
     "天籟魔訶"の研究者。
     元はフィンランドに在住していたフリーランスのオーヴァード。
     バロール/オルクスシンドロームの空間操作能力を得意とし、優秀な人物であったが、とある仕事にてアジアに赴いた際に失踪。
     捜索も虚しく、現在は死亡扱いとなっている…が、姿を変え、現在は天籟魔訶と行動を共にしている事が最近明らかとなった。
     また、"ワイナミョンネン"アレッサンドラ・シーカーナインは、カステヘルミ・シーカーナインの実の姉である。

     ◎『"幻想泡沫"について』
     "幻想泡沫"阿波白 斎鶴
     "天籟魔訶"最強の戦闘員。数々のFHセルを渡り歩きながら、数多のUGN関係者を屠り去ってきたエージェントだが…今現在、天籟魔訶に与している目的は不明。
     キュマイラ/モルフェウスシンドロームの能力者であり、その場で生成した刃を、異常とも言える瞬発力で振るい、刃諸共全てを破壊する"力"の剣士。
     また、真堂光磨とツァン・ファーロンは、彼との交戦経験がある。

     ◎『"朱厭"について』
     "朱厭"リァオ
     "天籟魔訶"の戦闘員。元は『南港志門会』という関西の反社組織に身を置いていた。
     ブラックドッグ/ブラム・ストーカーの能力者であり、特筆すべきは攻撃能力よりも異様な"しぶとさ"。
     鹿島四方幡襲撃事件終息後、間を置かず姿が発見されたことで「"天籟魔訶"がN市を拠点に活動を始めた」事が確定となった。

     ◎『ユーカについて』
     "ユーカ"
     "天籟魔訶"の諜報員。身体構造を自在に変化させる能力を持ち、策謀や戦闘等幅広い分野で天籟魔訶を支える、言わば"支柱"。
     その素性は謎に包まれており、捉えどころのない人間性は、ある種"マスターカルラ"よりも不気味な存在であると言える。
     また、真堂光磨は彼女との交戦経験がある。
    GM:でば共有に入ります

     12月14日
     N市 第十二地区
     支部内

    GM:周囲を覆う、季節も天候も関係ない一面の闇
    GM:曇った窓ガラスだけが、隔絶されたこの地区と世界との僅かな繋がり、そう思わせるような……そんな中
    GM:まるで日常を保つように、何の変哲もない食事を終えた君達は現在
    GM:これから戦うであろう、”倒すべき相手”についての情報共有を行おうとしていた
    真堂啓介:「いつもなら、第11あたりに情報提供を求めるところだが。この状況ではそうもいかん。……まあ、とはいえ、だ」
    真堂啓介:「初めての事態というわけではない。それに─縁深い面々も揃っているとくれば。支障はあるまい」
    真堂啓介:うむ、と頷いて。
    真堂 光磨:「はい」食後の茶をわずかに啜る音が聞こえて。湯飲みが卓に置かれる
    御影 肖子:「直に対峙して得た情報があるなら、それは是非聞いておきたいし」
    黒瀬直:「ではまず、縁あるものがここにいない"朱厭"についての情報を話そうか」
    黒瀬直:「概ねは食前に話した通り。個人としての武勇が高く、特にしぶとい」
    :「しぶとい…か、地味に面倒だ」
    真堂啓介:「死ににくいというのは、ジャームが俺たちに対して持つアドバンテージの第一だからなあ」
    真堂啓介:「それが強調されるとなれば、そのしぶとさ、想定の一段上と考えておくべきだろう」
    御影 肖子:「そんな使われ方をして、現に生き残っているのだから本物なのでしょうね」
    黒瀬直:「使い勝手が良い戦力だ。構成員の少ない天籟魔訶では最初に前線に出されるだろうね」
    黒瀬直:「大口の外部勢力とでも手を組んでいないなら、恐らくはスティーモファミリー襲撃にも出張ったかと推測できる」
    真堂 光磨:「……」
    ライア:「………ふむ」
    黒瀬直:「元々は南港志門会という関西地方の反社組織に所属していたことが確認されるが、なぜ天籟魔訶に加入したかは不明だね」
    ライア:「その件に関して。失礼。私の方から一つ補足しておかなきゃならない事がある」
    真堂 光磨:「……スティーモファミリー側で、何か?」
    ライア:「襲撃の犯人に関して、以前の事件との因縁から天籟魔訶が主導しているという事は間違いないだろうが」
    ライア:「報告にあったのは”天籟魔訶”ともう一つ」
    ライア:「”イエローコゥト”だ」
    黒瀬直:「ふむ……連中か」
    真堂啓介:「……それは、また」 厄介な相手が絡んできた。そんな思いを隠さない苦笑い。
    真堂 光磨:イエローコゥト。……直接触れたことはないが、確か
    :「‥……”イエローコゥト”つったら…」御影さんの方を確認して
    御影 肖子:「"イエローコゥト"……今は"尸狼星"が率いているという」
    御影 肖子:「ええ。うちのアパートを爆破してきた連中ね」
    :「しかも餃子食ってる時にな」
    御影 肖子:「以前ほどの勢威はないように見えたわ。再興の為の泊付のようなものを欲しがって、私の遺産に手を出したりしてきた」
    真堂 光磨:「構成員のほとんどもUGNに捕縛済みか、撃破されているとも聞いてるけど」
    黒瀬直:「セルとしての力が足りないところに同盟を持ちかけたか。確かに戦力確保にはうってつけだろうね」
    :「…ああ。以前ならいざ知らず、今の連中の戦力は”尸狼星”程度。脅威度としちゃ一段落ちる筈だ」
    真堂啓介:「意識を向けんわけにはいかんがね。……連中の存在が把握できただけでも、有難い」
    ライア:「いえ、こちらも先に報告しておくべきだった。申し訳ない」
    黒瀬直:「"朱厭"、イエローコゥトに続けて戦闘要員の話をするならば……次は"幻想飛沫"かな」
    御影 肖子:「……しかし、あの女が同盟を。そんな性には見えなかったけれど、気変わりしたかしら」呟く。
    真堂 光磨:「形振り構ってる余裕がない、と考えるのは単純かな」
    御影 肖子:「"幻想飛沫"……病葉での事件に姿を見せた戦闘員よね。実験によって制御不能になったジャームの処理を担っていたという」
    御影 肖子:「光磨くんは、この時彼と斬り合ったと聞いているけれど」
    真堂 光磨:「斬り合った、と言うべきか……」
    真堂 光磨:「剣を使う人間としては、確かに達人。師匠とは別の方向だけど」
    ツァン:「……”剣戟”というカテゴリに入れていいのか分からない、と言った所かな」
    御影 肖子:「異能に軸を置いているという意味かしら」
    真堂 光磨:「異能ではある。ただ、ぼくや御影お姉さんのようなタイプでもない」
    真堂啓介:「由来が異能であるか否か、というよりは。……まあ確かに、俺や光磨、そして御影くんの剣は、技に偏りがちではあるが」
    真堂 光磨:「単純に力が強い。速い。だから武器が耐えられないし、本人もそれを利用して戦う」
    真堂 光磨:「技を使う必要がない──いや、力そのものを技として使う。そういう仕手だよ」
    黒瀬直:「剛の剣士か……ツァンくんも面識があるようだが?」
    ツァン:「そうだな……その様子なら、以前と然程変わりないようにも思える。私の経験もいくらか役に立つだろう」
    御影 肖子:「なるほど、獣の理ね。それ一筋で戦い抜ける域の使い手は、そう見ないけれど……彼については本物なのでしょう」
    ツァン:「……彼、”幻想泡沫”とは…私も事を構えた経験がある」
    ツァン:「といっても、当時は”天籟魔訶”の人間ではなかったがね」
    真堂 光磨:「……あれと」自分は四人がかり、かつ反則技を使ってなんとか押し込んだ相手と
    ツァン:その反応を察して
    ツァン:「いや、仲間が数名殺されている」
    ツァン:「戦闘スタイルは、恐らく現在と変わりないだろう」
    ツァン:「天籟魔訶に与する理由としては…憶測の段階ではあるが」
    ツァン:「当時から、彼は厭世家のような所があった」
    真堂啓介:「その気質が、天籟魔訶の……敢えてこう言うが。雰囲気に合っている、と?」
    ツァン:「そう…だな、”自分の思うとおりにならない事を嫌う”とでも言った方がいいのだろうか」
    ツァン:「”カトス”が言っていたように、『世界の変革』を目的としているのであれば」
    ツァン:「その、変革後の世界にこそ”幻想泡沫”が求めるものがあるのかもしれない」
    ツァン:「……私からは、こんな所だ」
    真堂啓介:「……ここでも、セルの。そして"マスターカルラ"の目的が掴めないのが壁になる、か」
    真堂啓介:「……目的が掴めないという点で言えば、もうひとりいるな」
    真堂 光磨:「病葉で会った、もう一人のエージェント」
    ライア:「うちのニコと、真堂光磨君が戦闘を行った相手だね」
    真堂 光磨:「ユーカと名乗っていた。戦闘能力の高さは、言うまでもなく」
    黒瀬直:「"ユーカ"と言ったな。どんな者だった?」
    真堂 光磨:「……いや。多分、それも“できる”からやってる。というタイプ」
    真堂 光磨:「病葉の一件では、ほとんど魔人化の薬物について手を回していたようだった」
    真堂 光磨:「戦闘スタイルとしては、肉体操作に特化した技の使い手だけど……」
    真堂 光磨:「多分、なんでもできる。“天籟魔訶”の構成員が少ないというなら、その少なさを補っているのが彼女なんだと思う」
    真堂啓介:「ゆえに、素性が不明なことが余計に不気味でもある。……しかしまあ、こればかりはな」
    真堂啓介:「……分からんものはひとまず置いておいて。はっきりしていることから話していこうか。残る1名、先ほど交戦した"カトス"と名乗る女性について」
    真堂啓介:「空間操作に長けた……その分野についてはエキスパートと呼んで差し支えない者であるのは、実際に見た通り」
    真堂啓介:「……そして、彼女自身のことについては。そうだな」
    真堂啓介:「語るには、俺よりも適任者がいるように思うが。任せていいかね」
    真堂啓介:同席者のうち、ひとり。仲間を訪ね、そして黒瀬直が連れてきた者へと視線をやって。
    :「……」アレッサンドラの方を見る
    アレッサンドラ:「了解した。確かに、説明責任は私にあるだろう。」
    真堂啓介:「……すまんな。こういう仕事をしていると、どうにも。余計な勘繰りをしてしまう」
    真堂啓介:「では、頼む」
    黒瀬直:知人、であったと思しい彼女を静かに見つめる。
    真堂 光磨:視線を向ける。師がこういう物言いをする時、おおむね浅からぬ関係であるが。
    アレッサンドラ:「承った。斯く言う私も実際に姿を目撃するまでは、眉唾ものではなかろうかと考えていたのだが」
    アレッサンドラ:「先ほど、確信に変わった」
    アレッサンドラ:「”カトス”」
    アレッサンドラ:「本名は『カステヘルミ・シーカーナイン』」
    アレッサンドラ:「私の妹だ」
    黒瀬直:「……そう、か」
    真堂 光磨:「……妹さん」
    アレッサンドラ:「カステヘルミは元々、フィンランドでフリーランスのオーヴァードとして生計を立てていた」
    御影 肖子:「……」何も言わない。数秒、瞑目して。続きに耳を傾ける。
    アレッサンドラ:「3年前、だったか。とある仕事でアジアに赴いて以降、連絡が途絶え」
    アレッサンドラ:「現在は死亡扱いとなっている」
    アレッサンドラ:「……が。最近、とあるFHセルの中に、彼女とよく似たレネゲイド反応を持つ者の存在が確認され」
    アレッサンドラ:「………その事もあって、私はライアからの召喚を受けた」
    アレッサンドラ:「以上。清聴感謝する」
    黒瀬直:「ああ、話してくれてありがとう」
    真堂啓介:「……感謝するのは、こちらの方だとも」
    黒瀬直:「『この身体の記憶にあった』……だったか。度し難い真似をしているらしいね」
    御影 肖子:「……よく似たレネゲイド反応、という事は。元々オーヴァードではあったのね」
    アレッサンドラ:「気になる事と言えば、以前の彼女からは確認されなかったブラックドッグシンドロームの特徴が顕れていた事だが」
    御影 肖子:「新しいシンドロームの発現……ですか」
    黒瀬直:「天籟魔訶の薬物が生み出す効果と見てよいだろうな」
    アレッサンドラ:「そう。薬物に依るもの、なのか。それとも」
    御影 肖子:「……別の何かが憑いたからか」
    アレッサンドラ:”この身体の記憶”という言葉を反芻して
    真堂啓介:「……彼女がどのような存在であるのか。今も彼女がカステヘルミ・シーカーナインとしての自己を残しているのか否か」
    アレッサンドラ:「ああ、今現在、彼女の肉体の”主導権”を握っている者が原因なのか。定かではないが」
    真堂啓介:「それらに依らず、確かなことはひとつ」
    真堂啓介:「カステヘルミ・シーカーナインは、ジャームだ。……"天籟魔訶”に与しているから断定するのではなく」
    真堂啓介:「御影くんが刃を抜いたのであれば、それだけで。俺たちが確信するに足る」
    御影 肖子:「……ありがたい信頼です」頭を下げつつ。
    黒瀬直:「アレッサンドラくんは、どうする」
    黒瀬直:「現状の情報を以て、何をしたい?」
    :「…‥‥」”ジャームと化した身内”に対してやや表情を曇らせて
    アレッサンドラ:「現状の姿を確認し、一縷の望みも絶たれた今」
    アレッサンドラ:「私から望むべき事は何もない」
    御影 肖子:(仮に……肉体を他のものが奪っているだけの状態であれば。憑いているものだけを討つ事で元の人格が戻る事例も、中にはあるけれど)
    アレッサンドラ:「……………」
    御影 肖子:アレッサンドラの顔を見やる。(……今の状況で、影も形も見えない希望を示す事は却って酷ね)
    アレッサンドラ:「いや、済まない。嘘を吐いた」
    アレッサンドラ:「カステヘルミ・シーカーナインの殺害自体は」
    アレッサンドラ:「私の手で行わせて欲しい」
    黒瀬直:「そうか」
    黒瀬直:「自らの手で、引導を引くことを望むか」
    アレッサンドラ:「……そうでもしなければ」
    アレッサンドラ:「25年間、彼女の姉として過ごしてきた意味が無くなってしまう」
    黒瀬直:「止めようとは思わないよ。別れの形を自分で選ぶのは、とても大切なことだ」
    御影 肖子:「……」いつか。自分の手で妹に終わりをあげたいと、自分の前で願いを発した少女の。その姿を思い出す。
    アレッサンドラ:無意識に、手に力を込めて
    アレッサンドラ:「ああ」
    真堂 光磨:「……」家族に手をかける。その覚悟を想う
    黒瀬直:「ただ、私からも一つ希望させてくれ」
    アレッサンドラ:「何だろうか」
    黒瀬直:かつて飛天セルの手で生み出された、友人たちを基とするチルドレンたちを鏖殺した日を想起しながら。
    黒瀬直:強張った手を包み込むように握る。
    黒瀬直:「その時は、私たちにも手伝わせてくれ」
    黒瀬直:「一人でやるのは、よくない。経験談だ」
    真堂啓介:「……何もかも、希望(のぞみ通りに事が運ぶと保証はできんがね。それでも」
    真堂啓介:「最初から何も望まないのと、何かを為したいと想いを抱くのでは雲泥の差があると、俺は思う」
    御影 肖子:あの日の判断を、今でも自分に問う。姉が妹を殺すべきではないと、自分は言った。……それが間違いだったとは言わない。
    御影 肖子:一方で、自分が彼女から奪ったものもある。それも間違いなく、事実の一面で。
    御影 肖子:「……貴方が、そういう願いを抱く事は分かります。だけど」
    御影 肖子:「その覚悟を、どうか肯定し過ぎないでほしい」
    御影 肖子:「大事な肉親が死ぬときに、心が痛むのも、哀しいのも、当然で……そうあるべきです」
    御影 肖子:「刃を向けた時に、その手が鈍る事も。だから……」
    御影 肖子:「強くなりすぎないで。その気持ちを、否定しないで」
    御影 肖子:「彼女に最期を与える事は、私達にもできる事かもしれないけど」
    御影 肖子:「……彼女が居なくなった時に、本当の意味で泣いてあげられるのは」
    御影 肖子:「貴方しかいないのよ」
    アレッサンドラ:「………」一瞬、子供のような、泣きそうな顔を浮かべて
    アレッサンドラ:「…私は」
    アレッサンドラ:「機械的だ、とよく言われる」
    アレッサンドラ:「非効率を嫌い、無駄を嫌い、感情的になる事を嫌い」
    アレッサンドラ:「そうやって、これまで生きてきた」
    黒瀬直:「そうでもないと、今わかったかな」
    アレッサンドラ:「…‥‥そう」
    アレッサンドラ:「なのかな」
    黒瀬直:「そうだとも」
    黒瀬直:「分かった以上は、錆び尽かせる心算もない」
    黒瀬直:「殺伐とした状況ではあるが、ここはお節介焼きの根城だからね」
    アレッサンドラ:「‥……今の」
    アレッサンドラ:「…今のこの気持ちをどう言い表せばいいのか、私にはまだ分からない」
    アレッサンドラ:「お節介焼き諸君」
    アレッサンドラ:「それを理解する為に手を貸してくれ」
    御影 肖子:「ええ」
    黒瀬直:「勿論だとも、アレッサンドラくん」
    黒瀬直:「きみは機械ではないし、お姉さんで良いし、一人にはさせない」
    真堂啓介:「無論。……忘れているかもしれんがね、ここは神社だ」
    真堂啓介:「誰かが真摯に願ったことを、誰が嗤うものか」
    真堂 光磨:「……願って手を伸ばすなら、それに応える。そういう人の集まりだから。ここは」
    真堂 光磨:そのお陰で、ただ求め続けるだけの自分を変えて。ここに立っていられる
    真堂 光磨:多くを背負ってきた人達。ぼくよりも、ずっと悲しいことも、辛いことも抱えてきた人達
    真堂 光磨:それでもみんなは手を伸ばす。自らも、そうあれればと願っている。この願いが善いものを引き寄せると信じる
    真堂 光磨:(……ただ)
    真堂 光磨:鹿島四方幡、鷺宮邸、病葉の一件
    真堂 光磨:カトス、“幻想飛沫”、“朱厭”、ユーカ
    真堂 光磨:ジャームの研究であるというセルの目的と、手段。それは見えてきていても
    真堂 光磨:奥底──“マスターカルラ”の周辺になった瞬間、糸が途切れる
    真堂 光磨:十二地区を包む暗闇のように。何も見えないままで、ぼく達は進み続けなければならない
    真堂 光磨:ぐ、と。知られないよう拳を作る。──折れるなと、言い聞かせて。刃を振るうために

    GM:───敵の動きは理解できた、だが…その先の目的は、依然として判明しないままだ
    GM:外部から隔絶された第十二地区。敵が何もして来ない現状では、君達から打って出る事も出来ない
    GM:‥‥‥来るべき時に備え、君達は今、束の間の休息を過ごしていた。
    黒瀬直:真っ白いタオルで手を拭う。食器の始末もつけて、打って出る準備は万全だ。
    黒瀬直:「肖子くん、少し良いかな」
    御影 肖子:「……」一人、散歩に行くと言って出て行った泊の背を見やって。
    御影 肖子:「ええ。何です?」そちらに向き直る。
    黒瀬直:「さっきはありがとう。助かった」
    黒瀬直:「アレッサンドラくんにああいう言葉を掛けるのは、私には出来なかったからね」
    御影 肖子:「……。助ける、というつもりでは」やや困惑した様子。
    御影 肖子:「私自身、あれで良かったのか迷っています。……これから戦うと決めた人に、迷いを齎した」
    御影 肖子:「結局は、私が……そうあって欲しいと思ったから、言った」
    黒瀬直:「互いの想いを突き合わせてこそ、見えてくるものもあるさ」
    御影 肖子:「……ええ、そうね。言葉を交わさない事には、何も」
    黒瀬直:「弱みはカバーしあえば良い。地金が見えたなら、庇いやすくなったということ。プラスだな」
    御影 肖子:そう言って。先ほど、泊に何も言葉をかけられなかった事を思い出して。
    黒瀬直:「迷っている者を、そのまま捨て置くわけでもあるまい?」
    黒瀬直:一人歩いている泊の事を、言外に含めて。
    御影 肖子:「……。彼女も、迷っているのかしら」
    御影 肖子:「いえ」かぶりを振る。「これを貴方に訊ねるのも、変な話ね」
    黒瀬直:「言葉を交わすことに意味はあるさ」
    御影 肖子:「黒瀬さんは……泊が来た時からここに居たそうですけど」
    御影 肖子:「あの経緯の事は、知らなかったのかしら」
    黒瀬直:「知識としては知っていた。共に戦う仲間の弱点だからね」
    御影 肖子:「……弱点」
    黒瀬直:「それが今の彼女にとって、どれだけの過去であるかは聞いていないけどね」
    黒瀬直:「知らなければ、心配することさえままならん」
    黒瀬直:「……初めて会った頃の事、君が泊と手合わせをしたすぐ後に」
    黒瀬直:「君の事が危なっかしいと、彼女は心配していたな」
    御影 肖子:「えっ」僅かに目を見開いて。
    御影 肖子:「……いえ。確かに、そうね」
    御影 肖子:「大事な目的を前にして、心がそればかりに向いていたというのは」
    御影 肖子:「いま思えば、あったかもしれないわ」
    黒瀬直:「たしか……『いざとなった時に、アイツが人を殺せるのか分からねぇ』とか」
    黒瀬直:「『対人戦闘の経験が浅いんだろうよ』とか」
    黒瀬直:「『手のかかるガキ』とか言っていたな」
    御影 肖子:「……」
    御影 肖子:「……いえ、私も。過去の、それも自分以外に向かって吐かれた言葉に。いちいち腹を立てるほど性悪ではありませんが」
    御影 肖子:「それでも、そうね」
    御影 肖子:「私にも、ここで勝手な心配を口にする権利くらいはあるでしょう」
    黒瀬直:「うむ。好きに言ってやると良い」
    御影 肖子:「では」咳ばらいをして。
    御影 肖子:「……別に、復讐が目的ならそれでいいんです」
    御影 肖子:「いま貴方が言ったように。私達が知れば、それを支えるように動くだけの話」
    黒瀬直:「……ふ、ふふふ」僅かに含み笑いを零す。
    御影 肖子:「それなのに、ああやってうだうだ一人で考え込んで……」
    御影 肖子:「まさかそれで何かいい案が出る訳でもなし」
    御影 肖子:「……結局、自分が心配される側になりたくないんでしょう。自分はお節介焼きの癖に」
    黒瀬直:「……肖子くんが背負っているものは何なのか、泊は私に聞いてきてな」
    黒瀬直:「問答の結果が、何か背負っている奴には誰かが傍にいてやればいい、とのことだ」
    御影 肖子:「だから、そういう所が……少し」僅かに目を伏せる。「昔の私みたいで」
    黒瀬直:「うん。そっくりだね」
    御影 肖子:「……やっぱり、無理矢理にでも追いかければ良かったかしら」泊が部屋を出て行った方を再びちらと見やり。
    御影 肖子:「そんな……姉妹でもあるまいし」
    黒瀬直:「似たようなものだろう。長らく一緒に暮らしているのだしね」
    御影 肖子:「いつ修理されるんですか、あの部屋……」
    黒瀬直:「整備が先か、君たちがここを発つのが先かな……」
    御影 肖子:「別に出て行けと思っている訳じゃありませんけども。彼女も狭い部屋で不便だろうと……」
    黒瀬直:「生太郎くんもいるしな……」
    御影 肖子:「……ふふ」
    御影 肖子:「こんな状況だというのに、何を心配してるのかしら」
    御影 肖子:「そう思うと、少し可笑しくなって」
    黒瀬直:「大事な話さ。守るべきものの話なのだからね」と言いつつ、微笑んで。
    御影 肖子:「……ええ。そうね」やや砕けた微笑を浮かべて。
    黒瀬直:「手のかかるお姉さん気取りの話だ。これぐらいがちょうど良い」
    黒瀬直:「そういうわけで、駄目そうだったら一緒に支えてやるとしよう」
    御影 肖子:「ええ、分かりました。……私の方はもう、大丈夫ですから」
    御影 肖子:「迎えにでも行ってあげましょうか。外、冷え込んでますし」そう言って、立ち上がる。

    GM:───敵の動きは理解できた、だが…その先の目的は、依然として判明しないままだ
    GM:外部から隔絶された第十二地区。敵が何もして来ない現状では、君達から打って出る事も出来ない
    GM:‥‥‥来るべき時に備え、君達は今、束の間の休息を過ごしていた。
    真堂 光磨:第十二支部の縁側。内部の人間にとって、この場はある種の特等席であると言われている
    真堂 光磨:平時であれば日が差し、冬場であっても暖かさを得られ。夏は風がよく通る。
    真堂 光磨:だが、空は光すらなく。風もない。音もなく。不吉な静寂が満ちている
    真堂 光磨:端末を開き、画面を表示する。電波は遮断され、最早画面の光る文鎮と化している
    真堂 光磨:「……」
    真堂 光磨:無意識に首元。巻かれたチョーカーに手が触れた
    真堂啓介:たん、たん、と。規則正しく、僅かに縁側を軋ませる音。
    真堂啓介:「なまじ、見えてしまうと」
    真堂啓介:「不安かね、やはり」
    真堂 光磨:手帳型のケースを閉じ、ポケットへ仕舞い込む
    真堂啓介:普段なら鳴るはずのないその音は、遠慮のない問いの前置きのつもりなのだろう。
    真堂 光磨:「二度目なら、もう少し落ち着いていられると思いましたけど」
    真堂 光磨:「そうでもないみたいです」
    真堂 光磨:平時であれば軽口のひとつは返したかもしれない。だが師の問いに、言葉は素直に零れた
    真堂啓介:「そうか。……実のところな。それが光磨に適応するかは、半々といった見込みだった」
    真堂啓介:「あるいは、刻み込まれた刃の記憶"だけ"を顕してもらえれば、と思っていたが」
    真堂啓介:よっこいしょ、と年寄りじみた一言を漏らして。少年の─弟子の、"息子"の隣に腰を下ろす。
    真堂 光磨:「良くも悪くも、適合しすぎたのかもしれません」
    真堂 光磨:「これを託されたことを、今更後悔はしていないけれど」
    真堂 光磨:「……背負うものが増えるほど。視えるものの重さもまた、増してゆく」
    真堂 光磨:片膝を抱え、語る。
    真堂啓介:「気にするな、と言うと無責任だがね。未来などというものは所詮、あやふやなものだ」
    真堂啓介:「"感じる"重さも、実際には存在していない。……まあ、それを言えば」
    真堂啓介:「今こうして、俺や君が"感じて"いることが現実なのかなど、誰にも保証できんがね」
    真堂啓介:懐から、鈍く銀色に輝く湾曲した容器を取り出す。
    真堂啓介:それの蓋を開けて、呷るように中身をひとくち。
    真堂 光磨:「またそうやって」
    真堂啓介:「なに、夢か現か分からんのなら、現に酔うのも悪くないだろうさ」
    真堂啓介:微かに酒精の香りを残す笑いをひとつ。容器は再び、懐に仕舞う。
    真堂 光磨:「どっちでも酔ってるでしょうに。師匠は」非難はするが止めはしない。このくらいで鈍る人でもない
    真堂 光磨:「……あの時は、まだこの名を得る前だった」
    真堂 光磨:月夜の戦い。ずっと前にも思えてしまうが、まだ一年と経っていないあの出来事
    真堂 光磨:「世界が終わるかもしれない。そんなこと、考えることもなかった」
    真堂啓介:「20年と少し前。世紀が変わろうかという頃には、皆こぞってそんな話をしていたものだが」
    真堂啓介:何かを─自分ではない自分が経験したという、在りえぬ出会いを─懐かしむように、目を細めて笑う。
    真堂 光磨:この世界に生まれて。友を、師を、名前を。家族を得た
    真堂 光磨:「走ってきました。この時まで、必死で」
    真堂 光磨:「師匠。少しだけ、聞き流してもらえますか」
    真堂啓介:「ああ」
    真堂啓介:小さく頷いて、視線は閉ざされた空へ。
    真堂 光磨:沈黙を挟む。
    真堂 光磨:「会いたい。友達に。あの人に。大変だったと、無事で良かったと、言って欲しい」
    真堂 光磨:「確かめて欲しい。ぼくの形を、ここにいることを」
    真堂 光磨:淡々と言葉を吐く。押し込めたものを、激情の火種を。燃え移らないよう静かに
    真堂 光磨:「帰りたい。自分の家に」
    真堂 光磨:────だからこそ
    真堂 光磨:「……だから、勝ちます。生き抜きます」
    真堂 光磨:傍らに置かれた短刀に、触れる
    真堂啓介:「馬鹿者め」
    真堂啓介:─この少年との関係は、中々に複雑で。けれど、この時ばかりは自然に。
    真堂啓介:金色の髪を、くしゃりと。皺と傷が増え続ける手で撫でながら。
    真堂啓介:「そんな近いはな、聞き流せと言って漏らすものではない。聞いて欲しい誰かに、きちんと伝えるものだ」
    真堂 光磨:「…………」
    真堂 光磨:頭に乗った、硬い手の感触。それを黙って受け止めて
    真堂啓介:「まあ、聞き流すと言ったからな。今のはノーカウントだ」
    真堂啓介:「─生きろ、光磨。俺が、直さんが、御影くんが。皆が、皆で生きるために戦う」
    真堂啓介:「君が何を"見た"としても。そこに辿り着くことは、決してない」
    真堂啓介:─真堂は旧い人斬りの名だと。かつて、彼に言ったことがある。
    真堂啓介:─それは決して比喩ではなく。数多の相対した相手を、そして。
    真堂啓介:─友を。仲間を。味方を。レネゲイドで得た唯一の異能……ありとあらゆる可能性を"演算"して、思考の中で斬った。
    真堂啓介:─ああ、だから。
    真堂啓介:「─真堂の剣はな。明日を拓く剣だ。俺は、そうありたいと思う」
    真堂啓介:静かに、けれど力強く金髪に絡んでいた手を、そっと離す。
    真堂啓介:「だからこそ、君に託した。パイライト。真堂光磨。この世界で最も新しいヒトのカタチ」
    真堂啓介:「君が生きる明日を、楽しみにしているとも」
    真堂 光磨:言葉が返ることはなかった。頷きも、なにもなく。少年は静かに座ったままで
    真堂 光磨:それでも、二人に交わされたものはあった
    真堂 光磨:父親、と呼ぶには奇妙な関係で。評する言葉が見つからず
    真堂 光磨:言葉にすれば陳腐に思えてしまい、何も言えず
    真堂 光磨:ただ静かに、時間が経ち
    真堂 光磨:戦いの時間は迫ってきた

    GM:───その時だった
    GM:天殻に覆われた第十二地区全域に、大規模なレネゲイド反応が響き渡る
    GM:次いで
    GM:……御影肖子には感じ取れるかもしれない
    GM:夥しいほどの
    GM:ジャームの、気配
    GM:そして、君達が目にしたのは
    GM:重力を失ったように大地から引き剥がされ宙を浮く、鹿島四方幡に建てられた建造物の群れ
    ”カトス”:《天空城》
    ”マスターカルラ”:「────さあ」
    ”マスターカルラ”:「平和な世界でも見に行こう」
    GM:────異空間から異空間へ
    GM:”カトス”が調査した『座標』を元に鹿島四方幡へと打ち上げられたのは、四つの小さな箱庭
    GM:第二隔都
    GM:第三隔都
    GM:第四隔都
    GM:第五隔都
    GM:現れたるは、天籟魔訶が生み出した新たなる”人”の形『隔生者』
    GM:それを率いるは”天籟魔訶”セル エージェント、”カトス” ”幻想泡沫” そして
    GM:”マスターカルラ”
      
     N市 第十二地区
     鹿島四方幡
     12月15日
     


    GM:シーン終了、ロイスと購入処理が可能です
    黒瀬直:泊くんへの感情を信頼:N心配〇から信頼〇:N心配に変えておこう。肖子くんがいるからね
    真堂啓介:光磨くんへの感情を「■遺志/脅威」に変更します。
    真堂啓介:新規取得は保留!
    真堂 光磨:師匠への感情を「〇感謝/呆れ」に変更します
    御影 肖子:黒瀬直:〇信頼/脅威 でロイス取得します
    黒瀬直:仲間:御影肖子/P信頼〇:N嫉妬 で取得。
    黒瀬直:3dx+4>=15 購入は照準器
    DoubleCross : (3R10+4[10]>=15) → 5[1,3,5]+4 → 9 → 失敗

    黒瀬直:失敗して以上
    真堂 光磨:新規は保留、調達は……強化素材で
    真堂 光磨:2dx>=15
    DoubleCross : (2R10[10]>=15) → 10[5,10]+3[3] → 13 → 失敗

    真堂 光磨:財産点2消費して購入。師匠にパスします
    真堂啓介:ありがたい…!決闘者の剣の攻撃力+1で。
    真堂 光磨:こちら処理以上
    御影 肖子:購入は強化素材で
    御影 肖子:3dx+2>=15
    DoubleCross : (3R10+2[10]>=15) → 10[2,6,10]+6[6]+2 → 18 → 成功

    御影 肖子:あっ買えた!鬼斬りの古太刀に使用します
    真堂啓介:こちらはアームドスーツ狙い。
    真堂啓介:3dx+2>=15
    DoubleCross : (3R10+2[10]>=15) → 10[4,9,10]+10[10]+10[10]+4[4]+2 → 36 → 成功

    真堂啓介:???
    真堂 光磨:うわぁ
    GM:馬券当たったんですか?
    御影 肖子:なんかすごい買えてる……こちらは以上で
    真堂啓介:珍しく当たったのかもしれない……。自分で装備しておきます。行動値が6に。
    GM:OK!では次!

    GM:全員登場です
    真堂啓介:真堂啓介の侵蝕率を+1(1d10->1)した(侵蝕率:65->66)
    黒瀬直:黒瀬直の侵蝕率を+4(1d10->4)した(侵蝕率:63->67)
    御影 肖子:御影肖子の侵蝕率を+1(1d10->1)した(侵蝕率:62->63)
    真堂 光磨:真堂 光磨の侵蝕率に+4(1d10->4)(侵蝕率:64->68)

    GM:では、見学室でお話したとおりちょっとやって欲しい判定があるのでその説明を行います
    GM:えー皆さん
    GM:今、マップ上に黒い正方形が表示されてるのが見えますでしょうか
    真堂啓介:は、ございますね。
    GM:虹咲さんと辰巳さんの間辺り

    御影 肖子:見えます~
    真堂 光磨:これは一体
    黒瀬直:暗黒立方体~
    GM:で、今マス目表示入れたんですけど
    GM:見ての通り5×5の正方形でして
    GM:マス目にはそれぞれ
    1 2 3 4 5

    6 7 8 9 10

    11 12 13 14 15

    16 17 18 19 20

    21 22 23 24 25

    GM:の数字が割り振られています
    真堂啓介:ふむふむ。
    御影 肖子:ビンゴカードみたいだ
    GM:これから皆さんにやっていただきたいのは、エネミーの索敵判定です
     索敵判定
     白兵 知覚 意志、RCにて判定(難易度7、達成値の10の位+1の数だけパネルが開く。
     侵蝕を3上昇させる事で再度判定を行う事が可能
     赤パネルを3つ開けるまで行う。
     判定終了後、赤パネル1枚に付きエネミー2体、黄パネル1枚に付きエネミー1体が追加される
    GM:今は黒で伏せていますが、マス目にはそれぞれ「色」が設定されています
    真堂 光磨:ふむふむ
    GM:緑 黄 赤 の三種類です
    黒瀬直:シグナルカラー!
    真堂啓介:危険度…?
    GM:で、みなさんは判定結果に依存した数だけマスの番号を指定して
    GM:その部分の色を明かす事が出来ます
    GM:その時に判明した色が緑なら0体、黄なら1体、赤なら2体のエネミーがミドル戦闘に追加される形です
    GM:また、この判定は赤パネルを3枚開示するまで行います
    GM:なので、最低でも6体のエネミーが追加されるという事です
    GM:追加されるエネミーは前篇で出てきた「隔生者」と同じデータのものを使用します
    GM:なので、エネミーが追加された数だけEロイス自体は増えます
    真堂啓介:なるほど、そこはご安心だ。
    黒瀬直:【隔生者】か……
    GM:そして、追加されたエネミーはプレイヤーのみなさんで数を割り振っていただいて構いません
    御影 肖子:なるほどそれで個別戦闘
    真堂 光磨:なるほど…
    GM:で、最後にヒントとして
    GM:色配置の法則は、「赤の上下左右に黄色」です
    GM:以上!誰か質問ありますか!
    黒瀬直:パズルゲームだ……
    真堂啓介:潜水艦ゲーム……!
    御影 肖子:エネミーのエンゲージは、割り振られた戦場ごとに一つに纏まってるという認識でいいでしょうか
    GM:そうですね、纏まって出現します
    真堂 光磨:複数選択できる場合、オープンはその数選んで一度に開示でしょうか
    GM:いえ、一つ一つ開示します
    真堂 光磨:了解しました
    黒瀬直:こちらは特になし
    真堂啓介:こちらも大丈夫!
    GM:OK!では
    GM:まず判定する順番を決定してください
    黒瀬直:まずは支部長が良いんじゃないかな
    真堂啓介:多く空けれそうな人から行きます?(つまり自分)
    真堂 光磨:お願いします
    御影 肖子:お願いします~
    真堂啓介:あ、そうだ。これは「白兵判定」であって「白兵攻撃」ではない、ということでいいでしょうか。
    GM:そうですね
    真堂啓介:了解です!
    GM:あ、あと
    GM:この判定に限り使用できるNPCカードについて
    真堂啓介:ほほう。
     ◎『鷺宮玲華』
     ラウンド(1巡)1回、判定直後に使用可能。判定達成値を+3する。

     ◎『ライア・E・サリバン』
     ラウンド(1巡)1回、判定前に使用可能。判定ダイスを+3する。
    GM:こちらからは以上!判定どうぞ!
    真堂啓介:は、ではこちらから!
    真堂啓介:《C:ノイマン/コントロールソート》にて。攻撃ではないので、エンチャントのダイスは乗りません。
    真堂啓介:9dx7+22
    DoubleCross : (9R10+22[7]) → 10[3,4,4,5,6,7,8,8,9]+10[3,4,5,7]+5[5]+22 → 47

    GM:おいおい
    真堂啓介:あまり伸びず!47なんで、4つ空きますね。
    真堂啓介:侵蝕は72へ。
    GM:あ、PPの計算と同じなので
    GM:5つですね
    真堂啓介:なるほど。そして。
    真堂啓介:鷺宮さんの支援を…いただけますか!
    GM:よろ…しいでしょう!
    GM:では判定達成値に+3してください
    真堂啓介:わーい!では達成値50、パネルは6つ!
    黒瀬直:流石~
    GM:ではまずどこを開けますか
    真堂啓介:上から2列め、左から2列め。「7」をお願いします。
    GM:7は「黄」です
    真堂啓介:では続いてそのひとつ右、「8」を。
    GM:8は「緑」です
    真堂啓介:では……3手目。上から3列め、左から2列め。「12」を開きます。
    GM:12は「緑」です
    真堂啓介:なにぃッ
    真堂啓介:それでは4手目、「2」を。
    GM:2は「赤」です
    真堂啓介:OK……!
    真堂啓介:5手目。上から4列め、左から2列め。「18」を開きます。
    御影 肖子:3列目かな?
    GM:18は「赤」です
    真堂啓介:やったー!!
    真堂啓介:ラスト、6手目。上から1列め、左から4列め。「4」をお願いします。
    GM:4は「緑」です
    真堂啓介:了解です。これにて手番終了!

    GM:では次の方!
    真堂 光磨:では自分が
    真堂 光磨:判定前に《アバターフォーム:白兵》、シーン中の達成値+6です
    真堂 光磨:真堂 光磨の侵蝕率に+2(侵蝕率:68->70)
    真堂 光磨:白兵で判定を行います
    真堂 光磨:…《砂の加護》使用
    真堂 光磨:真堂 光磨の侵蝕率に+3(侵蝕率:70->73)
    真堂 光磨:8dx+15
    DoubleCross : (8R10+15[10]) → 10[1,2,3,4,5,5,6,10]+8[8]+15 → 33

    GM:マジかよ
    GM:では…4枚!
    真堂 光磨:まずは…右端、上から二段目。10番
    GM:10は「黄」です
    真堂 光磨:了解です。二番手、一段目の右端。5番
    GM:5は「緑」です
    真堂 光磨:三番目。上から三段目、右端。15番
    GM:15は「赤」です
    GM:では、赤パネル3枚開けましたので‥‥判定終了となります!

    真堂啓介:ヤッター!エネミーは追加8体…8体!?
    真堂 光磨:8
    GM:エネミー追加が、赤3枚+黄2枚ですので
    GM:合計8体ですね
    黒瀬直:隔生者の行動値は8、体力は高くない
    黒瀬直:先手を撃って範囲攻撃で薙ぎ払える私が多めに請け負うべきかな
    GM:では、各員がミドル戦闘でそれぞれ何体受け持つかが決まったら、報告をお願いします
    御影 肖子:こっちは異形の祭典レベル2なので3体まで殴れます
    御影 肖子:先陣の火で先手も取れなくはない。どっちもシーン1回だけど……という感じ
    真堂啓介:こちらは単体攻撃オンリーなので、受け持てても2体かな、というところ。(侵蝕次第で、2体目をカウンター殺できる)
    黒瀬直:Eロイス隔生者は強力な効果があったけど、前篇でのものはギミック付きの無限再生だったからな……
    真堂 光磨:こちらも単体のみ。防具持ちと先手は取れるので、運が良ければ被害は抑え込めそう。二体かしら
    黒瀬直:HPを最大値まで回復して、倒れたラウンドでは行動できない。
    黒瀬直:こちらは予想のできないトラブルがなければ理論上何体でも請け負えるね
    御影 肖子:私と黒瀬さんで3ずつくらい?
    真堂 光磨:かといって集めすぎても怖いところちょっとありますね
    黒瀬直:そんなところかな
    真堂啓介:あ、念のためGMに確認!(伏せておくべきことなら回答なしでも大丈夫です)
    GM:はいはい
    真堂啓介:増えたエネミーは「元々配置されてたエネミーに加えてn体(PLが割り振った数)追加される」ということでしょうか。
    真堂啓介:それとも、今回増えた8体のみが配置される?
    GM:n+追加分 ですね
    GM:元々+n
    真堂啓介:了解ですー。
    真堂 光磨:なるほど
    真堂啓介:とはいえ、黒瀬さん御影さんに集めすぎるのも怖いし、増加分は先に出た案みたく3:3:1:1とします…?
    黒瀬直:それか肖子くんのところから取って4:2:1:1か、ふむ……
    御影 肖子:それだと、もし黒瀬さんがよければ4-2でお願いしたいかも
    黒瀬直:こちらはOKです
    真堂啓介:うす、こちらは異存なく!
    御影 肖子:ありがたく。縮地回数を節約したい都合上、元々いるやつを殴り切れない手番があるのは後に響きそうかな……という
    黒瀬直:確かに縮地回数は大事
    真堂 光磨:お願いします
    黒瀬直:では私が4、御影さんが2,真堂ズにそれぞれ1という形で。
    GM:うす!ではそのように!
    GM:では、ロールに入っていくわね

     
     12月15日
     N市 第十二地区
     UGN支部
     
    GM:巨大なレネゲイド反応、夥しい数のジャームの気配、空に浮かぶビル群
    GM:瞬く間に、立て続けに発生した異常事態
    GM:────今、戦いの火蓋が斬って落とされようとしていた
    鷺宮玲華:「あれは……一体‥‥?」
    御影 肖子:「あんなもの浮かばせて。あれも、"カトス"の能力かしら」
    アレッサンドラ:「可能性は高い」
    黒瀬直:「重力操作はバロールの延長線上にある。この出力規模はメテオフォール以来だがな」
    御影 肖子:「……だとしたら、とんでもない出力ね。この"帳"の維持も続けながら」
    真堂啓介:「高度1万mに浮かぶ本拠地を持つセルもあったというからなあ。……実際、自分たちの足元から浮かび上がってみれば、冗談では済まんが」
    真堂啓介:「そして問題は、だ。……感じるかね。この気配、間違い様は無いと思うが」
    真堂 光磨:「……デモンストレーションと言い切るには、見合わないね」
    :散歩から身を翻して戻ってきて「───おいマドー!さっさと向かわねぇと…!」
    真堂啓介:邂逅は、先の一戦のみ。されど、特有の禍々しさ─言うなれば。
    真堂 光磨:「……」首の後ろに手を回す。ちりちりと、嫌な感覚がある
    真堂啓介:「─15体ばかしだったか。それよりは少ないようだが。アレがいる」
    ツァン:「…さて、支部長殿。我々は今、明確に喧嘩を売られていると取って問題無さそうだが」
    真堂啓介:「どうにもな。正面からやり合うのは拙い手合いだという感触はあるが……さて」
    真堂啓介:「ふたりの言う通り、座して待ち構えてはおれん」
    ライア:「……いよいよ、か」
    御影 肖子:「こんな目立つ方法を取って、どうなるか想像がつかないはずもなし」
    御影 肖子:「向こうにしてみれば、正面仕合った上で勝つ算段があるんでしょうね」
    黒瀬直:「それでも向こうが表へ出てきたのは好機と言えよう。斬り込むか?」
    真堂 光磨:「まず、攻め込むにしても。どう動きますか」
    真堂啓介:「ああ、行くとも。……ここからでは朧気だが、ある程度の当たりはつく」
    真堂啓介:「数を恃みとしている者がいる場所と、そうではない……己に自信を持つ者がいる場所。その判別は出来る」
    真堂啓介:「無論、前者が楽な道というわけではないがね。……直さん。御影くん」
    黒瀬直:「厚い方を請け負おう」何ということもなく憮然と言い放つ。
    真堂啓介:「ああ。すまんが、派手に暴れてもらうことになる。そして俺と光磨で、深くまで斬り込む」
    御影 肖子:「切り崩せばいいのね。ええ、任されました」
    真堂 光磨:「……負担をかけます。直さん、御影お姉さん」
    黒瀬直:「こちらこそ任せたよ。光磨」しゃりしゃりと金色の髪を撫でる。
    真堂 光磨:「はい。……果たしてきます」
    真堂 光磨:置かれた手の感触に眼を細めて
    ツァン:「…成程。では私も、深く斬り込む方に同行しよう」
    ツァン:「……既知の殺気も感じる事だしな」
    真堂啓介:「そうしてもらえると有難い。……山田くんは、御影くんと共に」
    :「…ああ、面倒みりゃいいんだな」
    御影 肖子:「私のじゃなくて敵のよ」
    :「…危なくなったら、言えよ」
    :やや逡巡するようにして、そう返す
    御影 肖子:「そっちもね」
    御影 肖子:こともなげにそう応じて、空を見上げる。
    真堂啓介:「シーカーナインくんは、直さんと一緒に頼む。出会って間もないが、なに。相性は悪くはあるまい」
    黒瀬直:「良いぞ。まだ手札もろくに見てはいないが」
    アレッサンドラ:「こちらも構わない。波長が合うというのは大事なことだ」
    真堂啓介:「ふたりには、皆が無事に辿り着くようバックアップを。支部の資材は好きに使ってもらっていい。一度散開すれば、連絡も一苦労だからな」
    真堂啓介:神社で待っていた客人二人、ライアと鷺宮に。
    ライア:「こちらもそうしてもらえると助かる。私も鷺宮ちゃんも、正面切っての戦闘は不得手だ」
    鷺宮玲華:「はい、こちらはお任せください」
    真堂 光磨:「お願いします」
    黒瀬直:「頼んだよ。これから何が起きるかは何も分からないからね」
    真堂 光磨:言葉をかけ。……静かにライアへ近付く
    真堂 光磨:「……ニコが見つかったら。必ず、ここに連れて帰ります」
    真堂 光磨:「どうか、待っていて下さい。迎えてあげて下さい」
    ライア:「…‥‥……」
    ライア:ふふ、と笑って
    ライア:君の頭にポン、ポン と手を置くと
    ライア:「今度のファイトマネーは、私の財布からだ」
    ライア:「頑張れ、真堂光磨君」
    ライア:「明日でも、明後日でも」
    ライア:「ニコに、君の武勇伝を聞かせて上げてくれ」
    真堂 光磨:「無事に受け取れるよう。ぼくも帰ってくることにします」
    真堂 光磨:「目を丸くするような報告が、山ほどあると思うので」
    真堂 光磨:「それでは」背を向けて、歩き出す。
    ライア:「ああ、それは…とても楽しみだ」君の背に向けひらひらと手を振りながら、返す
    真堂 光磨:「お待たせしました。御影お姉さん、直さん、師匠」
    真堂啓介:「構わんさ。大事な話だ。……ああ、では」
    真堂啓介:鞘に納めた刀を、そろりと帯に佩いて。踵を返し、鳥居の外─浮かび上がるコンクリートの城を見上げて。
    真堂啓介:「行こうか、皆」
    真堂啓介:神紋と守護者のエンブレム。ふたつが重なった金糸の刺繍を背負い、歩き出す。
    真堂 光磨:無言のまま並び、歩き出す。手に握った短刀が結晶体の輝きに包まれ──砕け散り。
    真堂 光磨:「同時に少年の体を、白の羽織が包む。その背に描かれるのは師と同じ、守護者の証」
    真堂 光磨:握り込まれているのは、黒の長剣。影を編み上げた少年の半身たるかたちを手に。
    真堂 光磨:その足は、戦場へ
    御影 肖子:「ええ、必要な事よ」歩き出しながら、光磨くんに言う。
    御影 肖子:「貴方が戦う理由は、そのまま私が貴方を助ける理由になる。一緒に戦うというのは、そういうこと」
    御影 肖子:「ちゃんと聞き届けたから」徒手の右手を翳す。
    御影 肖子:掌から枝が生えるようにして、一振りの日本刀が現れる。それを握り
    御影 肖子:「遅れないでよ」泊に告げやると同時、その姿がかき消える。無数の鬼の気が立ち込める街へ向けて、白い風が疾る。
    :屈伸、伸脚、捻転
    :……果たして、オーヴァードになった身で、やる意味があるのかどうかは分からない
    :でも
    :………でも、これは、”みんな”から受け取った…私の宝物の一つだから
    :「………誰に、言ってんだ!」
    :飛ぶ、跳ねる、駆ける。  ────綺麗な思い出も、汚い思い出も、全て…ここで清算する為に
    黒瀬直:「うん。いつも通りに、行って帰ってくるとしよう」カチカチと金属質の鳴音と共に、仲間たちを見送って。
    黒瀬直:「しかし、アレッサンドラくんには貧乏籤を引かせた形になるかな」長い脚を無造作に動かし、ずかずかと歩みを進める。
    黒瀬直:その手には輝ける華金弓。翳ることなき三日月のように、辺りを照らす。
    黒瀬直:生者を暖かく包み込むような輝きではない。剥き出しの鋭気、命を殺める刃の色。
    黒瀬直:「一番派手に戦う羽目になるが、私が隣に居る。君の安全は保障しよう」
    黒瀬直:大きな背中と、この期に及んでも柔らかなままの言葉を向けて、歩みを進める。
    アレッサンドラ:「貧乏籤?馬鹿を云うものではない」
    アレッサンドラ:「神社で籤を引いた結果貧乏になっていれば、この国がここまで栄えている訳もないだろう」
    アレッサンドラ:歩みを進めながら、さながら食虫植物のように、その身体を影が包み込む
    アレッサンドラ:───影が沈み、現れたのは漆黒のローブととんがり帽子
    アレッサンドラ:機械式の煙草を咥え、黒瀬直に負けず劣らずの長い脚で、その後に続く
    アレッサンドラ:「……………待っていろ、カステヘルミ」
    アレッサンドラ:細い円柱の先に角錐が取り付けられたオブジェクト…『機箒イルマタル』を肩に担ぎ、そう呟く
    ツァン:「………」視線の先には、小さな体の少女にけしかけられるようにして飛び上がった、旧知の女性
    ツァン:「……いや、私の出る幕でも無い…か。」左手の手袋を外す。そこから覗くは、掌が小さな籠のような形状になった銀色の義手
    ツァン:───全ての者に憎悪を向け、ジャーム1歩手前とも言える状態だった、過去の”山田梁子”を脳裏に浮かべ
    ツァン:「……いい仲間を得たな。”梁山泊”」
    ツァン:一度、二度、感触を確かめるように拳を握ると、迷いなく歩を進める

     
     12月15日
     N市 第十二地区
     鹿島四方幡
     
    隔生者:「────」
    GM:────先へと続く道を拓くために
    GM:現在、黒瀬直、そしてアレッサンドラ・シーカーナインの眼前には、大量の…正体不明のジャーム
    GM:交戦開始から間もなくではあるが、既に数度はその命を奪った……しかし
    GM:波紋を広げた水が、元の穏やかな水面に戻るように
    GM:そのジャーム達の損傷は、時間の経過と共に完全に消滅してしまう。まるで───
    GM:───リザレクト、だ
    黒瀬直:「うむ」黄金の光がジャームたちの肉体を貫き、引き裂き、しかして無に帰す。
    黒瀬直:「やはり手応えが薄いな。力も問答も」予想の範囲内だ。淡々と。
    黒瀬直:「底知れぬ再生力。湖に一石を投じるようなものだ」
    アレッサンドラ:「有限か、無限か、そこさえハッキリしてくれれば良いのだが」
    黒瀬直:「単一個体に用立てられるようなものではないな。これほどの数に」
    黒瀬直:「これに類するものの存在は、幸か不幸か心当たりがあるのだが」
    アレッサンドラ:「ふむ、聞こう」
    黒瀬直:「それは膨大な群によって構成される単のジャームだ。或いはオーヴァードの新たな形だ」
    黒瀬直:「新世代を担うということで言えば、原義的にはプライメイトともいうことが出来よう」
    アレッサンドラ:「笑えない冗談だが、冗談ではないのだな」
    黒瀬直:「ああ、その名は"オーガン"。マスターカルラ含む13体のオーヴァードを破らねばこの地に発生するという……」
    黒瀬直:「世界の終末を齎すジャーム。伝え聞く姿を描くなら、これらはそれによく似ている」
    アレッサンドラ:「────成程」
    アレッサンドラ:「まさか、極東の島国で世界の危機に立ち会えるとは思っていなかった」
    黒瀬直:「この街は一番それに近いからね。長居は進めない」
    黒瀬直:「っと……早いところ突破したいものだが、中々どうして苦しい道だね」
    黒瀬直:「私たちが一番厳しいところを攻めていると考えれば、悪くないが」
    アレッサンドラ:「ああ、このままではジリ貧だ。何か打開策が浮かべば───」
    GM:その時、君達が感じ取ったのは
    GM:夕方、鹿島四方幡で感じたものと同一の、とあるジャームの気配
    ”カトス”:『───なんだ』
    ”カトス”:『あの小さな娘と、ジャージの女じゃないのか』
    ”カトス”:車椅子、渦を巻いたように捻じれたヘルメット、そこから伸びる数十本のケーブル
    ”カトス”:あの時の損傷個所は、もう完全に修復している
    黒瀬直:「……"カトス"」目を顰める。
    アレッサンドラ:「…‥……カステヘルミ」
    ”カトス”:『”姉さん”、か。恰好が変わっていたから一瞬分からなかったが』
    ”カトス”:『成程、”これ”の記憶の中にはちゃんとあるらしい。随分と仲が良かったんだな』
    ”カトス”:抑揚の無い、平坦な口調。挑発なのかどうかも定かではない
    アレッサンドラ:「…………」初めて明確に、眉を顰める
    黒瀬直:「……君は何者かな。カステヘルミ・シーカーナインは何をされた?」
    ”カトス”:『何をされた、か』
    ”カトス”:『まず試作段階だった薬物を投与し、ジャームにした。』
    ”カトス”:『その後暴走し、余命幾ばくかの状態だったが』
    ”カトス”:『私とレネゲイドの波長が良く合ったので、現在はこうして仮宿として使っている』
    アレッサンドラ:「…‥‥…………」目を伏せ、黙る
    黒瀬直:「そうか」
    黒瀬直:「質問に答えてくれてありがとう」
    黒瀬直:冷たく重い、殺意を口から吐き出して。
    ”カトス”:「では、どうする?」
    黒瀬直:「アレッサンドラ・シーカーナイン。君の望みを聴こう」
    黒瀬直:「私のこの手とこの黄金を以て、出来得る限り応えよう」
    黒瀬直:「私のこの手とこの黄金を以て、出来うる限りは応えよう」
    アレッサンドラ:「…………」暫し、目を閉じて
    カステヘルミ:”───姉さん”
    アレッサンドラ:そして、開く
    アレッサンドラ:「黒瀬直」
    黒瀬直:「ああ」
    アレッサンドラ:「先ほど言ったな、私は機械的な人間で、そうあるように努めてきたと」
    黒瀬直:「聞いた。私が妹たちを失って暫くはそうだったとも言っておこう」
    アレッサンドラ:───ふ、と笑って
    アレッサンドラ:「───御影肖子の言葉を借りる訳ではないが」
    アレッサンドラ:「彼女の代わりに、本当に怒ってあげられるのは」
    アレッサンドラ:「この世界で私だけだ、そうだろう?」
    黒瀬直:「ああ、私の憤りは勝手なものだ。正しき怒りは君の胸にだけある」
    黒瀬直:「だが力は貸そう。微力にして会ったばかりだが、君は一人ではない」
    アレッサンドラ:「上々、それさえ聞ければ問題は無い」
    アレッサンドラ:「力を貸せ、”貫く邪眼”黒瀬直」
    アレッサンドラ:「”ワイナミョンネン”アレッサンドラ・”マギ”・シーカーナインの、この怒りを」
    アレッサンドラ:「───”カトス”の元まで、届けてもらおうか」
    アレッサンドラ:ト っと軽く跳躍し
    アレッサンドラ:傍に滞空させていた機械箒の上に立つ
    黒瀬直:「心置きなく叩きつけるが良い。アレッサンドラ。カステヘルミ。」
    黒瀬直:「その道に横たわる遍く全ての障害を、"デモン・ストレイト"は貫き徹す」
    黒瀬直:ぎらりと輝く黄金が、星のように煌めきを戴く。
    ”カトス”:『───そうか。』砂塵のように、”カトス”の周囲を微細な魔眼群が取り囲む
    ”カトス”:『だが、残念ながらこの身体はもう』
    ”カトス”:『お前のものではないんだよ、”姉さん”。』

    GM:───黒瀬直とアレッサンドラ・シーカーナインが大軍を引き付けた、その脇を
    GM:音も無く駆け抜け、敵の喉元に食らいつこうとする影が…3つ
    真堂啓介:「こういうことを訪ねるのは、不躾だとは思うのだが」
    真堂啓介:息も歩調も乱さず、世間話でもするように。
    真堂啓介:「彼女らに─彼女について行かなくてよかったのかね、ツァンくん」
    真堂 光磨:羽織の裾をはためかせ。駆ける足に金の髪が靡く。師を挟んで視線は日本支部のエージェントへ
    ツァン:「───成程、良く見ているな。貴方は」
    ツァン:こちらも歩調は乱さない。その足音は、奇妙な程に薄い
    ツァン:「貴方がどこまで把握しているのかは存じ上げないが」
    ツァン:「中国に居た頃の彼女は、放っておけばジャームに堕ちてしまいそうなほど、危うい存在だった」
    ツァン:「──私は、彼女を救う為に、彼女の憎悪を利用した」
    ツァン:「そのような男が今更、彼女に深く関わる訳にもいかないだろう」
    真堂啓介:「憎悪もまた、人を人に繋ぎ止める楔のひとつではある。……それに呑まれん限りはな」
    真堂啓介:「その点で言えば、彼女は……ああ、確かに、荒々しいところはあるがね」
    真堂啓介:「……俺たちの仲間で。"ここ"を任せるに足る人物だ。だから」
    真堂啓介:「俺としてはな。感謝こそすれ、君の意見に賛同することは出来んよ」
    ツァン:「…………」
    真堂啓介:「何せな、俺の周りには、随分と愉快な勘違いで絡んできた者もいる」
    真堂啓介:傍らを駆ける少年を、ちらりと見て。小さく笑う。
    真堂 光磨:「……」
    ツァン:同じく、一瞬そちらに目を向けて
    真堂 光磨:眼を一瞬伏せて
    真堂 光磨:「若気の至りです」子供が言うには似合わない言葉を漏らす
    ツァン:「謙遜する事ではない。私のように、至らない大人も多い」
    真堂啓介:「……まあ、俺たちは決して若くはないがね。それでも」
    真堂啓介:「遅い、ということはない。……こういうことを言うのは、あまり良くないことかもしれんが」
    真堂啓介:「無事、皆で戻れたならば。改めて彼女と向き合うのも、悪くはないのではないかな」
    ツァン:「…………」チャリ、と首から提げたドッグタグを握って
    ツァン:「支部長殿」
    真堂啓介:「ああ」
    ツァン:「彼女がこれまで生きてこれたのは、多かれ少なかれ、その復讐心が招いた結果だと私は考えている」
    ツァン:「何故なら、私自身がそうだからだ」
    ツァン:「───では」
    ツァン:「それを失った時、彼女や私は一体どうなるのだろうな」
    真堂啓介:「分からんよ。俺に、人の行く先を見通す眼はない」
    真堂啓介:だが、と一言置いて。
    真堂啓介:「確かなことはふたつ。何かを失くしたなら、何かを得る余地が出来るということ。そして」
    真堂啓介:「失くしたと感じるのならば。それは、君が……君たちが生きている証拠に他ならないということ」
    真堂啓介:「だからな、ツァンくん」
    真堂啓介:「─生きろ」
    真堂啓介:先ほど、少年に告げた言葉を、今一度。
    ツァン:「………」
    ツァン:少しの間があって
    ツァン:「……復讐心を失くした”向こう側”。そこへ行ってしまう彼女が、私には今以上に危うい存在に思えてならない。これは、嘘偽りない本音だ」
    ツァン:「だが」
    ツァン:「訪れねば分からない未来を悲観するよりも、現在を生きる事を選べと言う貴方の言葉もまた”真”であると、そう感じている」
    ツァン:「───この先の彼女と向き合うのに臆し、私は先ほどのような質問を投げかけてしまった」
    ツァン:「…………一つ、賭けをしよう。支部長殿」
    真堂啓介:「ほう?」
    ツァン:「この戦いを終えた時」
    ツァン:「彼女…”梁山泊”は再び”生きる”のか、それとも”死んだように生きる”のか」
    ツァン:「私は後者。必然的にあなたが前者だな」
    真堂啓介:「なるほど、乗ろう。しかしなあ、ツァンくん」
    真堂啓介:「勝者が分かり切った勝負を、賭けとは言わんぞ」
    ツァン:軽く笑って
    真堂啓介:浮遊する建物の間を駆け抜けながら、笑う。どちらが勝つかは、言葉にはせずとも。
    ツァン:「負けた方は勝った方に、高い酒でも奢ることにしましょう。それで文句は無いでしょう」
    真堂啓介:「無論だ」
    真堂 光磨:「大丈夫だとは思うけど、程ほどにお願いします。一条お兄さんがまた怒る」
    GM:────その時
    GM:突如、君…真堂光磨がその身に宿す遺産、『浄眼』が、ノイズ交じりの光景を脳裏に映し出した
    真堂 光磨:ざり、とブーツの底がアスファルトを噛み──足が止まる。
    GM:黒瀬直とアレッサンドラ、君達、御影肖子と泊、その戦場が、順々に────
    GM:───しかし、その最後に映った戦場には、誰も映っていなかった
    真堂 光磨:「──師匠」
    真堂啓介:「ああ」
    真堂 光磨:「すみません。少し離れます」
    真堂 光磨:「拙い流れが、新しく出ました」
    真堂啓介:「なら、君に任せよう。見えたものは、なに。無理に言葉にせんでいい」
    真堂啓介:「行ってこい、光磨。……では、また後でな」
    真堂 光磨:「はい」答え、ツァンさんの方へ向き直り
    真堂 光磨:「また後ほど。……師匠をお願いします」
    ツァン:「ああ、世話をされるのは私かもしれないがな」
    ツァン:「そちらは任せる。真堂光磨」
    ツァン:その能力の仔細を聞くことも無く、君の提案を受け入れる
    真堂 光磨:背を伸ばし、一礼
    真堂 光磨:──次の瞬間、高く飛び上がる。影の触手を用いた光磨の立体機動
    真堂 光磨:浮かび上がった建造物へ影を伸ばし、空中を駆け抜けて。姿はすぐに小さく、見えなくなってゆく
    真堂啓介:「……まったく。人を何だと思っているのか」
    ツァン:「……」それを見送って 「ついて行かずとも良かったのですか」意趣返しのように、そう問いかける
    真堂啓介:「それも悪くはないが。……あの子は。第12支部(おれたちの子は」
    真堂啓介:「やると決めたなら、やり抜いて。そして戻って来る。そういう子だよ。それにな、ツァンくん」
    真堂啓介:「……どうやら、ギリギリ間に合ってくれた、といったところか。あと一分、光磨が見えないままだったなら」
    真堂啓介:「一人で向かわせることすら、難しかっただろう」
    真堂啓介:再び駆け出す代わりに。右手を、得物の柄尻に添える。
    ツァン:「…………ああ、成程」
    真堂啓介:─感じた気配は、ひとつではない。
    GM:君達の眼前にぽつ、ぽつと散見される不死のジャーム達
    GM:その、向こう側から
    GM
    ────ド    ッッッッ
                オオオオオオォォォォ

    GM:空気が砕け散るような破壊音と共に、莫大な衝撃波が
    GM:前方のジャームを巻き込むように、君達の方へと押し寄せる
    真堂啓介:「……!」 抜刀。到達する衝撃波、その"先端"に切っ先を合わせる。
    真堂啓介:全てを相殺することは適わずとも。そこから放射状に、衝撃波に二人分の隙間を斬り開く。
    真堂啓介:「……戦力が豊富なのは結構だがね。それにしても、随分派手に巻き込むものだ」
    GM:そして、肉片からの再生を開始するジャームの群れを尻目に
    GM:派手なアロハシャツ姿の男が、カラン カラン と不遜に下駄の音を響かせつつ
    ”幻想泡沫”:「………」君達の眼前に立つ
    ”幻想泡沫”:「……よぉ」
    ツァン:「───支部長殿」
    ツァン:「どうやら、我々の相手は……”幻想泡沫”だ」
    真堂啓介:「ああ。……なるほど、話に聞いた通りの男のようで、安心した」
    ”幻想泡沫”:「一応聞くが、何しに来た」
    真堂啓介:「止めに来た。それに尽きる。……が、たった今、もう一つ用事が出来たところだ」
    真堂啓介:「ツァンくんと、そして俺の息子(でしが世話になったなら。俺が挨拶せんわけにもいくまい」
    真堂啓介:抜き放った刃を、再び鞘に納める。脱力した右手は、けれどしっかりと柄を掴んで。
    ”幻想泡沫”:「………」ツァンの方に目を向けて
    ”幻想泡沫”:「そっちの白髪には見覚えあるけどよ、弟子ってのは今の所見当つかねぇな」
    ”幻想泡沫”:「───テメェほどの使い手の技なら」
    ”幻想泡沫”:「見覚えぐらいは…ありそうなもんだが」
    真堂啓介:「だろうなあ。その時と比べて……まあ、色々変わったものだ。そして、それを説明する義理もなければ、時間もない。ゆえに」
    真堂啓介:「─"剣匠卿"、真堂啓介。”幻想泡沫”、君を斬る」
    ツァン:「”見覚えがある”程度か。こちらは、貴様に殺された仲間の無念を糧に、今日まで生きてきたというのに」
    ツァン:左手の義手、その籠のような形状の掌に
    ツァン:魔眼が一つ、装填される
    ツァン:「”タリスマン”曾華龍。”幻想泡沫”、貴様の命を、獲らせてもらう」
    ”幻想泡沫”:「…………」心底面倒くさそうに頭髪を掻き上げて
    ”幻想泡沫”:「分かったから」
    ”幻想泡沫”:「黙って死んでくれねぇか」
    GM:腰から下げた竹筒が音を立て、内部に刃が生成される
    ”幻想泡沫”:その内一本を手に取ると、君達へと差し向け
    ”幻想泡沫”:「今度は、ブッ飛ばしてやるよ」

    GM:────真堂啓介、真堂光磨、曾華龍が敵陣深くへと斬り込む、その手前
    GM:多勢を相手取ることを引き受けた陣営が、もう一組
    :───刀剣、槍、錘、棍、拳
    :文字通り手を変え品を変え、正体不明のジャーム達を蹴散らしていく…が
    :「────チッ」
    :「キリが無ぇ」
    御影 肖子:雪が舞い、燃え立つ。その渦の中で、銀刃が立て続けに閃く。凍結。斬砕。
    GM:虚ろな顔のジャーム達は、破壊された傍から次々と再生していく。
    御影 肖子:《異形の歩み》──雪風が舞い戻り、その隣に立つ。一呼吸吐いて「……あの再生能力」
    GM:───しかし、御影肖子の斬撃を受けた者だけ、再生速度がかなり鈍い
    :「……何か種がありゃいいんだが」
    :「…………アタシが止める。ショーコが斬れ。多分だが、オマエの攻撃の方が”効く”」
    御影 肖子:「……ええ」頷く。「種が割れた訳じゃないけど」
    御影 肖子:「響いてはいる」再生する様子をじっと睨みつける。「……次はもう少し、うまく斬れる」
    GM:────その時
    GM:黒い天蓋に覆われた闇の中にあって、より一層深い黒に染まった影が
    GM:君達の眼前で蠢くと、人の形を象る
    ”マスターカルラ”:「………ああ、困るなぁ」
    ”マスターカルラ”:「君のは、そういう刀なのかい」
    :「───!!」
    御影 肖子:「……貴方は」
    御影 肖子:一瞬、泊の方に視線を向けつつ。

    ”マスターカルラ”:異様に手足の長い、蟲のような身体の女
    ”マスターカルラ”:黒い頭髪に、黒い瞳、黒々とした自身の影をその身に纏い
    ”マスターカルラ”:湿り気のある陰湿な声で、君達へと語り掛ける
    :「……………オ、マエ…は」
    ”マスターカルラ”:「朱天影」
    ”マスターカルラ”:「みんなからは、”マスターカルラ”って呼ばれてる」
    御影 肖子:「露払いをするつもりでいれば、こちらに本命が来るとはね」
    :ギリ、と奥歯を噛んで
    ”マスターカルラ”:「…そう肩肘張らないでおくれよ。私はただ、実験の成果を見に来ただけさ」
    御影 肖子:「……熱心なこと」隔生者たちを見やりつつ。「実験の成果というのは、彼ら?」
    ”マスターカルラ”:「そうさ、この『第五隔都』は私の管轄でね」
    ”マスターカルラ”:「手塩にかけて育てた子供は、誰だって気にかけたいものだよ。違うかい?」
    御影 肖子:「碌に言葉も交わせない、そんな姿に作り変える事を教育と呼ぶの?貴方は」
    ”マスターカルラ”:「…………ふむ」
    ”マスターカルラ”:「必要かい?それ」
    ”マスターカルラ”:「言葉があるから、争いが生まれる」
    ”マスターカルラ”:「教育があるから、争いが助長される」
    ”マスターカルラ”:「人間が人間である事が」
    ”マスターカルラ”:「消える事の無い、争いの火種だ」
    ”マスターカルラ”:「私はね、世界を平和にしたいだけなんだよ」
    御影 肖子:「……。本気でそう思うなら、自分が舌を抜いて手本になってやればいい」
    ”マスターカルラ”:「”人間”という名の病を治し、平穏無事な”人”の世を作る」
    御影 肖子:「世界平和」
    御影 肖子:「……それが、貴方達の。”天籟魔訶”の、目的というわけ」
    ”マスターカルラ”:「そうさね。世界平和、だ。これまでだって何度も、”人間”が願って、追い求めて、掲げて、訴えて、謳って、唱えて」
    ”マスターカルラ”:「それでも成し得なかった、人類の命題」
    ”マスターカルラ”:あはは、と嗤って
    御影 肖子:「……"これがお前達の願った事なんだ"、って?」
    ”マスターカルラ”:「それもあるさ。二割程度だが」
    ”マスターカルラ”:「残りの八割は」
    ”マスターカルラ”:「ただの、私の興味本位さね」
    ”マスターカルラ”:「……人間が人間である以上、永遠に解決しない問題なら」
    ”マスターカルラ”:「人間以外にやらせればいい。今まで誰もやらなかった事をやってるだけだよ。私は」
    御影 肖子:「子供ね」
    御影 肖子:「この世界は、貴方が好きに弄っていい遊び場じゃない。そんな事も分からないまま生きてきたの」
    御影 肖子:「それに……貴方の目指した未来は、既に一度否定された。そこに生きる人々によって」
    御影 肖子:二十年後、単一化の極限に至った未来。そこから"現在"に辿り着いた彼らに、自分達は願いを託されている。
    御影 肖子:「腕を斬り落とせば、殴り合いはできない。足を斬り捨てれば、貴方の敷いた庭の外に歩き出ていく事もない」
    御影 肖子:「それはそうでしょう。自明で、つまらない結論よ」
    御影 肖子:「試してみる価値もない。ましてや、二度も」
    ”マスターカルラ”:「………へぇ」
    ”マスターカルラ”:くつくつと嗤って
    ”マスターカルラ”:「君が何を見たのかは知らないし、聞くつもりもないけど」
    ”マスターカルラ”:「価値があるかどうかは私が決める事だ」
    御影 肖子:「悪党らしい言葉」
    ”マスターカルラ”:んべ、と長い舌を出して
    ”マスターカルラ”:それを引き千切る
    ”マスターカルラ”:何の変哲も無い赤い血が、周囲に飛び散って
    ”マスターカルラ”:『…でも』
    ”マスターカルラ”:『アドバイスは、ありがたく頂いておこうかな』
    御影 肖子:「……」冷ややかにそれを見つめて。
    ”マスターカルラ”:その身に纏った影に空いた口から、声が漏れる
    :「………‥‥‥…おい」
    :徐に、口を開いて
    :「…………6年前」
    :「中国 山東省」
    :「……レネゲイドウイルスのパンデミック」
    :「やったのは」
    :手に持った短槍を、”マスターカルラ”に差し向けて
    :「オマエか」
    ”マスターカルラ”:しばし考えるようにして
    ”マスターカルラ”:『‥‥‥‥……ああ、あれは…』
    ”マスターカルラ”:『‥‥‥‥失敗だったなぁ…』
    :「────!」言葉尻を待たず、斬りかかる
    ”マスターカルラ”:首元からの出血と共に、そこに巻かれた包帯がハラりと落ちる
    ”マスターカルラ”:────そこから覗く大量の眼球が、”梁山泊”をぎょろりと見据えて
    ”マスターカルラ”:『─────侵せ』
    :「ッッッ‥‥…アあああ!!!」
    御影 肖子:「っ、泊!」
    :身を抱くようにしてその場に蹲る
    御影 肖子:彼女が斬りかかるに一歩遅れて、疾走。割って入るように立つ。
    :フーッ フーッ と息を荒くしつつ、涙目で、御影肖子の向こう側のマスターカルラを睨み付ける
    ”マスターカルラ”:『当時の被害者の縁者の一人だったのかい?それは…多分悪い事をした。ごめんね』
    ”マスターカルラ”:そう言いつつ手を動かすと、地面に広がった影が、先ほど君達に切り倒されたジャーム達を呑み込み
    ”マスターカルラ”:捩じり、砕き、磨り潰し
    ”マスターカルラ”:人形に成型された”それ”を、吐き出す
    ”マスターカルラ”:『じゃあ、私は帰るよ』
    ”マスターカルラ”:君達に背を向けて、歩き出す
    :「‥‥‥‥…ッ…待て……!おい!!!!」
    ”マスターカルラ”:その声に、足を止める事も無く
    :「ふざけんな!!!!!!!!!!」
    御影 肖子:一瞬ばかり背後を気にかけて、屈む。弾かれるように凍風が飛び出し、追撃を試みる。
    GM:────その切っ先が、届く寸前
    GM:ドロリ、と溶けるように、マスターカルラはその場から消えていった
    御影 肖子:「っ!」刃が空を突く。そこにあった気配が、この場から消えた事を知覚する。
    GM:後に残ったのは、御影肖子、”梁山泊”、そして
    GM:未だ残る謎のジャームの群れと、マスターカルラの影より吐き出された、顔の無い模型人形のような人型
    御影 肖子:「……ごめんなさい。取り逃がしたわ」
    御影 肖子:残った隔生者の群れに向かい、構えを取り直す。
    御影 肖子:「泊」もう一度、彼女の名を呼ぶ。……静かに、しかし刺すように響く声。
    :「………ッ…」君の言葉に耳を貸しながらも、その目線は下を向き、得物を握るはずの手は、アスファルトを固く掴んでいる
    御影 肖子:「事情は分かってる。……冷静になれ、とまでは言わない」
    御影 肖子:「だけど」
    御影 肖子:「一緒にやるわよ」
    御影 肖子:「追いかけるんでしょう、もう一度」
    :「…………」
    :片膝を立てながら槍を拾い、杖を突くように立ち上がると
    :「‥‥‥‥どれだけ偉そうな事言って、自分を強く見せたって」
    :「……いざ、敵を目の前にしたらこんなもんだ」
    御影 肖子:「……」
    :「もう、大丈夫だと思ってたのに………」
    :「…‥‥やっぱ駄目だな、私」
    御影 肖子:足音を立てて近付いて、ぐっと背伸びをして
    御影 肖子:少し俯いたその頭を、わしゃわしゃと力強く撫でやる。
    :「……っ‥‥ちょっ……と」
    御影 肖子:「何が、ダメなものですか」
    :驚いて身を竦めるも、不思議と離れる気にはならなかった
    御影 肖子:「……貴方は怖気づかなかった。大切な人の仇を前にして、ちゃんと怒りを示してやれた」
    :「‥‥‥‥…」
    御影 肖子:「それを、恥だと責める人がいるなら。私がそいつを叱ってやる」
    御影 肖子:「それがたとえ貴方自身でもね」
    :「…………」タン タンと君の身体を二度タップして
    :「……はぁ」…‥‥…少し鼻を啜って、赤い目元を隠すようにして背筋を伸ばす
    御影 肖子:「……ん」小さく頷いて、離れる。
    :その瞬間
    :槍の柄の部分で、君の膝の裏をコツンと叩く
    御影 肖子:「な、っ」咄嗟の事によろめき、手を突く。
    御影 肖子:「……何するんですか」やや怒りを孕んだ目で、君を見上げる。
    :目元を拭い、意地が悪そうに笑って
    :「生意気なんだよ。ショーコの癖に」
    御影 肖子:「ふ」僅かに微笑んで、立ち上がり。「生意気で結構」
    :「……晩飯、何がいい?」
    :「…晩なのかも分かんねぇけど」
    御影 肖子:「……そうね」鎖された空を見やりつつ。
    御影 肖子:「餃子がいい」
    御影 肖子:「また、皆で作りたいわ」
    :「…そうだな………うん。そうしよう」
    :「今度はオマエの部屋が爆発するかもな」
    :軽く笑いながら
    御影 肖子:「そういう事が起きない世界にするために頑張るのよ」
    :「────ああ」
    :そこで言葉を止め、槍を構える
    御影 肖子:戦いの渦中で、なんて呑気な話をしているんだろう。なんて思ったりもするけれど
    御影 肖子:案外、私達にはちょうどいい。
    御影 肖子:こんな状況も、なんて事はなくて。またいつものように、うちへ帰れる気がしてくるから。
    御影 肖子:──氷雪が舞う。路面へと霜が降りていく。虚ろな生者の瞳を、少女の眼差しが射抜く。

    GM:────駆ける、駆ける、駆ける
    GM:君が向かう先は、鹿島四方幡最奥部の区画
    GM:浄眼が映し出した、「誰も居ない戦場」を頼りに‥‥……‥
    真堂 光磨:暗闇の元、影を従えて。空を駆ける。
    GM:────その時だった
    GM:君の双眸が捉えたのは、謎のジャームの群れの更に奥、背を向けるようにして立っている…どこか見覚えのある、少年の姿
    真堂 光磨:だからその姿を見つけた時。酷い悪夢のような光景だと思えた
    GM:いつかの、秋と冬との間の日
    GM:”友達が欲しい”と願った少年は、あの日と同じ出で立ちで
    GM:───再会を約束した少年は、今
    GM:その視界の先に、居る
    真堂 光磨:近く、浮き上がった構造物へ影を伸ばし。最後のスイングを加え──飛ぶ
    真堂 光磨:雑伎の曲芸めいた軌道で体は大地へと近づき。着地点から伸びた無数の帯が、少年を受け止めた
    真堂 光磨:眼前──あの時に見えた不死のジャーム/あの時に出逢った再会を交わした少年
    真堂 光磨:「……久しぶり。キミ」
    キミ:「…‥‥…う、あ」ビクっ とその身体を震わせて
    キミ:「…‥‥……」ゆっくりと、君の方を振り返る
    キミ:「………光磨……くん」
    真堂 光磨:「うん」
    キミ:「…‥‥…ごめん」
    キミ:「約束……守れなかった」
    真堂 光磨:あの日と変わらぬ硬い表情。しかし、手に握られているのは箒ではなく。命を奪う凶器
    真堂 光磨:「……何か事情がある、とは思っていたけれど」
    真堂 光磨:「そういうこと、か」
    真堂 光磨:いま十二地区に存在するものは、限られている。そして眼前に並ぶジャームの群れ
    キミ:「………」君の手に握られた刃を見て
    真堂 光磨:「…………」沈黙を挟み──
    真堂 光磨:左手に握られたものを。後ろに投げ捨てる
    キミ:「……!」
    キミ:「なに…を……」
    真堂 光磨:「話を聞くのに刃物は邪魔でしょう」
    真堂 光磨:「脅すような真似で、貴方は話してくれる人でもない」
    キミ:「………」その、君の言葉に…僅かに顔が綻んで────
    キミ:─────急に青ざめた顔を浮かべると、何かに怯えるように髪の毛を掻き回す
    キミ:「…………ダ……メ…なんだ…‥」
    真堂 光磨:「聞かせて。キミの言葉を。話を──」言葉を続ける中、様子が変わる
    真堂 光磨:「ダメ? 誰かに命令されている?」
    キミ:「俺には‥‥…俺にはもう‥‥…」
    キミ:「時間が‥‥…時間が無い…ッ…‥‥…」
    GM:その瞬間
    GM:真堂光磨とキミの間の空間に、大きな孔が空き
    GM:その中から…一つの影が這い出る
    GM:傷つき、ボロボロの姿ではあるが…真堂光磨は、その存在を知っている
    真堂 光磨:知った気配を察知する。眼は細まり、蒼の瞳がほんのわずかに輝いて
    ユーカ:安っぽいジャージに、マスク姿
    ユーカ:自身の周囲を滞空するワイヤーで姿勢を制御しながら
    ユーカ:その手に携えた両刃剣を突き立てるように、君達の間へと降り立つ
    真堂 光磨:「──“天籟魔訶”、ユーカ」
    ユーカ:「…………ああ」
    ユーカ:「いつかの…少年、か。元気だったかい?」
    真堂 光磨:「健康体だよ。子供は風邪知らず」
    ユーカ:傷にまみれた姿のまま、ヘラヘラと軽薄に‥‥けど、どこか悲しそうに笑って
    真堂 光磨:ざ、と。足運びを変える。わずかに半身へ。上半身は比較脱力させ、下半身を大地へ根付かせる
    ユーカ:「それは良かった。」
    ユーカ:「…………」背後に目を向けて
    ユーカ:「下がりな。天影が待ってる」
    キミ:「………ッ…で、でも…」
    ユーカ:「下がりな。君が居なくちゃ意味が無い」
    キミ:「…………ッッ…」
    キミ:…真堂光磨の方に目を向けると
    真堂 光磨:眼を合わせて。彼の顔を見つめる
    キミ:‥………そのまま、影に呑まれるように消えていく
    真堂 光磨:──また後で、と。伝える暇はなかったが。問題はないだろう
    真堂 光磨:「“天籟魔訶”の秘蔵っ子だったんだ」
    ユーカ:「…さて、どうだろうね」
    真堂 光磨:左の中指を内側に折る。投げ捨てた長剣と繋がっていた影が縮み、光磨の手元へ愛剣が戻った
    ユーカ:服に付いた汚れを払う
    ユーカ:「………はぁ」
    ユーカ:「戦う気かい?」
    真堂 光磨:「散歩するのにこんな刃物は必要ない」
    ユーカ:「……‥‥…いつまで?」
    真堂 光磨:「…………」
    ユーカ:「いつまで、君達は、闘う気なんだ」
    ユーカ:「首を刎ねられた時かい?細切れにされた時かい?火だるまにされた時かい?」
    ユーカ:「飢えて死んだ時かい?人に嵌められた時かい?病に侵された時かい?」
    ユーカ:「それは」
    ユーカ:「いつになったら、終わるんだ?」
    真堂 光磨:以前に会った時、彼女はどこまでも気楽な顔で。
    真堂 光磨:こちらを赤子と呼び、翻弄していた。
    真堂 光磨:その問いかけがフェイクの類い、こちらを揺さぶる意図であれば。意にも返さなかった
    真堂 光磨:「…………」
    真堂 光磨:「わからない」
    真堂 光磨:だからこそ誤魔化しも。突っぱねることもせず、こう答えた
    真堂 光磨:「貴方は。きっと、ぼくよりも……いや」
    真堂 光磨:「きっと、誰よりも多く。痛いことばかりの“ここ”を歩いてきたのかもしれない」
    真堂 光磨:ただ言葉を繰るには。何かが違う、乗せられた色が見えた気がした
    真堂 光磨:左眼は何も見えていない。ただ、そう感じた自分の感覚を信じた
    真堂 光磨:「戦うのも。争うのも。嫌だ」
    真堂 光磨:「そう、思った。守られていたいと。ずっと傷つきたくないと」
    真堂 光磨:「……でも、ぼくは“ここ”にいる」
    真堂 光磨:「争い続けても、いつかきっと乗り越えられる──なんて言葉を信じるには難しい」
    真堂 光磨:「ただぼくは、奪われるわけにも、奪わせるわけにも、いかない」
    真堂 光磨:「ユーカ。ぼくは何も知らない子供だ。剣を振るだけで精一杯の、大人には程遠いものだ」
    真堂 光磨:鞘から長剣が抜かれる。
    真堂 光磨:「貴方が願いを捨てられないように。ぼくもまた剣を振るって、得たものを護る」
    真堂 光磨:「きっと、そんなことをいつまでも繰り返して終わらないのかもしれない」
    真堂 光磨:「だから信じる。いま、自分が貫くべきものを」
    真堂 光磨:鞘が大地に落ちた。抜き身の剣を、構える
    真堂 光磨:「いつかその答えを見出すために。ここで、“終わり”への道を作るわけにはいかない」
    真堂 光磨:「────UGN第十二支部、“烈破剣”真堂光磨」
    真堂 光磨:「ユーカ。貴方を、(とめる」
    ユーカ:短剣
    ユーカ:手斧
    ユーカ:脚甲
    ユーカ:両刃剣
    ユーカ:その存在が辿ってきた”人生”が全て、君へと差し向けられる
    ユーカ:「”天籟魔訶” ”名も無き”ユーカ」
    ユーカ:「君を(め」
    ユーカ:「これを…最後の戦いとする」

    BA1:真堂啓介

    GM:ミドル戦闘を開始します。マップはこちら
    真堂啓介(6)
      10m
    隔生者(8) "幻想飛沫"(8)
    GM:また、本戦闘ではNPCカードが使用出来ます。それがこちら
     ◎『曾 華龍』 使用残2/2
     「陰陽発勁"陽門・乾兌離震"」
      ダメージロール直前に使用、その攻撃では相手の装甲値を無視してダメージを算出する。
     「陰陽発勁"陰門・巽坎艮坤"」
      攻撃判定直前に使用。その攻撃の攻撃力を+10する。
    GM:戦闘勝利条件は”幻想泡沫”の撃破です
    真堂啓介:了解です。なおこちら、装備は決闘者の剣とワイヤーウィップとします。
    GM:うす

    GM:戦闘開始
    GM:ラウンド1
    GM:セットアップ
    ”幻想泡沫”:《剣の王城》を使用。日本刀を8本作成し、内1本を装備して他はウェポンケースへ。シーン間モルフェウスエフェクトを組み合わせた時の攻撃力を+14。
    隔生者:こちらは無し
    真堂啓介:こちらもセットアップなし!

    GM:イニシアチブ
    GM:”幻想泡沫” 隔生者 の手番
    ”幻想泡沫”:ではまずこちらから
    ”幻想泡沫”:マイナーで《アーマークリエイト》、装甲値15の防具を作成し、装備。
    ”幻想泡沫”:メジャーで『荒覇吐』《C:モルフェウス》《カスタマイズ》《ストライクモード》《獣の力》《獣王の力》《一閃》 全力移動して白兵攻撃。対象は真堂支部長
    真堂啓介(6) "幻想飛沫"(8)
      10m
    隔生者(8) 
    ”幻想泡沫”:31dx7+4 DoubleCross : (31DX7+4) > 10[1,1,1,1,2,2,3,4,4,5,5,5,5,5,6,6,6,6,7,8,8,8,8,8,8,8,9,9,10,10,10]+10[1,1,2,4,5,5,6,7,8,9,9,9,10]+10[3,4,6,7,7,10]+10[3,4,10]+10[9]+10[8]+5[5]+4 DoubleCross : (31DX7+4) > 10[1,1,1,1,2,2,3,4,4,5,5,5,5,5,6,6,6,6,7,8,8,8,8,8,8,8,9,9,10,10,10]+10[1,1,2,4,5,5,6,7,8,9,9,9,10]+10[3,4,6,7,7,10]+10[3,4,10]+10[9]+10[8]+5[5]+4 > 69

    真堂啓介:ダイスの数!リアクションは決闘者の剣によるガード。
    ”幻想泡沫”:ダメージ!
    ”幻想泡沫”:7d10+50+5d10 DoubleCross : (7D10+50+5D10) > 44[10,7,10,4,5,4,4]+50+28[6,10,5,3,4] > 122
    ”幻想泡沫”:Dロイス『羅刹』の効果で日本刀破壊。ウェポンケースから1本取り出して装備します 8→7
    真堂啓介:めっちゃ持ってらっしゃる。戦闘不能になるのでリザレクト!
    真堂啓介:1d10 DoubleCross : (1D10) > 8
    真堂啓介:侵蝕80に!
    system:[ 真堂啓介 ] HP : 28 → 8
    隔生者:では続けてこちらの行動
    隔生者:マイナー無し
    隔生者:メジャーで《C:ウロボロス》《飢えし影》対象は真堂支部長
    隔生者:12dx7 DoubleCross : (12DX7) > 10[1,1,1,2,3,3,4,7,8,8,8,9]+10[1,5,9,9,9]+10[1,7,9]+6[2,6] > 36
    真堂啓介:これもリアクションはガードで!
    隔生者:ダメージ!
    隔生者:4d10+12 DoubleCross : (4D10+12) > 21[6,5,1,9]+12 > 33
    真堂啓介:装甲とガードで13引いても戦闘不能!リザレクト!
    真堂啓介:1d10 DoubleCross : (1D10) > 2
    system:[ 真堂啓介 ] 侵蝕率 : 80 → 82
    真堂啓介:侵蝕82へ。

    GM:イニシアチブ
    GM:真堂支部長の手番
    真堂啓介:マイナーなし。メジャーで"幻想泡沫"に攻撃。
    真堂啓介:組み合わせは《コンセントレイト/コントロールソート/虚構のナイフ》
    真堂啓介:判定前にツァンのNPCカードを使用。効果は「陰陽発勁"陰門・巽坎昆坤"」。
    真堂啓介:当たった場合、ダメージに+20します。
    真堂啓介:割り込みなければ判定に!
    ”幻想泡沫”:来いやぁ!
    真堂啓介:12dx7+22 DoubleCross : (12DX7+22) > 10[2,2,3,4,6,7,7,8,9,9,10,10]+10[4,4,5,7,9,9,10]+10[1,1,5,9]+3[3]+22 > 55
    真堂啓介:達成値55、リアクションを!
    ”幻想泡沫”:ドッジ!
    ”幻想泡沫”:26dx+2 DoubleCross : (26DX10+2) > 10[1,2,2,3,3,3,3,3,3,3,4,4,4,4,4,5,5,5,5,7,7,8,8,8,9,10]+9[9]+2 > 21
    ”幻想泡沫”:流石に無理!
    真堂啓介:素の肉体がめっちゃあるな君!ではダメージが……。
    真堂啓介:6d10+32+20 DoubleCross : (6D10+32+20) > 25[9,3,1,9,1,2]+32+20 > 77
    真堂啓介:装甲有効、77点。
    ”幻想泡沫”:うほー
    ”幻想泡沫”:装甲値引いて中々…食らう!
    system:[ 真堂啓介 ] 侵蝕率 : 82 → 91
    真堂啓介:侵蝕を上げて、こちらの行動終了!

    GM:クリンナップは特に無く

    GM:ラウンド2
    GM:セットアップ
    GM:エネミーはありません
    真堂啓介:こちらも、今後もありません。

    GM:イニシアチブ
    GM:”幻想泡沫” 隔生者 の手番
    ”幻想泡沫”:ではまたこちらから動きます
    ”幻想泡沫”:マイナー無し
    ”幻想泡沫”:メジャーで『荒覇吐』《C:モルフェウス》《カスタマイズ》《ストライクモード》《獣の力》《獣王の力》 対象は真堂支部長
    真堂啓介:カモン!
    ”幻想泡沫”:31dx7+4 DoubleCross : (31DX7+4) > 10[1,1,1,1,2,2,2,2,3,3,3,3,4,4,4,5,5,5,5,7,7,7,7,7,8,9,9,9,9,9,10]+10[3,4,5,6,6,6,6,7,7,9,9,10]+10[1,5,6,6,9]+5[5]+4 > 39
    真堂啓介:……よし、これなら。リアクションします。
    真堂啓介:《コンセントレイト/コントロールソート/虚構のナイフ/カウンター》。
    真堂啓介:判定前にリーダーズマークを使用。判定の達成値+5
    ”幻想泡沫”:来おったな…!
    真堂啓介:他に盛れるものはなし。行きます!
    真堂啓介:12dx7+22+5 DoubleCross : (12DX7+27) > 10[1,3,3,5,5,5,6,7,8,8,9,10]+10[1,1,4,4,10]+3[3]+27 > 50
    真堂啓介:ここに割り込みありますか!
    ”幻想泡沫”:リアクション不可扱いになるんでしたっけ
    真堂啓介:です。そのうえで、「こちらの攻撃のみが成功」します。
    ”幻想泡沫”:何もねぇ……!
    真堂啓介:では、ダメージ算出にNPCカード!「陰陽発勁"陽門・乾兌離震"」を使用!
    真堂啓介:装甲値を無視してダメージを算出します。
    真堂啓介:ダメージは……
    ”幻想泡沫”:カモン!
    真堂啓介:6d10+32 DoubleCross : (6D10+32) > 34[8,2,7,7,7,3]+32 > 66
    真堂啓介:66点、どうぞ。
    ”幻想泡沫”:ぐはっ
    ”幻想泡沫”:ま…まだ耐える…!
    真堂啓介:やるな……!そしてこちらは、《カウンター》使用により行動済みとなります。
    system:[ 真堂啓介 ] 侵蝕率 : 91 → 104
    隔生者:では続けて隔生者の手番
    隔生者:マイナー無し
    隔生者:メジャーで《C:ウロボロス》《飢えし影》対象は真堂支部長
    隔生者:12dx7 DoubleCross : (12DX7) > 10[2,2,2,2,3,5,5,6,7,7,9,10]+10[1,2,4,10]+2[2] > 22
    真堂啓介:ぐお、これは……ガードしましょう。
    隔生者:ダメージ!
    隔生者:3d10+12 DoubleCross : (3D10+12) > 20[9,5,6]+12 > 32
    真堂啓介:戦闘不能…!侵蝕が100を超えているので、まず"幻想飛沫”にロイスを取得。
    真堂啓介:感情は「感服/■脅威」。これをタイタス化、昇華して戦闘不能から復活。
    真堂啓介:HP11へ。

    GM:クリンナップ 無し

    GM:ラウンド3
    GM:セットアップ飛ばして
    GM:イニシアチブ
    GM:”幻想泡沫” 隔生者 の手番
    ”幻想泡沫”:ではこちらから
    ”幻想泡沫”:マイナー無し
    ”幻想泡沫”:メジャー…の前に
    真堂啓介:む……!
    ”幻想泡沫”:オートでケースから日本刀装備します。さっき忘れてた
    ”幻想泡沫”:7→6
    真堂啓介:なるほど。武器は大事。
    ”幻想泡沫”:メジャーで『荒覇吐』《C:モルフェウス》《カスタマイズ》《ストライクモード》《獣の力》《獣王の力》 対象は真堂支部長
    ”幻想泡沫”:31dx7+4 DoubleCross : (31DX7+4) > 10[1,1,2,2,2,2,3,3,3,4,4,4,4,5,5,5,6,6,6,6,7,7,7,8,9,9,9,9,9,9,10]+10[1,3,3,4,4,6,6,7,8,8,10]+10[2,2,5,7]+4[4]+4 > 38
    ”幻想泡沫”:ぐおおおおお
    真堂啓介:うん。これは狙いどころですね。侵蝕が100を超えて、回数制限エフェクトも増えている。
    真堂啓介:リアクションします。《コンセントレイト/コントロールソート/虚構のナイフ/カウンター》にて。
    真堂啓介:ここにもリーダーズマークを使用。残り1回。
    ”幻想泡沫”:くっ‥‥来いやぁ!!
    真堂啓介:13dx7+22+5 DoubleCross : (13DX7+27) > 10[2,2,3,3,4,4,5,6,7,8,9,10,10]+10[1,3,7,7,10]+4[1,4,4]+27 > 51
    真堂啓介:OK…!
    真堂啓介:割り込みなければダメージ算出へ!
    ”幻想泡沫”:何も無し!
    真堂啓介:押忍!では…
    真堂啓介:6d10+35 DoubleCross : (6D10+35) > 40[9,10,4,2,10,5]+35 > 75
    真堂啓介:装甲有効、75点。
    ”幻想泡沫”:死に…ます!復活も無し!
    真堂啓介:ヤッター!
    system:[ 真堂啓介 ] 侵蝕率 : 104 → 117
    GM:ミドル戦闘終了、演出に入ります。

    ”幻想泡沫”:君達へと差し向けた刀を、そのまま肩に担ぐように
    ”幻想泡沫”:動脈を晒し、正中線を晒し、隙だらけの歩き方で、一片の迷いも無い足取りで
    ”幻想泡沫”:カラン  コロン
    ”幻想泡沫”:アスファルトで下駄を打ち鳴らしながら、君達へと近付く。

    真堂啓介:─隙だらけだ。仕掛けるなら今を置いて他にない。そう、逸る戦意を。
    真堂啓介:思考と、経験が抑え込む。
    ”幻想泡沫”:その途中、緩慢な動作で、刀を斜め上へと振り上げて。
    ”幻想泡沫”:「二本」
    ”幻想泡沫”:「それで終いだ」
    ”幻想泡沫”:その言葉と、ほぼ同時───
    ”幻想泡沫”:      ─────   ッ
    ”幻想泡沫”:先程と同一の、大気そのものが砕け散るかのような音と共に、破壊の嵐が、君達の身体に襲い掛かる
    真堂啓介:「ぐ……!」
    ツァン:「………!」
    ツァン:アスファルトを踏み割るように、後ろに下げた足を地面へと叩きつけ、踏みとどまる
    真堂啓介:"起こり"が見えない。それは、剣を─否。武を担う者にとって、辿り着くべき場所のひとつ。
    真堂啓介:─その頂きには未だ至らずとも。端に手をかけた者の端くれとして、致命傷を回避し。続く、後方から飛ぶ影の刃に身を刻まれながらも。
    真堂啓介:「──互いに、浅いな」
    真堂啓介:返す一太刀、断ち斬るには至らず。
    ツァン:「───御冗談を」
    隔生者:次いで
    ”幻想泡沫”:大気へと叩きつけられ、砕け散った刀剣を手の内より捨てた──その動きに合わせるように
    隔生者:先の”カトス”が召喚したそれと同一の「黒い塊」が、君達へと撃ち出される
    真堂啓介:─オーヴァードとしての、基本的な能力。常人を凌駕する自己治癒力にも、限界はある。
    真堂啓介:逆説。その限界を知り尽くしているのであれば。
    真堂啓介:どう躱すか、ではなく。どう喰らい、それでも尚戦い続けることが出来るのか。つまり。
    真堂啓介:─見切る。肉が千切れ、骨が割れ、しかして、それを瞬時に治癒して。
    真堂啓介:視線は、眼前の武士(もののふから逸らすことなく。
    ツァン:「………」言葉は要らない。同じ地に立ち、同じ方を向き、同じ敵を見据えているのであれば
    ツァン:拳か、刃か、必ずや……機を作る
    ”幻想泡沫”:───居合の動作
    ”幻想泡沫”:理も技も存在しない、ただ『力で抜き、力で斬る』生物としての極致とも言える二太刀目が
    ”幻想泡沫”:狙いも何も無い、『君達の命を破壊する』それだけの意志と共に振り抜かれ───
    真堂啓介:─ぶつかり合う必要はない。相手の持ち味を殺す必要もない。
    真堂啓介:迫り来る"力"の極致。そこに添えるように─むしろ、力を加速させるように。
    真堂啓介:振るわれる刃の方向に合わせて、斜め下から上へ、白刃を振り抜く。
    真堂啓介:果たして、自他の破壊に特化した奔流は、目標とした男たちではなく。その僅か上方の空間を砕くように駆け抜けて─。
    ”幻想泡沫”:大気へと激突し砕け散った刃の破片が雨のように降り注ぐ
    ツァン:─────機が、生まれた
    ツァン:破壊の奔流が通過すると共に行われた、三度の震脚
    ツァン:地面から吸い上げた衝撃を、自身の体内で停滞
    ツァン:それを、全て重ね───
    ツァン:腕を振り上げ、伸び切った胴に、魔眼蠢く掌打を打ち込む
    ツァン:陰陽発勁"陰門・巽坎昆坤" ”幻想泡沫”:「──────!」
    ”幻想泡沫”:振り上げられた右手、胴体に打ち込まれた拳
    ”幻想泡沫”:───しかし、それはダメージではあるが、命に届いた訳ではない
    ”幻想泡沫”:今度は、刃を捨てず
    ”幻想泡沫”:逆手──左手で掴んだ刃を、全身の発条を用いた捻転動作と共に引き抜くと
    ”幻想泡沫”:一瞬、君達へと背を向け
    ”幻想泡沫”:回転と共に、斜め下から斬り上げる
    ”幻想泡沫”:───引き抜かれた三本目、三度襲い来る破壊の嵐が
    ”幻想泡沫”:今まさに、君達の身体を消し飛ばさんと───
    真堂啓介:──誰もが予測した、その光景は、しかし。
    真堂啓介:「二本」
    真堂啓介:──ふたつめの嵐をかき乱した一閃で振り抜かれ、伸びきった腕は。
    真堂啓介:あるいは、格好の隙に見えたかもしれない。事実、そうであったろう。だが。
    真堂啓介:──身体を弓と為し。刃を矢と為し。
    真堂啓介:最速最短、点を穿つように放たれる一撃。
    真堂啓介:「これで終いだ」
    真堂啓介:銀光、一閃。剛剣使いの胸を貫く。
    ”幻想泡沫”:「───」”嵐”などとは程遠い、細く、小さなその刃
    ”幻想泡沫”:しかし、その実何よりも研ぎ澄まされた”人間”の業は、嵐を掻い潜り、その『眼』に
    ”幻想泡沫”:確かな風穴を穿った
    ”幻想泡沫”:「────ッッッッッ……!」
    ”幻想泡沫”:(……死ぬ、だの…死なない、だの…んなのは別にどうでもいい)
    ”幻想泡沫”:(俺はただ)
    ”幻想泡沫”:(───めんどくせぇ事考えたくねぇだけなんだよ)
    ”幻想泡沫”:「………嘗めんな」
    ”幻想泡沫”:「俺が勝って」
    ”幻想泡沫”:「────それで……終いでいいだろうが」
    ”幻想泡沫”:四本目が、引き抜かれ
    真堂啓介:「──いいや、よくはない。俺たちはな」
    真堂啓介:放った矢が戻らないように。今度こそ、隙は致命的。されど。
    真堂啓介:「勝って、進まねばならん」
    真堂啓介:声は、凪のようで。
    ツァン:「………”幻想泡沫”」
    ツァン:ド ォ   ッ
    ツァン:打撃を加えた訳でも、攻撃を受けた訳でもなく
    ツァン:───ただ、”幻想泡沫”の体表で停滞させていた衝撃を、加速させた
    真堂啓介:──それだけならば、全身に等しく衝撃が走るのみで。致命傷とはなりえなかったはずだ。しかし。
    真堂啓介:穿たれた一点が、そこにはある。
    ツァン:重なり、弾けた衝撃はその体内で暴れ回り───
    ツァン:「……我々の勝ちだ」
    ”幻想泡沫”:───四本目の刃を、その場に落として
    ”幻想泡沫”:気怠そうに髪を掻き上げ
    ”幻想泡沫”:「───最期まで、気に要らねぇ連中だ」
    ”幻想泡沫”:小さく穿たれた孔から、間欠泉のように血液が噴き出すと
    ”幻想泡沫”:仁王立ちのまま、正面に
    ”幻想泡沫”:重々しい音を立てて倒れると、その生命が…途絶えた
    真堂啓介:「……気に食わん相手から言われても、仕方のないことではあろうがね」
    真堂啓介:─たとえ、もう届かない言葉であろうとも。
    真堂啓介:「君が何を求めていようとも、三度振るった刃は全力だった」
    真堂啓介:「確かなことは、それだけだ」
    真堂啓介:─それだけは、告げなければならぬと。刃を伝う血を拭い、鞘に納めながら。
    ツァン:「────」仲間の仇である男の死体に、一瞬だけ目を向けると
    ツァン:「───しかし」
    ツァン:「これで一件落着…といかないのが、考えものだな」
    ツァン:未だ、こちらに向け攻撃を放とうとする正体不明のジャームを見て
    真堂啓介:「連れ合いが斃れたからと言って、見逃してくれそうにもないなあ、あれは」
    真堂啓介:「──そも、何かを考えるという素振りが全く見えんのがな」
    ツァン:「ええ、まるで……そういった”機能”とでも言わんばかりに…」
    真堂啓介:「……何となく、の話ではあるがね」
    真堂啓介:─"機能"としての存在に特化した…あるいは、堕した存在。いずれ来たる破滅。
    真堂啓介:「あれは、滅ぼさねばならんモノだと思う」
    真堂啓介:「とはいえ、うむ。……さて、想像通りのモノならば、斬ったところで」
    真堂啓介:どうなるものかなあ、と。僅かに笑みさえうかべながら。
    GM:───その時
    火之江 荊:からん、 下駄の音一つが遠くで、鳴る
    火之江 荊:刹那、視界に割り込む紅い風。
    火之江 荊:「……ようやく辛気臭ェ場所から這い出たと思ったら、」
    火之江 荊:「面白くねェ面した奴がここにも居やがンのか」
    火之江 荊:手に紅い和傘を提げ、榛色の着流しを身に纏った女が不機嫌そうに眉を顰める
    ツァン:急に現れた人影に、少々戸惑いつつ
    ツァン:「……?君…は…?」
    真堂啓介:「その話しぶりだと。君も、アレを気に入らないと思う口かね」
    火之江 荊:「通りすがりのモンだよ。……とでも言えば格好も付くのかもしれないが」
    火之江 荊:「それじゃァ今後のお話に支障が出そうだ」
    火之江 荊:「あァ。そうだ。故あってこのクソみてェな連中と対峙してる」
    火之江 荊:「アタシは“ベニガサ”──姓を火之江、名を荊という」
    ツァン:「…UGN日本支部エージェント ”タリスマン”ツァン・ファーロン」
    真堂啓介:「……ああ」 得心がいった、という風に。小さく頷いて。
    真堂啓介:「であれば、その傘。(けばさぞ、見事な一振りなのだろう」
    火之江 荊:呵呵、と哂う。対峙しただけで、その一挙手一投足が、この男が“達人”の其れであると、肌で感じて。
    火之江 荊:「褒められて悪い気ァしないがね。生憎、アンタの前で晒すのは──今じゃァなさそうだ」
    火之江 荊:隔生者に視線を遣る。この世の底から面白くなさそうに、それを睥睨して、
    火之江 荊:「……これはまだ『実験段階』ッて話さ。完全な不死ではなく──ある種のモノによって担保された生命」
    真堂啓介:─異能中の異能を担保するに足る存在。それは何かと問われれば、ああ。
    ツァン:「担保、とは…つまり」
    火之江 荊:和傘の先端を、つい、と揺らし、奥へと向ける
    火之江 荊:「アタシが相対したのとおんなじ理屈で動いてンなら、」
    真堂啓介:「石、か」
    火之江 荊:「ご明察。其処にある“賢者の石”を壊せば──こいつらは止まる」
    火之江 荊:隔都の奥に建つ、石造りの建物。その中に其れは在る。
    ツァン:「───成程」
    真堂啓介:「分かった。……さて、先の物言いからすると、面白くないものの相手は引き受けてくれる、と」
    真堂啓介:「そう考えて構わんかね」
    火之江 荊:「あァ。……言っちゃァなんだが、そこにぶっ倒れてる奴レベルの輩を相手するには、ちっと骨の折れるコンディションでね」
    火之江 荊:「面白くねェ奴を、動かなくなるまで刻む程度のことなら。承れるさ」
    ツァン:「……………」思案するように
    真堂啓介:「……ツァンくん」
    真堂啓介:「思う通りにしてくれて構わんよ」
    ツァン:「…やはり、貴方は人をよく見ている」
    ツァン:「では、こちらは引き受けましょう」
    ツァン:「一体一体が雑兵とはいえ、この数を女性一人に押し付けるほど、私も白状ではない」
    火之江 荊:一瞬、目を驚いたように見開いて。目蓋を閉じ、呵呵、と哂う
    火之江 荊:「随分な色男だ。悪ィ気はしないね」
    真堂啓介:「では、ふたりとも頼む。……またな」
    真堂啓介:あっさりと、そう応えて。示された方へと歩みを進めかけて、ふと。
    真堂啓介:「……ああ、そうだ。やはり、埋め合わせはせねばな」
    ツァン:「?」
    真堂啓介:「年が明けたら、七原の社に来るといい。いや、是非とも来てもらいたい」
    真堂啓介:この場を任せる二人に、背を向けたまま。
    ツァン:「………」軽く笑って
    真堂啓介:「新しい年はな。皆で祝うものだ」
    ツァン:「その時までに、私に奢る高い酒でも考えておいて頂けるなら」普段と変わらぬトーンで、冗談を口走る
    火之江 荊:「次いでに、折角アンタと再開出来るッてなら。一戦手合わせ願いたいね。新年早々、騒がしくなるかもしれないが」 くく、と喉の奥で哂う
    火之江 荊:それだけを背に寄越して、和傘を肩に無造作に担ぐ。視線は、無数の隔生者の群れへ
    真堂啓介:それぞれの口から還って来た、らしくない、あるいはらしすぎる言葉に、満足そうに頷いて。
    真堂啓介:埃が落ちる音よりも軽い足音だけを残して、駆け出した。
    ツァン:「………」気配の消失でその出発を確かめ、義手を一度、二度、握り締める
    ツァン:「御仁」
    ツァン:火之江に声をかける
    火之江 荊:「ン?」 声だけを男に投げる
    ツァン:「酒は得意だろうか」
    火之江 荊:「あァ、日本酒は特に好きだが。……なんだってそんな事を?」 心底不思議そうに。
    ツァン:「ふむ、では丁度良かった。実は後日、先ほどの御仁から恐らくかなり度数の高い酒を薦められる羽目になるのだが」
    ツァン:「私を庇う気はないか?」
    火之江 荊:にィ、と唇の端を吊り上げて、
    火之江 荊:「そりゃァ、この先次第だろうなァ」
    ツァン:「厳しい方だな、貴方は。」
    ツァン:「では、後顧の憂いを断つべく」
    ツァン:「もうひと踏ん張りするとしようか」
    ツァン:左手の義手に、新たな魔眼を装填すると
    ツァン:隔都の方へ、迷いなく歩いていく
    火之江 荊:「応よ」 紅い旋風が舞い上がる。
    火之江 荊:死線を潜った後のさらなる戦場となれど、その戦意に幾許の陰りも無し。
    火之江 荊:からん、と下駄の音高く響かせて、隔都へと足を向けた

    BA2:御影肖子

    GM:ミドル戦闘を開始します。マップはこちら
    御影肖子(8)
     10m
    隔生者x4(8)  隔生者"宿痾"(14)
    GM:また、本戦闘ではNPCカードが使用出来ます。それがこちら
     ◎『泊』
     「翠虎」
     ラウンド1回、判定前に使用可能。
     回避、又は白兵攻撃の判定達成値を+10。
    GM:戦闘終了条件は『敵の全滅』です
    GM:また、本戦闘におけるEロイスを事前に開示しておきます
    GM:『隔生者×4』《隔生者》 《ありえざる存在》が4つずつ
    GM:『隔生者”宿痾”』《隔生者》《ありえざる存在》×3
    GM:以上です
    御影 肖子:理解しました!
    GM:では戦闘を開始します

    GM:ラウンド1
    GM:セットアップ
    隔生者×4:隔生者は無し
    御影 肖子:埋花/《先陣の火》。このラウンド行動値+10して18にします
    system:[ 御影 肖子 ] 侵蝕率 : 63 → 65
    隔生者”宿痾”:《螺旋の悪魔》暴走し、攻撃力が24上昇。また、《ありえざる存在》で取得している《拒絶領域》が発動します

    GM:イニシアチブ
    GM:御影さんの手番
    御影 肖子:はい。マイナー、三間白景/《縮地》。隔生者たちにエンゲージ。
    御影 肖子:バックスタブの効果で攻撃力+25
    御影 肖子:縮地使用は1/4回目。
    system:[ 御影 肖子 ] 侵蝕率 : 65 → 67
    御影 肖子:メジャー、咎討・六花変化/《コンセントレイト》《オールレンジ》《異形の祭典》
    御影 肖子:ターゲットは、隔生者"宿痾"と 隔生者2体の合計3体
    隔生者×4:判定どうぞ!
    御影 肖子:判定時にNPCカード「"梁山泊"泊」を使用します。
    御影 肖子:達成値+10して判定
    御影 肖子:9dx7+6+10 DoubleCross : (9DX7+16) > 10[1,3,3,3,5,5,9,9,10]+10[5,8,10]+10[6,7]+10[7]+3[3]+16 > 59
    隔生者×4:回すじゃなぁい……!
    隔生者×4:まずこちらドッジ
    隔生者×4:10dx DoubleCross : (10DX10) > 10[1,3,4,4,5,5,6,8,10,10]+6[1,6] > 16
    隔生者×4:10dx DoubleCross : (10DX10) > 10[1,3,3,4,4,4,5,5,9,10]+1[1] > 11
    隔生者”宿痾”:次こっち
    隔生者”宿痾”:11dx DoubleCross : (11DX10) > 10[1,2,2,2,2,4,7,8,9,9,10]+7[7] > 17
    隔生者”宿痾”:無理…ですが
    隔生者”宿痾”:ダメージロール前
    御影 肖子:ムッ
    隔生者”宿痾”:《ありえざる存在》で取得した《領域の盾》を発動
    隔生者”宿痾”:攻撃を受けている隔生者にカバーリングさせます
    御影 肖子:デビルストリングは……切りません。ダメージいきます
    御影 肖子:6d10+10+25 諸々有効! DoubleCross : (6D10+10+25) > 29[9,8,8,2,1,1]+10+25 > 64
    隔生者×4:めっちゃ出すやんけ!
    御影 肖子:一撃で落ちてくれ~
    隔生者×4:ダメージが…通って…二体死にます!
    system:[ 御影 肖子 ] 侵蝕率 : 67 → 74
    隔生者×4:が、俺にはこのEロイスがあるからよ~~!
    御影 肖子:ダメージが通った……ということなので 御影 肖子:鬼斬りの効果を使用します。
    隔生者×4:何ぃ~~~~!?
    御影 肖子:攻撃が通ったそれぞれの持つ「隔生者」を……破壊!
    隔生者×4:おのれ~~!!!
    隔生者×4:ではEロイスによる蘇生も無く…二体沈みます!

    御影 肖子:鬼斬りの効果を使用します。
    隔生者×4:何ぃ~~~~!?
    御影 肖子:攻撃が通ったそれぞれの持つ「隔生者」を……破壊!
    隔生者×4:おのれ~~!!!
    隔生者×4:ではEロイスによる蘇生も無く…二体沈みます!
    御影肖子(8)  隔生者x2(8)  隔生者"宿痾"(14)

    GM:イニシアチブ
    GM:隔生者”宿痾”の手番
    隔生者”宿痾”:マイナー無し
    隔生者”宿痾”:メジャーで《C:ウロボロス》《飢えし影》対象は御影さん
    隔生者”宿痾”:16dx7+4 DoubleCross : (16DX7+4) > 10[1,1,2,2,4,4,5,5,6,7,8,8,8,9,9,9]+10[1,3,4,7,7,8,9]+10[1,3,8,9]+10[8,9]+10[1,8]+1[1]+4 > 55
    御影 肖子:かわせるわけない!ガードしますよ!
    隔生者”宿痾”:ダメージ!
    隔生者”宿痾”:6d10+37 DoubleCross : (6D10+37) > 27[4,8,8,2,1,4]+37 > 64
    御影 肖子:戦闘不能!リザレクト!
    御影 肖子:1d10 DoubleCross : (1D10) > 2
    system:[ 御影 肖子 ] 侵蝕率 : 74 → 76
    system:[ 御影 肖子 ] HP : 29 → 2

    GM:イニシアチブ
    GM:隔生者×2の手番
    隔生者×2:マイナー無し
    隔生者×2:メジャーで《C:ウロボロス》《飢えし影》対象は御影さん
    隔生者×2:12dx7 DoubleCross : (12DX7) > 10[2,2,2,3,3,4,4,5,6,7,9,9]+3[1,1,3] > 13
    隔生者×2:ん!?
    隔生者×2:12dx7 DoubleCross : (12DX7) > 10[1,3,3,4,6,7,8,8,9,9,9,10]+10[2,3,3,3,4,4,8]+10[8]+2[2] > 32
    御影 肖子:あっワンチャン!両方ドッジするわよ
    御影 肖子:5dx>=13 1回目 DoubleCross : (5DX10>=13) > 9[2,2,3,6,9] > 9 > 失敗
    御影 肖子:無理!ダメージください!
    御影 肖子:(一括で回避振ろうかと思ったけど一応リザレクトでDBが変化する可能性に思い至ったため)
    隔生者×2:オーライ!
    隔生者×2:では一発目の分
    隔生者×2:2d10+12 DoubleCross : (2D10+12) > 5[4,1]+12 > 17
    御影 肖子:そんなダメージでも死んじゃう!2だから
    御影 肖子:1d10 リザレクト DoubleCross : (1D10) > 8
    system:[ 御影 肖子 ] 侵蝕率 : 76 → 84
    system:[ 御影 肖子 ] HP : 2 → 8
    御影 肖子:2回目の回避!
    御影 肖子:6dx>=32 DoubleCross : (6DX10>=32) > 8[1,2,5,6,7,8] > 8 > 失敗
    御影 肖子:無理です……
    隔生者×2:4d10+12 DoubleCross : (4D10+12) > 27[10,4,5,8]+12 > 39
    御影 肖子:死!リザレクト!
    御影 肖子:1d10 DoubleCross : (1D10) > 5
    system:[ 御影 肖子 ] 侵蝕率 : 84 → 89
    system:[ 御影 肖子 ] HP : 8 → 5

    GM:クリンナップ
    GM:は、無しで

    GM:ラウンド2
    GM:セットアップ
    御影 肖子:ないです。
    隔生者”宿痾”:《螺旋の悪魔》攻撃力が24上昇。
    隔生者×2:こっちは無し

    GM:イニシアチブ
    GM:隔生者”宿痾”の手番
    隔生者”宿痾”:マイナー無し
    隔生者”宿痾”:メジャーで《C:ウロボロス》《飢えし影》対象は御影さん
    隔生者”宿痾”:16dx7+4 DoubleCross : (16DX7+4) > 10[1,1,1,1,2,3,3,4,6,6,7,8,8,9,9,9]+10[4,5,6,6,8,8]+10[1,10]+6[6]+4 > 40
    御影 肖子:6dx>=40 回避! DoubleCross : (6DX10>=40) > 10[3,4,5,9,9,10]+7[7] > 17 > 失敗
    御影 肖子:がんばった
    隔生者”宿痾”:頑張ったけどダメージ!
    隔生者”宿痾”:5d10+37 DoubleCross : (5D10+37) > 25[2,6,4,9,4]+37 > 62
    御影 肖子:死!リ!
    御影 肖子:1d10 DoubleCross : (1D10) > 9
    system:[ 御影 肖子 ] 侵蝕率 : 89 → 98
    system:[ 御影 肖子 ] HP : 5 → 9

    GM:イニシアチブ
    GM:同行動値なのでPC優先、御影さんの手番です
    御影 肖子:ここは待機します
    GM:OK!では隔生者の手番に移ります
    隔生者×2:マイナー無し
    隔生者×2:メジャーで《C:ウロボロス》《飢えし影》対象は御影さん
    隔生者×2:12dx7 DoubleCross : (12DX7) > 10[2,4,4,4,4,5,6,6,7,9,9,10]+10[4,8,9,10]+10[7,8,10]+10[1,6,8]+2[2] > 42
    隔生者×2:12dx7 DoubleCross : (12DX7) > 10[1,3,3,3,4,4,6,6,6,6,7,10]+10[1,9]+10[10]+10[9]+6[6] > 46
    御影 肖子:回避!NPCカードは攻撃に取っとく!
    御影 肖子:6dx>=42 1回目 DoubleCross : (6DX10>=42) > 8[2,3,3,7,8,8] > 8 > 失敗
    隔生者×2:ではダメージ!一発目”
    隔生者×2:5d10+12 DoubleCross : (5D10+12) > 25[3,7,6,3,6]+12 > 37
    御影 肖子:HP0!リザレクト
    御影 肖子:1d10 DoubleCross : (1D10) > 10
    御影 肖子:無慈悲かよ
    system:[ 御影 肖子 ] 侵蝕率 : 98 → 108
    system:[ 御影 肖子 ] HP : 9 → 10
    御影 肖子:2回目回避
    御影 肖子:7dx>=46 DoubleCross : (7DX10>=46) > 9[1,4,4,5,6,9,9] > 9 > 失敗
    隔生者×2:ダメージ!
    隔生者×2:5d10+12 DoubleCross : (5D10+12) > 28[7,1,4,8,8]+12 > 40
    御影 肖子:死ぬ!兄のロイスを昇華して復活します
    system:[ 御影 肖子 ] HP : 10 → 14

    GM:イニシアチブ
    GM:待機してた御影さんの手番
    御影 肖子:では
    御影 肖子:マイナー、三間白景/《縮地》。上に5m離れます
    御影 肖子:縮地は2/5回目
    system:[ 御影 肖子 ] 侵蝕率 : 108 → 110
    御影肖子(8)
     5m
    隔生者x2(8)  隔生者"宿痾"(14)
    御影 肖子:メジャー、咎討/《コンセントレイト》《オールレンジ》《フレイムタン》
    御影 肖子:対象は隔生者"宿痾"
    隔生者”宿痾”:カモン!
    御影 肖子:命中前にNPCカードも使用します。達成値+10
    御影 肖子:12dx7+6+10 DoubleCross : (12DX7+16) > 10[2,3,4,5,5,6,7,7,7,8,9,9]+10[1,3,6,6,9,10]+10[4,7]+5[5]+16 > 51
    隔生者”宿痾”:ドッジ!
    隔生者”宿痾”:11dx DoubleCross : (11DX10) > 10[2,3,4,5,5,6,6,8,9,9,10]+1[1] > 11
    隔生者”宿痾”:ダメージ前
    隔生者”宿痾”:《領域の盾》で隔生者一体にカバーさせます
    御影 肖子:袖無/《デビルストリング》 その領域の盾をキャンセルしてもらいます
    隔生者”宿痾”:畜生!!
    隔生者”宿痾”:ダメージ来いやぁ!
    御影 肖子:デビストは1/3回目。
    御影 肖子:6d10+10+25-3 せいっ DoubleCross : (6D10+10+25-3) > 33[4,1,9,3,7,9]+10+25-3 > 65
    御影 肖子:諸々有効です
    隔生者”宿痾”:あ、マジで
    隔生者”宿痾”:……死!!
    system:[ 御影 肖子 ] 侵蝕率 : 110 → 122
    御影 肖子:えっやった!
    御影 肖子:ならばもちろん……鬼斬りの効果で隔生者ロイスを破壊します
    隔生者”宿痾”:ぐえええええ!!!
    隔生者”宿痾”:何をすることも無く死にます
    御影肖子(8)
     5m
    隔生者x2(8)

    GM:クリンナップ飛ばして

    GM:ラウンド3
    GM:セットアップも無いのでカット
    GM:イニシアチブ
    GM:PC優先で御影さんの手番
    御影 肖子:はい。マイナー、普通に5m戦闘移動して隔生者たちにエンゲージ
    GM: 御影肖子(8)

     0m

    隔生者x2(8)

    御影 肖子:メジャー、咎討/《コンセントレイト》《オールレンジ》。NPCカードも使用しつつ判定。対象は隔生者1体
    御影 肖子:12dx7+6+10 DoubleCross : (12DX7+16) > 10[1,1,2,2,4,5,7,7,8,8,8,8]+10[1,2,5,5,7,10]+10[1,8]+10[9]+3[3]+16 > 59
    隔生者:ドッジ!
    隔生者:10dx DoubleCross : (10DX10) > 10[1,2,5,9,9,9,9,9,10,10]+10[7,10]+6[6] > 26
    隔生者:無理!
    御影 肖子:ヒヤヒヤさせやがる
    御影 肖子:6d10+10 諸々有効 DoubleCross : (6D10+10) > 40[7,10,2,7,6,8]+10 > 50
    隔生者:ダメージ通って死!
    御影 肖子:鬼斬り!「隔生者」を破壊!
    隔生者:では蘇生無し!そのまま死にます!
    御影肖子(8)
     5m
    隔生者(8)
    GM:イニシアチブ
    GM:隔生者の手番
    隔生者:マイナー無し
    隔生者:メジャーで《C:ウロボロス》《飢えし影》対象は御影さん
    隔生者:12dx7 DoubleCross : (12DX7) > 10[1,2,2,4,6,6,7,7,8,9,10,10]+10[4,4,7,8,8,9]+10[5,8,8,9]+10[1,2,9]+10[7]+3[3] > 53
    御影 肖子:あっすみませんさっきの侵蝕上げてなかった 上げます
    system:[ 御影 肖子 ] 侵蝕率 : 122 → 126
    御影 肖子:リアクションは回避で
    御影 肖子:7dx>=53 DoubleCross : (7DX10>=53) > 10[1,2,2,6,6,10,10]+4[2,4] > 14 > 失敗
    隔生者:ダメージ!
    隔生者:6d10+12 DoubleCross : (6D10+12) > 39[9,3,7,8,2,10]+12 > 51
    御影 肖子:死んじゃう!ライアさんのロイスを昇華して復活。
    system:[ 御影 肖子 ] HP : 14 → 14

    GM:クリンナップ飛ばして

    GM:ラウンド4
    GM:セットアップ飛ばして
    GM:イニシアチブ
    GM:御影さんの手番
    御影 肖子:はい。マイナーは何もせず
    御影 肖子:メジャー、咎討・六花変化/《コンセントレイト》 最後の隔生者を攻撃
    御影 肖子:NPCカードも使う!
    御影 肖子:12dx7+6+10 DoubleCross : (12DX7+16) > 10[1,1,2,4,5,6,6,8,8,9,10,10]+10[3,4,6,7,8]+10[7,7]+5[1,5]+16 > 51
    隔生者:安定してやがる…ドッジ!
    隔生者:10dx DoubleCross : (10DX10) > 9[1,3,4,5,6,7,7,8,9,9] > 9
    御影 肖子:6d10+10 ダメージ!諸々有効! DoubleCross : (6D10+10) > 36[4,6,9,6,8,3]+10 > 46
    隔生者:そのダメージは…
    隔生者:死にます!ミドル戦闘終わり!
    御影 肖子:ウオオー!鬼斬りの古太刀の力で「隔生者」を無効に!
    御影 肖子:勝った……
    system:[ 御影 肖子 ] 侵蝕率 : 126 → 130
    GM:ミドル戦闘終了 演出に入ります

    御影 肖子:「……言葉も意志も奪った、というけれど」
    御影 肖子:眼の前に立ち並ぶ、虚ろな目の彼らを見据える。
    御影 肖子:「であれば、貴方達はどうして戦うのかしら」
    御影 肖子:刀は、疾く斬り捨てろと啼いている。それでも
    御影 肖子:こうして対話を試みる行為は、自分の中での一つの規範だ。
    御影 肖子:今が如何に道を踏み外した怪物であっても、それらがかつて人であったことを忘れない為に、己に課すもの。
    隔生者:「………」…御影肖子は知る由も無いが、他の隔都の住人であれば、会話程度は出来たのだろう
    隔生者:───しかし
    隔生者:朱天影に…”マスターカルラ”に管理された、この隔生者たちは…その中でも異質と呼べる存在で
    隔生者:言葉も無く、思考も無く、感情も無く、ただ
    隔生者:『人型の入れ物』に、肉と骨と命が詰まっている。それだけの生き物と言わんばかりで
    隔生者”宿痾”:「……」その後方の個体もまた
    隔生者”宿痾”:『人』の形として洗練されればされるほど、『人間』からは遠のいて行っているような
    隔生者”宿痾”:そういった…得も言えぬ不気味さを、漂わせているだけだ
    御影 肖子:「……そう」
    御影 肖子:憂いとも冷徹ともつかない、冷たい眼差しを僅かに伏せる。
    :「…見たまんまだ。アタシはそう思う」
    御影 肖子:「分かっているわ。……分かってる」遺産の促す衝動ではない。自分が見た、結論として
    御影 肖子:「終わりにしましょう」
    御影 肖子:深く屈みこむような極端な前傾姿勢。体軸を捩じり、右脚を踏み込み
    御影 肖子:──その姿が解け、消える。凍風となって疾る。
    御影 肖子:肉体そのものの雪化、エグザイルとサラマンダーの複合症状。
    御影 肖子:人体構造の制約から離れた、変則動作の極限形。その脅威は速度そのものではなく、太刀筋の手数にこそある。
    御影 肖子:隔生者たちの視界を、白が覆うと同時。一瞬にして六連。
    隔生者:─────その刃が
    隔生者:全ての隔生者に届くことは無かった
    隔生者:虚ろな目のままで、感情を感じさせぬ動きで
    隔生者:『死人を最低限に』とでも言うように
    隔生者:隔生者同士で、隔生者を庇い合う
    隔生者:その肉壁の最前線、君の刃に断たれた数人は、そのまま凍結するように動きを止めたが───
    御影 肖子:異なる場所に立っていた隔生者らを同時に襲う斬撃──しかし、身を挺して遮るものがあった故に。それは全てには届かない。
    御影 肖子:凝結。斬砕。太刀筋に捉えた二人の命は、確かに止めた。
    御影 肖子:しかし、刃を打ち込んだその一瞬。残る3体の前に姿を晒している。
    隔生者:隔生者達の手に、黒い影が揺らめいて────
    :隔生者達の手元を打ち払いつつ、君の胴を抱えるようにして後方に跳ぶ
    :「──どういう理屈かは分からねぇけど、纏めて、は意味がねぇみたいだ」
    御影 肖子:「っ、あ──」防御は間に合わないと判断、再生力に任せて攻撃を受ける備えをしていた。影の攻撃が僅かに掠める。
    御影 肖子:「ありがと」呟いて。
    御影 肖子:「……そうね。あれは、身を盾にする事に躊躇がない」
    御影 肖子:「疑似的な不死性を有しているから、鈍くなっている……って訳でもなさそう」
    御影 肖子:「ただ、効率的だからそう動いてる」
    :「ん」軽く応じて「やられる前に各個撃破。連中、幸いオマエの刀は大嫌いらしい」
    御影 肖子:前を見る。彼らの敵意が、自分の方へ集中している事を悟り。「……ええ、そうみたいね」
    :「……”生存”は生き物にとっての本能、つっても」
    :「…本能、って感じではねぇな、ありゃ」
    御影 肖子:「……一人じゃ、捌き切れないと思う。崩すのを手伝って」
    :「何秒かかる?」
    御影 肖子:「4秒あれば」
    :「上等、じゃあやるか」
    :短槍から、一対の中国剣へ
    :1本を順手に、1本を逆手に握り、姿勢を沈めると
    :敵陣深くへと斬り込む
    御影 肖子:同時、こちらの姿も掻き消える。
    隔生者”宿痾”:「…………」
    隔生者”宿痾”:それを、特に意に介す様子も無く
    隔生者”宿痾”:今しがた斬り落とされた手首の先から、御影肖子に向けて一際大きな黒い塊を放とうと───
    御影 肖子:今度はしかし、風が吹く事もない。
    御影 肖子:溶け落ちるように、淡い光を放ちながらその雪は消滅して──否、敵の陣中へと転移している。
    御影 肖子:初撃に際して零れ落ちた雪片が因子となって"門"を紡いでいる。凍風はそこを駆け抜けた。
    隔生者:───君を狙う隔生者の群れが、一様に斬り落とされた手首を差し出しているが
    御影 肖子:(──これでも、不意を突き切れない)こちらに手首を向けているとは、そういうことだ。
    隔生者:その先に揺蕩う影は、未だ小さい
    隔生者:それでも
    隔生者:生存機能に従い、君を屠りさらんと
    隔生者:無数の、小さく黒い塊が、君めがけて射出される
    御影 肖子:(だけど、織り込んでる。その反応速度も)
    御影 肖子:刃から迸る凍気が、その一部を凍て封じる。しかし全てには及ばない。
    御影 肖子:雪化状態は別に無敵ではない。肉体がそうした形に置換されているというだけだ──斬撃や打撃に一定の耐性は発揮するが、この影による侵蝕は。
    御影 肖子:風の中に黒色が突き刺さる。抉り、塗りつぶすように力を奪う。
    隔生者:───君の身体を燃やすような、濡らすような、凍てつかせるような、痺れさせるような、切り落とすような、穿ち貫くような
    隔生者:そんな、ごちゃ混ぜとなった「痛み」が、君の身体を襲う
    御影 肖子:(──それ、でも)激痛を噛み殺しながら、白が蠢く
    御影 肖子:(これも、覚悟してたこと)4秒。それは、自身の完全雪化状態での稼働限界であり
    御影 肖子:自身の身を攻撃の前に晒して作る最短の回答であり
    御影 肖子:仲間の助けが入るという前提に成立する計算である。
    御影 肖子:(──だから、私だけが止まる訳には)僅かに形を取り戻した右手に、力を込める。(いかないでしょう)
    隔生者”宿痾”:「───」追撃するように君に向けて放とうとした、その影を
    :「───ッ!」一つの人影が、遮り
    :君の姿をその身で隠すようにして、その”痛み”を受け止める
    :「───4秒!!!」
    御影 肖子:ただ、その背中を見た。今度は礼を言う事もなく
    御影 肖子:彼女の陰から飛び出す。銀刃が、震える。
    御影 肖子:「この、距離なら」
    御影 肖子:その刃から迸る凍気の、本質は呪詛である。
    御影 肖子:只に晒されては、近付くもの全てを凍て害する災厄。
    御影 肖子:平時は遺産としての契約が、それに枷を齎している。
    御影 肖子:その箍と、指向性を御するのが契約者だ──残る3体全てに、その全てを差し向ける。
    御影 肖子:絶凍。力が、熱が、速度が、霧が、毒が──練り上げられた力の坩堝、彼らの影。その全てが停止し力を失った。
    御影 肖子:その一瞬に、銀刃が走る。
    御影 肖子:三つの人間ならざるもの、そしてその核となる力を、砕くように断ち斬った
    隔生者:────停止、粉砕、倒壊
    隔生者:鬼斬りの刃、その呪詛を全身に浴びた不死のジャームは
    隔生者”宿痾”:その身に溜め込んだ複数の命を消費する事も無く、機能を完全に停止させた
    GM:──後に残ったのは、御影肖子、”梁山泊”、そして
    御影 肖子:……人影が、再び姿を結ぶ。刺すような激痛の残る腹部を抑えながら、大きく息を吐いて、倒れたそれらの影を見下ろす。
    GM:………未だその眼前に群れを為す、第五隔都のジャーム達
    :「………ッ………ああ、クソッ」
    御影 肖子:顔を上げる。「……幾つもの命が、重なったような」
    :蹲っていた所から、ふらふらと立ち上がって
    御影 肖子:「そういうものを斬った気配があった」
    御影 肖子:「それを、この数……」
    :「………長いな、家までの道のりは」
    GM:───君達の眼前に立つ、そのジャームの群れを
    御影 肖子:目を閉じる。「……まだやれる?」
    :「……」”当り前”と言おうとして、苦い顔を浮かべた…矢先
    GM:地より這い出た影の触腕が、薙ぎ払った
    ハン・シェンイン:───長い髪、中華服
    ハン・シェンイン:何を云うでも無く、君達の眼前に、背を向ける形で歩み出て
    ハン・シェンイン:「一つ」
    ハン・シェンイン:「これは私の復讐だ、決して君達の為ではない」
    ハン・シェンイン:「二つ」
    ハン・シェンイン:「君達に任せていたら、いつまで経っても解決しそうにない」
    御影 肖子:「……言ってくれるわね」
    ハン・シェンイン:「今この場で、私を後ろから刺し殺すのならそれでも構わないよ」
    ハン・シェンイン:「ただ君達は、”あれ”を一体一体倒すつもりなんだろう?」
    御影 肖子:「貴方になら、他の手があると?」
    ハン・シェンイン:「”正解”(シャンツィエ
    御影 肖子:「……復讐、と言ったわね。"尸狼星"」
    御影 肖子:「誰も自分に並び立つ事はないと言っていた貴方が」
    御影 肖子:「心変わりして、私達と共闘でもしてやる気になった」
    御影 肖子:「その理由がそれなのかしら」
    ハン・シェンイン:「口を慎め、UGN。これは共闘なんかじゃない」
    ハン・シェンイン:「単なる”利害の一致”だ」
    御影 肖子:「建前はどっちでもいいわ」
    御影 肖子:「貴方の望みは何?」
    ハン・シェンイン:…後ろ手に握った拳に少しだけ力を込めて
    ハン・シェンイン:「”天籟魔訶”の壊滅」
    御影 肖子:「……そう」
    御影 肖子:「ひとまず、宛にしていいと思うけど」隣に立つ泊の方を見る。
    :「………」自身と同じく天籟魔訶への復讐を願う女を見て
    :「…………まあ、いいだろ。つーか楽な方法があんなら…アタシもそっちの方がありがてぇし……」
    :「………」目を伏せ、少し奥歯を噛む
    :「ショーコ」
    御影 肖子:「何?」
    :「後、頼めるか?」
    御影 肖子:先へと進む道を見やり、僅かに絶句して。
    御影 肖子:「……それでいいの?」
    :「良かねぇさ。今もずっと、悔しくて悔しくて悔しくて悔しくて悔しくて悔しくて悔しくて悔しくて悔しくて悔しくてしょうがねぇ」
    :「………でも」
    :───先のマスターカルラとの邂逅で受けた攻撃が、それこそ呪縛のように
    :自分がこの先に進むことを、これから成そうとする行いを
    :──自身の、全身の細胞に否定させてくる
    :「どうにもならねぇ事って、やっぱりあるんだよ」
    御影 肖子:「……」その目を見る。「分かったわ」
    :「…………おう」
    御影 肖子:「……大丈夫だから」
    :いつものように笑って「もう知ってるよ、それは」
    :ちょい ちょい と君に向けて手招きして
    御影 肖子:「……ん」そちらに歩み寄る。
    :少し背を曲げ、君の肩口に顎を乗せるようにして
    :後ろに回した手で、背中をバン バン と叩く
    :「…私の願い」
    :「アンタに託すよ、肖子。」
    御影 肖子:「……ええ」
    御影 肖子:「そうよ、貴方は」
    御影 肖子:「決して……ずっと辿ってきた道の、最後の最後で折れた訳じゃない」
    御影 肖子:「貴方がここまで、背負って進んできた物語だからこそ。ここで託す事ができる」
    御影 肖子:「だから、どうか。自分を情けないなんて言って、責める事のないように」
    :「…………ハハ」君の背中に回していた手を、そのまま頭へ
    :力強く、だけど、僅かに震える手で君の髪の毛をわしゃわしゃと?き乱すと
    :「……うん」  「────うん」
    :…………………背を伸ばして
    :「ナマタローに心配かけてられねぇもんな」
    御影 肖子:「……ええ」
    御影 肖子:「昔の貴方は……自分には復讐しかないって。そう思った時期も、あったのかもしれないけど」
    御影 肖子:「今は、そんなことないんだから」
    御影 肖子:微笑みながらそう言って、ゆっくりと背を向ける。歩き出す。
    御影 肖子:……ふと、足を止めて
    御影 肖子:「……"マスターカルラ"に、伝言でもあるなら」
    御影 肖子:「預かっておくけれど」

    :「────ああ、じゃあ」
    :「”アタシ達を嘗めるなよ”」
    :「……って、一つ頼む」
    御影 肖子:「……ええ」
    御影 肖子:「伝えておきます。必ず」
    :「───買い出し」
    :「今日は二人じゃねぇと、手が回んねぇからな」
    御影 肖子:「そうね。お客さんもいるし」
    御影 肖子:「皆、疲れてお腹を空かせるでしょうから」
    :「ハハッ、二人でも足んねぇかもな」それだけ言うと、君の背中から視線を外して
    :「───行ってらっしゃい」
    御影 肖子:「──うん。行ってきます」
    御影 肖子:走り出す。
    御影 肖子:託されたものは二つ。烈しい想いと、小さな約束を胸に。
    :────それを見送って
    :「…つー訳だから、少し付き合うぞ」
    ハン・シェンイン:「……ふん」
    ハン・シェンイン:「君も何やら訳ありのようだけど」
    ハン・シェンイン:「所詮、他人に任せてどうにかなる程度のものなのかい」
    :「───そうだな、どうにかなる、。だってアタシは」
    :「独りじゃないから」
    :「オマエはどうなんだよ」
    ハン・シェンイン:「…………」
    ハン・シェンイン:「”星”は、”星を見るもの”が居て初めて星足りえる」
    ハン・シェンイン:「……どうも、独りで立ち行くものでもないらしい。だから私は、今ここに居る」
    ハン・シェンイン:「『”尸狼星”ハン・シェンインは星である』と、語り継ぐ者が必要だ」
    :「……そうかい」
    :「まあ、これが終わったら真っ先にぶちのめしてやるけど」
    ハン・シェンイン:「出来るものならやってみるといい、簀巻きにして転がされるのは君の方だ」
    :「…………」
    ハン・シェンイン:「………」
    ハン・シェンイン:スタスタと先を歩いて
    ハン・シェンイン:「精々露払いに勤しむんだね」
    :「───あぁ!?」
    :ジャージの女が、そのすぐ後に続いていった

    BA3:黒瀬直

    GM:マップはこちら
    黒瀬直(9)
    (10m)
    隔生者x4(8)  "カトス"(16)
    黒瀬直:もりだくさんだね
    GM:盛りだくさんです
    GM:で、例によってNPCカードがあるのでそちらを紹介します
    GM:また、本戦闘ではNPCカードが使用出来ます。それがこちら
     ◎『アレッサンドラ』使用残3/3
     「Juokse taivaalla"AKKA"」
      ダメージロール直前に使用。その攻撃で与えるダメージに+2Dする。
     「Lyo rautaa"ILMARINEN"」
      命中・回避判定直後に使用。判定ダイス1つの出目を10に変更する。
    GM:ツァンと同じく、使用を宣言する毎に回数消費です
    黒瀬直:妖精の手と力の法則だ~
    黒瀬直:合計3回、頼りにします!

    GM:ラウンド1
    GM:セットアップ
    黒瀬直:エヴリシングレディでPDWを取得、装備
    隔生者×4:こちらは無し
    ”カトス”:『サータナ・△(デルタ)』《加速世界》を使用、対象は黒瀬さん。ラウンド中戦闘移動、全力移動、離脱を行った時5D点のHPロストが発生します。
    黒瀬直:ほほう

    GM:イニシアチブ
    ”カトス”:《マグネットムーブ》
    ”カトス”:黒瀬さんを10m移動させ、こちらのエンゲージへ
    黒瀬直:はい……黒瀬移動します…… 
    GM:黒瀬直(9)

    (0m)

    隔生者x4(8)  "カトス"(16)

    黒瀬直:25-5d10 加速世界ダメージ DoubleCross : (25-5D10) > 25-31[8,6,7,8,2] > -6
    黒瀬直:1d10 リザレクトします DoubleCross : (1D10) > 10
    system:[ 黒瀬直 ] 侵蝕率 : 67 → 77
    system:[ 黒瀬直 ] HP : 25 → 10
    GM:では”カトス”の手番
    ”カトス”:マイナー無し
    ”カトス”:メジャーで『ペルケレ・□(スクウェア)』《C:ブラックドッグ》《雷の剣》《虚空の陥穽》《斥力の鎚》《大地の牙》命中時に対象引き寄せ、ダメージ時に6m移動させます。
    黒瀬直:コンボ攻撃だ
    ”カトス”:16dx7+2 DoubleCross : (16DX7+2) > 10[1,2,2,2,3,3,3,5,6,6,8,8,9,10,10,10]+10[1,4,6,8,8,10]+10[3,4,7]+10[9]+4[4]+2 > 46
    黒瀬直:3dx>=46 ドッジ DoubleCross : (3DX10>=46) > 10[6,9,10]+4[4] > 14 > 失敗
    黒瀬直:このまま受けます
    ”カトス”:5d10+15 DoubleCross : (5D10+15) > 42[10,10,8,8,6]+15 > 57
    黒瀬直:1d10 戦闘不能、リザレクト DoubleCross : (1D10) > 9
    system:[ 黒瀬直 ] 侵蝕率 : 77 → 86
    system:[ 黒瀬直 ] HP : 10 → 9
    ”カトス”:次いでエフェクト効果
    ”カトス”:黒瀬さんを6m移動させ、エンゲージから離脱させます
    黒瀬直:ぬわー!加速世界で再ダメージ!
    GM:黒瀬直(9)

    (6m)

    隔生者x4(8)  "カトス"(16)

    黒瀬直:9-5d10 DoubleCross : (9-5D10) > 9-43[8,9,6,10,10] > -34
    黒瀬直:めっさ死んどる
    黒瀬直:リザレクト
    system:[ 黒瀬直 ] 侵蝕率 : 86 → 87
    黒瀬直:(カウンターリモコンでやるとダイスが見えない)
    system:[ 黒瀬直 ] HP : 9 → 1

    GM:イニシアチブ
    GM:黒瀬さんの手番
    黒瀬直:マイナーでPDWの効果使用、このメインプロセスで行う子の武器を使用した攻撃の対象を範囲選択に変更。 
    黒瀬直:メジャーでコンボ【金光一閃】《ペネトレイト》《コンセントレイト:モルフェウス》《砂の加護》《砂塵霊》侵食値+11。対象は"カトス"と隔生者4体。
    GM:来い!
    黒瀬直:12dx7+8 DoubleCross : (12DX7+8) > 10[1,4,4,5,5,5,7,8,8,9,10,10]+10[3,3,4,5,7,10]+10[6,10]+4[4]+8 > 42
    黒瀬直:このままで行こう
    ”カトス”:ドッジ!
    ”カトス”:7dx DoubleCross : (7DX10) > 9[3,3,3,4,4,5,9] > 9
    隔生者×4:ドッジ!
    隔生者×4:10dx DoubleCross : (10DX10) > 10[1,2,2,3,5,6,6,8,9,10]+4[4] > 14
    隔生者×4:ダメージを!
    黒瀬直:28+6d10 装甲無視、バロールシンドローム所持者はスーペリアルネットワークでダメージ+3 DoubleCross : (28+6D10) > 28+42[10,6,9,3,4,10] > 70
    黒瀬直:アレッサンドラの「Juokse taivaalla"AKKA"」使用
    黒瀬直:あっ間違えた、これダメージロール直前だ
    GM:使うつもりでミスったという事であれば、使ったことにしていいですよ
    黒瀬直:ありがとうございます。ダメージロール+2Dします。
    黒瀬直:70+2d10 DoubleCross : (70+2D10) > 70+12[5,7] > 82
    黒瀬直:良し!
    隔生者×4:こっちは全員死んで
    隔生者×4:《隔生者》の効果でHP全快で蘇生。ラウンド中の手番を失います
    黒瀬直:コワ~
    system:[ 黒瀬直 ] 侵蝕率 : 87 → 98
    ”カトス”:こっちはギリギリ立ってる…!
    黒瀬直:惜しい……

    GM:隔生者の手番は無いので、飛ばして
    GM:クリンナップも特に無し

    GM:ラウンド2
    GM:セットアップ
    黒瀬直:なし
    ”カトス”:『サータナ・△(デルタ)』《加速世界》を使用、対象は黒瀬さん。ラウンド中戦闘移動、全力移動、離脱を行った時5D点のHPロストが発生します。
    黒瀬直:おばあちゃんになっちゃう~
    隔生者×4:こちらは無し

    GM:イニシアチブ
    GM:”カトス”の手番
    ”カトス”:マイナー無し
    ”カトス”:メジャーで『ペルケレ・□(スクウェア)』《C:ブラックドッグ》《雷の剣》《虚空の陥穽》《斥力の鎚》《大地の牙》命中時に対象引き寄せ、ダメージ時に6m移動させます。
    ”カトス”:16dx7+2 DoubleCross : (16DX7+2) > 10[1,1,1,2,2,2,3,4,5,5,7,8,9,10,10,10]+10[2,3,3,3,8,8]+10[6,7]+3[3]+2 > 35
    黒瀬直:4dx>=35 ドッジ DoubleCross : (4DX10>=35) > 8[6,6,6,8] > 8 > 失敗
    黒瀬直:受けましょう……
    ”カトス”:4d10+15 DoubleCross : (4D10+15) > 25[4,9,6,6]+15 > 40
    黒瀬直:リザレクト!
    黒瀬直:98+1d10 DoubleCross : (98+1D10) > 98+2[2] > 100
    黒瀬直:いちたりない
    ”カトス”:惜しい
    system:[ 黒瀬直 ] 侵蝕率 : 98 → 100
    system:[ 黒瀬直 ] HP : 1 → 2
    ”カトス”:ではエフェクト効果で、まずこちらに引き寄せて、その後6m移動させて離脱させます
    黒瀬直:加速世界のダメージは1回?2回?
    ”カトス”:1回ですね
    黒瀬直:了解!
    黒瀬直:2-5d10 DoubleCross : (2-5D10) > 2-26[7,4,1,10,4] > -24
    黒瀬直:さっきほどは死んでない
    黒瀬直:迷子:アレッサンドラ・シーカーナイン/P親近感〇:N不安 のロイスをタイタス昇華して復活!
    system:[ 黒瀬直 ] HP : 2 → 12

    GM:イニシアチブ
    GM:黒瀬さんの手番
    黒瀬直:イニシアチブでPDWを破棄

    黒瀬直:マイナーでスーペリアルネットワーク使用、オルクスシンドローム所持者への攻撃力+3
    黒瀬直:メジャーでコンボ【金光曲閃】《ペネトレイト》《コンセントレイト:モルフェウス》《スプリットアタック》《砂の加護》《砂塵霊》侵食値+15。対象は"カトス"と隔生者4体。
    黒瀬直:ウェポンケースから取り出した必中の弓で攻撃!
    GM:カモン!
    黒瀬直:14dx7+19 DoubleCross : (14DX7+19) > 10[1,2,2,2,5,6,6,6,7,8,8,8,9,9]+10[2,2,2,2,4,8]+5[5]+19 > 44
    黒瀬直:このまま!
    GM:全員ドッジ
    隔生者×4:10dx DoubleCross : (10DX10) > 10[1,3,4,6,6,8,10,10,10,10]+7[4,6,6,7] > 17
    隔生者×4:10dx DoubleCross : (10DX10) > 9[1,2,3,4,5,5,8,8,8,9] > 9
    隔生者×4:10dx DoubleCross : (10DX10) > 10[2,3,3,7,8,8,9,9,10,10]+4[3,4] > 14
    隔生者×4:10dx DoubleCross : (10DX10) > 9[1,1,3,4,5,8,8,9,9,9] > 9
    隔生者×4:DoubleCross : (10DX10) > 10[2,3,4,4,5,6,7,8,8,10]+9[9] > 19
    隔生者×4:1回多かった
    ”カトス”:7dx DoubleCross : (7DX10) > 10[3,6,7,7,8,8,10]+2[2] > 12
    ”カトス”:ダメージ頂戴!
    黒瀬直:35+5d10 装甲無視、オルクスシンドローム所持者に与えるダメージ+3  DoubleCross : (35+5D10) > 35+27[9,1,10,2,5] > 62
    隔生者×4:全員死!隔生者の効果で手番消費して蘇生
    ”カトス”:こちらも死!にますが…
    黒瀬直:死んどけ死んどけ! 
    ”カトス”:Eロイス『苦痛のこだま』使用。意志対決を行って、こちらが勝利した時は黒瀬さんに1D点のダメージを与え、HP10点で蘇生します。
    黒瀬直:なるほどね
    ”カトス”:14dx DoubleCross : (14DX10) > 10[1,1,3,4,4,5,5,6,6,7,8,9,9,10]+3[3] > 13
    ”カトス”:マジかい
    黒瀬直:見せてやるよ……意志の力!
    黒瀬直:4dx+1>=13 DoubleCross : (4DX10+1>=13) > 9[2,3,7,9]+1 > 10 > 失敗
    黒瀬直:ギャ~ッ
    黒瀬直:絆の力……お借りします!
    黒瀬直:アレッサンドラさん!「Lyo rautaa"ILMARINEN"」でダイス目ひとつ10にしてくれ~!
    アレッサンドラ:仕方ねぇなぁ~~!
    アレッサンドラ:一つ10にしなされ
    黒瀬直:サンキューシスター!
    黒瀬直:1dx+11>=13 DoubleCross : (1DX10+11>=13) > 3[3]+11 > 14 > 成功
    ”カトス”:ギリギリ…!
    黒瀬直:ギリギリ耐えました
    ”カトス”:では…こいつはここで死にます!
    GM:言い忘れてたけど
    system:[ 黒瀬直 ] 侵蝕率 : 100 → 115
    GM:戦闘勝利条件は”カトス”の撃破です
    黒瀬直:聞き忘れてましたね
    黒瀬直:つまり私たちの勝利というわけ
    GM:なので…戦闘終了!
    GM:では演出に入ります

    ”カトス”:微生物じみた魔眼の群れが、”カトス”ごと、周囲を大きく取り囲む
    ”カトス”:「△(デルタ)」
    ”カトス”:その声と共に
    ”カトス”:君達の身体が遥か頭上、宙に浮かぶビルめがけて
    ”カトス”:凄まじい速度で”落下”する
    黒瀬直:魔眼の顫動を見るや、顔色一つ変えぬままに警戒心を敏にする。
    黒瀬直:領域を、物質を、他者を己の支配下に治めるオルクス、重力を以て時空間すら自在に歪めるバロールの力。
    黒瀬直:わけても極めて高い出力と精度を誇る"カトス"の力が、どれだけの威力を発揮せしめるかなど分かったものではない。
    黒瀬直:故に、ちっぽけな覚悟と一つの目的だけ胸に刻んで、その支配を受け入れる。
    黒瀬直:「──ッ!」落ちてゆく。墜ちてゆく。
    アレッサンドラ:「────!」
    黒瀬直:この世の物理を凌駕して、上へ、空へ、彼らの都邑へ。
    黒瀬直:その眼を、鋭く。ただ一点に目掛けたまま。
    黒瀬直:一つの目的、すなわち彼女。
    黒瀬直:"カトス"への視線を、即ち射線を、この矢届かせるべき相手から目を離すことなく、空へ舞い落ちる。
    アレッサンドラ:「───」その視線を見るや否や
    アレッサンドラ:アレッサンドラ・”マギ”・シーカーナインは詠唱を開始する
    アレッサンドラ:口に咥えた機械式煙草の煙が
    アレッサンドラ:指先に灯した、光が
    アレッサンドラ:遥か下方、点のように小さくなったその影が
    アレッサンドラ:形を変え、文字を浮かべる
    アレッサンドラ:Juokse taivaalla(空を駆けろ)
    アレッサンドラ:Hunt saalista(獲物を狩れ)
    アレッサンドラ:Nayta vahvuutesi(力を示せ)
    アレッサンドラ:「ウッコ」
    アレッサンドラ:物理現象に逆らうように、機械箒が駆動を始め…空いた片手で、黒瀬直の首元を掴む
    アレッサンドラ:「ニューリッキ」
    黒瀬直:「──」宙に舞う瓦礫の塊に激突する寸前、この身は魔女の支配を受け入れた。 
    アレッサンドラ:機械箒が雷を纏う
    アレッサンドラ:「ロウヒ」
    アレッサンドラ:遥か眼下にある敵影を、無数の影の槍がその場に縫い留める
    アレッサンドラ:「──黒瀬直」
    アレッサンドラ:「狙えるか」
    黒瀬直:「貫き徹すと、そう言った」
    黒瀬直:魔女の御業と言葉を浴びて、依然視線は違えることなし。
    アレッサンドラ:「フ」と笑って
    黒瀬直:袖口から黄金の鞭が伸びる。闇に包まれた戦闘空域の空を引き裂いて、弓弦が瓦礫の塊に絡み付く。
    アレッサンドラ:周囲の魔眼を焼き払いつつ、君の首元から手を離す
    黒瀬直:「ま、見ているがいいさ」
    黒瀬直:魔眼の軛から切り離されて、自由落下を受け入れて。
    黒瀬直:微笑みさえ浮かべてみせる。彼女を安心させるような。 
    黒瀬直:黄金の弓弦をむんずとひっつかみ、ぐいと引き寄せる。
    隔生者×4:「───」
    ”カトス”:『ふん』
    ”カトス”:目視すら困難な遥か上空、自由落下を行う君を、大地に叩きつけんと────
    ”カトス”:「……?」
    ”カトス”:───しかし、知らぬ内に縫い付けられた影により、自身はおろか隔生者全てが、その動きを封じられている
    黒瀬直:「──迂闊な奴め」
    黒瀬直:「簡単に目を離すからそうなる」
    黒瀬直:「己の分を弁えろ。振るう力を突き詰めろ」
    黒瀬直:「まあ、人のものではそう上手くいかないさ」
    黒瀬直:瓦礫の塊を引きずって、女が落ちてゆく。
    黒瀬直:引き寄せられながら、瓦礫塊は解体される。人の腕ほどの大きさに。
    黒瀬直:引き寄せられながら、瓦礫塊は整形される。人を貫き破壊する矢に。
    黒瀬直:引き寄せられながら、瓦礫塊は純化される。人の心を離さぬ黄金に。
    黒瀬直:そして順繰りに、黄金のガンベルトを伝って、配される。
    黒瀬直:眩く輝ける、黄金の大弓に。 
    ”カトス”:───黒の天蓋に覆われた空に現れた、黄金の太陽を視認したときには
    ”カトス”:あらゆる行動が、既に手遅れで───
    黒瀬直:金光弾雨、第一にその視界を焼き尽くし。
    黒瀬直:次の瞬間、釘付けとなった影たちを撃ち貫いて砕き。
    黒瀬直:攻撃が終わったその時/黄金が放たれたのとほぼ同時。
    黒瀬直:"カトス"の肉体もまた、破壊の限りを尽くされた。
    GM:───星無き空より降り注いだ流星雨は、地を砕き、魔眼を裂き、命を穿ち
    GM:後に残ったのは巨大なクレーターと、細切れの肉片より再生を始める隔生者達、そして
    ”カトス”:半身を吹き飛ばされ、内蔵された機械部品と車椅子の破片がその周囲に散らばる中に沈んだ”カトス”の姿
    アレッサンドラ:「………」自由落下を続ける君の首元を再び掴むと
    アレッサンドラ:「”狙う”の次元に入れていいのだろうか、これは」
    黒瀬直:「その道に横たわる遍く全ての障害を、と言った」 
    黒瀬直:「あと一歩だ。付き合わせたまえよ」
    アレッサンドラ:「…………ああ」そのまま、地面へと降り立つ
    黒瀬直:「んっ……」
    黒瀬直:浴びせられた重圧と暴風によって砕かれた肉体を修復、金属体へと置換して。
    黒瀬直:「……さて」ずかずかと、長い脚を無遠慮に進める。 
    黒瀬直:視線の先は、未だ変わらない。
    GM:……しかし、”カトス”…カステヘルミ・シーカーナインの身体は身動きはおろか、生体反応一つ確認できない
    ”カトス”:頭部より外れた鉄仮面が、バチバチとスパーク音を立てている…ただ、それだけ
    黒瀬直:「………」沈黙の中、口元に血を垂らしながら近づいて。
    GM:───その時
    GM:君の所持していた携帯端末から、膨大なレネゲイド反応が流れ
    GM:それを感知した瞬間、意識がブラックアウトする
    ”カトス”:”カトス” 本名は無い
    ”カトス”:その正体は、オリジン:サイバーの起源を持つ電子生命体
    ”カトス”:機械端末、電気信号を媒介に他者の肉体へと干渉し
    ”カトス”:その肉体の支配権を得る、寄生能力こそが…この存在に、元来備わっている能力
    黒瀬直:視線、定めて動かさず。故に射線、形なき者に元より通るわけもなく。
    黒瀬直:鉄の女は落ちてゆく。堕ちてゆく。
    ”カトス”:「───ふむ、成程」
    ”カトス”:───その意識の底、君の前に立つ少年が口を開く
    ”カトス”:「弟が居たのか」
    黒瀬直:ぼう、と開いたその瞳が少年を見る。
    黒瀬直:「ああ、立派な弟がね」
    ”カトス”:「妹も……だな。こちらは血縁にあったという訳では無さそうだが」
    ”カトス”:「ああ、だから”姉さん”に肩入れしていたのか、お前は」
    黒瀬直:「そうでなくとも、そうしたさ」
    黒瀬直:「……そのはずだ」
    ”カトス”:「ふむ、同族にしか分からない友情…といった所か。だが…残念だな」
    ”カトス”:「次に目が覚めた時」
    ”カトス”:「あの女の前に居るのはお前じゃない」
    ”カトス”:スタ スタと歩み寄って
    ”カトス”:「私だ」
    黒瀬直:"カトス"を見下ろす。無遠慮に近づいてくる少年を認める。
    ”カトス”:「少し疲れただろう」
    ”カトス”:「お前はもう、何も考えなくていい」
    ”カトス”:「お前の分まで、私が」
    ”カトス”:「街を守り」
    ”カトス”:「友人と戯れ」
    ”カトス”:「想い人を愛す事を」
    ”カトス”:「約束してやろう」
    ”カトス”:淡々と、無機質に、姿が目の前にあってなお、その声は果てしなく機械的で───
    黒瀬直:静かに、言葉を聞き入れる。
    黒瀬直:言うなれば、ここは夢の領域に近いのだろう。
    黒瀬直:甘い言葉は緩やかに、心の底に溜まっていた欲望を浚い上げる。
    黒瀬直:無機質であるからこそ、よく響くものだ。透明な音は空虚な意識に染み渡る。
    黒瀬直:「そうか」
    黒瀬直:「悪くない」
    黒瀬直:だからこうして、この通り。
    黒瀬直:無明の世界へ飲み込まれて、為す術もなく乗り変わられる。
    黒瀬直:──もしも彼女が、独りであったなら。
    アレッサンドラ:「───約束、まさか忘れたのではあるまいな。黒瀬直」
    アレッサンドラ:姿はなく、本当に彼女の声なのかも定かではない
    アレッサンドラ:「今目の前に居るそいつは、何だ?」
    アレッサンドラ:───それでも
    アレッサンドラ:「配達遅延は許さんぞ」
    アレッサンドラ:確かに、君には聞こえている
    黒瀬直:「──信用がないね、アレッサンドラ」
    黒瀬直:思考は深い靄に包まれて、足元も覚束ない。
    黒瀬直:「私の目の前にいるのが、何かなど」
    黒瀬直:──それでも
    黒瀬直:「こうして、捕まえてみせたじゃないか」
    黒瀬直:確かに、その手で掴み取った。 
    黒瀬直:「空間を制御する、事物を支配する、人の心に忍び寄る」
    黒瀬直:「逃げ回られては困るからね、もう離す心算は無いよ」
    ”カトス”:「───!」
    黒瀬直:形あるものを変質させる力。モルフェウス。
    黒瀬直:その手に触れたものが、無形であり続けられるわけもなし。
    ”カトス”:「───何をしている。離せ」
    ”カトス”:あくまで、焦燥を感じさせない機械音声
    黒瀬直:「良いだろう。もう大体分かったからね」
    黒瀬直:「お前にもう、先はない」
    黒瀬直:掴んだ腕から、そのかたちを捉えた。外から内まで、余すことなく。
    ”カトス”:「ふざけるな」
    ”カトス”:「それは、お前が決める事ではない」
    黒瀬直:この手で触れた。この目で見通した。ならばもはやこれまで。
    黒瀬直:「いいや、決めた」
    黒瀬直:「お前は私の獲物なのだと、彼女に誓った時に決まった」
    黒瀬直:無明の世界の形なきものであればいざ知らず。 
    黒瀬直:ただ其処にあるものを、"貫く邪眼"が見過ごすわけもなし。
    黒瀬直:「お前はここで、死ぬ」

    黒瀬直:金光一閃、眩き光が再び放たれて。
    黒瀬直:小さな敵を貫いて、小さな暗黒の世界を斬り裂いた。
    ”カトス”:「────お前は」
    ”カトス”:「平穏を、願ってはいないのか───」
    GM:───意識が浮上する
    アレッサンドラ:「………」
    黒瀬直:ぱちりと片方の眼を開く。 
    アレッサンドラ:眼前に居るのは、アレッサンドラ・シーカーナイン
    黒瀬直:「ふむ」
    アレッサンドラ:「3秒、だ」
    黒瀬直:「そんなものだろう」
    GM:その周囲にある光景は、君が最後に見たそれとほとんど変わらず
    GM:──ただ
    GM:黒い天蓋が裂け、現れた星空と
    GM:宙に浮かぶ、鹿島四方幡の建造物が落下を始めている事以外、だが
    黒瀬直:(私が、他人任せに享受できる平穏などその程度)
    黒瀬直:(仕事は増えるばかりだ。"カトス"め)
    黒瀬直:むくりと起き上がり、周囲を見回す。
    黒瀬直:「まあ、落ちるか。堕ちるよな」 
    アレッサンドラ:「まるでテトリスのようだな。そんな事を言っている場合ではないが」
    アレッサンドラ:そう言いながら、カステヘルミの身体へと歩み寄って
    黒瀬直:「落ちてしまえば始末が着かん」
    黒瀬直:「……君はどうする?」彼女と、共に。
    アレッサンドラ:「………………」
    アレッサンドラ:らしくなく、返答を迷う
    黒瀬直:「抱えるものもあるんだ。これを機に離脱してくれても構わないが……」
    黒瀬直:「あのように、援軍も来れるようになったしね」
    GM:黒瀬直の視線の先、地面から無理矢理剥ぎ取られた建造物が、瓦礫と共に落下して──
    真庭丹とうか:────否。崩れ落ちることなく。
    真庭丹とうか:何処より飛び交う無数の紙片が。建造物その物、あるいは綻びを補い、支えるかの様に纏わり、貼り付いていく。
    アレッサンドラ:「───援軍」
    真庭丹とうか:「───はてさて、援軍かどうかは貴女達次第よ」
    真庭丹とうか:ばさり、ばさりと。紙のなびく音立てて背後より近付く者あり。
    黒瀬直:「では、慎重に応えねばなるまいな」
    真庭丹とうか:朱に染まった紙片を幾重に飛び交い纏わせる、ズタボロになった黒セーラー服の少女。
    黒瀬直:「UGNエージェント、"デモン・ストレイト"、黒瀬直」
    黒瀬直:「FHセル天籟魔訶と交戦中。以上、他に言うことなしだ」
    真庭丹とうか:「……まずは、敵でなくて良かったというところね」
    真庭丹とうか:無表情ながら、しかし安堵の声色で。
    アレッサンドラ:「”ワイナミョンネン”アレッサンドラ・シーカーナイン。UGNイリーガル」
    アレッサンドラ:「我々次第。というのはつまり、立場の話で良いのか?」
    アレッサンドラ:「君の行動原理は何だ」
    真庭丹とうか:「……立場自体はそこまで重要じゃないわ」
    真庭丹とうか:「私は荒事専門の請負屋『おつきみ屋』。"シノディックピリオド"真庭丹とうか」
    黒瀬直:「なるほど、君が」
    黒瀬直:「……既に消耗が激しいようだ。そして敵が同じだとは察した」
    真庭丹とうか:「……ふむ。話が早くて助かるわね」
    真庭丹とうか:「流石は天下のUGNというところかしら」
    黒瀬直:「君が噂に名高き故に、さ」
    黒瀬直:「ダブルブッキングにならないならば、一つ依頼をしたいところだが」
    真庭丹とうか:「…………」
    真庭丹とうか:「物分かりが早すぎて、いっそ忌々しいわね」
    真庭丹とうか:嘆息。ぼさぼさになった白い長髪を、やや乱雑に手でかき上げる。
    沢渡 新助:──君達の背後から、歩み寄る影が一つ
    黒瀬直:「不躾な自覚はある。余裕があまり無くて……」
    沢渡 新助:「───おつきみ屋さん、受けておいた方がいいですよ」
    黒瀬直:「彼との面識はあるね、依頼主だったかな?」
    真庭丹とうか:「そのつもりよ。こちとら慈善事業じゃないのだから」振り向きながら。
    沢渡 新助:降り注ぐ瓦礫の勢いを殺し、配置するように落下させながら
    沢渡 新助:「その方、俺なんかよりよっぽどお金持ちですし」
    真庭丹とうか:「……それは、そうでしょうね」
    沢渡 新助:黒瀬の方を向いて「……ええ、依頼主…になりますね」
    沢渡 新助:「とはいっても」
    沢渡 新助:「俺のはもう、済みましたから」
    沢渡 新助:「これ以上払えるお金もありませんし」
    真庭丹とうか:「……ということであれば、まずは、きちんと依頼を聞くところから始めましょうか」
    真庭丹とうか:居住まいを正し、UGNの二人に向けて。
    真庭丹とうか:「何か、荒事周りでお困りのことはございませんか?」
    真庭丹とうか:「初見さんなので少しばかりお高いですが」
    黒瀬直:「我々の仕事はいつもと変わらない。この街の平穏を守ることだ」
    黒瀬直:「とはいえ今回の場合は状況が違う」
    黒瀬直:「対するはマスターエージェント、齎されるのは世界の危機だったりする」
    真庭丹とうか:『裏』で対峙した、異様な体躯の女を想起しながら。話に耳を傾ける。
    黒瀬直:「……ついでに言えば私は副支部長だ。それなりの権限もある」
    黒瀬直:「あの影たちから街を守ってくれれば、相応以上の対価を約束しよう」
    黒瀬直:「世界も救ってくるぞ」 
    隔生者:示した先に居るのは、瓦礫に巻き込まれながらも再生を続ける不死のジャーム
    真庭丹とうか:「…………」
    アレッサンドラ:「ここで負ければ、どの道全員終わりだ。君が元々貰うはずだった報酬の話も無しになるだろう」
    真庭丹とうか:無表情のまま"デモン・ストレイト"、そして”ワイナミョンネン”の眼を順に、じっと覗き込んで。その奥底にある、嘘偽りなき意志とその強度を確かめて。
    真庭丹とうか:「では、そこかしこに居るあの人でなしの群れはどうするつもりかしら」
    真庭丹とうか:無表情を貫いたまま、隔生者をちらりと眺める。
    アレッサンドラ:「対処法が分からない以上、どうしようもないだろう。要努力だな」
    黒瀬直:「そうなる。こういった相手を断ち切れる手合いもいるのだが……」
    黒瀬直:「如何せん、対処しきれる限度がある」
    真庭丹とうか:「……ふふ」無表情ながら、しかし意地悪めいた笑みで。
    黒瀬直:「む」 
    黒瀬直:「これは優位に立った者の目だな」
    黒瀬直:「情報的優位に立たれてしまった」
    真庭丹とうか:「ええ、貴女の依頼……承りましたとも。UGN副支部長、"デモン・ストレイト"黒瀬直さん」
    真庭丹とうか:「情報料の上乗せも含めて、ね」
    真庭丹とうか:紙片のうち一枚が、隔都の奥にある一際大きな建物を指し示す。
    黒瀬直:「なるほど、これは高くつきそうだ」
    黒瀬直:示された先を見据えて。
    真庭丹とうか:「私……いえ、私達は"天籟魔訶"の計画により、このN市の『裏』に落とされた」
    真庭丹とうか:「そこでアレらが立ちはだかり、シンプル極まりない方法で打倒した」
    真庭丹とうか:「私達が相対したのと同じ理屈であれば。あそこに彼らの依代────"賢者の石"がある」
    アレッサンドラ:「それを破壊すれば、彼らにも死が訪れると」
    真庭丹とうか:「その通り。不死性が取り除かれるはず」
    黒瀬直:「そうか。参考にしよう」
    黒瀬直:「良く教えてくれた。よく勝って戻ってくれた」 
    黒瀬直:「後は任せてくれ、と言えれば格好も付いたのだが、うん」
    黒瀬直:「攻めだけ任せてくれ。君に守りを託す」
    真庭丹とうか:「……承ったわ」
    真庭丹とうか:「建造物の補強やら、露払いやらはこちらでやりましょう」彼女の周りを紙片が忙しなく飛び交う。
    黒瀬直:「心強い限りだよ」薄く微笑み、頷いて。 
    黒瀬直:「アレッサンドラも、頼まれてくれるか?」
    アレッサンドラ:「お見通し、か」
    アレッサンドラ:「そうだな。悪いが私はもう…これ以上、先に進むつもりは無い」
    アレッサンドラ:「今は…この子の傍に、居てやりたい」
    アレッサンドラ:カステヘルミの身体を示して
    黒瀬直:「……ああ」
    黒瀬直:「その方が、私も嬉しい……体も張ったしね」
    アレッサンドラ:「この場は任せておけ、黒瀬直」
    アレッサンドラ:本当の意味で悲しむのは、涙を流すのは
    アレッサンドラ:私にはきっと、まだ早いから
    アレッサンドラ:「いい配達だった。以上。」
    黒瀬直:「なら良かった」
    黒瀬直:「では3人とも、また会おう!」
    黒瀬直:高らかに別れを告げて、星空の下を力強く駆ける。 
    黒瀬直:別れた二人を再び逢わせた。内と外を隔てる壁を破った。
    黒瀬直:だから再び顔を合わせるその時の為に、今は彼女らにこの場を託す。
    黒瀬直:私が戦うべき敵は、この先にいるのだから。
    アレッサンドラ:去り行く背中を、特に見送るでもなく
    アレッサンドラ:”また会おう”の言葉だけを反芻するように、機械箒へと飛び乗る
    アレッサンドラ:「───では、真庭丹とうか」
    アレッサンドラ:「あの、不死の怪物への対処について」
    アレッサンドラ:機械式煙草をふかし
    アレッサンドラ:「一手、御指南願おうか」
    真庭丹とうか:「……別に、そんな難しいことはないわよ」無表情のまま、夜空の先へ消えていく依頼人を眺めながら。
    真庭丹とうか:「不死性を除けば、性質的に突出したものはない」
    真庭丹とうか:「致死に至らせるまでのコツを掴めば、あとは力の温存に気を回せるわ」
    真庭丹とうか:その言葉を皮切りに、周囲に纏わらせていた紙片が一斉に震え、脈動し。
    真庭丹とうか:隔生者に向けられた鋭利な殺意を帯びて主の周りで猛る。
    真庭丹とうか:「────では、仕事に取りかかりますか」

    BA4:真堂光磨

    GM:ミドル戦闘を開始します。マップはこちら
    真堂光磨(11)
     10m
    ユーカ(9)隔生者(8)
    GM:NPCカードはありません
    真堂 光磨:仕方ないね
    GM:勝利条件は「ユーカの撃破」です。では戦闘開始!

    GM:ラウンド1
    GM:セットアップ
    真堂 光磨:宣言なし
    GM:エネミーも無し

    GM:イニシアチブ
    GM:光磨君の手番
    真堂 光磨:マイナー、“織り束ねる黒金の剣”《インフィニティウェポン》《ジャイアントウェポン》 侵蝕率+5
    system:[ 真堂 光磨 ] 侵蝕率 : 73 → 78
    真堂 光磨:メジャー“修羅/迅雷”《C:ウロボロス》《シャドーテンタクルス》《咎人の剣》、オートで《砂の加護》 侵蝕率+11
    真堂 光磨:対象はユーカ。オートで《砂の加護》の+3が入るため、80以上のDBを
    ユーカ:カモン!
    真堂 光磨:使用していた《アバターフォーム:白兵》の固定値を含めて
    真堂 光磨:8dx7+15 DoubleCross : (8DX7+15) > 10[2,3,6,7,8,10,10,10]+10[3,3,3,6,10]+3[3]+15 > 38
    ユーカ:ドッジ!
    ユーカ:15dx+2 DoubleCross : (15DX10+2) > 10[1,1,1,2,4,4,4,5,5,7,8,8,9,9,10]+10[10]+1[1]+2 > 23
    真堂 光磨:やりよる……
    ユーカ:ダメージカモン!
    真堂 光磨:ダメージ、装甲有効
    真堂 光磨:4d10+40 DoubleCross : (4D10+40) > 24[2,9,5,8]+40 > 64
    system:[ 真堂 光磨 ] 侵蝕率 : 78 → 89
    ユーカ:かなり……削れます!

    GM:イニシアチブ
    GM:ユーカの手番
    ユーカ:マイナーで『究身統一(アルティミットワン)』《オリジン:ヒューマン》《形状変化:剛》シーン間エフェクト使用時の判定達成値を+7/攻撃力を+12
    ユーカ:メジャーで《C:ウロボロス》《原赤:ダンシングシミター》対象は光磨君
    ユーカ:スヴェルグの短剣(ナイフ)、アバラコフの手斧(ナックルダスター)、カユウの脚甲(ナックルダスター)、リァオの乾隆剣(決闘者の剣)を指定して判定します
    真堂 光磨:ごっつ…
    ユーカ:15dx7+17 DoubleCross : (15DX7+17) > 10[1,2,2,3,3,5,5,6,7,7,7,8,9,9,9]+10[3,4,5,5,6,6,9]+5[5]+17 > 42
    真堂 光磨:ドッジ!
    真堂 光磨:5dx+1>=42 DoubleCross : (5DX10+1>=42) > 8[1,5,7,8,8]+1 > 9 > 失敗
    ユーカ:ダメージ!
    ユーカ:5d10+24 DoubleCross : (5D10+24) > 24[3,2,4,10,5]+24 > 48
    ユーカ:諸々有効です
    真堂 光磨:ガードしてたところで無理です。《リザレクト》!
    真堂 光磨:1d10 DoubleCross : (1D10) > 1
    system:[ 真堂 光磨 ] HP : 28 → 1
    system:[ 真堂 光磨 ] 侵蝕率 : 89 → 90
    GM: 
    GM:イニシアチブ
    GM:隔生者の手番
    隔生者:マイナー無し
    隔生者:メジャーで《C:ウロボロス》《飢えし影》対象は光磨君
    隔生者:12dx7 DoubleCross : (12DX7) > 10[1,2,3,3,4,4,4,4,9,10,10,10]+10[7,8,9,10]+6[2,5,6,6] > 26
    真堂 光磨:ドッジ!
    真堂 光磨:5dx+1>=26 DoubleCross : (5DX10+1>=26) > 9[3,6,8,8,9]+1 > 10 > 失敗
    隔生者:ダメージ!
    隔生者:3d10+12 DoubleCross : (3D10+12) > 15[4,8,3]+12 > 27
    真堂 光磨:初撃なら耐えてた…! 再び《リザレクト》
    真堂 光磨:1d10 DoubleCross : (1D10) > 7
    system:[ 真堂 光磨 ] 侵蝕率 : 90 → 97
    system:[ 真堂 光磨 ] HP : 1 → 7

    GM:クリンナップ飛ばして

    GM:ラウンド2
    GM:セットアップは無し
    真堂 光磨:こちらもなし

    GM:イニシアチブ
    GM:光磨君の手番
    真堂 光磨:マイナーなし
    真堂 光磨:メジャー、再び“修羅/迅雷”《C:ウロボロス》《シャドーテンタクルス》《咎人の剣》、オートで《砂の加護》 侵蝕率+11
    真堂 光磨:今度はオートの時点で100到達
    真堂 光磨:対象はユーカ!
    ユーカ:来なされ!
    真堂 光磨:11dx7+17 DoubleCross : (11DX7+17) > 10[1,2,2,2,2,3,8,9,9,10,10]+10[3,3,4,5,8]+6[6]+17 > 43
    ユーカ:ドッジ!
    ユーカ:15dx+2 DoubleCross : (15DX10+2) > 10[1,1,3,4,5,5,5,7,8,8,8,9,10,10,10]+9[5,6,9]+2 > 21
    ユーカ:ダメージどうぞ!
    真堂 光磨:5d10+46 DoubleCross : (5D10+46) > 22[2,5,6,8,1]+46 > 68
    真堂 光磨:装甲有効!
    system:[ 真堂 光磨 ] 侵蝕率 : 97 → 108
    ユーカ:死にます…が
    ユーカ:《蘇生復活》
    ユーカ:HP1で復活します
    真堂 光磨:立ち続けるか。ここまで

    GM:イニシアチブ
    GM:ユーカの手番
    ユーカ:マイナーで戦闘移動、光磨君にエンゲージ
    真堂光磨(11) ユーカ(9)
     10m
    隔生者(8)
    ユーカ:メジャーで《C:ウロボロス》《原赤:ダンシングシミター》《無形の影》対象は光磨君
    ユーカ:スヴェルグの短剣(ナイフ)、アバラコフの手斧(ナックルダスター)、カユウの脚甲(ナックルダスター)、リァオの乾隆剣(決闘者の剣)を指定して判定します
    ユーカ:23dx7+17 DoubleCross : (23DX7+17) > 10[1,1,1,1,1,1,1,2,3,4,4,5,6,6,7,8,8,8,8,9,9,9,10]+10[1,2,5,8,8,9,9,9,9]+10[1,3,7,9,10,10]+10[3,5,6,10]+5[5]+17 > 62
    真堂 光磨:奇跡にかけてのドッジ
    真堂 光磨:6dx+1>=62 DoubleCross : (6DX10+1>=62) > 9[1,3,6,6,6,9]+1 > 10 > 失敗
    ユーカ:ダメージ!
    ユーカ:7d10+24 DoubleCross : (7D10+24) > 34[6,3,8,4,2,4,7]+24 > 58
    真堂 光磨:戦闘不能。ユーカへロイスを取得します、「〇(とめる/憤怒」
    真堂 光磨:昇華してHP13で蘇生!
    system:[ 真堂 光磨 ] HP : 7 → 13

    GM:イニシアチブ
    GM:隔生者の手番
    隔生者:マイナー無し
    隔生者:メジャーで《C:ウロボロス》《飢えし影》対象は光磨君
    隔生者:12dx7 DoubleCross : (12DX7) > 10[1,1,1,4,4,4,5,5,5,7,8,10]+10[2,7,9]+5[1,5] > 25
    真堂 光磨:固定値含めるとガードしても厳しいな…ドッジ
    真堂 光磨:6dx+1>=25 DoubleCross : (6DX10+1>=25) > 10[3,4,6,8,9,10]+8[8]+1 > 19 > 失敗
    隔生者:惜しい…けどダメージ!
    隔生者:3d10+12 DoubleCross : (3D10+12) > 16[5,10,1]+12 > 28
    真堂 光磨:再びの戦闘不能…師匠のロイスをタイタス化、昇華します

    GM:クリンナップ飛ばして

    GM:ラウンド3
    GM:セットアップ
    GM:こちらは無し
    真堂 光磨:なし!

    GM:イニシアチブ
    GM:光磨君の手番
    真堂 光磨:マイナーなし
    真堂 光磨:対象ユーカ。メジャー“裏霞”《C:ウロボロス》《シャドーテンタクルス》、オートで《砂の加護》 侵蝕率+6
    真堂 光磨:11dx7+17 DoubleCross : (11DX7+17) > 10[2,2,3,3,4,5,6,7,8,10,10]+10[1,3,7,10]+10[3,10]+4[4]+17 > 51
    ユーカ:ドッジ!
    ユーカ:15dx+2 DoubleCross : (15DX10+2) > 9[1,1,1,3,3,3,4,4,4,7,7,8,8,8,9]+2 > 11
    真堂 光磨:ダメージ、装甲有効!
    真堂 光磨:6d10+21 DoubleCross : (6D10+21) > 38[10,1,9,4,4,10]+21 > 59
    system:[ 真堂 光磨 ] 侵蝕率 : 108 → 114
    ユーカ:1しか無いので…死ぬ!と同時に
    ユーカ:《混沌の運命》で取得した《原黒:ラストアクション》を発動
    真堂 光磨:野郎~
    ユーカ:マイナー無し、メジャーで《カンビュセスの籤》対象は光磨君
    ユーカ:HPを6D10点回復してください
    真堂 光磨:む
    真堂 光磨:6d10 DoubleCross : (6D10) > 35[10,5,9,1,5,5] > 35
    ユーカ:で、こちらはそのまま倒れます
    GM:ユーカを倒したので、戦闘終了です
    GM:演出に入ります

    ユーカ:───両刃剣を、両手で握り
    ユーカ:ジャージの裾から伸びたワイヤー、その先に繋がれた短剣と手斧が、すぐ傍に滞空する
    ユーカ:「───お先にどうぞ」
    真堂 光磨:「…………」
    真堂 光磨:捨てた鞘は解け、少年の影へと混ざり消えた。
    真堂 光磨:握る剣は暗闇よりも深く、重く。街を包む黒の中でも形を浮かばせる。
    真堂 光磨:少年は女と相対す。人ではない同胞と呼ぶには大まかで、隣人と呼ぶには近すぎる
    真堂 光磨:構えた。静かに。尾のように伸びた一房の後ろ髪が揺れる
    真堂 光磨:「────」
    真堂 光磨:初撃は少年。足裏の爆発/触手により自身を飛ばす/低空高速跳躍
    真堂 光磨:「“迅雷”」
    真堂 光磨:ユーカの横を通過/反転/加速を乗せ走る腕/剣身、伸長/黒の刃が背面から襲いかかる
    ユーカ:構えた剣を瞬時に背面へ/勢いは殺しきれない/傷を負う/衝撃を利用し回転/少年と向き合う
    ユーカ:返す刀/ワイヤーに繋がれた二振りが君を襲う
    真堂 光磨:回避行動/失敗/躱す先を埋める/速度は反応を超える二振り
    真堂 光磨:致命を避けろと、左腕を差し出す。衝撃
    ユーカ:防御行動を確認/右足を振り上げる/脚甲を纏った廻し蹴り/傷口を狙う
    真堂 光磨:影の帯で傷を縛り上げ/受けた/細腕がへし折れる
    真堂 光磨:最後の再生(リザレクト)を予感しながら、剣を構え直す
    ユーカ:骨格変化/振り上げた脚を無理矢理接地/短剣をアンカーのように用い/後方へ飛ぶ
    隔生者:次いで、隔生者の放つ影が君に飛来する
    真堂 光磨:捌く。ひとつ、ふたつ、限界まで。手を止めず──
    ユーカ:手斧/短剣/射出/影と重ねるように/ニ方より斬撃
    真堂 光磨:だが、全ては届かない。
    真堂 光磨:影に隠れ/影に繋げ/殺意が体躯を吹き飛ばす
    真堂 光磨:「────」
    真堂 光磨:漏れ出た声を噛み殺す。託されたことへの覚悟を確かめる
    真堂 光磨:眼はただ、女を見つめて外さない
    ユーカ:握り直した両刃の剣で
    ユーカ:踏み込む/倒れるように/足首の柔軟性を強化/重心転移/通常の人体には不可能な、這うような一撃
    ユーカ:跳ねるように/弾けるように/起きる/起こす/狙いは胴/逆袈裟に/深々と抉るように
    ユーカ:その刃を振り上げる
    真堂 光磨:来るのは、わかった。避けられることはできないことも
    真堂 光磨:刃が胴体を斬り裂く。常人、否。達人であろうと、即死の一刃
    真堂 光磨:故に/だからこそ/これが最初で最後の機だ
    真堂 光磨:──────人の形を取る鉱石であったはずの体が、“出血”する
    真堂 光磨:溢れ出た血を取り、手首のスナップで飛ばした。視界を一瞬塞ぐ
    真堂 光磨:わずかな時。それでいい
    ユーカ:「───」目を拭う事も、瞬きもしない。故にこそ、その視界が一瞬だけ赤く染め上げられる
    真堂 光磨:未熟/未完。再現するには時間も技量も足りない。
    真堂 光磨:師より見せられた魔剣/魔技/再現至らぬ刃/──唯一の勝機
    真堂 光磨:本来ならば持ち得ぬもの、辿り着かない剣は
    真堂 光磨:──明日の先から託された“二十年”を以て、結実する
    真堂 光磨:走る。知らぬ彼女の歴史へ、幼くも背負った自らの全てを叩きつける
    真堂 光磨:裏霞=迅雷:変異軌道斬戟=重ねる速度
    真堂 光磨:修羅+鬼爪:影紡ぎ剛力と為し+護りを貫き裂く刃を
    真堂 光磨:剛衝×破斬:六刃束ねて全てを断つ
    真堂 光磨:「あ」
    真堂 光磨:「────あああッ!!!!」
    真堂 光磨:黒金六剣──解き放つ
    ユーカ:───いやにゆっくり、その刃が見えて
    ユーカ:───切り裂かれる肉も、断ち切られる骨も、舞う血飛沫も
    ユーカ:その全てを知覚出来るほどの、引き伸ばされた時間が流れる
    ユーカ:返す刀で一太刀/まあ…首が落ちるだろう
    ユーカ:背後に忍ばせた短剣での刺突/まあ…今なら殺せるだろう
    ユーカ:手斧で頭部を叩き割る/まあ…それで終いさね
    ユーカ:脚甲で素首を叩き折る/まあ…頑張れば出来ない事も無い
    ユーカ:この期に及んで生きようと藻掻くこの身体が、私に与える千年の選択肢
    ユーカ:「……………」
    ユーカ:あはは
    ユーカ:やーめた
    ユーカ:─────そのまま、背中から大の字に倒れて
    ユーカ:「……………確か赤ん坊、と言ったかな。少年。」
    ユーカ:変わらぬ調子で、君の知るユーカの声で、そう漏らす
    真堂 光磨:「……あの時には、確かに」
    真堂 光磨:膝をつき。言葉を返した
    真堂 光磨:「いまは、どうだろう。……少しは進めたとは、思えてる」
    ユーカ:「……だろうねぇ」
    ユーカ:──争いが嫌いだ
    ユーカ:───戦いが嫌いだ
    ユーカ:好ましいと思う者も、嫌いな者も、皆纏めて、ある日突然私の中の思い出へと変えてしまう
    ユーカ:そんな戦争が、私は嫌いだ
    ユーカ:そりゃあ、思い出が増えていくのは楽しいさ。でもだからって
    ユーカ:”ずっと生きててくれる”よりマシな話なんてないだろう?
    ユーカ:……”楽しみ”にでもしなきゃ、何でも無い事だと嘲笑わなきゃ
    ユーカ:積もって、積もって積もって積もって積もって積もって積もって積もって積もって積もって積もって積もって積もって積もって積もって積もって積もって積もって積もって積もって積もって
    ユーカ:積もりに積もった思い出は、いとも簡単に私の心を圧し潰す
    ユーカ:「………はぁ」身を起こして
    ユーカ:短剣を投擲、隔生者の首を刎ねる
    ユーカ:「私はどうにも」
    ユーカ:「これ以上、思い出を増やしたくないらしい」
    真堂 光磨:「…………」一瞬で首から上を落とされ倒れたものを見届け、声に視線を戻す
    ユーカ:「よりによって、最後の戦いなんかでさ」
    ユーカ:「…………覚えときなよ、少年」
    ユーカ:そう言って君に手を差し向けると、彼女の持つ古代種の原理不明な力が、君の身体へと流れ込み
    ユーカ:たった今、闘いで刻まれた君の傷を癒す
    真堂 光磨:腹部の傷も。治りかけていた腕も。最早痛みは残していない
    ユーカ:「差っていうのは、こういう所に出るもんさ」
    ユーカ:「”剣を振るので精一杯だった君”」
    ユーカ:「と」
    ユーカ:「”最後の最後に、剣を振ることを止めた私”」
    ユーカ:「───私の負けだよ、少年」
    真堂 光磨:言葉へ、わずかに瞳を揺らし
    ユーカ:「……あーあ…最後ぐらい、あの子の為に頑張ろうと思ったのに」
    ユーカ:「結局どこまで行っても、私情でしか動けないみたいだね。私は」
    ユーカ:軽く笑って、君の目を見る
    真堂 光磨:「……感謝はするよ。“先輩”」
    真堂 光磨:金と蒼の瞳が、その視線を受け止める
    ユーカ:くくく、と笑って「”先輩”ときたか」
    真堂 光磨:「あの時、ぼくにトドメを刺すことは出来ただろうことも含めて」
    真堂 光磨:「ここでの決着は付いた。病葉のことも、貴方がこれまでしたことも消えはしなくても」
    真堂 光磨:「ぼくにとって区切りはついた」
    真堂 光磨:抜き身の剣を、新たに生成した鞘に収める
    ユーカ:「……………へぇ」
    ユーカ:「…キッチリ、トドメでも刺していけばいいのに」
    真堂 光磨:「…………」
    真堂 光磨:「思い出を増やしたくない、と言っていたけれど」
    真堂 光磨:「ぼくがここで、貴方を思い出にするのは気が引ける」
    ユーカ:「………ふふ…厳しいな」
    真堂 光磨:「ぼくが口を開けないくらい、反撃を加えられてたら。優しかったかも」
    ユーカ:「…………ああ、そうかい。いつもいつも、私は選択肢を間違える…か」
    ユーカ:「………”君達はどう思う?”」空を見上げながら、誰に言うでもなくそう零して
    ユーカ:「…………少年、師は居るかい?」
    真堂 光磨:「いるよ。……ぼく一人では、ここへ辿り着けなかった」
    真堂 光磨:剣も。覚悟も。たった一人で生きていれば、この形を得ることはなかった
    ユーカ:「……そうかい」
    ユーカ:「じゃあ、最後に先輩からの忠告だ」
    ユーカ:「───師より先に死ぬなよ、少年」
    真堂 光磨:「…………」
    真堂 光磨:座り込む。座を組み、背を伸ばし
    真堂 光磨:剣を縦に。柄に手をかけ、わずかに抜いた
    真堂 光磨:納める。かちん、と小さな金属音
    真堂 光磨:「承りました」
    真堂 光磨:「きっと、破ることはない」
    真堂 光磨:多くを知らない。剣を交わし、理解できたことはほんの少しで
    真堂 光磨:それでもただ、彼女の言葉に見えた重さを受け止める
    ユーカ:────マスクを、”天籟魔訶”のユーカである証を外して
    ユーカ:「いい返事だ」
    ユーカ:在りし日の弟子に向けるように、そう言った
    GM:──天蓋が裂け、星空が覗き、宙に浮かぶ建物が落下を始める
    ユーカ:それを見上げて「…………さぁて、どう転ぶかね」
    ユーカ:ふらふらと立ち上がり
    真堂 光磨:「……誰かが、やったか」夜空を見上げ、一人呟き
    真堂 光磨:少年もまた、両の足で立ち上がる
    ユーカ:隔都の更に奥を示して「天影…”マスターカルラ”はあっちに居る」
    ユーカ:「私の弟子だ。君達がどうなろうと…私の中の思い出は増えてしまうって事になるね。全くふざけた話だよ」
    真堂 光磨:「……それでも、ぼくは行かせてもらう」
    真堂 光磨:「思い出さえ、奪われて消させるわけにはいかないから」
    ユーカ:「───いいさ。誰であれ、私にはやりたい事を止めるつもりは無い」
    ユーカ:「しかし、いいのかい?もう知ってるとは思うけど」
    ユーカ:「このジャーム達は”死なない”」
    ユーカ:「この場を託すべき”誰か”が居ない以上」
    ユーカ:「君がこの場を離れるのは…あまりお勧めはしないよ」
    GM:───その時
    ???:「───おいおい、お困りのようだなUGN」
    真堂 光磨:──拡大した影の知覚に引っかかったものがあった。否、“出現”した
    真堂 光磨:声の元へ、視線を向ける
    ???:「でも安心しな…俺達が来たからには、もうこれ以上この場を荒らさせねぇ……」
    ???:「だから頼む」
    ???:「溢れんばかりの金と」
    ???:そこに居たのは…目を隠すように前髪を伸ばした、不審者としか思えないような男
    鬼怒川 疾風:「出来れば、着る服を下さい」
    鬼怒川 疾風:……ローブの下は下着一枚の、変質者
    真堂 光磨:「警察が動いていれば良かったのだけど」
    鬼怒川 疾風:「ふっ…国家権力を持ち出すのは無しだぜ…坊ちゃん」
    真堂 光磨:少なくとも凍えることはなかろう
    GM:そして、その後ろ
    菅原 武政:「おいおいおいおい!!」
    菅原 武政:青年を小脇に抱えた男が声を荒げる
    菅原 武政:「テメェはすっこんでろ!話がこじれる!」
    真堂 光磨:「よかった。話が通じそうな人だ」本音が口から漏れた
    菅原 武政:「あー……」君を見て「…立場の話は、今は無しだ」
    菅原 武政:「取り敢えず、この場は俺達に預からせて貰おう」
    真堂 光磨:「……UGN、第十二支部。真堂光磨です」改めて、居住まいを正し
    菅原 武政:「あの連中に手こずってんだろ?」
    真堂 光磨:「はい。……お任せする、というなら助かりますが」
    真堂 光磨:視線が不審者へ向いた。あれだけ、だとすると少々心配だ
    鬼怒川 疾風:「目線は気になるが、任せな。何故なら俺達には───」
    鬼怒川 疾風:「───竜神様のご加護がある」
    アルメリア:ずし、と重い足音を伴って。
    アルメリア:ビル街の狭間から現れるのは、大型の獣ほどの体格を持つ、蜥蜴じみた漆黒の竜と──
    篠内カエデ:──その背に跨る、不機嫌を顔に塗り込めたような少女。
    篠内カエデ:「……帰っていいかな」
    真堂 光磨:「……わぁ」現れた存在に、目を奪われ。思わず間の抜けた声が漏れる
    鬼怒川 疾風:「えっ…どうして…竜神様!」
    篠内カエデ:「その呼び方やめて。変態」
    鬼怒川 疾風:「…………………………………………このように、少々。少々、言葉に棘のある方だが」
    真堂 光磨:「だいぶだよ」
    鬼怒川 疾風:不死のジャームを指して「あの連中を止めた実績がある」
    菅原 武政:「……見た所、裏で見た”隔都”と特段変わりはねぇ」
    菅原 武政:「同じ理屈で止められるはずだ」
    真堂 光磨:ふむ、と顎に手を当て。竜に跨がり、不満げな少女に眼をやる
    真堂 光磨:「何か戦うための理由は必要?」先ほどの言葉を思い出す
    篠内カエデ:「……」
    篠内カエデ:冷めた眼差しの先を少年に向けて。
    篠内カエデ:「そうだね。だったら」
    篠内カエデ:「あんたがそいつを殺してくれたら、とかかな」
    篠内カエデ:そのまま、視線でユーカを示す。
    ユーカ:「────へぇ」
    ユーカ:「随分と…嫌われたものだ」
    真堂 光磨:「色々やってたわけだ」
    真堂 光磨:視線の向け方。知り合い、あるいはそれ以上のものを理解する
    真堂 光磨:「まぁ、お願いは聞いてあげられないけど」
    ユーカ:「………ま、私は別にいいよ。数分長く生きたと思えば、誤差のようなものだ」そう言いかけて
    真堂 光磨:「代理人を務めて、君が納得するようには見えない」竜の上へ言葉を返す
    篠内カエデ:「納得……?」
    篠内カエデ:「それを言うんなら」
    篠内カエデ:「あんたがそいつを生かして納得してるのはなんでって話だよ。UGN」
    篠内カエデ:「知らないのかもしれないけどさ」
    篠内カエデ:「そいつは馬鹿な目的のために散々馬鹿なことやって、最後にその目的まで裏切ったんだよ」
    篠内カエデ:「そいつに殺されたやつらは何だったわけ?」
    篠内カエデ:「そいつからわたしたちを逃がすために死んだやつは?」
    篠内カエデ:「どうせそうやって心変わりするんだったら」
    篠内カエデ:「……最初っから、うちに入ったままだってよかったじゃん」
    篠内カエデ:僅かに俯く。
    真堂 光磨:「…………」
    真堂 光磨:「だからこそ。殺すわけにはいかない、かな」
    真堂 光磨:静かに、ユーカへと歩み寄り
    真堂 光磨:「抵抗する意はないとしても。拘束はさせてもらうよ」
    ユーカ:「いいさ。丁度、次の暇潰しをどうしようか考えてた所だ」
    真堂 光磨:「ならきっと、ちょうどいい」
    真堂 光磨:「“間違え続けてきた”と言うなら。その間違いの訂正を少しでもしてもらう」
    真堂 光磨:「長い暇潰しと言うには、苦労が嵩むだろうけど」
    真堂 光磨:「さっき伝えたよう、ぼくだって割り切っていても。忘れたつもりはないから」
    ユーカ:「あはは」笑って 「精々…忘れてくれるなよ、少年、カエデ」
    ユーカ:「それが私の、1108年だ」
    真堂 光磨:「覚えておくよ」
    篠内カエデ:「……ふん」
    篠内カエデ:そっぽを向く。
    真堂 光磨:「────いつこれが終わるのか。見届けもさせてもらう」
    真堂 光磨:「それが多分、隣人(ぼくらの役目のひとつだ」
    真堂 光磨:伝え。後ろ手にユーカの両腕を、生成したベルトで拘束する
    真堂 光磨:「……後は、君に任せる」
    真堂 光磨:「言いたいこと全部言える間に、言っておくのがいいと思うよ」
    篠内カエデ:「……余計なお世話だし」
    篠内カエデ:首を振りながら竜を歩ませ。
    真堂 光磨:「うん。よく言われる」
    アルメリア:ユーカの傍らに転がった両刃の中華剣を、大きな顎に咥えて持ち上げ、その柄を少年に向けて差し出す。
    真堂 光磨:両手で。掌を上に、授かるように。その剣を受け取る
    篠内カエデ:「隔生者(こいつらの足止めはわたしがやる」
    篠内カエデ:「あんたにやってほしいのは二つ」
    篠内カエデ:「こいつらを不死身にしてる賢者の石が、たぶんあの建物の辺りにあるから。それを壊すのと」隔都の奥の大きな建造物を指で示して。
    篠内カエデ:「あと……その剣」
    篠内カエデ:「イカレ女……マスターカルラに復讐するとか言ってた奴のだから」
    篠内カエデ:「……適当に、良い感じにして」
    真堂 光磨:「それに関しては、しっかりと受けるよ」
    真堂 光磨:中華剣を握り、数度感覚を確かめる。影の帯でそれを腰に下げ
    真堂 光磨:「できる限り、早急に終わらせるよう尽力する」
    真堂 光磨:「……真堂光磨。お姉さんの名前を聞いても?」
    篠内カエデ:「カエデ。それか」
    篠内カエデ:「“ジャンクヤード”セル、“モード”」
    真堂 光磨:「わかった。カエデお姉さん」
    真堂 光磨:「貴方達に託す。そして、ぼくも託された分を果たす」
    真堂 光磨:「……また後で」
    篠内カエデ:「……」一瞬だけ奇妙な表情をして。
    篠内カエデ:「……さっさと行って」慌てて顔を背けるかのように、隔生者の群れへと竜首を向ける。
    真堂 光磨:うん、と短く返し。この場に在る者達──一名を除いて、顔を見つめて
    真堂 光磨:とん、と。月の光を受けながら。少年の体は宙へと。隔生者達を飛び越え、さらなる奥へ駆けてゆく
    真堂 光磨:──いつか。同じように、ぼくの記憶も思い出に変わってゆく
    真堂 光磨:愛する者も。師も。仲間も。友も。
    真堂 光磨:異なる時間を歩む中、わずかに擦れ合った時がいまなのだと。わかっている
    真堂 光磨:それでも。この記憶が。この感情が。与えられたものが。ぼくを作り上げた
    真堂 光磨:いつかの明日。別れの時が来ようとも──立っていられるように
    真堂 光磨:ただ強くなれるよう願って。それを護るために
    真堂 光磨:ただ走る。目指すべき決戦場、在るだろうものを思いながら
    GM:───そして、各々の想いを胸に君達は向かう
    GM:マスターカルラの元へ

    GM:シーン終了 ロイスと購入処理が可能です
    黒瀬直:5dx+2>=15 照準器を購入 DoubleCross : (5DX10+2>=15) > 7[1,3,4,5,7]+2 > 9 > 失敗
    黒瀬直:財産点6消費して購入。以上
    system:[ 黒瀬直 ] 財産 : 6 → 0
    御影 肖子:マスターカルラ:感服/〇脅威 で取得。
    御影 肖子:泊さんのロイス感情を 〇約束/責任 に変更
    真堂 光磨:ロイス取得は保留、キミへの感情変更「〇もう一度確かめる/憐憫」
    真堂啓介:ホローポイント弾を狙います。
    真堂啓介:5dx+2>=10 DoubleCross : (5DX10+2>=10) > 9[1,1,2,4,9]+2 > 11 > 成功
    真堂啓介:成功、黒瀬さんに渡しましょう。
    御影 肖子:購入どうしようかな……何か欲しいものあります?
    真堂 光磨:購入は……誰か防具使うかな
    黒瀬直:ありがとう啓介
    真堂 光磨:あるいは医療トランク辺り狙う
    黒瀬直:ああ、照準器は必中の弓につけておきます(宣言)
    真堂啓介:ロイスは、戦闘に入る前に取りましょう。このシーンでは以上!
    御影 肖子:みんな特になさそうだし保険にもう一つブルゲ買っておこうかな……
    真堂 光磨:じゃあこっちもブルーゲイル狙おうかな
    黒瀬直:私もブルゲ欲しいかもだね
    御影 肖子:5dx+2>=20 ブルーゲイル DoubleCross : (5DX10+2>=20) > 10[1,8,9,9,10]+2[2]+2 > 14 > 失敗
    真堂 光磨:ブルーゲイル調達
    黒瀬直:御影さんカバーするためについていくとかできるし
    真堂 光磨:4dx>=20 DoubleCross : (4DX10>=20) > 8[2,5,7,8] > 8 > 失敗
    御影 肖子:うーんギリ買えるな
    御影 肖子::財産点-6
    真堂 光磨:ぬぅ、こっちは財産吐いても足りなかった。惜しい
    御影 肖子:点いらなかった
    system:[ 御影 肖子 ] 財産 : 6 → 0
    真堂 光磨:こちら処理は終了
    御影 肖子:これで達成値20にして購入。黒瀬さんにあげます
    黒瀬直:ありがとう~
    御影 肖子:以上で
    黒瀬直:貢がれの直
    GM:押忍!では…次のシーン!


     裏N市

     第五隔都内


    GM:……とある民家、石壁に囲まれた部屋の中央に置かれた、白いテーブル。
    GM:その上の、切り分けられたホールケーキにフォークを突き立て、口に放り込む大柄な人影が一つ。
    マスターカルラ:「──────ん……さて、最近調子はどうだい」
    マスターカルラ:口元の生クリームを拭き取って
    マスターカルラ:「もう話せるようにはなっただろう?」
    マスターカルラ:テーブルに両肘を立て、長い指を組む
    マスターカルラ:「"君"の事、聞かせておくれよ。」
    マスターカルラ:「母さんに」
    マスターカルラ:ニマリ、と笑って
    マスターカルラ:「さ」
    キミ:「………」
    キミ:「……まだ」
    キミ:「何も……話せる…事、なんか…」
    マスターカルラ:「……へぇ…じゃあ」
    マスターカルラ:眼前に置かれたケーキを、皿ごと対面へ滑らせて
    マスターカルラ:「食べなよ。そうすれば少なくとも、それが好きか嫌いかどうかの話は出来る。」
    キミ:「……」じっ と、ケーキを見て
    キミ:一口頬張る
    キミ:「………不思議な感じ…美味しい、とは思うのに」
    キミ:「たくさん…欲しい訳じゃない…」
    キミ:「好きか…嫌いかで言えば……好き…ではあるよ」
    キミ:そう言うと、ケーキの乗った皿を対面の母へと返す。
    マスターカルラ:「……そう。別の味のものもある。今度試してみるといい。」
    マスターカルラ:長い人差し指を向けて
    マスターカルラ:「……そうやって知っていくのさ。君にとって役立つ事であろうと、役立たない事であろうと、何であれ…ね。」
    マスターカルラ:「…何かやりたい事は無いのかい?どの道君は長くないんだ。もしあるのなら…さっさと済ませておく事を薦めるけど」
    キミ:「………俺」躊躇い混じりに口を開く
    マスターカルラ:「ん…?」
    キミ:「友…達………っていうの…作ってみたい」
    マスターカルラ:「……」少しの間があって
    マスターカルラ:「……ああ、それはいい。友達は相互関係だ、一方通行じゃ成り立たない。」
    マスターカルラ:鼻で笑うようにして
    マスターカルラ:「……それについて考える事は、きっと有意義な時間になるさ。」
    キミ:「…………でも…どうやって作ればいい…のか…」
    マスターカルラ:「結局は"会話"だよ。それか、人間らしく願掛けでもしてみるかい?友達が出来ますように……って」
    キミ:「願…掛け」
    マスターカルラ:「神社と言ってね…丁度良く、この"上"には格式高いものがあるらしいよ。まぁその辺は……」
    マスターカルラ:残ったケーキを口に放り込み、飲み込むと、ぬらり と立ち上がり
    マスターカルラ:「……後でお師様にでも聞くんだね」
    マスターカルラ:そのまま、背を向けて去って行く
    キミ:「……………………か…母さん」
    マスターカルラ:「………なんだい」
    キミ:「お…俺、の名前って……その…」付けてくれないのか、と言おうとして
    マスターカルラ:「………」こちらを見上げる我が子に、微笑みを返し
    マスターカルラ:「君には……まだ早いかな…」
    マスターカルラ:それだけ言うと、再度背中を向け、「じゃあね、応援してるよ」の言葉と共に、その場を後にした。
    キミ:「………」
    キミ:……テーブル以外は何もない、殺風景な部屋に一人取り残されて
    キミ:「…………………俺…って…」
    キミ:「……母さんにとっての…何…なんだろう…」
    キミ:思わず、ポツリとそう零した。


     12月15日
     N市 第十二地区
     鹿島四方幡
    GM:突如鹿島四方幡に出現した四つの隔都、その更に奥
    GM:先の浮遊に唯一巻き込まれていなかった、一棟の廃ビルの屋上から
    GM:マスターカルラは、街を見下ろしていた。
    マスターカルラ:「………………へぇ」
    マスターカルラ:「────頑張るじゃないか、UGN。」
    黒瀬直:「なに、すべきことをしただけだとも」 
    黒瀬直:屋上の縁に巻き付いた弓弦を伝い、スイングと共に屋上まで飛び乗る黒服の女。
    黒瀬直:「しばらくぶりだね、マスターカルラ」
    マスターカルラ:「……久しぶりだね。黛の時は世話になった」
    黒瀬直:「ふむ……こうして顔を突き合わせていると、少しずつ想い出せてくるね」
    黒瀬直:「今度ばかりは逃がさん。双方乾坤一擲の大勝負と行こう」
    マスターカルラ:くつくつと嗤って「双方……?」
    マスターカルラ:「…君と私で、一対一の勝負という訳でもないだろうに」
    マスターカルラ:「ねぇ?」
    黒瀬直:「さて、そちらの看板は軒並み畳んだところだが」
    黒瀬直:「無論こちらはこの通り、遠慮なく合流するのだけど」
    真堂啓介:「そうとも。大勝負だと言うなら、俺を外してもらっては困る」
    真堂啓介:廃ビルを下から駆け上がってきたはずの歩みも息も、乱れず、ゆったりと。
    真堂啓介:「─初めましてになるかな、"マスターカルラ"。第12支部、支部長の真堂だ」
    真堂啓介:「俺の仲間が。部下が。友が。─家族が、随分と世話になったらしい」
    マスターカルラ:「───ああ、どうも。君と会うのは初めてだね」
    マスターカルラ:「支部長直々とは…またご丁寧に」
    マスターカルラ:「君の縁者にお世話した事については」
    マスターカルラ:「今しがた…私の友人達をお世話してもらったから、それでチャラって事にしておくれ」
    真堂啓介:「そうだなあ。俺と君との間で言えば、それでいいかもしれん。だが」
    真堂啓介:「それでも俺は─真堂啓介は、君を斬らねばならん。そして」
    真堂啓介:「─君が負う業は、それで清算しきれるものではないのだろう」
    真堂啓介:声が飛ぶ先は、"マスターカルラ"その人に非ず。
    御影 肖子:「ええ。違いない」
    御影 肖子:ふっ──、と
    御影 肖子:曇天に、粉雪が舞い上がる。霞む白が晴れて
    御影 肖子:ダッフルコートを羽織る、無手の少女が立っている。
    御影 肖子:「貴方の紡いできた因縁は、ここに居る数人分ではとても足りない」
    御影 肖子:「貴方が作り出した"子供"の、元になった人々の下にも」
    御影 肖子:「きっと、幾つもの物語があった」
    御影 肖子:「彼ら自身、その縁者。……ここに辿り着けなかった、数多の人々に代わって」
    御影 肖子:「私達がここに来ている。清算の時よ」
    マスターカルラ:「………ふっ……あははは」
    マスターカルラ:「生まれを知らず…名を知らず…どう生きて…どう死んだのかも知らない他人の代わり、と来たか…」
    マスターカルラ:んべ……と、既に再生した舌を出して
    マスターカルラ:「……義憤…綺麗な理由だねぇ」
    マスターカルラ:「それで起こすのは、結局戦争なんだろうに」
    御影 肖子:「……人が戦争を厭い、平和を求めるのは」
    御影 肖子:「別に、世界の行く末を案ずるからじゃない」
    御影 肖子:「ただ、大切な人と一緒に居たいとか。憂いなく穏やかに眠りたいとか。家に帰って、好きな料理を食べたいとか」
    御影 肖子:「そういう小さな世界の幸福が……日常が、崩れて欲しくないと」
    御影 肖子:「願っているだけの話よ」
    御影 肖子:「だから、それを踏み躙る貴方の平和に賛同する人は寡なく、敵は多い」
    御影 肖子:「ほら。……ここにまた、一人」
    真堂 光磨:──幕は斬り裂かれ。夜空に星と、月が浮かぶ
    真堂 光磨:その中に一つ。人影がある
    真堂 光磨:月光を受け。白い羽織の裾をはためかせ
    真堂 光磨:最後の一人は師と仲間、そして討つべきものの中に降り立った
    真堂 光磨:「──こんばんは。“マスターカルラ”」
    真堂 光磨:腰に差した短刀と、新たに増えた中国剣がわずかに触れて音を立てる。
    マスターカルラ:「──こんばんは。こんな夜中に…迷子かい?」
    マスターカルラ:君の携えた剣を見て
    マスターカルラ:「…………ふふ」
    マスターカルラ:「姿を見せないと思ったら、そんな所に居たのか………」
    マスターカルラ:「……気紛れな友達ばかりで困るよ、本当に」
    真堂 光磨:「それはまた。……なら素直に、質問をさせてもらう」
    真堂 光磨:「彼はどこにいる」
    マスターカルラ:「…………君と共通の知り合いなんて居たかな」
    真堂 光磨:「……いまこの街で、動いているのは数えるほどしかいない」
    真堂 光磨:「そして、ぼく達がここにいるなら。“天籟魔訶”の構成員の多くは既に無効化された」
    真堂 光磨:「でも、まだ貴方の元にはひとつあるはずだ。残っているだろうものが」
    マスターカルラ:「………………」真剣に考えるようにして
    マスターカルラ:「………あ」一つの可能性に思い至る
    マスターカルラ:「ふふ………あははははははははははは」
    マスターカルラ:「ああ、君、もしかしてとは思うけど……」
    マスターカルラ:「神社で、あの子にでも会ったのかい?」
    真堂 光磨:「一度だけ。ほんの少しだけれど」
    真堂 光磨:「……願いを聞いて、約束をした」
    真堂 光磨:「もう一度、話を聞くと」
    マスターカルラ:「ああ……だとしたらごめんね。私のせいだ」
    マスターカルラ:「何せまだ生まれて間もない……何かあったらと思うと、外に出すのは心配だったんだよ」
    マスターカルラ:「母親として、ねぇ」
    真堂 光磨:「──母親?」
    真堂 光磨:「生まれたものを“キミ”としか呼ばなかっただろう人間が、親?」
    マスターカルラ:「………察しがいいなぁ」
    マスターカルラ:「単に…まだ名を与える段階に無いというだけの話だよ」
    真堂 光磨:「……勘はいい方だ。当たって欲しくはなかったけれど」
    真堂 光磨:「その段階に辿り着いたとして。与えたものが、彼の望むものとは思えない」
    マスターカルラ:「親が与える名など…得てしてそういうものではないのかな…」
    真堂 光磨:「違う」ひどくはっきりと。少年には珍しく。断定の言葉が放たれる
    真堂 光磨:「──名とは、形だ。個の名称であり、個そのものを作るものだ」
    真堂 光磨:「与えられることで認識され。自らを得る」
    真堂 光磨:「貴方は言った。段階に至っていない。……彼はまだ、生まれてさえいない」
    真堂 光磨:「“ここ”にいるのに。誰も、彼を知らない。呼べるわけがない。生まれていないのだから」
    真堂 光磨:「──そうやって苦しむ彼を。お前が作った」
    真堂 光磨:「外に出すのが心配だと。笑わせるな。誰のせいだ」
    真堂 光磨:「与えるべきものを与えず、ただ作っただけの者が。親であるものか」
    マスターカルラ:「…………ああ、そうか」
    マスターカルラ:笑う「そうか」嗤う「…そうか」
    マスターカルラ:「やっぱり…”人間”じゃあ駄目だね」
    マスターカルラ:「君達に一つ…話をしよう。」
    マスターカルラ:「──まず、大前提として"オーヴァード"は治らない病気だ。」
    マスターカルラ:「強化される身体能力…傷付いても再生する身体…そして『エフェクト』と呼ばれる超常現象…症例は複数在るが」
    マスターカルラ:「中でも最も性質が悪いのは…元来備わっている"人間"という名の病との合併症状だ。」
    マスターカルラ:「レネゲイドウイルスに罹患した者と、していない者、両者の間に明確に顕れる力の差は」
    マスターカルラ:「どうやら、人間にとっては"争い"を引き起こす理由として十二分のものになるらしい。」
    マスターカルラ:「……でも困った事に、オーヴァードは不治の病だ。その差が広がる事はあれど、埋まる事は決してない。」
    マスターカルラ:「全ての人類がオーヴァードにでもならない限り…だけどね。」
    マスターカルラ:「……だが、それを乗り越えた所で…まだ問題は残されている。」
    マスターカルラ:「オーヴァードと、ジャーム」
    マスターカルラ:「これらの関係性は同じく不可逆であり、その境界を踏み越えた者が戻って来る事は、もう無い。」
    マスターカルラ:「……で、あるならば」
    マスターカルラ:「全ての人類をジャームにし、そこから"人間"を切り離す。」
    マスターカルラ:「全ての者が等しく力を持ち、全ての者から争いの火種が消えた、平和な世界を作る。」
    マスターカルラ:「君達が戦った、"アレ"は」
    マスターカルラ:「その為の、足掛かりのようなものさね。」
    マスターカルラ:「与える……?はは……何かを与えられて」
    マスターカルラ:「君達は、それで何を為す?」
    マスターカルラ:「奪うべきものこそあれど」
    マスターカルラ:「人間に、与えるべきものなど無い」
    マスターカルラ:………街を見下ろして
    マスターカルラ:「…………今、実験中なんだ」
    マスターカルラ:「来るのなら、別に構わないけど」
    マスターカルラ:「私もやる事はやらせてもらうよ」
    マスターカルラ:ゆらり、と動いて
    マスターカルラ:君達と向き合う
    マスターカルラ:「ああ……あの子がどこに居るのかという話だけど」
    マスターカルラ:「今は丁度”下”だ、もうちょっとしたら上がってくると思うよ」
    真堂 光磨:「……そう」
    真堂 光磨:短刀の柄に、手がかかる
    真堂 光磨:「だったら。ぼくも会う前に、為すべきことを果たす」
    マスターカルラ:「………私は戦闘が嫌いだ。回避できるのなら、それに越したことは無い。だから一応聞いておくけど」
    マスターカルラ:「”どうだい?君達も一緒に”」
    マスターカルラ:「”平和な世界でも見に行こう”」
    真堂 光磨:……酷く綺麗な言葉だ。願いであり、それが正しくあると信じたもの
    真堂 光磨:思い出す。狂った獣を。十三の一人、相対した玩具の山の主
    真堂 光磨:世界を滅ぼす純粋たる願い
    真堂 光磨:「──それは平和じゃない。何もかも、人間を捨て去り。訪れるものは停止だ」
    真堂 光磨:「平和ではなく。自らしか見えていない、ただの終わりだ」
    真堂 光磨:「だからぼくは、お前を(とめる」
    真堂 光磨:「第十二支部、“烈破剣”(パイライト真堂光磨」
    真堂 光磨:「その願いを断つ」
    御影 肖子:「愚問」
    御影 肖子:一歩、踏み出る。"マスターカルラ"の眼を見据えて、そう断ずる。
    御影 肖子:「その答えは。ずっと前に決まっているし、決めている」
    御影 肖子:自分達が生まれる以前、遥かの昔からあった願いだ。
    御影 肖子:過剰とも言える掟を以て。その在り方が変わる事のないようにと、紡ぎ続けて来たものだ。
    ……人を傷付け、人だったものを殺め、繰り返しながら。
    それだけは忘れる事のないように、胸に刻み続けて来た。

    御影 肖子:「"六華拵"は……御影の鞘は。私は」
    御影 肖子:「御影肖子は」
    御影 肖子:「この世界に生きる、人間の味方です」
    真堂啓介:「─まあ、君の言葉にも理はあるがね。現にこうして、殺し合いを始めようというのがその証左でもある」
    真堂啓介:「しかし、それでも、だ。─俺たちは君ほど、人間に失望してはおらんよ」
    真堂啓介:「─俺たちには無理でも。子が。子の子が。そのまた子が」
    真堂啓介:「いつか、皆が違うままで並び立つ世界に辿り着く」
    真堂啓介:─その世界には、きっと。自分は辿り着けないとしても。
    真堂啓介:「─そのためなら、俺は喜んで血を流そう。人斬りの剣を振るおう」
    真堂啓介:「─それが、剣持つ手たる者の、最後の役目なのだろうさ」
    真堂啓介:嗤う女に応じるように。からからと、小さく喉を鳴らすように笑う。
    黒瀬直:「かつて、病葉の地にて。ジャームに夢を語ったことがある」 
    黒瀬直:「誰も傷つけあう必要のない、平和な世界。それこそが私の求める理想であると」
    黒瀬直:「彼女は常なる笑みをも忘れて、真剣に諭してきたがね」
    黒瀬直:その時だけ、手放していた黄金の大弓を。
    黒瀬直:他者を傷つけ、否定するための凶器を。その手に握る。 
    黒瀬直:「"マスターカルラ"。朱天影」
    黒瀬直:「私の夢と、きみの目的は通ずるものがある」
    黒瀬直:「しかしな、話が合わん。何故か」
    黒瀬直:「立場が異なる。視座が違う。なるほどそれは争いの種だ」
    黒瀬直:「きみが築き上げる別天地には、確かにそれが無かろう」
    黒瀬直:「だけど、私はUGNエージェントで、"貫く邪眼"だ」
    黒瀬直:「きみを平穏齎す麒麟と認めるわけにはゆかぬ」
    黒瀬直:「きみが禍母として蹂躙するものたちこそが、私の守るべきものなのだから」
    黒瀬直:「故に、私は黒瀬直として。血に塗れた殺人鬼として」
    黒瀬直:「お前を此処まで引き摺り下ろすぞ。仙女よ」
    マスターカルラ:「…………」
    マスターカルラ:「まあ……」
    マスターカルラ:「分かってたけどさ」落胆したように声をあげ
    マスターカルラ:首元の包帯を外す
    マスターカルラ:「”天籟魔訶”、朱天影。君達が言うところの”マスターカルラ”」
    マスターカルラ:「あまり気は進まないけど」
    マスターカルラ:「君達を排除した暁には」
    マスターカルラ:「平和な世界を築く事を、約束してあげよう」
    マスターカルラ:「だから…安心して、その礎となって欲しい」
    真堂啓介:─平和な世界。その言葉を、今一度噛み締めるように。深く、頷く。
    真堂啓介:─そして。
    真堂啓介:「"烈破剣"真堂光磨」
    真堂啓介:剣を。遺志を。絆を継ぐ者の名を。
    真堂啓介:「"六華拵"御影肖子」
    真堂啓介:誓いの下、邪を断ち、人を守る剣となった者の名を。
    真堂啓介:「"貫く邪眼”黒瀬直」
    真堂啓介:この世界で、誰よりも信じる(ひとの名を。
    真堂啓介:「"剣匠卿"真堂啓介」
    真堂啓介:─ここにいない者も含めた皆と共に戦い抜くと、そう告げるように、己の名を。
    真堂啓介:「─"マスターカルラ"。君から、平和な世界を頂戴する」
    真堂啓介:「覚悟は、いいかね」
    真堂啓介:鞘から抜き放つ白刃に、冷たい輝きが煌いて。
    真堂啓介:─りん、と。鈴の音に似た鍔鳴りが。開戦を告げる。
    GM:その音に応じるように、マスターカルラから発せられた歪なレネゲイドの奔流が
    GM:君達の奥底に眠る衝動を掻き立てる
    GM:衝動判定 難易度9です
    黒瀬直:《砂の加護》を使用。侵食+3してダイス+7
    御影 肖子:5dx>=9 意志 DoubleCross : (5DX10>=9) > 10[3,4,10,10,10]+10[4,8,10]+4[4] > 24 > 成功
    黒瀬直:11dx+1>=9 DoubleCross : (11DX10+1>=9) > 10[1,2,3,3,4,5,6,8,9,9,10]+5[5]+1 > 16 > 成功
    真堂 光磨:《ヒューマンズネイバー》で+1D
    御影 肖子:2d10 侵蝕上昇 DoubleCross : (2D10) > 10[3,7] > 10
    system:[ 御影 肖子 ] 侵蝕率 : 131 → 141
    黒瀬直:116+2d10 DoubleCross : (116+2D10) > 116+12[3,9] > 128
    真堂 光磨:6dx+1>=9 DoubleCross : (6DX10+1>=9) > 10[1,3,7,7,9,10]+10[10]+7[7]+1 > 28 > 成功
    system:[ 黒瀬直 ] 侵蝕率 : 116 → 128
    真堂 光磨:2d10+118 DoubleCross : (2D10+118) > 10[2,8]+118 > 128
    真堂啓介:思い出の一品込みで素振り!
    system:[ 真堂 光磨 ] 侵蝕率 : 118 → 128
    真堂啓介:9dx+3+1 DoubleCross : (9DX10+4) > 9[1,1,1,2,3,5,5,5,9]+4 > 13
    真堂啓介:成功して、そして
    真堂啓介:2d10 DoubleCross : (2D10) > 17[10,7] > 17
    system:[ 真堂啓介 ] 侵蝕率 : 121 → 138
    GM:クライマックス戦闘を開始します
    光磨(11) 直(9) 肖子(8)啓介(6)
         10m
    マスターカルラ(10)

    GM:ラウンド1
    GM:セットアップ
    マスターカルラ:《戦力増員》同エンゲージにトループを3体生み出します
    真堂 光磨:こちらなし
    御影 肖子:埋花/《先陣の火》。このラウンド行動値+15して23へ
    system:[ 御影 肖子 ] 侵蝕率 : 141 → 143
    黒瀬直:エヴリシングレディでPDWを取得、装備しておく。隔生者ではなくカルラの蘇生エフェクトで復活してくるかもしれないからね。
    真堂啓介:こちらはセットアップなし。
    黒瀬直:光磨(11) 直(9) 肖子(8) 啓介(6)
          
          10m

    隔生者x3(8) マスターカルラ(10)

    マスターカルラ:あ、今回のは隔生者じゃないです
    黒瀬直:なんと
    光磨(11) 直(9) 肖子(23)啓介(6)
         10m
    被検体6102(9) 被検体6720(4) 被検体6855(12) マスターカルラ(10)
    GM:また、トループは全てEロイス『不滅の妄執』を所有しています

    GM:イニシアチブ
    GM:御影さんの手番
    御影 肖子:はい
    御影 肖子:マイナー、戦闘移動します
    御影 肖子:オートで三間白景/《縮地》。"マスターカルラ"達にエンゲージ
    御影 肖子:縮地使用は3/5回目
    system:[ 御影 肖子 ] 侵蝕率 : 143 → 145
    光磨(11) 直(9) 啓介(6)
         10m
    肖子(23) 被検体6102(9) 被検体6720(4) 被検体6855(12) マスターカルラ(10)
    御影 肖子:メジャー、咎討・六花変化/《コンセントレイト》《オールレンジ》《異形の祭典》
    御影 肖子:100%越えて4体ターゲット取れるので、対象は敵全員。
    GM:何ぃ~~?
    御影 肖子:13dx7+6 命中 DoubleCross : (13DX7+6) > 10[1,1,2,2,3,3,4,4,5,7,7,8,9]+10[1,4,5,8]+10[9]+2[2]+6 > 38
    GM:全員ドッジします
    マスターカルラ:4dx DoubleCross : (4DX10) > 7[1,1,3,7] > 7
    被検体6720:10dx DoubleCross : (10DX10) > 9[1,2,2,3,5,6,7,8,8,9] > 9
    被検体6102:12dx DoubleCross : (12DX10) > 10[4,5,7,7,8,8,9,9,9,10,10,10]+9[5,6,9] > 19
    被検体6855:10dx DoubleCross : (10DX10) > 9[3,3,4,4,4,5,6,6,6,9] > 9
    GM:ここで
    御影 肖子:よしよし
    被検体6102
    被検体6720:《炎陣》を使用。マスターカルラをカバーリングします
    御影 肖子:《デビルストリング》。炎陣を打ち消します
    system:[ 御影 肖子 ] 侵蝕率 : 145 → 151
    被検体6720:ぐぬぅぅ~~!
    御影 肖子:デビルストリング使用数2/3回目。
    GM:ダメージ来いや!
    御影 肖子:4d10+10+25 ダメージ。諸々有効 DoubleCross : (4D10+10+25) > 37[10,10,9,8]+10+25 > 72
    御影 肖子:ダイスえら
    GM:なんじゃその出目
    GM:全員それなりに食らうわ!
    御影 肖子:ダメージ入るとのことなので
    御影 肖子:鬼斬りの効果。無効化可能なEロイスはありますか?
    GM:トループが持つ《不滅の妄執》のみです
    御影 肖子:ではそれを無効化します。
    system:[ 御影 肖子 ] 侵蝕率 : 151 → 158
    GM:ぐっ…では《不滅の妄執》は解除!
    御影 肖子:手番以上です。

    GM:イニシアチブ
    GM:被検体6855の手番
    被検体6855:マイナー無し
    被検体6855:メジャーで《癒しの歌》《風の渡し手》
    被検体6855:対象はエネミー全員、HPを7D10点回復します
    被検体6855:7d10ちゃうわ
    被検体6855:9D10です
    被検体6855:9d10 DoubleCross : (9D10) > 59[9,1,10,4,5,10,6,5,9] > 59
    被検体6855:回復して以上!

    GM:イニシアチブ
    GM:光磨君の手番
    真堂 光磨:マイナー、“剣持つ手”《アバターフォーム:白兵》《インフィニティウェポン》《ジャイアントウェポン》 侵蝕率+7
    system:[ 真堂 光磨 ] 侵蝕率 : 128 → 135
    真堂 光磨:武器作成、白兵達成値+8
    真堂 光磨:メジャー、“烈破”《C:ウロボロス》《シャドーテンタクルス》《咎人の剣》、オートで《砂の加護》《砂塵霊》 侵蝕率+14
    真堂 光磨:対象は……被験体6855
    被検体6855:カモン!
    真堂 光磨:オートで侵蝕が+6となるので、侵蝕141
    真堂 光磨:12dx7+15 DoubleCross : (12DX7+15) > 10[1,4,5,5,6,6,9,9,9,9,10,10]+10[3,4,4,5,6,10]+6[6]+15 > 41
    被検体6855:ドッジで!
    真堂 光磨:失礼、+17だったので43で
    被検体6855:12dx DoubleCross : (12DX10) > 10[1,5,5,5,6,6,7,8,8,9,10,10]+5[4,5] > 15
    被検体6855:ダメージ頂戴!
    真堂 光磨:5d10+62 DoubleCross : (5D10+62) > 19[1,9,2,6,1]+62 > 81
    真堂 光磨:装甲有効
    被検体6855:大分……削れます!
    system:[ 真堂 光磨 ] 侵蝕率 : 135 → 149

    GM:イニシアチブ
    GM:マスターカルラの手番
    マスターカルラ:マイナーで『一天孵暁』《拡散する影》《猛毒の雫》判定ダイスを5減らして達成値+20、ダメージ時に邪毒Lv.5付与
    マスターカルラ:メジャーで『四天燦午』《エクスプロージョン》《ツインバースト》ドッジ不可の範囲選択攻撃、対象は真堂親子と黒瀬さんのエンゲージ。
    マスターカルラ:6dx+24 DoubleCross : (6DX10+24) > 8[5,7,7,7,8,8]+24 > 32
    黒瀬直:《砂の結界》真堂光磨をカバーリング。
    system:[ 黒瀬直 ] 侵蝕率 : 128 → 130
    黒瀬直:ドッジ不可だしね
    真堂啓介:こちらはガード!
    真堂 光磨:感謝します
    マスターカルラ:ダメージ!
    マスターカルラ:4d10+14 DoubleCross : (4D10+14) > 33[10,10,6,7]+14 > 47
    黒瀬直:戦闘不能。仲間:泊/P信頼:N心配〇ロイスをタイタス昇華して復活
    真堂啓介:こちらも戦闘不能に。
    真堂啓介:"マスターカルラ"(懐旧/■憤懣)のロイスを取得、タイタス化して昇華、復活!
    マスターカルラ:では黒瀬さんと真堂支部長に邪毒付与して
    マスターカルラ:手番終わり!

    GM:イニシアチブ
    GM:PC優先で黒瀬さんの手番
    黒瀬直:マイナーでPDWの効果使用、このメインプロセスで行うこの武器を使用した攻撃の対象を範囲選択に変更。
    黒瀬直:メジャーでコンボ【金光一閃】《ペネトレイト》《コンセントレイト:モルフェウス》《砂の加護》《砂塵霊》侵食値+11。PDWによる射撃攻撃。
    黒瀬直:対象はマスターカルラと被検体たち
    GM:カモン!
    黒瀬直:14dx7+9 DoubleCross : (14DX7+9) > 10[1,1,2,5,5,7,7,8,8,8,9,9,10,10]+10[1,2,5,6,6,6,7,7,10]+10[5,5,8]+10[10]+10[7]+10[10]+5[5]+9 > 74
    黒瀬直:殺ァッ!
    GM:おいおい
    GM:6720以外ドッジ!
    マスターカルラ:4dx DoubleCross : (4DX10) > 9[3,6,6,9] > 9
    被検体6102:10dx DoubleCross : (10DX10) > 10[1,3,3,3,5,6,8,10,10,10]+7[5,6,7] > 17
    被検体6720:12dx DoubleCross : (12DX10) > 10[2,4,4,6,7,7,7,8,8,10,10,10]+9[7,7,9] > 19
    被検体6855:失礼、訂正を
    被検体6720:《炎陣》でマスターカルラをカバーリング
    被検体6855:10dx DoubleCross : (10DX10) > 8[3,3,4,4,5,6,6,7,8,8] > 8
    黒瀬直:ダメージ行きます
    御影 肖子:あ、ここでオート支援
    黒瀬直:カモン!
    御影 肖子:《凍てつく刃》。1d10+15点のダメージ追加
    system:[ 御影 肖子 ] 侵蝕率 : 158 → 161
    GM:何~~!?
    黒瀬直:チーム治療を見せてやる!
    黒瀬直:48+10d10 オルクスシンドローム所持者にはスーペリアルネットワークの効果で更に3ダメージ DoubleCross : (48+10D10) > 48+59[5,7,7,8,7,2,4,10,2,7] > 107
    GM:おいおい
    system:[ 黒瀬直 ] 侵蝕率 : 130 → 141
    被検体6720:全員…死にます!
    黒瀬直:やったぜ肖子
    GM:蘇生等も無し!
    御影 肖子:いえーい!
    真堂啓介:おお……!
    黒瀬直:後は任せた啓介!
    光磨(11) 直(9) 啓介(6)
         10m
    肖子(23) マスターカルラ(10)

    GM:イニシアチブ
    GM:真堂支部長の手番
    真堂啓介:は!マイナーで戦闘移動、御影さんとマスターカルラがいるエンゲージに合流。
    光磨(11) 直(9)
         10m
    肖子(23) 啓介(6) マスターカルラ(10)
    真堂啓介:メジャーでマスターカルラに白兵攻撃!
    真堂啓介:組み合わせは《コンセントレイト/コントロールソート/虚構のナイフ》にて。
    真堂啓介:判定!
    真堂啓介:14dx7+22 DoubleCross : (14DX7+22) > 10[1,1,1,2,2,2,3,4,4,5,7,8,9,10]+10[6,7,9,9]+10[2,5,7]+2[2]+22 > 54
    真堂啓介:達成値54、リアクションをどうぞ。
    マスターカルラ:ドッジ
    マスターカルラ:4dx DoubleCross : (4DX10) > 9[3,4,7,9] > 9
    マスターカルラ:無理だよ!
    真堂啓介:では、ダメージロール前に《フェイタルヒット》!
    system:[ 真堂啓介 ] 侵蝕率 : 138 → 142
    真堂啓介:そしてダメージロールが……
    真堂啓介:6d10+35+5d10 DoubleCross : (6D10+35+5D10) > 42[10,5,3,9,10,5]+35+22[8,1,4,1,8] > 99
    真堂啓介:惜しい。99点、装甲有効。
    マスターカルラ:うひい
    マスターカルラ:大分削れますが…まだ生きてる!
    真堂啓介:くっ…!
    system:[ 真堂啓介 ] 侵蝕率 : 142 → 151
    真堂啓介:以上で手番終了です!

    GM:クリンナップ
    GM:邪毒のダメージが発生します
    真堂啓介:このダメージ発生に割り込んで、ライア・E・サリバンのロイスをタイタス化、昇華。不利な効果を消去します。
    黒瀬直:同じく、仲間:御影肖子/P好意〇:N嫉妬 のロイスをタイタス昇華して不利な効果を消去します。
    GM:OK!では行動値等が戻って
    GM:1ラウンド目終了 戦闘演出に入ります

    マスターカルラ:外套のように纏った自身の影に、細く、長い腕を突っ込むと
    マスターカルラ:影の中より、3体の異形のジャームを引きずり出す
    被検体6102:一つは、半身が鉱石と融合したような
    被検体6720:一つは、全身が焼け焦げたような小さな身体
    被検体6855:一つは、頭部が鐘のような形状となった大柄の男性体
    マスターカルラ:「ごめんね」
    マスターカルラ:「今は、廃材程度の手持ちしか無くて」
    御影 肖子:「……妙に、重なったような気配がすると思えば。そういう種か」
    御影 肖子:咎枝の刃が震える。それを抑え込むように、固く握り締める。
    マスターカルラ:御影肖子を指して「そうそう、君の”それ”には敵わないけど」
    マスターカルラ:「───盾ぐらいには、なる」
    御影 肖子:「……」
    御影 肖子:怒りを抑える。対峙する相手を睨む。敵の数は四。
    御影 肖子:三つは鬼。一つは道を外した思索家。
    御影 肖子:……あるいは、生まれついて外れていたのか。
    御影 肖子:「"マスターカルラ"。いや、朱天影」
    御影 肖子:呼吸を止める。視界が白めく。
    マスターカルラ:「何だい?」
    御影 肖子:闇夜に逢った亡霊のように。その姿が霞んで──消える。
    御影 肖子:三間白景、疾走する。暴風雪が迫り、彼らを一つに呑み込む。
    御影 肖子:夜空と、雲と、敵対者と、互いの姿を覆い尽くして
    マスターカルラ:「…………」
    御影 肖子:それが、只の目晦まし──であるはずがない。
    被検体6720:何を言うでも無く、焼け焦げたようなジャームが小さな身体を広げ
    被検体6720:マスターカルラを覆うように、炎の障壁を展開しようと───
    御影 肖子:灼熱の皮膚から放たれるその熱はしかし、外気に晒されると同時に消失する。
    御影 肖子:凍て鎖す。鬼斬りの呪いが、彼女の展開する雪上において、その力を奪う。
    御影 肖子:それは、他の個体も同じだ。四肢を、感覚を、思考を、純白の呪詛が蝕んで
    御影 肖子:それに抗う片手間で、立て続けに迫る剣閃をまともに避けられる道理もなし。
    御影 肖子:重ねて三閃。彼らの力の核を、白銀が断ち封じる。
    御影 肖子:その疾走の先。──ホワイトアウトの向こうから、"マスターカルラ"の眼前に
    GM:───剣閃が断ち斬るのは、異形の身だけにあらず
    御影 肖子:こちらに切先を向ける、少女の姿が現れる。
    GM:邪鬼を邪鬼として現世に縛り付ける鉄鎖、それを失った亡者たちの身が一斉に崩れ落ち
    GM:───今、君と相対するは、マスターカルラ唯一人
    御影 肖子:「貴方に届けに来た」
    マスターカルラ:──その姿を見て、驚いたような顔を浮かべた直後
    マスターカルラ:不気味に、口の端を吊り上げる
    御影 肖子:半ば雪化していた肉体を結び直す。同時、既に踏み込んでいる。
    御影 肖子:銀の切先が、女の肩口を捉える。貫き穿つ。
    御影 肖子:「この刃と、そして」
    御影 肖子:「──"アタシ達を、嘗めるなよ"」
    御影 肖子:「だ」
    マスターカルラ:影を貫き、刃を突き立てられた肩口から鮮血が噴き出す
    マスターカルラ:だらり、と垂れ下がった長い腕を不思議そうに見つめて
    マスターカルラ:「────”アタシ達”」
    マスターカルラ:「……誰の事か、分からないね」
    マスターカルラ:首筋から覗く瞳が、倒れ伏した鐘頭のジャームをギョロリと見据えた───瞬間
    被検体6855:糸で引っ張られるように身を起こし
    被検体6855:「ア゛ア゛ァァア゛ア゛ア゛ア゛アア」
    被検体6855:奇妙な雄叫びを上げると同時、今しがた受けた斬撃の痕が…みるみる内に塞がっていく
    GM:そしてそれは、マスターカルラ、そして他のジャームも例外ではなく
    マスターカルラ:「……」確かめるように、先ほどまでだらりと垂れ下がっていた方の手を、二三度握ると
    マスターカルラ:「遺産、レネゲイドアイテムか………」
    マスターカルラ:「”ただそこに在る”というだけで、持ち主の在り方すら歪める…強力な自我の塊」
    マスターカルラ:「……私が言うのもなんだが」
    マスターカルラ:「もう要らないなぁ…そういうの。この際…綺麗さっぱり消してしまおうか」
    マスターカルラ:「ねぇ?」
    マスターカルラ:御影肖子から、視線は…その向こう側に居る君達へ
    マスターカルラ:「…………邪魔」くつくつと嗤って「だろう?」
    真堂 光磨:張った氷を踏み砕くような快音。少年は手に、織り上げた黒の剣を携えた。
    真堂 光磨:“マスターカルラ”の嘲笑が、頭の中で反響する。
    真堂 光磨:内側。自らを焼く炎が噴き上がり、少年の仮面めいた表情を歪めかけている
    真堂 光磨:斬れ。貫け。心のままに。許せぬものを討て。その理由がある
    真堂 光磨:「────」
    真堂 光磨:手に、触れるものを錯覚した
    真堂 光磨:御影肖子の一刀が生む雪の冷気。冬の匂い。身を焼く怒り。
    真堂 光磨:冬の日を、思い出す。
    真堂 光磨:「ああ」
    真堂 光磨:帯が、さらに剣を纏う。結び/固め/暴れる心を抑えるように
    真堂 光磨:「大丈夫」
    真堂 光磨:もう心は、凪いでいる。
    真堂 光磨:構造変性:拡大+鋭化+主我
    真堂 光磨:──意を刃に重ね、識を一体とする。我が剣であり、剣を手足とする。
    真堂 光磨:怒りに身を任せるな。激情は刃に乗せよ。振るう手はどこまでも冷たく、綺麗に、汚すことなく
    真堂 光磨:必ず、己の手で斬るのだと。──殺すのだと、確かな意志の下に解き放て
    真堂 光磨:帯が爆発するように、散る。包まれていた剣は、形を変えて。少年の身には余ると言える長大な一振り。
    真堂 光磨:影の手が鞘を抑え/両の手が大剣を掴み/担ぐように──抜剣
    真堂 光磨:刃が月に照らされる。影鉄の黒に混じる蒼、表面に走る金細工の輝き
    真堂 光磨:黒金鍛造。少年が織り上げ束ねた全て。
    真堂 光磨:影鉄一閃/袈裟懸け/刃が奔る
    真堂 光磨:ごう、と。風を断ち、剣は異形の一体を斬り裂いて
    被検体6855:───痙攣するように、その場に倒れ伏す
    被検体6855:…………が
    マスターカルラ:「───」
    被検体6855:その”瞳”が活動を止める事を赦さない
    被検体6855:今にも分かたれそうな、ずり落ちかけた身体で
    被検体6855:マスターカルラを庇うように、前へと歩み出る
    マスターカルラ:「……今の、あと何回かやれば」
    マスターカルラ:「私の所まで届くよ、きっと」
    真堂 光磨:「何回、か」
    真堂 光磨:「訂正だ。────次で届かせる」
    真堂 光磨:剣の切っ先がコンクリートを削り。少年は女の顔を見つめる
    真堂 光磨:左眼が、女の悪徳を見通し。罪科を証しながら輝いた
    マスターカルラ:ガ リッ────刃によって削り取られたコンクリートの表面に、影が満ちる
    マスターカルラ:真堂光磨、真堂啓介、黒瀬直を囲むように広がった黒い澱。そこに浮かぶ─────無数の眼球
    マスターカルラ:不規則に蠢いたそれが、君達の姿を捉えて───
    マスターカルラ:「次があれば、ね」
    マスターカルラ:───その細胞一つ一つに、自殺命令を放つ
    真堂啓介:「あるとも」
    真堂啓介:不敵、と呼んで差し支えない声色。心底、そう信じていると言わんばかりに。
    真堂啓介:「俺たちには……人には、いつだって次がある」
    真堂啓介:視線は、無数の"眼"の向こうにいる女に据えたまま。ただその背中だけが。
    真堂啓介:─誰もが、為すべきことを為すのだろうと。そう、確信していることを、見た者に感じさせる。
    真堂啓介:─故に。例え、細胞の全てが命令に従おうとも。(たましいだけは、抗い続ける。
    真堂啓介:─だから。
    真堂啓介:「だから、こんなところで終わってはやれんのさ」
    黒瀬直:ぎょろりと視線巡らせて、向けられた殺意を直観。
    黒瀬直:ふむ、と独りでに納得してみせる。 
    黒瀬直:その手中には鋭く煌めく鏃が幾つか。
    黒瀬直:無数の眼に対処するには、到底足りる筈もなし。
    黒瀬直:「光磨」
    真堂 光磨:「はい」
    真堂 光磨:無数の魔眼に囲まれ。なお、その瞳に揺れは見えない
    黒瀬直:言うと同時、投げ放たれた鏃が澱に突き立てられて。
    黒瀬直:一刹那、僅かばかりの切れ目が生まれる。
    黒瀬直:「手荒くいくぞ」
    黒瀬直:言うより早く、背中が蹴り飛ばされる。生まれた間隙をすり抜ける。
    真堂 光磨:衝撃。──動揺はない、そのまま身を委ね。澱の外へと飛び出して
    真堂 光磨:受け身を取り、二人を見た。……あげかけた声を抑え込む
    真堂 光磨:そういう人だ。いつだって、そうやって。勝ってきた
    真堂 光磨:故に選択を信じる。負けることはない、折れることはないと。強く、先を行く二人を
    真堂啓介:少年の視線の先。黒い澱に閉ざされる直前、見えたのは。
    真堂啓介:「……ああ」
    真堂啓介:それでいい、と頷く、普段通り緊張感に欠けた微笑みと。
    黒瀬直:「うむ」
    黒瀬直:蹴りあげた足を力強く下ろしながら、普段通りの子を見守る眼差しだ。
    マスターカルラ:「………」心底興味の無さそうな顔を浮かべ
    マスターカルラ:君達を呑みこんだ澱が───形を失うように、再びコンクリートへと溶けて広がる
    真堂啓介:─黒い澱の残滓を上書きするように広がるのは、鮮血。
    真堂啓介:「─すまんな、直さん」
    真堂啓介:「苦労をかける」
    真堂啓介:己が死すなら─己が己でなくなるならば。その時止められるのはこの世で、ただひとり。
    黒瀬直:「いや、良くやってくれた」
    黒瀬直:赤々と流れる血と共に、こぼれ出るは労いの言葉。
    黒瀬直:"マスターカルラ"の力ある眼差しは、眼を背けられぬ女によく突き刺さる。
    黒瀬直:己を殺めよと下される指令は、女に宿りし自傷衝動を手厚く飼い馴らす。
    黒瀬直:「お前の刃は、私の色を塗り潰すには最適だ。うん」
    黒瀬直:「こちらも思わず手が出たが、まあ許せ」
    黒瀬直:ごぼりと血反吐を吐き捨てながら、返した刃を抜き放つ。
    真堂啓介:「お互い様だ。それに、ああ。……久しぶりに」
    真堂啓介:白刃を、柔らかでしなやかで、そして力強さを感じさせる肉体から、ずるりと抜きながら。
    真堂啓介:「やはり、よいものだ。輝く金色の華は」
    真堂啓介:口から零れる血を、雑に手の甲で拭って。呵々、と笑う。
    黒瀬直:「働け、一手後で」
    真堂啓介:「無論」
    黒瀬直:身を屈め、静かに敵陣を見渡して。
    黒瀬直:「肖子」二本の指を弓弦に添えて、掛ける言葉は。
    黒瀬直:「光磨」激戦のさなかにも関わらずよく通る。
    黒瀬直:「私に力を委ねてくれ。想うだけで良い」
    御影 肖子:「──」僅かに思考する。回想する。彼女の弓が、人の祈りを受けて届ける道具であるならば。
    御影 肖子:いつか、自分の縋るような祈りを──兄を救うための一射を、過たず為した時を脳裏に思い描いて。
    御影 肖子:「ええ」ただ一言、応じる。
    真堂 光磨:澱が晴れ。血を流し、それでも立つひとを見る
    真堂 光磨:視線を外す。惨状に、眼をそらすのではなく。
    真堂 光磨:言葉に従い。蒼の瞳を、狙うべきものへ。
    真堂 光磨:此は罪を暴く魔眼にして、咎人を裁く剣。
    真堂 光磨:祈りを届けよ。光を導け。その助けとなってくれ
    真堂 光磨:「──任せます。直さん」
    黒瀬直:「良い子だ。三人とも」
    黒瀬直:つい、と撫でた黄金の弓弦が。三本に別れ、蒼白く輝く。
    黒瀬直:「寒流帯月澄如鏡」
    黒瀬直:無矢のままに弓弦を弾く。これなるは鏑矢を掻き鳴らして魔を祓う儀式、鳴弦なり。
    黒瀬直:「夕吹和霜利似刀」
    黒瀬直:冷たき戦場を弦が打つ。妙なる調べと鋭利な輝きが響き渡る。
    黒瀬直:「我が輩の祈りはここに、我が想いと並べて身・口・意に基づいて願い奉る」
    黒瀬直:担い手たちの願いを受けて、入力された理論を実現させるがこの遺産の本質なれば。
    黒瀬直:「照応せよ、"華金弓"」
    黒瀬直:振動というかたちを以て、その響きは戦場を席捲。
    黒瀬直:被検体たちの身体に刻まれた斬撃が、その身に染みわたった凍てつく吹雪が。
    黒瀬直:彼女の支配を受け入れる。かたち歪めて他者を傷つける刃金のちから。
    黒瀬直:「絶弓──黄華氷刃」
    黒瀬直:数度浴びせれば届く斬撃が、十数回に渡り刻み直される。
    黒瀬直:突き刺さり、浸透した氷の残滓が、拡大変容を遂げてその身の内から吹き上がる。
    被検体6102:──半身を覆う鉱石が、ゴロリ ゴロリと崩れ去って
    被検体6720:───小さな身体は、最早原形すら残らず
    被検体6855:───少し、呻くような声がして
    GM:……ジャーム達は、マスターカルラの眼前で、折り重なるようにして倒れた
    マスターカルラ:「───惜しいね、あと一歩だ」
    黒瀬直:「──?」
    黒瀬直:「何を言っているのやら」
    黒瀬直:星々煌めく夜空の下に、黄金色に乱反射するダイアモンドダストが満ち満ちる。
    黒瀬直:視野を殺す残り禍を以て、真打の為の場を整えたところだというのに。
    真堂啓介:─金光が。銀雪が。黒の斬撃が吹き荒れる最中。
    真堂啓介:そこに道が拓かれているかのように、ゆるりと歩む者が、ひとり。
    真堂啓介:そこに、雑念はなく。殺意はなく。─敵意すらも、僅かに滲むのみ。
    真堂啓介:─ただただ、この剣は。
    真堂啓介:「─すまんな。これでようやく」
    真堂啓介:─斬るべき者、断つべき者に。あるがままに、振るわれる。
    真堂啓介:「君に届いた」
    真堂啓介:残り数歩。そこでようやく、コンクリートを蹴る微かな音がして。
    真堂啓介:"マスターカルラ"と交差する、その瞬間。音も光も、手応えもなく。
    真堂啓介:女の頚を、鋼の刃が駆け抜ける。
    真堂啓介:─そして。
    真堂啓介:「……ああ、なるほど。安心したよ、"マスターカルラ"」
    真堂啓介:確信する。足りない、と。この刃は、一太刀で生を全うさせるには至らなかったと。
    真堂啓介:─だからこそ。
    真堂啓介:「君は、紛うことなき化物だが、それでも」
    真堂啓介:「─君は、人だ」
    マスターカルラ:「…………」摺り落ちた首を拾い、一度軽く振るって…周囲に血を撒き散らし
    マスターカルラ:ズちゃ 断面を合わせると、影で縫合する
    マスターカルラ:「それは」
    マスターカルラ:「称賛と、受け取っていいのかな」
    真堂啓介:「いいや」
    真堂啓介:「俺が勝手に喜んでいるだけだとも。……この街に集った誰も彼もが」
    真堂啓介:「何かを為すために生きた人だと、確信できたのだから」
    マスターカルラ:「……………」
    真堂啓介:「さて、では続けよう。──為すべきことを貫きたいのなら」
    真堂啓介:「俺たちが取り得る手段は、ひとつだろう」
    マスターカルラ:「そうだね、続けよう。そして───」
    マスターカルラ:倒れ伏したジャームを影が呑み込み、マスターカルラのレネゲイド反応が、より異質なものへと変化する
    マスターカルラ:「───少し、趣向を変えようか」

    GM:ラウンド2
    GM:セットアップ
    マスターカルラ:《レネゲイドキラー》このエネミー以外のシーン対象。ラウンド間、エフェクトを使用する毎に5点のダメージを受けていただきます。
    黒瀬直:ゲェ~ッ
    真堂 光磨:野郎~
    御影 肖子:レベル5とはね!
    真堂 光磨:こちらセットアップなし!
    真堂啓介:ぐえーっ!
    真堂啓介:こちらもセットアップなし!
    御影 肖子:こちらはなしで
    黒瀬直:ブルーゲイルを使用。行動値と侵蝕率+5
    system:[ 黒瀬直 ] 侵蝕率 : 141 → 146

    GM:イニシアチブ
    GM:黒瀬さんの手番
    黒瀬直:レベル5か……
    黒瀬直:マイナーでスーペリアルネットワーク使用、ウロボロスシンドローム所持者への攻撃力+3
    黒瀬直:メジャーでコンボ【金糸一露】《ペネトレイト》《コンセントレイト:モルフェウス》侵食値+5。対象はマスターカルラ。
    黒瀬直:必中の弓による射撃攻撃、受けるダメージは10なのでHPが2残る
    マスターカルラ:カモン!
    黒瀬直:8dx7+20 DoubleCross : (8DX7+20) > 10[3,3,4,8,8,9,9,9]+10[2,7,9,9,10]+10[4,4,5,9]+6[6]+20 > 56
    マスターカルラ:ドッジ!
    マスターカルラ:4dx DoubleCross : (4DX10) > 8[4,5,7,8] > 8
    マスターカルラ:無理!
    御影 肖子:じゃあダメージの所で支援します
    黒瀬直:おねがい!
    御影 肖子:《凍てつく刃》。与えるダメージに1d10+18
    system:[ 御影 肖子 ] 侵蝕率 : 161 → 164
    御影 肖子:レネゲイドキラー。HP5点喪失
    system:[ 御影 肖子 ] HP : 14 → 9
    黒瀬直:ではスーペリアルネットワークの効果も入れ込んで……
    黒瀬直:32+8d10 DoubleCross : (32+8D10) > 32+50[6,10,4,10,4,9,2,5] > 82
    マスターカルラ:痛い痛い
    黒瀬直:レネゲイドキラー、HP10点喪失
    system:[ 黒瀬直 ] HP : 12 → 2
    system:[ 黒瀬直 ] 侵蝕率 : 146 → 151
    マスターカルラ:大分…ヤバい!

    GM:イニシアチブ
    マスターカルラ:《原白:時間凍結》
    マスターカルラ:手番を得ます
    真堂啓介:おのれーッ!
    マスターカルラ:マイナー無し
    マスターカルラ:メジャーで『七天巡宵』《ナーブジャック》
    マスターカルラ:対象は
    マスターカルラ:choice[1,2,3,4] DoubleCross : (CHOICE[1,2,3,4]) > 4
    マスターカルラ:黒瀬さん、意志対決しましょう
    黒瀬直:わたしか~
    黒瀬直:モテまくりで困るな
    マスターカルラ:10dx+10 DoubleCross : (10DX10+10) > 10[1,2,2,3,4,7,7,8,8,10]+9[9]+10 > 29
    黒瀬直:ギィ~ッ
    黒瀬直:4dx+1>=29 DoubleCross : (4DX10+1>=29) > 7[1,1,2,7]+1 > 8 > 失敗
    黒瀬直:意志薄弱
    マスターカルラ:では、こちらの宣言する行動を行ってください
    黒瀬直:はい……黒瀬直宙に浮きます……
    マスターカルラ:メジャーで《ペネトレイト》《コンセントレイト:モルフェウス》
    マスターカルラ:対象は
    マスターカルラ:choice[1,2,3] DoubleCross : (CHOICE[1,2,3]) > 3
    マスターカルラ:真堂支部長に、攻撃どうぞ
    黒瀬直:さっき見た
    真堂啓介:まさかの二度目。
    黒瀬直:8dx7+20 死ねよやーっ! DoubleCross : (8DX7+20) > 10[1,2,4,4,4,6,7,7]+6[4,6]+20 > 36
    真堂啓介:ではまず、ワンチャンドッジ!
    真堂啓介:5dx+1>=36 DoubleCross : (5DX10+1>=36) > 10[1,4,7,7,10]+3[3]+1 > 14 > 失敗
    真堂啓介:ぬぅーッ
    黒瀬直:ぎゃはははーっこの私の攻撃をかわせるわけがないぜ
    黒瀬直:11+5d10 うりゃうりゃ DoubleCross : (11+5D10) > 11+29[10,2,9,3,5] > 40
    真堂啓介:装甲で10引いて30!真堂啓介暁に死す!
    黒瀬直:レネゲイドキラー、私も死ぬ!
    真堂啓介:ツァンくんのロイスをタイタス化、昇華して復活!
    黒瀬直:宿敵:マスターカルラ/P執着:N脅威〇でロイス取得。昇華して復活!
    system:[ 黒瀬直 ] HP : 2 → 12
    system:[ 黒瀬直 ] 侵蝕率 : 151 → 156
    真堂啓介:HPはタイタス昇華後からの復活なので変わらず、11で。

    GM:改めてイニシアチブ
    GM:光磨君の手番
    真堂 光磨:マイナーなし
    真堂 光磨:メジャー“烈破”《C:ウロボロス》《シャドーテンタクルス》《咎人の剣》、オートで《砂の加護》《砂塵霊》 侵蝕率+14
    真堂 光磨:エフェクト5個使用、25点ダメージ
    system:[ 真堂 光磨 ] HP : 28 → 3
    真堂 光磨:マスターカルラへ攻撃!
    マスターカルラ:カモン!
    真堂 光磨:12dx7+17 DoubleCross : (12DX7+17) > 10[1,2,4,4,5,5,6,8,10,10,10,10]+10[1,3,6,7,8]+4[3,4]+17 > 41
    マスターカルラ:ドッジ!
    マスターカルラ:4dx DoubleCross : (4DX10) > 10[2,5,7,10]+4[4] > 14
    マスターカルラ:ダメージを!
    真堂 光磨:装甲有効で!
    真堂 光磨:5d10+62 DoubleCross : (5D10+62) > 30[6,1,8,7,8]+62 > 92
    マスターカルラ:そのダメージは……死ぬ!
    マスターカルラ:《アクアウィターエ》
    マスターカルラ:HP40で蘇生します
    真堂 光磨:一発は届かせたぞ

    GM:イニシアチブ
    GM:マスターカルラの手番
    マスターカルラ:マイナー無し
    マスターカルラ:メジャーで『七天巡宵』《ナーブジャック》
    マスターカルラ:対象は
    マスターカルラ:choice[1,2,3,4] DoubleCross : (CHOICE[1,2,3,4]) > 1
    マスターカルラ:光磨君
    真堂 光磨:ぐえー!
    マスターカルラ:意志対決しましょう
    真堂 光磨:やってやろうじゃねぇかこの野郎
    マスターカルラ:10dx+10 DoubleCross : (10DX10+10) > 9[2,3,3,4,4,6,6,7,7,9]+10 > 19
    黒瀬直:砂の加護使って対抗してみる?
    真堂 光磨:ちょっと狙えそうな数値ですね…
    真堂 光磨:直さんがいけるならお借りしたく
    黒瀬直:《砂の加護》を使用。侵食+3して光磨のダイス+7
    黒瀬直:レネゲイドキラーで5ダメージ
    system:[ 黒瀬直 ] HP : 12 → 7
    system:[ 黒瀬直 ] 侵蝕率 : 156 → 159
    真堂 光磨:判定前。先ほどのメジャー分、侵蝕率上昇
    system:[ 真堂 光磨 ] 侵蝕率 : 149 → 163
    真堂 光磨:ボーナス含め精神6に+7D、判定
    真堂 光磨:13dx+1>=19 DoubleCross : (13DX10+1>=19) > 9[1,3,4,4,4,5,5,5,7,9,9,9,9]+1 > 10 > 失敗
    黒瀬直:惜しい!
    真堂 光磨:ぐおおお申し訳ない
    真堂啓介:9が…9が多い…!
    黒瀬直:親子仲良く洗脳されよう
    マスターカルラ:では《C:ウロボロス》《シャドーテンタクルス》《咎人の剣》を
    マスターカルラ:choice[2,3,4] DoubleCross : (CHOICE[2,3,4]) > 4
    マスターカルラ:黒瀬さんに
    黒瀬直:ぶつけてきなさい
    真堂 光磨:こいつ楽しんでやがる…いや~
    真堂 光磨:7dx7+19 DoubleCross : (7DX7+19) > 10[1,3,4,4,8,9,9]+10[2,3,8]+4[4]+19 > 43
    黒瀬直:躱すぞ~
    黒瀬直:6dx>=43 DoubleCross : (6DX10>=43) > 8[1,2,2,3,8,8] > 8 > 失敗
    黒瀬直:ギガブレイクで来い
    真堂 光磨:5d10+52 DoubleCross : (5D10+52) > 18[8,2,3,4,1]+52 > 70
    黒瀬直:10回死ぬけど三千回愛してる
    真堂 光磨:直さん……
    真堂 光磨:こちらもレネゲイドキラーの効果で15点受け、戦闘不能!
    真堂 光磨:マスターカルラへロイス取得、「〇止めるべきもの/憎悪」
    真堂 光磨:タイタス昇華して蘇生します
    system:[ 真堂 光磨 ] HP : 3 → 13
    黒瀬直:幼子:矢賀シオリ/P期待〇:N緊張 のロイスをタイタス昇華して復活します
    system:[ 黒瀬直 ] HP : 7 → 12

    GM:イニシアチブ
    GM:御影さんの手番
    御影 肖子:はい
    御影 肖子:マイナー、三間白景/縮地 黒瀬さんのいるエンゲージに移動
    御影 肖子:レネゲイドキラー。HP5点喪失
    system:[ 御影 肖子 ] HP : 9 → 4
    system:[ 御影 肖子 ] 侵蝕率 : 164 → 166
    御影 肖子:縮地使用は4/6回目。
    光磨(11)直(9) 肖子(8)

         10m

    啓介(6) マスターカルラ(10)
    御影 肖子:メジャー、咎討/《コンセントレイト》《オールレンジ》《フレイムタン》
    御影 肖子:対象はマスターカルラ。
    マスターカルラ:カモン!
    御影 肖子:14dx7+6 DoubleCross : (14DX7+6) > 10[1,2,2,2,3,4,4,7,7,7,7,9,9,9]+10[1,1,2,3,7,8,9]+10[5,6,9]+10[7]+10[10]+3[3]+6 > 59
    マスターカルラ:ドッジ!
    マスターカルラ:4dx DoubleCross : (4DX10) > 5[1,2,3,5] > 5
    御影 肖子:6d10+10+25-2 ダメージ、諸々有効。 DoubleCross : (6D10+10+25-2) > 41[10,8,3,8,9,3]+10+25-2 > 74
    マスターカルラ:つっよ
    御影 肖子:レネゲイドキラーでHP15点喪失、倒れます
    マスターカルラ:死んで、《蘇生復活》
    マスターカルラ:HP1で復活します
    御影 肖子:黒瀬さんのロイスを昇華して復活
    system:[ 御影 肖子 ] HP : 4 → 14
    system:[ 御影 肖子 ] 侵蝕率 : 166 → 172

    GM:イニシアチブ
    マスターカルラ:《加速する刻》
    真堂啓介:何ィッ
    真堂 光磨:なんだと
    マスターカルラ:手番取得して
    マスターカルラ:マイナー無し
    マスターカルラ:メジャーで『七天巡宵』《ナーブジャック》
    マスターカルラ:choice[1,2,4] DoubleCross : (CHOICE[1,2,4]) > 2
    御影 肖子:来たわね
    マスターカルラ:御影さん
    マスターカルラ:10dx+10 DoubleCross : (10DX10+10) > 8[2,4,4,4,5,5,5,6,7,8]+10 > 18
    御影 肖子:うお~回ってくれ
    御影 肖子:5dx>=18 DoubleCross : (5DX10>=18) > 8[2,3,4,5,8] > 8 > 失敗
    御影 肖子:ギャー!
    マスターカルラ:では《C:エグザイル》《オールレンジ》《フレイムタン》
    マスターカルラ:choice[1,3,4] DoubleCross : (CHOICE[1,3,4]) > 3
    マスターカルラ:対象は真堂支部長
    真堂啓介:来なさい。
    御影 肖子:はい……攻撃します……
    御影 肖子:14dx7+6 えいっ DoubleCross : (14DX7+6) > 10[1,2,2,4,4,4,4,4,5,5,6,7,10,10]+10[1,5,7]+3[3]+6 > 29
    真堂啓介:ドッジに賭ける……!
    真堂啓介:5dx+1 DoubleCross : (5DX10+1) > 10[1,2,4,5,10]+6[6]+1 > 17
    真堂啓介:アッハイダメージください。
    御影 肖子:3d10+10-2 諸々有効! DoubleCross : (3D10+10-2) > 13[7,1,5]+10-2 > 21
    真堂啓介:グワーッ、装甲引いて丁度死!
    御影 肖子:そしてこちらもレネゲイドキラー死。
    真堂啓介:光磨くんのロイスをタイタス化、昇華して復活…!
    system:[ 御影 肖子 ] 侵蝕率 : 172 → 178
    御影 肖子:マスターカルラのロイスを昇華。復活します
    system:[ 御影 肖子 ] HP : 14 → 14

    GM:イニシアチブ
    GM:真堂支部長の手番
    真堂啓介:は!マイナーなし、メジャーで攻撃!
    真堂啓介:使用エフェクトは《コントロールソート》のみ。
    真堂啓介:14dx+22 DoubleCross : (14DX10+22) > 10[1,1,2,2,4,5,6,7,7,8,9,9,9,10]+5[5]+22 > 37
    マスターカルラ:ドッジ!
    真堂啓介:あ、対象はマスターカルラです!念のため!
    マスターカルラ:4dx DoubleCross : (4DX10) > 9[4,6,6,9] > 9
    マスターカルラ:ダメージカモン!
    真堂啓介:押忍!ダメ押しの《フェイタルヒット》!
    真堂啓介::侵蝕率+
    system:[ 真堂啓介 ] 侵蝕率 : 151 → 155
    真堂啓介:4d10+20+5d10 DoubleCross : (4D10+20+5D10) > 22[9,4,5,4]+20+28[3,10,9,4,2] > 70
    真堂啓介:70点、装甲有効。
    マスターカルラ:そのダメージは……
    マスターカルラ:……文句なきまでの死!復活も無し!
    マスターカルラ:クライマックス戦闘終了です
    真堂啓介:ヤッター……!
    真堂啓介:メジャー分の侵蝕上昇と
    system:[ 真堂啓介 ] 侵蝕率 : 155 → 159
    真堂 光磨:失礼。最後にナーブジャック時の侵蝕上昇を
    system:[ 真堂 光磨 ] 侵蝕率 : 163 → 171
    真堂啓介:《レネゲイドキラー》、エフェクトをメジャーで1つ、オートで1つ使ったので5点ずつ減ってHP1に。
    GM:戦闘終了 演出に入ります

    黒瀬直:「……ふむ」ジャームの骸が影に消えて、気配の変化を感じ取り、僅かに逡巡。
    黒瀬直:「まずは一当て、出方を窺ってくる」 
    黒瀬直:「肖子、合わせてくれ」手を止めることなく、矢を番えながら。 
    黒瀬直:「咎枝に感ずるところもあるやもしれん」
    黒瀬直:ぎりりと引き絞られた大弓から、金光が放たれる。
    黒瀬直:人の形を打ち砕くには、黒い淀みを引き裂くには、十分。
    御影 肖子:言葉はなく、乾いた足音を立てて応じる。地を蹴り、飛び上がっている。
    御影 肖子:頭上を取った──それ自体が欺瞞。本命は、"マスターカルラ"の足元から。
    御影 肖子:燃え立つ雪が門を開く。夜空へと振り上げた刃が、女の脚の甲に突き立てられ、縫い留める。
    マスターカルラ:足の甲から噴き出た血液が周囲に散らばり───
    マスターカルラ:───瞬く間に、気化して消えた。
    黒瀬直:練磨を重ねた旧き戦道具を携えた、熟達の古狩人たちの連携。
    黒瀬直:如何なる邪鬼魔人の類いなれど、逃れること叶わぬ必殺の一撃が放たれた。
    黒瀬直:黄金の大弓と漆黒の大女、二者の間を残光が結ぶのは必然──
    GM:───その瞬間
    GM:まるで神経を直接握り潰されているような痛みが、君の身体を襲う
    黒瀬直:「っっ、ぁ──」
    マスターカルラ:剛弓に身体を抉り飛ばされたマスターカルラに、攻撃の兆しは無かった
    マスターカルラ:ただ、血を撒き散らし、その血が空気に溶けていって───
    マスターカルラ:「──ああ、痛い。痛い。」
    マスターカルラ:天を覆う朱い影、そこから地を睥睨する無数の瞳が、黒瀬直の姿を捉える。
    マスターカルラ:「痛くて、痛くて」
    黒瀬直:「ッ──」ぎょろりと光る瞳と瞳が交差して、弓弦に再び手を掛けて──
    GM:───その矢の先に居るのは、マスターカルラではなかった
    マスターカルラ:「───死んでくれないかな」
    マスターカルラ:瞬間、君の身体を襲うレネゲイドの励起、そして
    マスターカルラ:それに呼応するように全身を駆け巡る、痛みの塊
    マスターカルラ:嘲るように、踏み躙るように
    マスターカルラ:掃いて捨てて、燃やし尽くすように
    マスターカルラ:君の意志を凌辱し、その想いとは無関係に番えられた矢は
    マスターカルラ:───全身全霊を以て、最愛の人へと放たれる
    黒瀬直:五体総身すべてが冷め切って、粟立つような怖気に塗れて。
    黒瀬直:殺意と衝動が四肢を支配した。想いも志しも消し尽くされた。
    黒瀬直:その刹那、まるで己がジャームに成り果てたように感じられて。
    黒瀬直:無窮の武錬染み着いた肉体が弓を引き絞り、心に刻まれた微かな縁が矛先を導いた。
    黒瀬直:無論、その一撃は必中。
    真堂啓介:物心ついた頃から、慣れ親しんだ感覚。無論、己に向けられるのは初めてだが、それでも。
    真堂啓介:間違い様の無い殺気が、金光よりも速く体を貫いて。
    真堂啓介:「──ああ」
    真堂啓介:己の胸から生えるそれを─敵を貫き、煌いて消える輝きを。苦し気に、しかし頼もしそうに見下ろす。
    真堂啓介:「悪趣味なことだ。……確かにな、俺がどうにかなった時に、任せる相手は決めてはいるが」
    真堂啓介:「それは、今ではないよ」
    真堂啓介:平静な声に反して、身体に宿るレネゲイドが励起する。どうにか命を繋ぎ止める程度に、肉体を最低限補修する。
    マスターカルラ:けた けた けたけたけたけたけたけた
    マスターカルラ:手で額を押さえ、仰け反るように上を向いて、嗤う
    真堂啓介:─怒りは無い。無限の可能性を思考し、試行するのが、己に許された異能なれば。これもまた、想定の内。
    マスターカルラ:「安心しなよ、ほら…よく言うじゃないか」
    マスターカルラ:「”みんなで渡れば怖くない”」
    マスターカルラ:「君は………一人じゃないだろう……?」
    黒瀬直:「……それでも」己が犯した罪を認めて、血に染まった手を強く握りしめて。
    黒瀬直:「きみに彼岸へ渡されるわけにはいかない」
    黒瀬直:「その救いを、私たちは認められない」
    真堂啓介:「ああ。生憎、諦めの悪さは折り紙付きでな」
    真堂啓介:「─ここは、まだ途中だ。一人たりとも、行かせはせんよ」
    真堂 光磨:師の言葉に続くよう、少年の体が動いた
    真堂 光磨:マスターカルラは動いていない。しかし、攻撃に対するカウンターが発動したのを理解した。
    真堂 光磨:だが、止まらない。止まるわけにはいかない。……勝つために、ここで押し切らねば
    真堂 光磨:冷たい、と強く感じる。体が徐々に、零れる血の熱と骨の軋みを知覚してゆく。
    真堂 光磨:モルフェウス。物体を理解し、構築し、新たに生み出す力。
    真堂 光磨:それを以て、再び石人形を鍛ち直す。
    真堂 光磨:石を/意志を/遺志を
    真堂 光磨:肉に/骨に/血に
    真堂 光磨:鎧に/盾に/剣に
    真堂 光磨:人ならざるものであれば。痛みに思考が揺れることも、血肉の限界に苦しむこともないだろう。
    真堂 光磨:だが、痛みが己の存在を示す。ここに在ること、ここにいることを選んだと叫ぶ。
    真堂 光磨:眼前に立つ仇敵へ──意のなき世界を否定するために。
    真堂 光磨:「──“烈破・肆刑”」
    真堂 光磨:大剣振るう/暗刃四つ=剣より×2+構造体に刻んだ痕=自らの影より奔る
    真堂 光磨:マスターカルラを、決意の剣が襲う。
    マスターカルラ:───多角的な斬撃の波が、マスターカルラの長い四肢を、胴を、頸部を、乱れ斬る
    マスターカルラ:………その身体を、身に纏っていた影が呑み込み
    マスターカルラ:再構築された巨躯が、君の影を通じ、眼前にゆらりと現れる
    マスターカルラ:君の頭を細長い指で掴み、背を曲げ、君の両眼を覗き込むと
    マスターカルラ:「………ふふ…非人、か…」
    マスターカルラ:「道理で……あの子と、何か通じ合うものでもあったのかなぁ」
    マスターカルラ:口の端を吊り上げて
    マスターカルラ:マスターカルラの瞳の中に、目が、眼が、めが
    マスターカルラ:複眼のように現れた無数の瞳が、君の精神を汚染し
    マスターカルラ:───手を、ゆっくりと放す
    真堂 光磨:──腰に差された中華剣を、抜き放つ。
    真堂 光磨:狙いは眼前のものへ。腕が、振るわれた。そう認識した
    マスターカルラ:「おやおや」
    マスターカルラ:「どこを向いているのかな」
    マスターカルラ:口の端を歪め、君を見下ろす女に…その剣は、届いていない
    真堂 光磨:手には、何もない。握られていたはずの刃はどこにも──
    黒瀬直:「かふっ」
    黒瀬直:届いた女が濁った音と共に鮮血を吐く。
    黒瀬直:胸に突き刺さった中華剣、深く抉られた傷を見て、少年に視線を移す。
    真堂 光磨:息を呑む。広がるものに、先ほどの光景が重なり
    真堂 光磨:全身を焼く痛みに、膝を突いた。悲鳴を噛み殺し、蹲る
    真堂 光磨:荒い息を吐き、呼吸を整えようと、肩を揺らし──
    真堂 光磨:──定めていた通りに、影が起動する
    真堂 光磨:先の斬戟の一本。亀裂に潜り込んだ影が、黒瀬直の胸に突き立った中華剣の柄に巻き付き。引く抜く
    真堂 光磨:バネ仕掛けめいた加速を乗せて。引き戻された刃が、マスターカルラの胸元めがけ。飛んだ
    マスターカルラ:蹲る真堂光磨を見下ろし
    マスターカルラ:「───ああ。”これ”にも効くのか………先に遺産で試しておいて良かっ」
    マスターカルラ:「…………」胸元に突き立った中華剣へ、視線を移すと
    真堂 光磨:「……確かに。届けた」
    真堂 光磨:慣れない吐き気に蹲ったまま。言葉を絞り出す
    マスターカルラ:ぐらり、とその身体が揺らぐ。
    黒瀬直:「……手癖の悪い子だ」ごぼごぼと喉元で泡立てながら。
    黒瀬直:傷口を埋めるように生えてくる金属体を紅く濡らしながら、なんてことのないように笑い、子どもを見守る。 
    御影 肖子:その戦況を見据えながら。
    御影 肖子:低く、沈み込むような踏み出し。その姿が霞む。崩れる
    御影 肖子:ゆらめき、風雪が疾走する。
    御影 肖子:三間白景──自身と対手とその中間。三つの"間"を並(な)べて白染める異能歩法。
    御影 肖子:その影は、"マスターカルラ"へと向かい、しかし今度は呑み込むことなく
    御影 肖子:折れるように曲がり、うねる
    御影 肖子:白霞が、女の姿を囲い込むように──渦を巻く白い壁が、女の影を取り巻いて。その仕掛ける方向を悟らせぬ。
    御影 肖子:右か、左か、背後か。
    御影 肖子:──答は直上。月光を背にコートを翻して、少女が像を結んでいる。
    御影 肖子:振るわれた刃は弧を描いて、真堂光磨が打ち込んだ刃に重ねる斬線をなぞる。
    御影 肖子:鮮血が舞う。白と朱が交わる。
    マスターカルラ:「────」
    マスターカルラ:くずおれる巨体。白雪を染める、普通の人のような赤い血
    マスターカルラ:────否
    マスターカルラ:その鮮血は、白雪を呑み込み
    マスターカルラ:レネゲイドを殺戮する劇薬を含んだ朱霞が、辺り一面に広がる
    御影 肖子:「っ……!」目を見開く。
    マスターカルラ:──瞳を、見た。
    マスターカルラ:直後に発生したレネゲイドの励起。
    マスターカルラ:異能剣術の次なる矛先。邪を断つ刃たる咎枝が向けられたのは、眼前の外道に非ず───
    御影 肖子:「──か、ふっ」目が合った、と認識した時には
    御影 肖子:既に遅い。細胞が自壊する。意に反して、身体が動く。
    御影 肖子:視線は、真堂啓介へと向けられて
    御影 肖子:(止まれ)
    御影 肖子:──止まらない。目の前の男を害せよと、四肢に命令が入力されている。
    御影 肖子:制御を外れて溢れ出そうとする凍気が、自身の身を蝕みながら。
    御影 肖子:(止まれ……止まれッ!)
    御影 肖子:力が暴走して、一つずつ気泡のように弾ける。その度に
    御影 肖子:血管が張り裂け、骨が砕けていく。
    御影 肖子:戦え、殺せ──命ずる、その呪詛の向こうに。
    御影 肖子:やはり、戦いたくはないんだろう──と。嘲弄する女の顔が見えた気がして。
    御影 肖子:(……そうよ)
    御影 肖子:(戦いは、私達の望みじゃなくて……だけど)
    御影 肖子:(これからも、きっと。同じ事を続けていく)
    御影 肖子:何十年、何百年と──世代を変えて、血を流していく。
    御影 肖子:これまでもそうして来たように。同じ営みを。
    御影 肖子:道程は永く、果ては見えなく。
    御影 肖子:「──それでも」
    御影 肖子:望みに反して、腕が振り上げられる。恐怖が背筋を撫で上げる。
    御影 肖子:「私は!」
    御影 肖子:その行動に反抗するごとく、叫びながら。
    御影 肖子:「私達は──ッ!」
    御影 肖子:銀閃。男の身体を、袈裟に斬りつける。
    御影 肖子:鮮血が飛沫を上げて舞う。
    御影 肖子:その半分は彼女自身のもの。異能殺しの呪詛が、その身体を内より引き裂いた。
    御影 肖子:「……この先、へ」
    御影 肖子:血だまりの中。自壊した肉体を修復しながら、踏みとどまる。
    御影 肖子:「行きたいんだ」
    御影 肖子:一瞬ばかり、月明りの陰に。泣き出しそうな子供のような顔を浮かべて。
    御影 肖子:「未来」にロイス取得します。〇希望/不安
    御影 肖子:ぐっ、と唇を噛んで。呪縛を振りほどく。
    御影 肖子:未だ震える手で、柄を握り直す。
    真堂啓介:「─ああ、そうだとも。そのために、俺が。俺たちが、ここにいる」
    真堂啓介:袈裟懸けに背を斬り裂かれ、神紋も守護者のエンブレムも血に塗れて。
    真堂啓介:それでも、尚─。
    真堂啓介:「御影くん。光磨」
    真堂啓介:「─よく、頑張ったな」
    真堂啓介:剣持つ手に、迷いなく。無数の瞳を、ひとりの視線で受け止めながら。
    真堂啓介:朗らかに、笑った。
    マスターカルラ:「───ふふ……あはは………」
    マスターカルラ:「押し付けられた呪いを」
    マスターカルラ:「生まれる筈の無かった命を」
    マスターカルラ:「脳を蝕む負の遺産を」
    マスターカルラ:「抱えて、歩いて、歩いて、歩いて」
    マスターカルラ:「先に……………なんだい?また押し付けでもするのかい?」
    マスターカルラ:「それは何故生まれた?戦が、争いが、諍いが、虐殺が、戦争があったからだ。違うかい?」
    マスターカルラ:「───要らないよ、全部。”この先にこそ”…ねぇ」
    マスターカルラ:「知識も、記憶も、経験も、歴史も、文化も、文明も」
    マスターカルラ:「私が───”現在”(ここに置いていこう」
    マスターカルラ:一帯を覆うは、朱霞
    マスターカルラ:朱天影の血中に混ぜ合わされた、レネゲイド殺しの劇薬が気化し、漂う
    マスターカルラ:オーヴァードにとっての、殺戮領域
    GM:────だが
    真堂啓介:─集中(コンセントレイトは、瞬きひとつの合間にも満たず。
    真堂啓介:─ただ、練り上げた業のみが、死にかけの身体を動かしている。
    真堂啓介:─構えは正眼。基本中の基本。
    真堂啓介:「─"マスターカルラ"。誰よりも、多くを識った人」
    真堂啓介:「もう、十分だろう。平和な世界(ゆめも、諦めも」
    真堂啓介:白刃を掲げる動作は、ひどく緩慢なようでいて。ゆっくりと流れていたのは、男の方か、世界の方か、判然としない。
    真堂啓介:─ぴたりと、大上段で刃が止まり─。
    真堂啓介:「俺たちが、持ってゆく」
    真堂啓介:踏み込みと、振り下ろされる刃。それは至極単純で、それ故に。
    真堂啓介:最短最速で、"マスターカルラ"に届く。
    真堂啓介:─金光が、道を拓いた。
    真堂啓介:─黒剣と託された刃が、化物を人の世界に縫い留めた。
    真堂啓介:─そして、氷刃が、"それ"を教えた。
    真堂啓介:─"マスターカルラ"。その無数の瞳が、敵対者に死を強要するものなら。
    真堂啓介:─"剣匠卿"の刃は。人が練り上げた業は。─人の果て、その最も先を往く一撃は。
    真堂啓介:─生きるモノに、死を覚悟させる輝きだ。
    真堂啓介:「─確かに、人はどうしようもない生き物だがね。それでも、俺たちは」
    真堂啓介:─細胞のひとかけらが、己の"死"を自覚したのなら。
    真堂啓介:─それを覆し、存在を世界に繋ぎ止めることが出来るものは。
    真堂啓介:─人の絆以外に、存在しない。
    真堂啓介:「─俺たちは、世界を。人を」
    真堂啓介:「愛している」
    真堂啓介:刃を振り抜いた姿勢のまま、背中の向こう側に語り掛けるように。
    真堂啓介:誇り高く、宣言する。
    マスターカルラ:───影は、何も語らず
    マスターカルラ:───死の輝きを前にした無数の瞳は、自壊を始め
    マスターカルラ:「────ああ」
    マスターカルラ:「下らない」
    マスターカルラ:───吐き捨てたその言葉を最後に
    マスターカルラ:左右に分かたれるようにして、マスターカルラは地に伏した
    GM:影が退き、朱霞が晴れ
    GM:星空が、再び君達の頭上に現れる
    GM:────その、星の光は
    GM:虚空のトンネルを潜る様に、突如屋上へと現れた
    GM:一人の少年の姿を照らし出す
    キミ:「─────────母…さん…?」
    キミ:少しの沈黙の後、君達の姿を確認するより先に、口を開く
    キミ:「……なん…で…………?」
    キミ:そして
    キミ:明らかに動揺を浮かべた瞳で、君達の姿を捉える
    キミ:───母の死体と
    キミ:───何度も、交互に
    キミ:「────どう…して……?」
    キミ:「俺には……母さん…しか…居ないのに」
    御影 肖子:「……"母さん"。そう」戦いの前、真堂光磨が"マスターカルラ"と交わしていた会話を思い出し
    御影 肖子:眼の前の彼が、件の"キミ"と呼ばれていた少年なのだろうと理解する。
    真堂 光磨:「…………」無言のまま。現れた、探していた彼を見て
    真堂 光磨:「言い訳は、しない」
    真堂啓介:「斬らねばならぬ相手だった。だから、斬った」
    真堂啓介:「─それが、事実だ」
    真堂啓介:─以前。同じ顔をした少女たちの首を刎ね、首を刎ね、首を刎ね─。
    真堂啓介:─そんなことを繰り返した過去を、思い出しながら。
    黒瀬直:「……はじめまして、少年よ」 
    黒瀬直:ふらふらと、呼びかけながら近づこうとして。
    黒瀬直:すぐ崩れ落ちて、膝をつく。
    キミ:「……ッ…」僅かに心配そうな顔を浮かべるも
    キミ:それを振り払うように、怯えた目で、精いっぱい君達を睨みつける
    キミ:「誰……なんですか」
    黒瀬直:「……未だ名も知らぬ少年よ」虚ろな眼差しを向けたまま、語りかける。
    黒瀬直:「優しさを持つ、君」視線を向けたその先に、確かに光を認めて。息吹の中に安堵を洩らす。
    黒瀬直:「きみは、知らなければならない」
    御影 肖子:「……ええ」
    御影 肖子:「恨むな、とは言わない。言える筈もない。だけど……」
    御影 肖子:「どうして、と問うたわね」どこか怯えるような眼差しを、じっと見る。
    御影 肖子:「貴方はきっと、彼女の行いを知らないのでしょう。何を考え、目指していたのかも」
    御影 肖子:「自分の答えを出す前に、その空白を埋めなさい」
    キミ:「───」冷ややかに突き付けられたその言葉に、思わず瞳が泳ぐ
    御影 肖子:「求めるのなら、話してあげます」
    御影 肖子:「私達はUGN、N市第12支部。私の名は、御影肖子」先程の、誰なんですか、という問いを受けながら
    御影 肖子:「……あるいは信用ならないというなら、自分の手で調べるといい」
    御影 肖子:どこか突き放すような言葉をかけて、しかし目線はじっと合わせたまま。少年の応答を待つ。
    キミ:「………………」ぺたん、と座り込んで、俯く
    キミ:──確かめるように、指を折り
    キミ:───指を折る毎に、目尻に溜まる涙が大きくなる
    キミ:「………………………分かってた」
    キミ:「……母さんは…ユーカの語る”普通”とは…どこか違ってて…」
    キミ:「俺は………母さんの事なんて何も知らなくて……」
    キミ:「…………母さんは…」
    キミ:「…………俺の事を…息子だとは思ってくれて無かった」
    キミ:「……………………でも…」
    キミ:小さな腕を、めいっぱい広げるように
    キミ:「俺が……母さんから離れたら………」
    キミ:「母さんは……本当に…」
    キミ:「独りだ」
    真堂 光磨:「…………」
    キミ:「……………」
    キミ:「母さんは」
    キミ:「……悪い人かもしれない……俺の事なんて…ずっと、どうでも良かったのかもしれない」
    キミ:「………それでも」
    キミ:「……たった一人の…俺の…家族だから」
    キミ:「これ以上………」
    キミ:「近寄らせなんか……しない………!」
    真堂啓介:「……そうだ。その想いは、その怒りは、その憤りは」
    真堂啓介:─その、繋がりは。
    真堂啓介:「この上なく、正当だ。……だから、俺たちには」
    真堂啓介:「義務が、あるのだろう。それが、持っていくということだ」
    真堂啓介:「……すまんな」
    真堂啓介:詫びる言葉は、少年へ向けたものだけではなく。
    真堂啓介:家族へ。子へ。仲間へ向けたものでも、あった。
    御影 肖子:「……その選択は、きっと報われない」
    御影 肖子:もしも、今の彼の決意を知ったとして、"マスターカルラ"はきっと
    御影 肖子:ただ、「面白いものを見た」とばかりに笑うのだろう。
    御影 肖子:「でも……」決意の固い、少年の目を見つめて。
    御影 肖子:「そう、分かった上なのね」
    御影 肖子:「結構。……しかし、こちらも譲れはしません」
    御影 肖子:「私達の背にも、護るべき人々がいるのだから」眼差しが、敵意へと変わる。
    黒瀬直:「……そうか」
    黒瀬直:瞳を閉じる。閉じた瞳に黒い面影が残る。
    黒瀬直:その瞋恚の焔が、揺らめく。移ろう。別のものと重なる。
    黒瀬直:正しき怒りを届けた魔女を、アレッサンドラを見る。
    黒瀬直:共にマスターカルラを討つと誓った少年を、ヒスイを見る。
    黒瀬直:瞳を開ける。その眼に映るは孤独な少年。
    黒瀬直:「だが、頷くわけにはいかないな」その眼に宿るは不屈の意志。
    黒瀬直:「よく、知っている。家族を失う痛みを」
    黒瀬直:「残された者の哀しみを。知っているとも」
    黒瀬直:「だから、頷くわけにはいかない」立ち上がり、不敵に笑って見せる。
    黒瀬直:「君も。誰も。一人にさせない」それはこの上なく、辛いことだから。
    黒瀬直:「その為に、私たちは此処に立っているのだから」
    真堂 光磨:静かに。大剣が、鞘に収まる
    真堂 光磨:戦意を失ったわけではない。……抜き身のまま、話をしたくなかった
    真堂 光磨:「……三度目だ」
    真堂 光磨:いつかの日常、なんということもない日の出逢い
    真堂 光磨:二度目は、先ほど。その時もまた、悩み続けている姿を見せていて
    真堂 光磨:……目の前にある彼は。声は弱く。震えていて。しかし、それでも立っている
    真堂 光磨:「また、逢おうと約束した」
    真堂 光磨:「……だから、言うよ」
    真堂 光磨:話をしよう。
    真堂 光磨:「──ぼくは守護者(この道を選んだ」
    真堂 光磨:「護るために剣を執ることを。背負ったものを、捨てないように」
    真堂 光磨:「友達を得た。愛する人を、追い続ける人を見つけた」
    真堂 光磨:「……いま、キミがそうしたように。選んできた」
    真堂 光磨:構える。鞘を握る手に、力が。意志が
    真堂 光磨:「……話をしよう。キミが抱えたもの、全てをぶつけてくればいい」
    真堂 光磨:「ぼくは、それに応える」
    真堂 光磨:怒りも。不安も。悲しみも。怨嗟も
    真堂 光磨:すぅ、と。息を吸った。刺すような冷気が肺に満ちて
    真堂 光磨:「────来い!!」
    真堂 光磨:自らの叫びはひどく、他人のように。初めての言葉を放った
    キミ:「………………」
    キミ:固く口を結ぶようにして、君を見る
    GM:───一人は、覚悟を
    GM:───一人は、敵意を
    GM:───一人は、意志を
    GM:───一人は、対等な存在として
    GM:それぞれの決意を胸に、キミの目を見据えた君達は────
    GM:────その奥に、マスターカルラの瞳を見た
    マスターカルラ:『………ああ』
    マスターカルラ:『裏の死体は、ちゃんと取り込んできたんだね』
    マスターカルラ:『────なら、後は』
    マスターカルラ:『表』
    マスターカルラ:『だけだね』
    GM:────直接脳に語り掛けてくるようなその声を、君達が知覚した、瞬間
    GM:ズ ァ  ッ
    GM:少年の足元に蠢いた巨大な影が、鹿島四方幡全域に満ち
    GM:その場にある死者を、隔生者を、全て呑み込み
    GM:波が退くように、少年の元へと還っていく

     2020年8月6日
     鉱床の取得と並列し、予てよりの課題である先天性ジャーム生成実験を実行へ移す事を決定する。
     プロセスは体外受精を採用。本日付けで朱天影より卵子を採取する。

    GM:───そして、"胎動"を思わせるレネゲイドの波濤が、鹿島四方幡を、第十二地区を、N市を、駆け抜ける

     2020年8月10日
     体外受精を敢行。
     被検体の中で最も長く生存したジャームの精液を使用し、着床に成功する。
     ホルモン操作を行う事で出産までの期間を短縮、推定2か月弱を要すると仮定する。
     また、受精卵に混ぜ合わせた伏魔藥がどのような効果を及ぼすのかは、未だ机上の空論である。
     恒常的なデータ採集が必要だろう。

    キミ:その中心に居るのは、年端もいかぬ普通の少年。
    キミ:その姿が…蜃気楼のようにぼやけ、輪郭すらも曖昧で、朧げな人型と成る。

     2020年10月30日
     着床より2か月と21日、概ね仮定通りの日数で出産に成功。
     性別は男、体長45.9cm、体重2670g。出生時の平均をやや下回るが、生育に問題は無い。
     この個体を、現在実行中である隔都計画の中心に据え、特定した座標を用いた大規模空間転移にてリソースを確保した後、最後の実証実験を開始する。

    マスターカルラ:『君は……これから何でも出来る。何をしてもいい。何もしなくてもいい。』

     個体情報
     分類:レネゲイドビーイング

    マスターカルラ:『好きに人生を謳歌し、平和な世界の象徴として、この世界を見届けておくれ────』

     起源:人


    マスターカルラ:『───ああ、そうだ…やっと君に名前を渡せる。』

     種別:ジャーム


    マスターカルラ:『君はもう自由だ…私の、かわいい』

     個体名:



    GM:クライマックス戦闘2を開始します
    GM:エンゲージはこちら
    光磨(11) 直(9)肖子(8) 啓介(6)
         10m
      天籟魔訶(16)
    GM:で、”天籟魔訶”の所持するEロイスがこちら
    GM:《覚醒する世界》
    GM:《衝動侵蝕》×5
    GM:こちらからは以上です

    GM:ラウンド1
    GM:セットアップ
    黒瀬直:なし。
    真堂 光磨:こちらなし
    ”天籟魔訶”:エネミーは無し
    御影 肖子:なしです
    真堂啓介:こちらもありません。

    GM:イニシアチブ
    ”天籟魔訶”:《原白:時間凍結》手番を獲得します
    ”天籟魔訶”:マイナーで《オリジン:ヒューマン》シーン間エフェクトを使用した判定の達成値+8
    ”天籟魔訶”:メジャーで《治らずの病》このエネミーを倒せなかった場合、この街の非オーヴァードは全てジャームになります。
    ”天籟魔訶”:そして
    ”天籟魔訶”:オートでEロイス『衝動侵蝕』を使用。PC全員衝動判定を行い、失敗した場合は「人間」に対する「嫌悪」衝動を発露させてください。
    黒瀬直:酷い事するねきみ
    真堂啓介:おのれー。
    黒瀬直:難易度は9かな
    真堂 光磨:オエー
    ”天籟魔訶”:難易度は9です
    黒瀬直:では
    真堂啓介:難易度了解!
    黒瀬直:5dx+1>=9 DoubleCross : (5DX10+1>=9) > 9[1,4,6,7,9]+1 > 10 > 成功
    御影 肖子:5dx>=9 意志 DoubleCross : (5DX10>=9) > 9[1,5,6,7,9] > 9 > 成功
    真堂啓介:こちらは素振りで。
    真堂 光磨:7dx+1>=9 DoubleCross : (7DX10+1>=9) > 10[1,2,2,2,3,10,10]+4[3,4]+1 > 15 > 成功
    黒瀬直:159+2d10 DoubleCross : (159+2D10) > 159+17[10,7] > 176
    真堂啓介:10dx+3+1 DoubleCross : (10DX10+4) > 9[1,2,2,3,3,4,6,9,9,9]+4 > 13
    御影 肖子:2d10 侵蝕上昇 DoubleCross : (2D10) > 13[3,10] > 13
    真堂 光磨:2d10+171 DoubleCross : (2D10+171) > 12[4,8]+171 > 183
    system:[ 御影 肖子 ] 侵蝕率 : 178 → 191
    真堂啓介:目標値入れ忘れましたが、成功。
    system:[ 黒瀬直 ] 侵蝕率 : 159 → 176
    真堂啓介:2d10 DoubleCross : (2D10) > 10[7,3] > 10
    system:[ 真堂 光磨 ] 侵蝕率 : 171 → 183
    system:[ 真堂啓介 ] 侵蝕率 : 159 → 169

    GM:イニシアチブ
    GM:続けて”天籟魔訶”の手番
    ”天籟魔訶”:マイナー無し
    ”天籟魔訶”:メジャーで《C:ウロボロス》《原赤:茨の輪》《混色の氾濫》《ハザードコール》攻撃命中時にラウンド中の判定ダイス-6、侵蝕率5点上昇
    ”天籟魔訶”:対象はPCのエンゲージ
    真堂啓介:ほんとえげつないことするね!?
    黒瀬直:酷いことをするね
    ”天籟魔訶”:18dx7+8 DoubleCross : (18DX7+8) > 10[1,3,3,3,4,4,5,5,6,7,7,8,8,8,8,8,10,10]+10[1,1,2,5,5,5,7,9,10]+10[3,8,9]+3[2,3]+8 > 41
    真堂 光磨:ドッジ!
    真堂 光磨:7dx+1>=41 DoubleCross : (7DX10+1>=41) > 10[2,2,4,5,8,10,10]+2[2,2]+1 > 13 > 失敗
    黒瀬直:6dx>=41 ドッジ DoubleCross : (6DX10>=41) > 6[2,4,4,4,5,6] > 6 > 失敗
    真堂啓介:ドッジ狙い!
    真堂啓介:5dx+1>=41 DoubleCross : (5DX10+1>=41) > 8[1,3,6,8,8]+1 > 9 > 失敗
    御影 肖子:9dx>=41 一応ドッジ DoubleCross : (9DX10>=41) > 10[2,3,3,6,7,7,8,10,10]+10[2,10]+4[4] > 24 > 失敗
    黒瀬直:《砂の結界》肖子くんをカバーリングだ。
    御影 肖子:ありがと~!
    system:[ 黒瀬直 ] 侵蝕率 : 176 → 181
    ”天籟魔訶”:では、命中したPCのラウンド中判定ダイスを-6し、侵蝕率を5点上昇させてください
    system:[ 真堂 光磨 ] 侵蝕率 : 183 → 188
    黒瀬直:ダメージではないので侵蝕率上昇は重複しないという考えで良いかな?
    system:[ 真堂啓介 ] 侵蝕率 : 169 → 174
    ”天籟魔訶”:そうですね、重複はしません
    黒瀬直:どうも!

    GM:イニシアチブ
    GM:光磨君の手番
    真堂 光磨:……マイナーなし
    真堂 光磨:メジャー“烈破”《C:ウロボロス》《シャドーテンタクルス》《咎人の剣》、オートで《砂の加護》《砂塵霊》 侵蝕率+14
    真堂 光磨:8dx7+19 DoubleCross : (8DX7+19) > 10[1,2,3,5,7,7,9,10]+5[2,4,4,5]+19 > 34
    ”天籟魔訶”:ドッジ!
    ”天籟魔訶”:9dx DoubleCross : (9DX10) > 10[1,1,2,2,5,5,10,10,10]+9[3,4,9] > 19
    ”天籟魔訶”:ダメージどうぞ!
    真堂 光磨:4d10+72 DoubleCross : (4D10+72) > 15[1,5,4,5]+72 > 87
    真堂 光磨:装甲有効
    system:[ 真堂 光磨 ] 侵蝕率 : 188 → 202
    system:[ ”天籟魔訶” ] HP : 122 → 35
    GM: 
    GM:イニシアチブ
    GM:黒瀬さんの手番
    黒瀬直:マイナーでホローポイント弾使用、攻撃力+3
    黒瀬直:メジャーでコンボ【金糸一露】《ペネトレイト》《コンセントレイト:モルフェウス》侵食値+5。対象は天籟魔訶
    ”天籟魔訶”:カモン!
    黒瀬直:8dx7+20 DoubleCross : (8DX7+20) > 10[1,2,3,4,5,5,6,7]+4[4]+20 > 34
    ”天籟魔訶”:ドッジ!
    ”天籟魔訶”:9dx DoubleCross : (9DX10) > 9[2,3,5,5,6,7,8,8,9] > 9
    黒瀬直:17+5d10 DoubleCross : (17+5D10) > 17+28[2,5,2,9,10] > 45
    system:[ 黒瀬直 ] 侵蝕率 : 181 → 186
    system:[ ”天籟魔訶” ] HP : 35 → 0
    ”天籟魔訶”:オートで『リザレクト』《不死生命》蘇生します
    黒瀬直:コンボ名~
    system:[ ”天籟魔訶” ] HP : 0 → 102
    GM:で
    GM:多分気付いた方も居ると思うので説明します
    真堂啓介:はい。
    黒瀬直:教えてカルラさんのコーナー
    GM:”天籟魔訶”は御覧の通り倒したらHP最大値で蘇生するエネミーですが
    GM:蘇生するたびに、最大HPが下がります
    御影 肖子:それでHPが開示されているわけね
    GM:そういう事ですね
    真堂啓介:なるほど。122→102、となっていますね。
    真堂 光磨:なるほど…
    御影 肖子:減少量は20固定なのかな
    GM:20固定です
    黒瀬直:たくさん殺さないとな
    御影 肖子:いっぱいしばかなきゃ……了解です
    GM:そして、この戦闘の勝利条件は
    GM:「”天籟魔訶”の最大HPを1にした状態で、同エンゲージに入り攻撃宣言を行う」です
    御影 肖子:なるほどね……
    真堂 光磨:あと五回…
    真堂啓介:ということは、あと6回かな…?(102から5回で2,さらに1回)
    御影 肖子:このままいくと最大HPが2になるタイミングがあると思いますが
    御影 肖子:そこからもう一段減ると最大HP1になるのかな
    GM:そういう事です
    御影 肖子:OK!
    黒瀬直:砂の結界の侵蝕上昇忘れ
    system:[ 黒瀬直 ] 侵蝕率 : 186 → 188

    GM:イニシアチブ
    GM:御影さんの手番
    御影 肖子:マイナー、三間白景/縮地。戦闘移動し、”天籟魔訶”にエンゲージ。
    system:[ 御影 肖子 ] 侵蝕率 : 191 → 193
    光磨(11) 直(9)啓介(6)
         10m
     肖子(8) 天籟魔訶(16)
    御影 肖子:メジャー、咎討/《コンセントレイト》《オールレンジ》。対象は天籟魔訶で
    ”天籟魔訶”:カモン!
    御影 肖子:15dx7+6 DoubleCross : (15DX7+6) > 10[1,3,3,5,5,5,5,6,6,6,6,7,7,9,10]+10[3,5,7,9]+5[1,5]+6 > 31
    ”天籟魔訶”:ドッジ!
    ”天籟魔訶”:9dx DoubleCross : (9DX10) > 10[4,5,5,5,6,8,8,9,10]+2[2] > 12
    御影 肖子:ダメージ!ところで鬼斬りに強化素材使ってたのをずっと忘れていました
    御影 肖子:ここからは武器攻撃力11でいきます
    ”天籟魔訶”:まだ本気を出していなかった…?
    御影 肖子:4d10+11+25 諸々有効 DoubleCross : (4D10+11+25) > 20[4,1,10,5]+11+25 > 56
    御影 肖子:クライマックス2に来て……覚醒!
    system:[ ”天籟魔訶” ] HP : 102 → 46
    system:[ 御影 肖子 ] 侵蝕率 : 193 → 199

    GM:イニシアチブ
    GM:真堂支部長の手番
    GM:あ、違う
    GM:ダメージ通ったので鬼斬りの効果使っていいですよ
    御影 肖子:あっ!そうだ忘れていた
    御影 肖子:衝動侵蝕ひとつを無効化したいです。
    GM:OK!
    ”天籟魔訶”:《衝動侵蝕》残数3

    GM:改めてイニシアチブ
    GM:真堂支部長の手番
    真堂啓介:は、では動きます。マイナーで戦闘移動、"天籟魔訶"にエンゲージ。
    光磨(11) 直(9)
       10m
    肖子(8) 啓介(6)天籟魔訶(16)
    真堂啓介:メジャーで"天籟魔訶"に攻撃、組み合わせは下記のとおり。
    真堂啓介:《コンセントレイト/コントロールソート/虚構のナイフ》
    真堂啓介:判定!ダイスデバフ込みで……
    真堂啓介:9dx7+22 DoubleCross : (9DX7+22) > 10[2,3,3,4,4,7,8,9,10]+10[1,2,6,10]+10[9]+10[7]+5[5]+22 > 67
    真堂啓介:達成値67,リアクションどうぞ!
    ”天籟魔訶”:なんだその達成値
    ”天籟魔訶”:ドッジ!
    真堂啓介:追い詰められて華が咲く。
    ”天籟魔訶”:9dx DoubleCross : (9DX10) > 10[1,2,4,5,6,6,8,10,10]+2[1,2] > 12
    ”天籟魔訶”:無理だよ!!
    真堂啓介:ではダメージ!今回は素のまま!
    真堂啓介:7d10+38 DoubleCross : (7D10+38) > 42[1,10,8,9,6,1,7]+38 > 80
    真堂啓介:諸々有効、80点。
    system:[ ”天籟魔訶” ] HP : 46 → 0
    ”天籟魔訶”:オートで『リザレクト』《不死生命》蘇生します
    system:[ ”天籟魔訶” ] HP : 0 → 82
    ”天籟魔訶”:そしてオートでEロイス『衝動侵蝕』を使用。PC全員衝動判定を行い、失敗した場合は人間に対する「嫌悪」衝動を発露させてください。
    真堂啓介:ここにもダイスデバフが乗るということね!
    真堂 光磨:ぎゃあ
    御影 肖子:目標はまた9かな
    ”天籟魔訶”:難易度9です
    御影 肖子:6dx>=9 意志 DoubleCross : (6DX10>=9) > 10[1,1,2,5,6,10]+5[5] > 15 > 成功
    御影 肖子:199+2d10 DoubleCross : (199+2D10) > 199+3[1,2] > 202
    黒瀬直:ダイスを振れず、自動失敗です
    system:[ 御影 肖子 ] 侵蝕率 : 199 → 202
    真堂啓介:あ、そしてメジャーの侵蝕上げ忘れ!
    黒瀬直:188+2d10 DoubleCross : (188+2D10) > 188+16[9,7] > 204
    system:[ 真堂啓介 ] 侵蝕率 : 174 → 183
    真堂 光磨:《ヒューマンズネイバー》にて+1D
    system:[ 黒瀬直 ] 侵蝕率 : 188 → 204
    真堂 光磨:2dx+1>=9 DoubleCross : (2DX10+1>=9) > 10[3,10]+10[10]+7[7]+1 > 28 > 成功
    ”天籟魔訶”:???
    真堂 光磨:ホワイ
    真堂 光磨:2d10+202 DoubleCross : (2D10+202) > 6[1,5]+202 > 208
    真堂啓介:ダイス4つで素振り……だと、若干怖いので。
    黒瀬直:親を尻目に
    system:[ 真堂 光磨 ] 侵蝕率 : 202 → 208
    真堂啓介:リーダーズマーク、ラスト1回。精神を使用した意志判定の達成値+5
    真堂啓介:4dx+3+1+5 DoubleCross : (4DX10+9) > 9[3,6,8,9]+9 > 18
    真堂啓介:無くてもなんとかなっていたが、セーフ!
    黒瀬直:私だけ……?
    真堂啓介:2d10 DoubleCross : (2D10) > 14[10,4] > 14
    system:[ 真堂啓介 ] 侵蝕率 : 183 → 197

    GM:クリンナップ
    GM:ダイスデバフが消えます
    GM:ラウンド1終了 戦闘演出に入ります

    キミ:──────あれ
    キミ:────何……してたんだっけ……俺…
    キミ:──────俺…?
    キミ:……………俺…って…
    キミ:───なんだっけ
    キミ:────
    キミ: 
    GM:────
    GM:──────君達が最初に感じたのは、「恐怖」でも「威圧」でもなく、ただ、強い「抵抗」
    GM:陽炎のような、朧げな小さな影から放たれる無尽蔵のレネゲイド反応が
    GM:皮を裂き、その衝動をむき出しにするように
    GM:君達の精神に、牙を突き立てている
    GM:─────着信音
    GM:”カトス”を撃破するまで、単なる置物であった携帯端末が音を立てる
    GM:…黒瀬直の端末からだ
    黒瀬直:そう。既にカトスを警戒する必要はない。
    黒瀬直:圧し掛かるプレッシャーに、少年が遠くなったことに歯を強く噛みしめて。
    黒瀬直:「──私だ」送り主を確認。通話に応じる。 
    ヒスイ:「─────おう!ワシや!無事か!!」
    黒瀬直:「じきに終わる頃合いだ。こちらは誰も倒れていない。どちらが勝つかは知らん」
    ヒスイ:「なんやそれ!絶対勝つぐらい言わんかい!」
    黒瀬直:「そういうものか」
    ヒスイ:「そういうもんじゃ…いや、んな話してんのとちゃう!」
    黒瀬直:「ならば謝罪は取っておく。そちらの要件を聞こう」
    ヒスイ:───何やらガヤガヤと騒がしくなり
    黒瀬直:スピーカーモードに変更する。
    鷺宮 玲華:「───鷺宮です!今そこに…何が居ますか!?」
    黒瀬直:「……そうだな」
    黒瀬直:「マスターカルラの息子、膨大な隔生者を取り込んだ生体…」
    黒瀬直:肖子に目を遣り。「"ジャーム"のレネゲイドビーイング、といったところかな」
    鷺宮 玲華:「────」
    御影 肖子:「……ええ」険しい表情を浮かべたまま、静かに頷く。
    御影 肖子:刃が鳴っている。契約者の心にのみ響く、烈しい敵意と嫌悪の音色。
    黒瀬直:「他者を飲み込み成長するという点で。私の弓や鷺宮くんが取り込まれた箱に近いと言えるかもしれないね」
    鷺宮 玲華:「……はい。”枢霊柩”の中で…私が感じていたものと……どこか、似ています」
    鷺宮 玲華:枢霊柩の内部…つまり、『レネゲイドだけで構築された、世界そのもの』
    鷺宮 玲華:「それは…きっと…」
    鷺宮 玲華:「新しい…”世界の理”そのものです……!」
    黒瀬直:「世界卵というやつか……」
    鷺宮 玲華:「はい…早急に何とかしなきゃ……!あ」
    ライア:「─────もしもし、私だ」
    黒瀬直:「無事で何より。何かね」
    ライア:「”早く何とかしろ”なんて、君達には言うまでも無い事だから、言わないよ」
    ライア:「真堂光磨君は居るかい?」
    黒瀬直:返事の代わりに投げ渡す。
    真堂 光磨:左手に剣の鞘。空いた右手で端末を受け取り、
    真堂 光磨:「お聞かせもらえますか」
    ライア:「───ニコは無事だ。いや、無事って訳じゃないんだけど…」
    ライア:「とにかく、生きてる」
    真堂 光磨:「……ひとつ、安心しました」
    ライア:「後は、君が帰ってくるだけだ」
    ライア:「約束、反故にする気はないんだろう?」
    真堂 光磨:「はい」
    真堂 光磨:「……戻れなかったら、なんて。口が裂けても言えませんから」
    真堂 光磨:「すみません。少し、こちらからお願いをしても」
    ライア:「うん、聞こう」
    真堂 光磨:「ニコにひとつ。──怪我人の食事に飽きたら、要望は聞くと」
    真堂 光磨:「もうひとつ──」
    真堂 光磨:──支部に登録されている、アドレスへメッセージの送付
    真堂 光磨:「“夜明けには帰る”と」
    ライア:「───OK。確かに受け取ったよ」
    真堂啓介:「なに、祈られるまでもない。……と、普段ならそう言うところだがね」
    真堂啓介:「─その祈りは、万の援軍を得たに等しい。……ああ、こちらも、受け取ったとも」
    ライア:「あはは、随分と」
    ライア:「高く買われたものだ」
    真堂啓介:「買うともさ。それだけの価値のある約定だ」
    真堂啓介:眼前に立ち上がる災厄に視線を定め、笑う。
    ライア:すぅ、と息を吸う音がして「UGN諸君!!」
    ライア:「健闘を!!祈る!!!」
    GM:────通話が切れる
    ”天籟魔訶”:──人型の靄は、君達と向かい合ったまま、微動だにしない
    ”天籟魔訶”:『ただ、そこに居る』
    ”天籟魔訶”:たったそれだけの、人の形をした災害
    御影 肖子:「──」深く、息を吸う。
    御影 肖子:この場の空気を震わせたあの声が、きっと
    御影 肖子:今ここに来ることができない彼女たちにとって、能う事の精一杯なのだろう。
    御影 肖子:自分はそれを聞いた。……その言葉の向こうにある不安、焦燥、悔悟、期待を想像し、掬い取る
    御影 肖子:「ならば、それも」未だ痺れの残る四肢で、正眼に構えを取る。人の姿を得た災厄を見据える。「届けてあげないとね」
    真堂 光磨:直さんへ歩み寄り。再び沈黙した端末を手渡して
    黒瀬直:「ああ、そうだね」端末を。彼らとの繋がりを受け取って懐にしまう。
    黒瀬直:「私たちは、託されたものを全うする」 
    真堂 光磨:声に倣うよう、向き直る。変貌したもの。彼であった、災厄へと
    真堂 光磨:鞘を覆う影の帯。金と蒼の双眸。逸らすことなく。立ち向かうように
    真堂 光磨:月光が羽織の背。血で汚れ、裂けた──それでも残る守護者の証を照らして
    真堂啓介:「─得たもの。繋いだもの。託されたもの」
    真堂啓介:「我らが持ち得る全てを以って、新世界を打倒する」
    真堂啓介:冷たい光を反射する白刃。その切っ先を。
    真堂啓介:「─覚悟は、いいか」
    真堂啓介:新たな世界律を孕むモノへと向けて、布告する。
    ”天籟魔訶”:────それに、応じたように
    ”天籟魔訶”:一歩
    ”天籟魔訶”:君達へと近付いた
    ”天籟魔訶”:────瞬間
    黒瀬直:(──来る)その足取り、呼吸、気配の全てに身構えて──
    ”天籟魔訶”:君達のレネゲイドが…嵐の海の如く体内を駆け巡る
    ”天籟魔訶”:まるで、内側に潜む衝動すらも塗り潰してしまうような……その侵蝕に
    ”天籟魔訶”:君達は───人から遠ざかるような感覚を覚える
    黒瀬直:(違う……こちらが、呑まれる!)
    御影 肖子:「ぐ、っ……!」自らの衝動を擦り込むような、思念の奔流。魂を塗り潰し、引き剥がすような。
    黒瀬直:冷徹な戦闘思考とは別に、肉体が悲鳴を上げる。
    真堂 光磨:ごう、と。聞こえるはずのない音を伴った重圧。思考を奪い、ただあるがままに剥き出しの感情を想起させる
    黒瀬直:それを押し殺すように力が暴走しかける。体が原型を残したままに異形へ作り替わる。
    御影 肖子:「近い業こそ知っているけど……この規模と濃度、は」視界が濁る。ふらつくような感覚に、たたらを踏む。
    真堂啓介:「拒絶、憎悪─いや、違う」
    真堂啓介:人が行き着く先。その可能性のひとつは、確かに。
    真堂啓介:「─他者という存在。概念。そのものの否定。そうか、そんなに」
    真堂啓介:「─ひとが、きらいか」
    真堂啓介:鎮まり切らないレネゲイドの励起。それを、言葉にすることで。
    真堂啓介:身を、心を、たましいを。その淵に足を駆けながらも、押し留める。
    真堂 光磨:その声に。背を押されたように。あるいは心を満たしたものを振り払うように
    真堂 光磨:少年は飛び出す。言葉を交わしていた、いまはカタチを得た災厄へと
    真堂 光磨:来いと叫んだ。全てを叩きつけろ。それを受け止めて、話をすると
    真堂 光磨:「──上等」
    真堂 光磨:キミではなく、天籟魔訶。お前がそうするというのなら
    真堂 光磨:言葉通りに相対しよう。世界を、護るために
    真堂 光磨:鞘を引く/柄を引く/少年の体躯には大きすぎる剣/全身の動きを以て抜剣
    真堂 光磨:揺らぐ影の帯/剣身に重ね/束ね/鍛え/磨く
    真堂 光磨:「“烈破・残響”」
    真堂 光磨:斬戟──ひと振り=幾重の刃を重ねた、狂いなく同時に振るわれるもの
    真堂 光磨:一重に二重/重ねて四重/続けて十六/二百五十六
    真堂 光磨:一瞬千斬。斬り刻む
    ”天籟魔訶”:────即死の千撃が、人型の朧を微塵と化す
    ”天籟魔訶”:四肢が落ち、胴が裂け、頸が飛び
    ”天籟魔訶”:しかし、血の一滴も流すことは無く
    ”天籟魔訶”:細切れの身体を、一歩一歩繋ぎ合わせるように
    ”天籟魔訶”:───再び、君達へと歩みを進める
    黒瀬直:「まずは様子見、その輪郭を掴むが定石ではあったが」
    黒瀬直:「雲を掴むようなものかな、石を投じぬ理由にはならんが」
    黒瀬直:冷や汗を流すなどという、戦に役立たぬ機能は既に失っている。
    黒瀬直:既に冷え切った戦闘思考の中に、"天籟魔訶"を探る手立てを二つ浮かべて。
    黒瀬直:「出し惜しみはしない。両方だな」
    黒瀬直:「肖子、一太刀浴びせたら私の元に来なさい」
    御影 肖子:「……深く切り込みすぎるなと」
    黒瀬直:むんずと弓を引き絞る。弾頭がぶぐりと膨れ上がり、その後収束。 
    御影 肖子:冷めきった空気を吸う。反射的に、否定しそうになった自分の思考を醒ます。
    御影 肖子:「……分かりました」小さく頷く。
    黒瀬直:「出来ることをするだけだ。ああ、頼りにしている」
    黒瀬直:朧な影へと真っ直ぐに矢を叩き込む。
    黒瀬直:手応えを感じぬままに、影の中で弾頭を任意炸裂。
    黒瀬直:内側に爆発的質量を展開。内部から肉体(あればの話だが)を切り刻まんと試みる。
    黒瀬直:と、共に。その中身を、かたちを探る。
    ”天籟魔訶”:────熱を持たない肉が、切り裂かれ
    ”天籟魔訶”:足部のみを残す形で、その身体が霧散するように消滅する
    ”天籟魔訶”:………その瞬間、黒瀬直は感じ取る
    ”天籟魔訶”:中身の無いその身体に眠る、夥しい命の数を
    ”天籟魔訶”:───主電源から、予備電源に、切り替わるように
    ”天籟魔訶”:影が再び、人型を繕う
    ”天籟魔訶”:     「どう」          「して」
    ”天籟魔訶”:──その間際、誰かの声を、君達の頭に響かせながら
    黒瀬直:「……生命とレネゲイドの、濃縮体か」怖気が走る。なるほど、嫌悪感か。
    ”天籟魔訶”:不完全に回帰した身体を以て、再び君達の前に顕れる
    黒瀬直:(深入りする理と利は、見つけてしまったかな。さて)
    黒瀬直:「限度はありそうだ。力を尽くせ」共に戦う者達へ、静かに告げる。
    御影 肖子:向かい来るその人影を見据えながら、ゆっくりと歩み出す。
    御影 肖子:「……"天籟魔訶"」
    御影 肖子:「いいえ、未だ名を得られぬあなた」
    御影 肖子:「そうでしょう。……母へと寄り添う選択こそ、己の意志であっても」
    御影 肖子:「こんなもので世界を塗り潰す事を、選んだ訳じゃない」
    御影 肖子:返事を期待しないまま、語り掛ける。
    御影 肖子:「なのに。そんなものに、呑まれて。それで終わりだなんて……」
    御影 肖子:「……あなただけじゃない」
    御影 肖子:「自分の運命を使い潰されて、眠る命よ」
    御影 肖子:「貴方達が……まだそこに"居る"なら」きっと聞こえていない
    御影 肖子:「心が、まだそこに"在る"なら」意味のない言葉だ
    御影 肖子:「こんな結末、認めてるんじゃないわよ」それでも。
    御影 肖子:「理不尽を受け入れるな」私は、人間の意志を信じている
    御影 肖子:「自分はそんなものじゃないと、否定しろ」彼らの反抗が
    御影 肖子:「目を醒まして」ひとかけらの怒りの残滓が、きっと
    御影 肖子:「──抗えッ!!」この怪物の内にある律を乱す、波濤になると。
    御影 肖子:叫びと同時、姿が掻き消える。
    御影 肖子:音が消える。感覚が薄れていく。視界を白霞が包む。
    御影 肖子:鬼斬りの魔が、古きモノが
    御影 肖子:この場に生まれ出ようとする、新たな世界を凍て封じる。
    ”天籟魔訶”:君の予想通り、応答は無いまま
    ”天籟魔訶”:凍結を伴うその斬撃により、僅かに足が止まる
    ”天籟魔訶”:「─────」
    ”天籟魔訶”:僅かに、波が揺らいだ
    御影 肖子:咎討──再生の直後、凍てついた肉体にもう一度。刃が走った。
    御影 肖子:その一閃はあるいは、
    御影 肖子:黒い澱みの内に鎖された彼らの帳を、引き裂こうとするかのような。
    真堂啓介:闇薙ぎの氷刃を振るい、先立っての言葉通り後退する少女と入れ替わるように。
    真堂啓介:─人の世を否定するモノに、歩み寄るように。緩やかな歩調、穏やかな視線。
    真堂啓介:「─ともすればな。君たちは。俺たちが─俺が守りたかった人たち、そのものなのだろう」
    真堂啓介:語りかける言葉も、柔らかなもので。しかし。
    真堂啓介:「─そんな人たちを、斬りに斬ってここに辿り着いたのだ、俺たちは」
    真堂啓介:千の刃ではなく。道を拓く光ではなく。帳を裂く古太刀ではなく。
    真堂啓介:─揺らいだ波の向こう側にあるモノに向ける刃だけが、硬く、冷たく、鋭く。
    真堂啓介:ただ一刀。ただひとつの命を奪う一撃。
    真堂啓介:─神速の踏み込みから叩き込まれる、たったひとつの斬撃が。
    真堂啓介:無数のイノチの中、核となるモノのひとつのみを、的確に捉え斬り伏せる。
    真堂啓介:「恨め。憎め。─生まれたいのだと、叫べ」
    真堂啓介:「その悉くを、俺たちは受け止める。そして─」
    真堂啓介:「乗り越えて見せよう」
    真堂啓介:応えはないのだと知っている。だからこそ。
    真堂啓介:今を生きる自分たちが、咆えるのだ。
    ”天籟魔訶”:ただの一刀にて機能を停止したその身体は
    ”天籟魔訶”:君の期待を裏切ることなく、再び別の命を宿し────
    :「────おい、おっさん……と、そこのガキ」
    :「嘗めた事言うてんちゃうぞ」
    ”天籟魔訶”:一瞬だけ響いたその声を、塗り潰すように
    ”天籟魔訶”:君達の身体を、再びレネゲイドの波濤が襲う
    黒瀬直:「良し」力強く、仁王立つ。 
    御影 肖子:「今の、声──」目を見開く。返るはずのない応答が、自分へと向けられていたように思えて。
    黒瀬直:「見たぞ、聞いたぞ。蒙昧足りえぬそのかたち、そのことばを」
    御影 肖子:「っ──!」次の瞬間には思考が切り替わる。迫る侵蝕の波濤から逃れるべく動く。
    黒瀬直:一度探り、一度触れられ、僅かばかりの指向性を認めた。
    黒瀬直:なれば少しばかり、歪めることもできる。注ぐ先をずらす程度だが。
    黒瀬直:肖子の前に立ち、大弓に頭を重ねて希う。
    黒瀬直:「来い」
    黒瀬直:狂瀾怒濤を堰き止める力は、無力なこの身に宿っていない。
    黒瀬直:それでも、少女一人分の隙間を作る程度ならば。理論上は不可能ではない。
    黒瀬直:不可能でないならば、その願いは実現される。
    黒瀬直:どぶりと、内側に溢れ出る。
    御影 肖子:「……!」刹那に、その背を見た。その覚悟と合理に、何かを口挟めるはずもなく──ただ護られる。
    黒瀬直:力の奔流が、天籟魔訶の意志が、暴れ狂って、同化する。
    黒瀬直:マスターカルラの示した彼岸へ近づく。深入りしてゆく。
    黒瀬直:「……戦術だ、心揺らがせるな」嘘ではない。
    黒瀬直:「斬るべきものを……見据えろ。そのまま」その為に、私もこの身を泥へ浸しているのだから。
    真堂啓介:「─ああ、そうだとも」 ─たとえ、虚勢であったとしても。
    真堂啓介:「見た。聞いた。ならば、あとは」 ─この人は、いつだって。
    真堂啓介:「やるだけだ」 ─為すべきことを見失う、それだけは、絶対にしない。
    真堂啓介:─そう、信じている。そんな言葉を、音にすることは決してないのだろうけれど。
    真堂啓介:意志を、決意を示すように。斬り裂かれた羽織を、ばさりと脱ぎ、放り投げる。
    真堂啓介:─神紋と、守護者のエンブレム。縫い込まれたそれが、微かに。
    真堂啓介:きんいろのひかりを、反射する。
    真堂 光磨:「はい」立つ少年の言葉は短く。だが、確かに。
    真堂 光磨:放たれる衝動の喚起。激流の中。それでも、顔を変えることなく
    真堂 光磨:ただ立ち続け、自らが斬ったものを見つめる
    真堂 光磨:「……行くよ」
    真堂 光磨:見えない“彼”へ。己へ、言葉を紡ぐ
    ”天籟魔訶”:「─────で」
    GM:───マスターカルラには、二つの誤算があった。
    ”天籟魔訶”:「───なん、で」
    GM:一つは、形はどうであれ、"天籟魔訶"の核となる少年を『息子』として育ててしまった事。
    GM:それは、人間から隔たれた存在となるべき彼に…微弱ながらも、自我を芽生えさせてしまった。
    GM:そして、もう一つ
    GM:『例え自我が芽生えようとも、重ねに重ねた無色透明の命で塗り潰す』
    GM:本来であれば、少年の人間性は無数の命を取り込んだ時点で消滅する筈だった。
    GM:───だが
    GM:そこに、混ざり込んだものがある。
    GM:それは…例えば、砂海に散ったちっぽけな無頼の命だったのかもしれない
    GM:例えば、最期の最期に、自らの本懐を取り戻した、みみっちく、哀れな男の命だったのかもしれない。
    GM:………その、僅かに残った「人間の意志」が
    GM:埋没し、消失されようとしていた彼の自我と結びつき
    GM:楔となって、”天籟魔訶”の身体へと繋ぎ止められている

    ”天籟魔訶”:「────俺、俺は………」
    ”天籟魔訶”:輪郭すら朧げな頭部から、絞り出すような声が漏れる
    ”天籟魔訶”:「────生まれてこない方が……良かったんでしょ……?」
    GM:───そして
    GM:その楔を手繰り、キミの元へと辿り着けるとするならば
    GM:それは、この世で唯一、彼との繋がり(ロイスを残した────
    GM:君だけだ

    GM:ラウンド2
    GM:セットアップ
    ”天籟魔訶”:エネミーは無し
    真堂 光磨:こちらなし
    真堂啓介:こちらもありません。
    黒瀬直:なし
    御影 肖子:ないです

    GM:イニシアチブ
    GM:”天籟魔訶”の手番
    ”天籟魔訶”:マイナー無し
    ”天籟魔訶”:メジャーで《C:ウロボロス》《原赤:茨の輪》《幻想の色彩》《ハザードコール》《封印の楔》攻撃命中時にラウンド中の判定ダイス-6、侵蝕率6点上昇、こちらが指定したエフェクトの使用を封じます
    ”天籟魔訶”:対象は
    ”天籟魔訶”:choice[1,2,3,4] DoubleCross : (CHOICE[1,2,3,4]) > 4
    黒瀬直:ほう
    ”天籟魔訶”:黒瀬さん
    黒瀬直:暴走中だからリアクション不可能だが……
    真堂 光磨:割り込みます
    ”天籟魔訶”:なにっ!
    真堂 光磨:──“浄・五眼”《原初の黒:時の棺》
    真堂 光磨:判定を失敗させます
    ”天籟魔訶”:おのれぇい…!
    ”天籟魔訶”:OK!では判定が失敗に終わります
    真堂 光磨:侵蝕+12
    system:[ 真堂 光磨 ] 侵蝕率 : 208 → 220

    GM:イニシアチブ
    GM:光磨君の手番
    真堂 光磨:マイナーなし
    真堂 光磨:メジャー“修羅/迅雷”《C:ウロボロス》《シャドーテンタクルス》《咎人の剣》 侵蝕率+8
    黒瀬直:《砂の加護》《砂塵霊》を使用。侵食+6して光磨のダイス+7、ダメージ+24.
    system:[ 黒瀬直 ] 侵蝕率 : 204 → 210
    真堂 光磨:頂きます。ダイス15
    真堂 光磨:15dx7+21 DoubleCross : (15DX7+21) > 10[1,2,2,3,4,5,5,6,7,8,8,9,9,10,10]+10[1,2,2,6,7,8,9]+10[6,9,10]+5[3,5]+21 > 56
    ”天籟魔訶”:ドッジ!
    ”天籟魔訶”:9dx DoubleCross : (9DX10) > 10[1,2,5,5,6,8,9,9,10]+9[9] > 19
    ”天籟魔訶”:ダメージ来いやぁ
    真堂 光磨:6d10+85 DoubleCross : (6D10+85) > 22[6,1,6,3,1,5]+85 > 107
    ”天籟魔訶”:おほ~~
    system:[ ”天籟魔訶” ] HP : 82 → 0
    ”天籟魔訶”:オートで『リザレクト』《不死生命》蘇生します
    system:[ 真堂 光磨 ] 侵蝕率 : 220 → 228
    system:[ ”天籟魔訶” ] HP : 0 → 62

    GM:イニシアチブ
    GM:黒瀬さんの手番
    黒瀬直:マイナーで暴走解除
    黒瀬直:メジャーでコンボ【金糸一露】《ペネトレイト》《コンセントレイト:モルフェウス》侵食値+5。対象は天籟魔訶
    真堂 光磨:判定前オートにて宣言
    真堂 光磨:《砂の加護》《砂塵霊》。+7D、攻撃力+24
    黒瀬直:光磨の砂塵霊が私レベルまで上昇したなあ
    system:[ 真堂 光磨 ] 侵蝕率 : 228 → 234
    黒瀬直:16dx7+20 DoubleCross : (16DX7+20) > 10[1,1,2,2,2,2,3,4,4,5,5,8,8,8,10,10]+10[3,3,7,8,9]+10[6,8,9]+6[4,6]+20 > 56
    ”天籟魔訶”:ドッジ!
    ”天籟魔訶”:9dx DoubleCross : (9DX10) > 9[1,3,5,5,6,7,8,8,9] > 9
    ”天籟魔訶”:ダメージカモン!
    御影 肖子:オートでダメージロールを支援します
    御影 肖子:空芽/《凍てつく刃》
    御影 肖子:レベル6なので、1d10+18のダメージ上乗せ
    system:[ 御影 肖子 ] 侵蝕率 : 202 → 205
    ”天籟魔訶”:よってたかってよ~~!!
    黒瀬直:チームワーク!
    黒瀬直:56+7d10 DoubleCross : (56+7D10) > 56+50[8,8,2,5,10,8,9] > 106
    真堂啓介:ダイスも走った!
    ”天籟魔訶”:オーバーキルにもほどがある
    system:[ 黒瀬直 ] 侵蝕率 : 210 → 215
    system:[ ”天籟魔訶” ] HP : 62 → 0
    ”天籟魔訶”:オートで『リザレクト』《不死生命》蘇生します
    system:[ ”天籟魔訶” ] HP : 0 → 42

    GM:イニシアチブ
    GM:御影さんの手番
    真堂啓介:割り込んで、オートアクションで装備(アームドスーツ)を破棄します。
    真堂啓介:これでイニシアチブのタイミングで、行動値が8に。
    御影 肖子:お願いします~
    光磨(11) 直(9)
      10m
    啓介(8)肖子(8) 天籟魔訶(16)
    GM:では行動値並んで
    GM:どちらから動きますか?
    真堂啓介:は、まずはこちらから!
    御影 肖子:で!
    GM:真堂支部長の手番
    真堂啓介:マイナーなし、メジャーで"天籟魔訶"に白兵攻撃。
    真堂啓介:組み合わせは《コンセントレイト/コントロールソート/虚構のナイフ》、判定!
    真堂啓介:16dx7+22 DoubleCross : (16DX7+22) > 10[1,2,2,3,3,3,4,4,5,5,6,7,7,8,9,10]+10[1,1,1,7,9]+2[1,2]+22 > 44
    真堂啓介:達成値44、リアクションをどうぞ。
    ”天籟魔訶”:避けろ!
    ”天籟魔訶”:9dx DoubleCross : (9DX10) > 10[3,3,3,4,5,6,6,8,10]+6[6] > 16
    ”天籟魔訶”:当たった!
    真堂啓介:きっちり回してくるのが怖いよ!
    真堂啓介:ダメージ前、オートアクションで《フェイタルヒット》。
    system:[ 真堂啓介 ] 侵蝕率 : 197 → 201
    真堂啓介:ダメージ!
    真堂啓介:5d10+35+6d10 DoubleCross : (5D10+35+6D10) > 29[3,6,9,6,5]+35+35[4,3,8,10,1,9] > 99
    ”天籟魔訶”:ダブルスコア
    真堂啓介:くそぅ、またもや大台には乗らず。諸々有効99点!
    system:[ 真堂啓介 ] 侵蝕率 : 201 → 210
    ”天籟魔訶”:みんな出目よくない??
    system:[ ”天籟魔訶” ] HP : 42 → 0
    ”天籟魔訶”:オートで『リザレクト』《不死生命》蘇生します
    system:[ ”天籟魔訶” ] HP : 0 → 22

    GM:イニシアチブ
    GM:御影さんの手番
    御影 肖子:はい。マイナー、三間白景/縮地
    御影 肖子:戦闘移動し、"天籟魔訶"にエンゲージ。縮地使用は6/6回目……!
    system:[ 御影 肖子 ] 侵蝕率 : 205 → 207
    御影 肖子:メジャー、咎討/《コンセントレイト》《オールレンジ》。対象は"天籟魔訶"!
    ”天籟魔訶”:来てみぃや!!
    御影 肖子:15dx7+6 命中! DoubleCross : (15DX7+6) > 10[1,2,4,4,6,6,6,6,7,8,9,9,9,10,10]+10[1,2,2,5,7,10,10]+10[5,10,10]+10[5,7]+10[8]+2[2]+6 > 58
    御影 肖子:えらいぞダイス
    ”天籟魔訶”:ドッジ!
    ”天籟魔訶”:9dx DoubleCross : (9DX10) > 10[1,3,3,4,5,7,7,8,10]+3[3] > 13
    御影 肖子:6d10+11+25 諸々有効! DoubleCross : (6D10+11+25) > 35[1,7,10,6,7,4]+11+25 > 71
    ”天籟魔訶”:おのれぇ~~!!
    system:[ ”天籟魔訶” ] HP : 22 → 0
    御影 肖子:通ったので鬼斬り効果。衝動侵蝕をひとつ消す!
    ”天籟魔訶”:オートで『リザレクト』《不死生命》蘇生します
    system:[ 御影 肖子 ] 侵蝕率 : 207 → 211
    system:[ ”天籟魔訶” ] HP : 0 → 2
    ”天籟魔訶”:鬼斬りの効果で衝動侵蝕が一つ消えて
    ”天籟魔訶”:残数が2に
    ”天籟魔訶”:そして蘇生したタイミングで
    ”天籟魔訶”:オートでEロイス『衝動侵蝕』を使用。PC全員衝動判定を行い、失敗した場合は人間に対する「嫌悪」衝動を発露させてください。
    ”天籟魔訶”:難易度は9
    真堂啓介:そう来るよなあ……!ブーストはもうないので、素で衝動判定!
    黒瀬直:6dx+1>=9 DoubleCross : (6DX10+1>=9) > 9[2,3,4,4,7,9]+1 > 10 > 成功
    真堂啓介:11dx+3+1>=9 DoubleCross : (11DX10+4>=9) > 9[1,2,2,5,7,8,8,8,9,9,9]+4 > 13 > 成功
    御影 肖子:6dx>=9 意志 DoubleCross : (6DX10>=9) > 9[6,6,7,7,9,9] > 9 > 成功
    黒瀬直:215+2d10 DoubleCross : (215+2D10) > 215+15[10,5] > 230
    御影 肖子:2d10 DoubleCross : (2D10) > 15[9,6] > 15
    system:[ 御影 肖子 ] 侵蝕率 : 211 → 226
    system:[ 黒瀬直 ] 侵蝕率 : 215 → 230
    真堂啓介:2d10 DoubleCross : (2D10) > 7[1,6] > 7
    真堂 光磨:8dx+1>=9 DoubleCross : (8DX10+1>=9) > 8[4,5,6,8,8,8,8,8]+1 > 9 > 成功
    system:[ 真堂啓介 ] 侵蝕率 : 210 → 217
    真堂 光磨:2d10+234 DoubleCross : (2D10+234) > 14[6,8]+234 > 248
    system:[ 真堂 光磨 ] 侵蝕率 : 234 → 248
    ”天籟魔訶”:みんな成功しとるやんけ!!
    真堂 光磨:危ないところだった…

    GM:クリンナップは何も無いので飛ばして

    GM:ラウンド3
    GM:セットアップ…は全員無いかな
    御影 肖子:ないです
    真堂 光磨:なしです
    黒瀬直:なし
    真堂啓介:こちらもなし!

    GM:イニシアチブ
    GM:”天籟魔訶”の手番
    ”天籟魔訶”:マイナー無し
    ”天籟魔訶”:メジャーで《C:ウロボロス》《原赤:茨の輪》《混色の氾濫》《ハザードコール》攻撃命中時にラウンド中の判定ダイス-6、侵蝕率5点上昇
    ”天籟魔訶”:対象は
    ”天籟魔訶”:choice[1,2] DoubleCross : (CHOICE[1,2]) > 2
    ”天籟魔訶”:御影さんと真堂支部長のエンゲージ
    真堂啓介:ぬぅーっ範囲!
    ”天籟魔訶”:18dx7+8 DoubleCross : (18DX7+8) > 10[1,1,2,3,3,3,4,4,4,5,6,6,7,8,8,8,10,10]+10[1,1,3,3,4,8]+2[2]+8 > 30
    御影 肖子:9dx>=30 DoubleCross : (9DX10>=30) > 9[1,2,3,3,4,4,7,7,9] > 9 > 失敗
    真堂啓介:では、まずドッジを試みましょう。
    真堂啓介:6dx+1>=30 DoubleCross : (6DX10+1>=30) > 8[2,3,4,5,6,8]+1 > 9 > 失敗
    真堂啓介:失敗!
    真堂啓介:割り込みなし、リアクションこれで確定で!
    御影 肖子:ちょっと相談してましたがカバーリングはなし、このまま受けます
    ”天籟魔訶”:うす、では各々ダイスペナルティ-6と、侵蝕5点上昇お願いします!
    system:[ 御影 肖子 ] 侵蝕率 : 226 → 231
    system:[ 真堂啓介 ] 侵蝕率 : 217 → 222

    GM:イニシアチブ
    GM:光磨君の手番
    真堂 光磨:マイナーなし
    真堂 光磨:メジャー“裏霞”《C:ウロボロス》《シャドーテンタクルス》、オートで《砂の加護》 侵蝕率+6
    ”天籟魔訶”:判定前
    ”天籟魔訶”:あ、違う
    ”天籟魔訶”:そのまま判定どうぞ!
    真堂 光磨:15dx7+21 DoubleCross : (15DX7+21) > 10[2,2,2,3,3,4,4,6,6,7,8,9,9,9,9]+10[3,3,3,4,6,10]+10[7]+4[4]+21 > 55
    ”天籟魔訶”:ドッジ!
    ”天籟魔訶”:9dx DoubleCross : (9DX10) > 10[2,2,4,5,5,7,8,10,10]+6[4,6] > 16
    ”天籟魔訶”:ダメージカモン!
    真堂 光磨:色々思うところはあるが、やるしかない
    真堂 光磨:6d10+23 DoubleCross : (6D10+23) > 21[1,7,1,7,2,3]+23 > 44
    ”天籟魔訶”:くっ…!
    system:[ ”天籟魔訶” ] HP : 2 → 0
    ”天籟魔訶”:オートで『リザレクト』《不死生命》蘇生します
    system:[ ”天籟魔訶” ] HP : 0 → 1
    真堂 光磨:後を任せます
    system:[ 真堂 光磨 ] 侵蝕率 : 248 → 254
    黒瀬直:うむ

    GM:イニシアチブ
    ”天籟魔訶”:《加速する刻》
    ”天籟魔訶”:手番獲得します
    ”天籟魔訶”:マイナー無し
    ”天籟魔訶”:メジャーで《C:ウロボロス》《原赤:茨の輪》《幻想の色彩》《ハザードコール》《能力強奪》《原虚:ギガノトランス》対象はPC全員。攻撃命中時にラウンド中の判定ダイス-6、侵蝕率6点上昇、RC対決を行い、こちらが勝利した場合指定したエフェクトを奪い取ります
    黒瀬直:派手だねえ
    真堂啓介:派手にも程がある。
    ”天籟魔訶”:18dx7+8 DoubleCross : (18DX7+8) > 10[1,1,2,2,2,3,3,4,4,4,5,5,5,6,7,7,7,9]+10[2,2,5,7]+10[9]+4[4]+8 > 42
    御影 肖子:とりあえずドッジしてからどうするか考えるか……
    黒瀬直:7dx+1>=42 ドッジ DoubleCross : (7DX10+1>=42) > 6[2,2,3,5,5,6,6]+1 > 7 > 失敗
    御影 肖子:9-6dx>=42 ドッジ
    御影 肖子:3dx>=42 これだと振れなかった DoubleCross : (3DX10>=42) > 6[6,6,6] > 6 > 失敗
    真堂 光磨:ドッジを
    真堂 光磨:8dx+1>=42 DoubleCross : (8DX10+1>=42) > 10[2,3,3,4,6,7,10,10]+7[5,7]+1 > 18 > 失敗
    真堂啓介:あ、これ、RCで対決してもいいんですよね。
    黒瀬直:《砂の結界》光磨をカバーリング。
    system:[ 黒瀬直 ] 侵蝕率 : 230 → 232
    ”天籟魔訶”:そうですね、この判定とは別に
    ”天籟魔訶”:RC対決を行う感じで
    ”天籟魔訶”:今からそれを振ります
    真堂啓介:む、了解です。ではまずドッジ…はダイス0個で振れない!
    ”天籟魔訶”:能力強奪の対決分
    ”天籟魔訶”:18dx DoubleCross : (18DX10) > 9[1,2,2,2,2,3,3,4,5,5,5,6,7,8,8,8,9,9] > 9
    ”天籟魔訶”:マジかお前
    system:[ 黒瀬直 ] 侵蝕率 : 232 → 238
    黒瀬直:まず命中で侵蝕率上昇して
    system:[ 真堂啓介 ] 侵蝕率 : 222 → 228
    御影 肖子:RCはさっきのペナ分で振れないので自動失敗になるわね
    黒瀬直:【否定】《砂の加護》を使用。侵食+3してダイス+8
    system:[ 黒瀬直 ] 侵蝕率 : 238 → 241
    黒瀬直:8dx+1>=9 DoubleCross : (8DX10+1>=9) > 10[2,3,3,4,5,6,7,10]+4[4]+1 > 15 > 成功
    黒瀬直:拒否りました
    ”天籟魔訶”:何ぃ~~~!?
    真堂啓介:分は悪いけど、ここは素振りするしかないな。
    真堂啓介:5dx>=9 DoubleCross : (5DX10>=9) > 9[5,6,7,9,9] > 9 > 成功
    真堂啓介:受動有利で成功!
    ”天籟魔訶”:何なんだよ大人組
    黒瀬直:意地かな
    真堂 光磨:貫禄
    真堂啓介:こちらも最後の意地だとも。
    ”天籟魔訶”:くっ…では命中した御影さんからは
    御影 肖子:私だけ吸われてしまったな
    system:[ 御影 肖子 ] 侵蝕率 : 231 → 237
    ”天籟魔訶”:《コンセントレイト》を奪い取ります
    御影 肖子:こいつ~~~

    御影 肖子:持って行きな!
    GM:持っていくぜ!

    GM:イニシアチブ
    GM:黒瀬さんの手番
    黒瀬直:マイナーで戦闘移動。天籟魔訶たちとエンゲージ。 
    光磨(11)
       10m
    肖子(8) 啓介(8)直(9)天籟魔訶(16)
    黒瀬直:メジャーで【肯定】天籟魔訶に攻撃を宣言します。
    GM:…………宣言を確認しました、ので
    GM:戦闘勝利条件達成、クライマックス戦闘2終了です…!
    御影 肖子:やったー!
    真堂啓介:うおーーーーーー!!
    真堂 光磨:終えた……
    黒瀬直:やったね。みんな 

    GM:演出に入ります

    ”天籟魔訶”:「─────」僅かに聞こえた少年の声が、再び靄の中へと消える
    ”天籟魔訶”:次いで放たれたのは、君達の精神を蝕む波濤とは似て非なる…拒絶の影
    ”天籟魔訶”:人間を、戦いを、死を
    ”天籟魔訶”:この世の、ありとあらゆる理を否定するかのような…悍ましいレネゲイド
    ”天籟魔訶”:それが
    ”天籟魔訶”:今なお、増幅された嫌悪衝動に抗い続ける黒瀬直に向かって──
    黒瀬直:一歩。 
    黒瀬直:迫りくる影に向かって、足を進める。
    黒瀬直:秘めたる決意に依る、敢えての接近。黒瀬直ならば、そういうこともあろう。
    黒瀬直:しかし、影へと向かう女の顔は、余人に見えぬ。その心は伺い知れぬ。
    黒瀬直:その足取りは、例えばビルの屋上から身を投げだすような。死相に満ちて──
    真堂 光磨:──きぃ、ん。
    真堂 光磨:踏み出す足音に混ざり。小さく。聞こえたものがある。
    真堂 光磨:女の後ろ。少年が宿す蒼の瞳は罪科を明かす。
    真堂 光磨:“いつか犯すであろう罪”を示し、平和のために刃を握らせたもの
    真堂 光磨:正しく。相対する災厄ものを通し。これは無数の色/罪/新世界を示す。
    真堂 光磨:──見極めろ。止めるな。視るべきものを間違えるな
    真堂 光磨:多くの世界。多くの結末。無限に分岐する明日(いま
    真堂 光磨:極地を駆ける/あらゆる世界をくぐり抜け
    真堂 光磨:不断を以て/選び取るはただひとつ
    真堂 光磨:無辺を視る/果てしなく続き広がってゆく──
    真堂 光磨:ロイス、「〇ただ全てを受け入れ/何よりも辛い苦痛に満ちた」世界を得る。
    真堂 光磨:魔剣とは。技術であり。概念であり。辿り着いたものが得るものとするなら。
    真堂 光磨:確かなこの一瞬。真堂光磨は手をかけた。
    真堂 光磨:一剣。放たれた刃は新世界を両断し、悪意を斬り裂き、拓く
    黒瀬直:「──ああ」
    黒瀬直:その一閃に視野が開ける。視野狭窄を自覚する。
    ”天籟魔訶”:打ち払われた影と共に、人型の朧が霧散し
    ”天籟魔訶”:───回帰するように、再び同じような人を象る
    ”天籟魔訶”:……………ただ
    ”天籟魔訶”:「俺…は…………」
    ”天籟魔訶”:「自由に……生きちゃ…駄目なの……?」
    ”天籟魔訶”:「母さんの」
    ”天籟魔訶”:「母さんの…いいつけを……守り、たい…だけなのに……」
    GM:先程の死、そして再生を契機に
    GM:───この個体の中で、何かが変化しようとしている
    GM:ジャームを繕う、レネゲイドの皮の下
    GM:───一瞬
    GM:怯えたような、少年の瞳が
    GM:君達には、見えたかもしれない
    GM:その姿は、最初に目にした”天籟魔訶”よりも
    GM:──人間に近い、朧気ではない輪郭を取り戻しつつあった
    黒瀬直:ぽん、と少年の頭に傷だらけの手を置いて、金の髪を静かに撫でる。
    黒瀬直:「光磨は、すごいな。私より余程多くが見えているのだろう」
    黒瀬直:「お陰で気も引き締まった。もう二度とは無様を晒さん」
    真堂 光磨:「信じるよ。直さんだもの」
    黒瀬直:「応えよう。それともう一つ」
    黒瀬直:「時期も時期だ、ひとつ聞く」
    黒瀬直:「光磨はどうしたい。何が欲しい」
    黒瀬直:「私が、必ず、叶えてみせよう」
    黒瀬直:静かに、優しく、どこまでも力強く。問いかける。
    真堂 光磨:必ず。嘘くさくも聞こえるその言葉は、
    真堂 光磨:この人が言うだけで、本当になるのだと。ここに在る人達は知っている
    真堂 光磨:「──欲しいものは、わからないけど」
    真堂 光磨:「どうしたいかは、決まってる」
    真堂 光磨:思う。生まれ落ち、与えられたものを。与えてくれた人を。
    真堂 光磨:「手を取りたい。それが、きっと全てに繋がる」
    真堂 光磨:惑っていた手を取った人がいた。凍り付いた手を温めた人がいた
    真堂 光磨:確かめられてきた。だからいま、触れて確かめる
    真堂 光磨:「お願いします。直さん」
    黒瀬直:「そうか」
    黒瀬直:くしゃりと撫でて、手を弓に掛ける。
    黒瀬直:「任せろ。容易いことだ」
    黒瀬直:肖子が放った氷の一欠けらを指で摘まみ、変成。 
    黒瀬直:確実に届ける。故に最善の物質で作り出す。退魔調伏、白く清き矢。
    黒瀬直:白光一閃、残光が残り、凶器たる弓と怨敵なりし影を結ぶ?
    黒瀬直:否、繋がっている。放たれた矢から糸が伸びて、弓へと、黒瀬直へと結びついたまま。
    黒瀬直:「少年よ、心優しき者よ」 
    黒瀬直:糸伝いに、天籟魔訶へと。言葉を確かに伝える。
    黒瀬直:「ああ、駄目だ。その生き方は駄目だ」
    黒瀬直:否定する。マスターカルラがかくあれかしと遺した言葉を、否定する。
    黒瀬直:「正しき想いであれば良い、というわけではない」
    黒瀬直:「お前は、知らなければならない」
    黒瀬直:「言葉を重ねて、想いをぶつけて」
    黒瀬直:「肯定されて、否定されて」
    黒瀬直:「そうでなくては、自由に生きることはできない」
    黒瀬直:「だから、私たちは否定する」
    黒瀬直:「キミが真に生まれてくるには、乗り越えなければならない」
    黒瀬直:新たなヒト、天籟魔訶としても。生まれ出る人、  としても。
    黒瀬直:「──ぶつかって来い。それがマスターカルラを否定した責任だ。果たしてみせよう」
    黒瀬直:「私たちが、受け止めてやる!」両手を広げて、言ってみせる。
    GM:───糸が、僅かに揺れる
    ”天籟魔訶”:「でも」
    ”天籟魔訶”:「母さん、が」
    ”天籟魔訶”:「俺は?」
    ”天籟魔訶”:「駄目…って、何」
    ”天籟魔訶”:「母さん、俺の名前」
    ”天籟魔訶”:「友達が、欲しい」
    ”天籟魔訶”:「何が」
    ”天籟魔訶”:「……約束」
    ”天籟魔訶”:「俺は」
    ”天籟魔訶”:「何がしたいんだ」
    GM:虚ろの海を漂っていたちっぽけな自我が、溢れるように
    GM:支離滅裂ではあるが───未だ繋ぎ留められた、少年の想いが
    GM:機械音声のように、君達の鼓膜を揺らす
    黒瀬直:(うん……拾える) 
    黒瀬直:「勝手に色々と言ってしまったが、啓介」
    黒瀬直:「付き合ってくれ」
    真堂啓介:「勿論、何処までも。……ああ、直さんの─そして、皆のおかげで、ようやく」
    真堂啓介:「顔を見せてくれたな、少年。─我が弟子(、光磨の友」
    真堂啓介:「─そしてな。君の母を斬った俺が、こう語るのは酷く傲慢だが。言わねばならん」
    真堂啓介:手にした刀を、音もなく鞘に納めて。瞑目は、一瞬。
    真堂啓介:「─君の叫びひとつで、新しい世界ひとつで砕けてしまうほど。この世界は、脆くはない。ここには、俺たちがいる」
    真堂啓介:開いた目に映るのは、微かな繋がり。細い糸。─蜘蛛の糸にも似たそれを、断つことなく。
    真堂啓介:「─俺たちを、なめるな」
    真堂啓介:言の葉は厳しく。視線は鋭く。剣閃は冷たく。しかし。
    真堂啓介:世界を斬り拓く刃が、縦一文字。まさしく、字義通りに。
    真堂啓介:─曖昧なヒトガタ、一瞬見えた瞳がある向こう側へと届く扉を、開く。
    GM:───靄が、晴れた
    御影 肖子:「── 磔 (はりつけろ」
    御影 肖子:白い凍気が、その間隙へと入り込んでいく。
    御影 肖子:黒い澱みを凍てさせ、その活動と再生を鈍らせていく。
    御影 肖子:少女の影が飛び込んで。"天籟魔訶"の身体に、幾条の斬線が走った。
    御影 肖子:無理矢理に結びつけられた無数の命を、分かち解くように
    御影 肖子:あるいは核となる少年の魂の周縁を、削り進めるように。白刃が振るわれる。
    ”天籟魔訶”:───形の無い表皮が砕けるように
    ”天籟魔訶”:退魔の刃により、斬り払われ、削り取られた命の、その下から
    ”天籟魔訶”:……人の四肢が姿を顕す
    ”天籟魔訶”:「…………………じゃあ…俺は……」
    ”天籟魔訶”:先の真堂の言葉へ、返すように
    ”天籟魔訶”:「……何の為に……生まれて…来たんですか……」
    ”天籟魔訶”:その表情は、未だに見えない
    御影 肖子:「──」刹那、応答に迷う。
    御影 肖子:──私は、力不足だから。
    御影 肖子:大抵、彼ら(ジャームを本当の意味で救う事はできない。
    御影 肖子:自由に生きたい、というありきたりな願いすらも
    御影 肖子:叶えてやることはできないまま、斬り続けてきた。
    御影 肖子:……"彼"もまた、今。そうした一人になるのだろうかと。
    御影 肖子:そう、分かっていても
    御影 肖子:宛のない希望を示すことが、残酷だと分かっていても
    御影 肖子:二人の少年の対話を見た。澱みの中に動く波濤の意志を見た。
    御影 肖子:それを、なかった事には、してはいけないと思ったから。
    御影 肖子:「──それでも、貴方には。友達ができたんでしょう」
    御影 肖子:「それが、どういう意味を持つのかは」
    御影 肖子:「貴方が、これから決められること」
    御影 肖子:「貴方にしか決められないことよ」
    真堂啓介:─ああ、と。感嘆するように。
    真堂啓介:「─それが、斬るべきものを斬り続けて得た答えならば」
    真堂啓介:─あるいは。昏い道の中、光を─救いを得たような声が。
    真堂啓介:「─その言葉は、刃は、きっと届いた。……御影くん」
    御影 肖子:「……はい」
    真堂啓介:「ありがとう」
    真堂啓介:─それは、己の言葉であり。未だ繋がりを僅かしか持たぬ、名もなき誰かの代弁であった。
    御影 肖子:「……」僅かな時間。その言葉を噛み締めるように、静かに目を閉じて。
    御影 肖子:「……いいえ、まだ」目を見開く。目の前の人影と、そして
    御影 肖子:その隣に立つ少年を見遣って、呟く。「届くのは、これからです」
    ”天籟魔訶”:「───────友」
    ”天籟魔訶”:「だ─────」
    マスターカルラ:『────そう』
    マスターカルラ:『君にしか決められない事だ』
    ”天籟魔訶”:刹那──未だ少年の中に残る、マスターカルラのレネゲイドの残滓が
    ”天籟魔訶”:再び、少年の自我を暗い海底へと沈める
    ”天籟魔訶”:「────」
    ”天籟魔訶”:再度、悍ましい気配と共に周囲へと伝播するレネゲイドの波濤
    ”天籟魔訶”:君達の心が、再び蝕まれる
    ”天籟魔訶”:そして、その波は指向性を持ったように
    ”天籟魔訶”:御影肖子と真堂啓介へと、集中的に襲い掛かる
    御影 肖子:「っ、ぐ……」蹲り、額を抑える。
    御影 肖子:「……ええ、ええ」
    御影 肖子:「そうよ……人間は、愚かで、自制を知らなくて」
    御影 肖子:「何度も、何度も何度も何度も」
    御影 肖子:「道に迷って、間違いを繰り返す」
    御影 肖子:胸の内に染み込んでくる悪意の奔流に、薄ら笑いを浮かべて頷きながら
    御影 肖子:「……それでも、私達は」顔を上げる。
    御影 肖子:「人間でありたいと。誰かの心と繋がっていたいと、願うのよ」
    真堂啓介:「─そうとも。人というのはな」
    真堂啓介:「この世で一番、諦めが悪い生き物だ。無様に地べたをはいずり回って生きるものだ」
    真堂啓介:「─そしてな。そうして生きるのは─」
    真堂啓介:─衝動に。レネゲイドに蝕まれながらも。
    真堂啓介:「楽しいぞ」
    真堂啓介:ただの人であるかのように、笑う。
    真堂 光磨:その笑顔は。誰よりも強く
    真堂 光磨:その願いは。何よりも尊く
    真堂 光磨:折れることなく。鍛え上げられ。先を歩むものとして、路を示す
    真堂 光磨:自らの足跡は短く。小さく。しかし、
    真堂 光磨:──そのことを悔いることも、厭うこともない
    真堂 光磨:いつか、己もそこへ行く。追い続ける。
    真堂 光磨:それだけのことだ
    真堂 光磨:手を伸ばす。取るために。執るために。
    真堂 光磨:受け取るために。繋ぐために。
    真堂 光磨:「視えているぞ──“マスターカルラ”」
    真堂 光磨:この眼は。罪を、咎人を逃さない
    真堂 光磨:──────剣が解ける/編み上げる
    真堂 光磨:刃を/意志を/願いを/約束を/束ね
    真堂 光磨:黒金疾走。因果、宿業、一剣両断
    真堂 光磨:名もなき魔剣を以て。ひとつを、揺らぐことなく。斬った
    真堂 光磨:黒の剣が、鞘に収まる音だけが。冬の空気を震わせる
    GM:────二度、真堂の名のもとに
    GM:少年の心を覆った鳥籠は、鈴を思わせる音と共に砕け散り
    GM:そうして、後に残ったのは────
    ”天籟魔訶”:「────」
    ”天籟魔訶”:星空の下、光を灯さぬ目を湛えた一人の少年
    ”天籟魔訶”:────ジャームの気配は、消えていない
    ”天籟魔訶”:「──母さんも、もう居ない」
    ”天籟魔訶”:「───言いつけも、守れなかった」
    ”天籟魔訶”:「それに」
    ”天籟魔訶”:「…………この世界に、俺の場所なんか無い……そう、ですよね」
    ”天籟魔訶”:確かめるように、君達へと問いかける
    ”天籟魔訶”:「……何が、違うんだろう…あなた達と、俺と」
    ”天籟魔訶”:そうして、諦めたように
    ”天籟魔訶”:「───一度くらい」
    ”天籟魔訶”:「───誰かに、ちゃんと褒められてみたかったな」
    ”天籟魔訶”:言葉を吐くと、軽く笑って
    ”天籟魔訶”:───膨大なレネゲイドの奔流が、街全体を駆け抜ける
    ”天籟魔訶”:──否定 ──拒絶 ──嫌悪
    ”天籟魔訶”:隔絶された生を持って生まれてきた少年の
    ”天籟魔訶”:最後の、最期の、嘆き
    御影 肖子:「……ええ、そうよ」事実を、肯定する。
    御影 肖子:自分がこれから踏み躙ろうとする相手を、見る。その行いを、否定する訳にはいかない。
    御影 肖子:「貴方が、私達(にんげん)を害するから。……そういう形に生まれたから」
    御影 肖子:「その在り方を……認める訳にはいかないの」
    御影 肖子:ひどく息が乱れる。肉体も、精神も、とうに限界に近い。
    御影 肖子:先の戦闘から継続的に発現を続けている咎枝の呪詛反動は、契約者の身を蝕み続けている。今や血は凍て、肌は色を失って。手足の感覚もほとんど消えかけている。
    御影 肖子:「……その、運命を」
    御影 肖子:「呪うなら、呪えばいい。私達を……恨みたければ、恨みなさい」
    御影 肖子:「その答えが、そのまま」
    御影 肖子:「貴方にとっての、生きた意味になる」
    御影 肖子:「……だけど、もしも」
    御影 肖子:「貴方が、自分自身の生に、他の何かを望むのなら……」
    御影 肖子:霜の降りた前髪の向こう、青白い眼の光が
    御影 肖子:名もなき子を、静かに見つめている。
    御影 肖子:「……もう一度」
    御影 肖子:「問いを、返すわよ。少年」
    御影 肖子:「光磨くんの存在は、貴方にとって……何だったの?」
    ”天籟魔訶”:「────」諦観を浮かべていた顔が、僅かに歪む
    ”天籟魔訶”:───俺は
    ”天籟魔訶”:────何で、友達が欲しかったんだっけ
    真堂 光磨:──語るべきこと。呼びかけること。それはもう、出揃っている
    真堂 光磨:自らの先を行く人達。悩み、それでも歩いてきた人達の言葉
    真堂 光磨:……できることは。既に言った
    真堂 光磨:手を伸ばし続ける。そのために、願う
    真堂 光磨:「直さん」
    真堂 光磨:自身を守ってくれた背に、それだけを呼びかけた
    黒瀬直:「ああ」 
    黒瀬直:手を伸ばし続ける若人の目に、大きな背中が映る。
    黒瀬直:揺らぐことのない背中か?それは見せぬと誓った女だ。
    黒瀬直:「少し、無茶をしようと思う」
    黒瀬直:「ちゃんと帰ってくるから、待っててくれ」
    黒瀬直:「良いな?」 
    黒瀬直:莫大な力に晒されながら、傷と異形に塗れて、しかし微笑む。
    真堂 光磨:「…………」
    真堂 光磨:「託します。…………いってらっしゃい」
    真堂 光磨:貴方が見送ってくれたように。待つ
    真堂 光磨:必ず叶えると言った、貴方を信じて
    真堂啓介:─今、語るべきだと感じた言葉はあった。
    真堂啓介:それは。親に道を示されなかった子供への、憐れみの言葉。
    真堂啓介:それは。分かち合うのではなく、奪うことで何かを得ようとした子供を諭す言葉。
    真堂啓介:それは。そんな子供へ与えられるであろう、最後の一撃を命じる言葉。
    真堂啓介:ああ、けれど。ここに至って、そんなものは不要であると。そう感じさせる、いつもの声がする。
    真堂啓介:─だから。
    真堂啓介:「─直さん」
    黒瀬直:「ん」
    真堂啓介:「頼む」
    真堂啓介:だから、自分も。いつものように、それだけを告げた。
    黒瀬直:「おう」
    黒瀬直:一歩。
    黒瀬直:極限戦闘状況に最適化された、常より長くしなやかで強健な足を無造作に進める。
    黒瀬直:金光一閃、闇を断つ。 
    黒瀬直:押し寄せる波を斬り開いて、ずかずかと近寄りながら。
    黒瀬直:「──少年よ」
    ”天籟魔訶”:「────」
    ”天籟魔訶”:無言で、君の顔を見上げる
    黒瀬直:嬰児に必要なのは、きみが生まれてくるのに必要なのは。
    黒瀬直:面と向かうことだ。一つの個として向き合うことだ。
    黒瀬直:否定はした。だから、次は肯定する時だ。
    黒瀬直:「ああ、そうだな」
    黒瀬直:「きみの母さんは、もう居ない」一歩、近づく。
    ”天籟魔訶”:僅かに口の端を歪める
    黒瀬直:「そうだとも」
    黒瀬直:「言いつけは、守れない」一歩、近づく。
    ”天籟魔訶”:目を伏せる
    黒瀬直:「君は敏い。まさしく自然の嬰児たるものだ。正しく見通す智慧を持っている」
    黒瀬直:「この人間の世界に、"天籟魔訶"の場所はない。その通りだ」
    ”天籟魔訶”:握った拳が僅かに震える
    黒瀬直:一歩、近づく。近づいた。
    黒瀬直:「それでも……きみは知らないことばかりだ」
    ”天籟魔訶”:………僅かに、顔を上げて
    黒瀬直:「この世界が見えていても、きみは明日を知らない」
    ”天籟魔訶”:「……………明日」
    黒瀬直:「遺された願いは覚えていても、きみは希望を知らない」
    ”天籟魔訶”:「…………希望」
    黒瀬直:「親を失う経験を経ていても……きみは自分を知らない」
    ”天籟魔訶”:「…………俺、は…」
    黒瀬直:「これがきみに欠けているものだ。これがきみに与えられなかったものだ」
    ”天籟魔訶”:───あの時そうしたように、一つ一つ、指を折る
    ”天籟魔訶”:”また明日”、そう言い合える繋がりが欲しかった
    ”天籟魔訶”:自らが望んだ、”友達”という希に思いを馳せた
    ”天籟魔訶”:”俺”が”俺”であると示してくれる
    ”天籟魔訶”:家族が、そう呼んでくれる
    ”天籟魔訶”:友達が、語り掛けてくれる
    ”天籟魔訶”:他の誰でもない、自分の為の名前を求めた
    ”天籟魔訶”:───知らなかったから
    ”天籟魔訶”:───与えられなかったから
    ”天籟魔訶”:───自分には手に入れられない事を、心のどこかで悟っていたとしても
    ”天籟魔訶”:「───じゃあ」
    ”天籟魔訶”:まるで
    ”天籟魔訶”:「俺は」
    ”天籟魔訶”:縋る場所も、寄りかかる壁も、もたれ掛かる柱も無いような、泣きそうな顔で
    ”天籟魔訶”:「───どうすれば良かったんですか」
    ”天籟魔訶”:何も持たない少年は、君に問いかける
    黒瀬直:「どうだろうな。私にも分からない」
    黒瀬直:弓を、人を殺める鋼を手にした女が、キミに応えて。
    黒瀬直:「だから、これからの話をする」 
    黒瀬直:「明日は、変えられるのだと」
    黒瀬直:「希望は、何度でも抱いてよいのだと」
    黒瀬直:「君が、何者かになれるのだと」
    黒瀬直:「大人が子供にすることを、してみせるとも」
    黒瀬直:血まみれの手が。恐るべき破壊を生み出すジャームの頭に。
    黒瀬直:世界を呪うべくして生まれ、かくある者に優しく触れる。
    黒瀬直:「頼っていいんだ。子どもはね」
    ”天籟魔訶”:「─────」
    ”天籟魔訶”:そのまま、少しの間があって
    ”天籟魔訶”:「…………俺は…」
    ”天籟魔訶”:「友達が……欲しい………」
    ”天籟魔訶”:「……もっと…色んなものを食べてみたい……」
    ”天籟魔訶”:「表の世界を……見て、周りたい……」
    ”天籟魔訶”:───堰が切れるように
    ”天籟魔訶”:「色んな本が読みたい」
    ”天籟魔訶”:「フネ…とか、ヒコウキ…にも乗ってみたい」
    ”天籟魔訶”:「遊んでみたい」
    ”天籟魔訶”:「手を繋ぎたい」
    ”天籟魔訶”:「……………」
    ”天籟魔訶”:そこまで言って
    ”天籟魔訶”:「………もっと」
    ”天籟魔訶”:「……母さんと………普通に、話してみたかった…………」
    ”天籟魔訶”:声を震わせて、そう呟く
    黒瀬直:「……そうか」
    黒瀬直:「……そうだろうとも」
    黒瀬直:赤子の慟哭を聞いて、叶わぬ欲望を受け止めて。
    黒瀬直:「少年よ」
    黒瀬直:「生まれたばかりの君に、二つの呪い(いわいを贈る」
    黒瀬直:手に輝く、黄金の弓を示す。
    ”天籟魔訶”:「…………」その弓を、ただ茫然と見る
    黒瀬直:「これは刃だ。人間が他を拒絶するためのものだ」
    黒瀬直:「運命に抗う意志だ。願い叶える黄金だ。受け継がれる約束だ」
    黒瀬直:輝ける華金弓。黒瀬の家に伝わる遺産。使い手の願いを、入力された情報を現実へと昇華する黄金。
    黒瀬直:「これを、きみに譲る」
    黒瀬直:「そして、もう一つ」
    黒瀬直:「……きみに、名前を」
    黒瀬直:「気に入らなければ、断って良い」
    ”天籟魔訶”:「───どう」どうして、と漏らそうとして、止める
    ”天籟魔訶”:「………」
    ”天籟魔訶”:────誰かの心と繋がっていたいと
    ”天籟魔訶”:────楽しいぞ
    ”天籟魔訶”:────また時間があったら
    ”天籟魔訶”:ここに来て話をしよう
    ”天籟魔訶”:「…………」一瞬、口の端を固く結んで
    ”天籟魔訶”:「………一つ」
    ”天籟魔訶”:「光磨…くんに、伝えてください」
    黒瀬直:「ああ」
    ”天籟魔訶”:しっかりと返事を聞いて、口を開く
    ”天籟魔訶”:「────また」
    ”天籟魔訶”:「”いつか”」
    ”天籟魔訶”:──この世界に、自分の居場所は無い
    ”天籟魔訶”:────それでも
    ”天籟魔訶”:そう、願っていいと…世界を隔てた自分が、その運命に抗っていいと言うのなら
    ”天籟魔訶”:───二礼
    ”天籟魔訶”:────二拍
    ”天籟魔訶”:───一礼
    ”天籟魔訶”:ロイス取得 真堂光磨 〇友達/またいつか
    ”天籟魔訶”:「───俺は」
    ”天籟魔訶”:「やるなら、ちゃんとやりたいです」
    ”天籟魔訶”:───それは、人との繋がりを持てぬジャームが、それでも繋がり結んだが故の反動か
    ”天籟魔訶”:”天籟魔訶”の身体は、緩やかに自壊を始める
    ”天籟魔訶”:「その弓を、その名を」
    ”天籟魔訶”:「俺に……下さい」
    黒瀬直:「……ああ、『  』」 
    黒瀬直:「"   "と"   "と言う意味だ。君の母さんが望んだ、新世を生きるべき者の名だ」
    黒瀬直:「………きみの名と、きみの弓だ」
    黒瀬直:とうに限界を迎えた身体で、崩壊を始めた  にそれらを押し付ける。
    黒瀬直:(……受け取ってくれて、ありがとう)
    ”  ”:───それを受け取ると、子供のように微笑んで
    ”  ”:昇る朝日に照らされ、崩れ去った身体と
    ”  ”:それに抱かれるようにして地面に横たわる、華金弓だけがそこに残った
    黒瀬直:遺されたものを見下ろして、僅かに眼を見張り。 
    黒瀬直:「うん……悪くない」
    黒瀬直:その上に倒れ込む。子どもを抱きかかえるような姿勢で。
    GM:───白む空が、星を隠し
    GM:───徐々に広がる日差しが、静寂に包まれた街を照らす
     12月15日
     N市 第十二地区
     鹿島四方幡

     ───そしてまた、いつもと同じ今日が来る。



    バックトラック

    GM:遅いですけどバックトラックまでやります!
    御影 肖子:OK!
    真堂 光磨:押忍
    黒瀬直:はい!

    GM:Eロイスはこちら
      ◎隔生者×10
     隔生者x10
     ありえざる存在×10

     ◎ 隔生者"宿痾"
     隔生者
     ありえざる存在×3

      ◎"幻想泡沫"
     ありえざる存在

      ◎"カトス"
     苦痛のこだま

      ◎被検体x3
     不滅の妄執x3

     ◎”天籟魔訶”
     覚醒する世界
     衝動侵蝕×5
    真堂啓介:うおー!!
    GM:計35個
    GM:振る奴は…振りな!
    真堂啓介:振る!!
    御影 肖子:当然振る!
    真堂啓介:228-35d10 DoubleCross : (228-35D10) > 228-203[9,5,2,8,8,1,3,7,6,4,3,1,8,6,7,10,10,7,8,10,9,1,5,6,10,3,6,9,6,6,6,4,7,1,1] > 25
    御影 肖子:237-35d10 DoubleCross : (237-35D10) > 237-191[7,7,8,7,9,1,1,6,8,7,6,6,4,8,10,9,6,1,6,7,3,9,6,4,5,5,2,2,4,4,3,4,10,4,2] > 46
    真堂 光磨:もらう!
    御影 肖子:うおお2倍振りで
    真堂 光磨:254-35d10 DoubleCross : (254-35D10) > 254-217[5,8,7,9,10,3,6,4,10,3,8,9,9,2,3,6,2,5,8,8,8,9,7,6,9,3,6,4,5,4,9,5,8,1,8] > 37
    御影 肖子:46-4d10 DoubleCross : (46-4D10) > 46-26[1,9,10,6] > 20
    黒瀬直:241-35d10 DoubleCross : (241-35D10) > 241-198[7,8,10,3,9,7,2,1,7,6,3,7,6,7,4,7,4,4,8,3,3,4,10,9,1,7,10,10,2,4,7,1,8,3,6] > 43
    system:[ 御影 肖子 ] 侵蝕率 : 237 → 217
    真堂 光磨:二倍振りします
    system:[ 御影 肖子 ] 侵蝕率 : 217 → 20
    真堂啓介:2倍振りとしましょう。
    真堂 光磨:37-6d10 DoubleCross : (37-6D10) > 37-23[9,1,2,6,2,3] > 14
    黒瀬直:二倍振りします
    御影 肖子:帰還しました
    真堂啓介:25-2d10 DoubleCross : (25-2D10) > 25-11[4,7] > 14
    黒瀬直:43-2d10 DoubleCross : (43-2D10) > 43-8[5,3] > 35
    真堂 光磨:3点で帰還
    黒瀬直:3点で帰還です
    御影 肖子:同じく3点で帰還!
    真堂啓介:3点で帰還!
    GM:じゃあいつもの15点にEロイスが35点、Dロイスが羅刹と誓約の瞳で2点
    GM:そこに全員3点足して
    GM:55点をみなさんに配ります
    真堂啓介:めっちゃ配られた。
    御影 肖子:いただきます~
    黒瀬直:いっぱい食べます
    真堂啓介:もぐもぐ。
    真堂 光磨:頂きます
    GM:C((55+55+55+55)/3) DoubleCross : 計算結果 > 73
    GM:私は73点貰って
    黒瀬直:足りないぐらいだ
    GM:では…お疲れ様でした!
    真堂啓介:あっそして更にGMは+1点よ!(スケジュール調整とか)
    GM:じゃあ74点!
    真堂啓介:イエス!
    黒瀬直:-だったらちょうど良かった(?)
    黒瀬直:お疲れ様でした!
    真堂啓介:お疲れ様でした!
    真堂 光磨:お疲れ様でした!
    御影 肖子:お疲れ様でした~!


    GM:───マスターカルラは倒れ、”天籟魔訶”セルの計画は阻止された。
    GM:”天籟魔訶”セル唯一の生存者であるユーカは、その後UGNに拘束。
    GM:尋問にも特に抵抗なく応じているどころか、どこか楽しむ素振りさえ見せているという。
    GM:被害規模こそ大きかったが、その殆どが鹿島四方幡に集中していたこともあり
    GM:現在は、ほぼほぼ壊滅状態にある組同士で手を取り合い、復興作業に勤しんでいる。
    ユーカ:「────何も感じてない、と言えば嘘になるよ。」
    ユーカ:「どれだけ時を過ごそうと…自分より先に死んでいく弟子を見るのは、それなりに応えるもんさ」
    ユーカ:「………天影は、確かに変わった人間ではあったけど」
    ユーカ:「本当に世界を平和に出来るのは、決まってああいう奴だって…私は今でも、そう思ってる」
    ユーカ:「───しんどい道を選んだよ、君達は」
    ユーカ:「だから、精々足掻いてみせてくれ」
    ユーカ:「私は…しばらく、か、ずっと」
    ユーカ:「その様子を、ただ見ている事にする」
    ユーカ:「いつか、私がまた外に出た時」
    ユーカ:「少しぐらいは、マシな世界になってる事を」
    ユーカ:「期待してるよ、”人間”諸君。」
    ユーカ:「……………なぁんて」
    ユーカ:「…………」
    ユーカ:「……うん。」
    ユーカ:「期待、してるよ。」
    ユーカ:───隣人代表 ユーカより


     12月22日
     N市 第十二地区
     鹿島四方幡

    GM:───一週間の時が流れた
    GM:君は今、未だ家屋の半分が補修中である長屋の一室に居る。
    GM:───茨戸會本拠 客間
    GM:───畳1枚分の間を空け、対面に座るのは
    GM:茨戸會若頭 ”第十七代目鬼茨戸” 沢渡新助
    沢渡 新助:「────」ズズ、と。座布団の上に正座して、茶を啜る
    真庭丹とうか:「……何もかも元通り、とは」
    真庭丹とうか:「いかないようね。心中お察しするわ」半壊した家屋を眺めながら。
    沢渡 新助:「───まあ、規模が規模ですからね。」
    沢渡 新助:「今は、どこもかしこも人が足りていません」
    沢渡 新助:「スティーモは言わずもがな、黒山羊さんの所も頭が消えて、今は誰が組織を纏めるかで揉めていますし」
    沢渡 新助:「───この組も、随分と死人が出ました」
    真庭丹とうか:「…………」ずず、とお茶を啜る。いつもの通り、無表情を崩さずに。
    沢渡 新助:「人、金、今後の身振り」
    沢渡 新助:「考える事は、嫌になるぐらい多い」
    真庭丹とうか:「……なるほど」
    真庭丹とうか:「鹿島四方幡の方々には一通り、顔を売ることが出来たと思っているけど」
    真庭丹とうか:「当分、羽振りの良い依頼はこなさそう、ね」
    沢渡 新助:「はは、お恥ずかしい。」
    沢渡 新助:「その様子だと、値切り交渉というのも無理そうですね。」
    真庭丹とうか:「…………」
    真庭丹とうか:「まぁ、正直なところを言うと」
    真庭丹とうか:「黒山羊一家菅原組の元組長を屠るという依頼」
    真庭丹とうか:「お金を貰えるような仕事ができたとは思っていないのよね」
    沢渡 新助:「────成程」
    沢渡 新助:「”期待に応えて欲しいのなら、対価を要求できるだけの知恵と能力を”」
    沢渡 新助:「ですか」
    真庭丹とうか:「……よく、覚えているのね」
    沢渡 新助:「初対面の時の印象は、ずっと残るものですよ。”おつきみ屋”さん。」
    真庭丹とうか:「……肝に銘じておくわ、"十七代目鬼茨戸"さん」
    沢渡 新助:「………まあ、”おつきみ屋”さんがどれだけ自分を卑下しようが、俺には…俺達には知ったこっちゃありません。」
    沢渡 新助:「あなたは俺の依頼を果たした。俺達を救った。この街を守った。」
    沢渡 新助:「無理矢理にでも報酬を受取ってもらわなきゃ、哂われるのは俺達の方です。」
    真庭丹とうか:「嫌」
    沢渡 新助:「そこをなんとか」
    真庭丹とうか:「不死者の打倒は、”朱厭”からの情報提供がなければ達成できなかった」
    真庭丹とうか:「期待された裁量の中で結果を出せない者に、対価を貰う資格はない」
    真庭丹とうか:「人も、金も足りないのでしょう?」
    真庭丹とうか:「その分を足しにするといいわ」
    沢渡 新助:「……………」
    沢渡 新助:「あなた、もっと欲望に忠実な方だと思っていましたが」
    沢渡 新助:「…………いいんですか、それで。」
    沢渡 新助:「今のあなたは、俺に対して我儘を通せる立場にありますよ。」
    真庭丹とうか:「…………」
    真庭丹とうか:「貴方が、貴方の組のためを思い、先導することができるように」
    真庭丹とうか:「私も、私が納得できるだけの私であるように、進んでいるだけ」
    真庭丹とうか:「……でも」
    真庭丹とうか:「それでも、貴方達が私に報酬を渡さなければ気が済まないというのなら」
    真庭丹とうか:「その分だけ、貴方の組の労働力になることで手を打ってもいいわ」
    沢渡 新助:「─────それは……参りましたね」
    沢渡 新助:「」
    沢渡 新助:「今の俺に、その申し出を断る理由が無い。」
    真庭丹とうか:「渡せれば、それでよいのでしょう?」
    沢渡 新助:「……………どうにも」
    沢渡 新助:首を傾げるようにして、軽く笑う
    沢渡 新助:「敵いませんね、あなたには。」
    真庭丹とうか:「……ふふ」無表情ながら、しかし柔らかな笑みで。
    真庭丹とうか:「すみません、こういうタチなもので」
    沢渡 新助:「本当に、ああ困った困った。」そう言いながら、片膝を立て
    沢渡 新助:「少々お待ちを、すぐに戻ります。」
    沢渡 新助:足袋の擦れる音と共に、客間をあとにすると─────
    真庭丹とうか:「…………?」
    沢渡 新助:────宣言通り、特に間を空ける事無く戻ってくる
    沢渡 新助:その手には、硬い物同士がぶつかるような音を立てる紙袋
    沢渡 新助:それを、君の眼前に置きながら、腰を下ろし
    沢渡 新助:「───どうにも、俺の口には合わなかったようで」
    沢渡 新助:「誰も使わないなら、これだけあってもしょうがないですよね。差し上げます」
    沢渡 新助:───紙袋の中に入っていたのは、大量の瓶
    真庭丹とうか:「……あら」その紙袋を覗き込んで、目を丸くする。
    沢渡 新助:ラベルには…『辛そうで辛くない、少し辛いラー油』、そう書かれている
    真庭丹とうか:「……私も、貴方のことをしたたかな人物だと思っていたけど」
    真庭丹とうか:「初対面の印象というのは存外、アテにならないものね」
    真庭丹とうか:紙袋から瓶を一つ取り出し、封を開けて。
    真庭丹とうか:一気飲み。
    真庭丹とうか:「……ふぅ」
    沢渡 新助:(………いや、話半分に聞いてたんですけど…)
    沢渡 新助:何故か拍手をして
    沢渡 新助:「そのペースでいけるなら、もっと買っておいてもよかったですかね。」
    真庭丹とうか:「……何か、餌付けでもされているみたいね」
    沢渡 新助:「はは。”おつきみ屋”さん、年を取ると」
    沢渡 新助:「若者が飲食する姿を見るのが、何故か楽しくなるんですよ。」
    沢渡 新助:「…………」
    真庭丹とうか:「(言うほど、歳を取ってるようには見えないけれど……)」小首を傾げながら。
    沢渡 新助:「───魚に、しばらくは餌をあげられそうにありませんので」
    真庭丹とうか:「…………」
    真庭丹とうか:「貴方とは、仲良くやっていけそうな気がするわ」
    沢渡 新助:「……勘、ですか。それとも」
    沢渡 新助:「経験から来る、直感」
    沢渡 新助:「ですか」
    真庭丹とうか:肩をぐるぐると回しながら、すくっと立ち上がり
    真庭丹とうか:「秘密」
    沢渡 新助:「───そうですか。ではこちらも、これ以上は聞きません。」
    沢渡 新助:対面の少女が立ち上がった所を見て、こちらも立ち上がり
    真庭丹とうか:「さぁ、人手の足りない所に案内してもらおうかしら」
    真庭丹とうか:「そこいらに居るヤクザの百人分くらいは働いてあげるわ」
    沢渡 新助:「心強い」
    沢渡 新助:そう言いながら、庭先を照らす日の光を見て
    沢渡 新助:「───では…のんびり、歩いて行きましょうか」
    沢渡 新助:「時間なら、いくらでもありますし。」
    真庭丹とうか:「……おじいちゃんみたい」
    沢渡 新助:「……………今年で、31です」
    真庭丹とうか:「私の倍は生きてるわね」
    沢渡 新助:「あと数年経てば、そんな事も言えなくなりますよ。」
    真庭丹とうか:「はぁい、気をつけまーす」
    真庭丹とうか:かつて"回游魚群"(ミグラトリィと呼ばれていた少女は、屈託のない柔らかな声で答えると。
    真庭丹とうか:「……えへへ」年相応の笑顔で、無邪気に笑っていた。


     12月23日
     N市 第十二地区

    火之江 荊:からん、からん、と下駄が鳴る。
    火之江 荊:戦、否、これは単なる破壊の痕と言うのだろう。 
    火之江 荊:榛色の着流しを寒空に揺らし、紅い和傘を提げた女が町を過ぎて行く。
    火之江 荊:未だ完全な復興には遠いだろう、崩れた家屋や割れた地面を視界の端に捉えながら。その隅に金属の反射があれば、ふと意識がそちらに向き、
    火之江 荊:特段、意識して探しているわけでもないと、脳内で何故か言い訳までして。
    火之江 荊:……女は、今日を以て、町を去るつもりだった。
    火之江 荊:別に、何か理由があったわけでもない。元よりの根無し草。
    火之江 荊:此処にて自分が出逢う者は全て出遭ったと思えば、その度にふらりと足を別の場所に向けていた。
    火之江 荊:この度も、そういう感覚を胸の内に覚えて。最後に立ち寄るのであれば、そういえば回り切ることのなかったこの地区か、とふらりと宛もなく歩いている。
    火之江 荊:(……嗚呼、そういや。新年に顔を見せろ、と言われていたっけか)
    火之江 荊:勢いで行くとは言ったけれど。戦いの最中、昂ぶった剣士の戯言のようなもので。
    火之江 荊:祝い事に顔出すつもりなど更々無く。
    火之江 荊:「…………」
    火之江 荊:ふと、顔を上げれば。何の因果か、長い長い石段が。
    火之江 荊:立ち寄ろうと思ったのは、ほんの気紛れ。
    火之江 荊:其処に、その男がいることを望んだわけではなく。
    火之江 荊:或いは──其処に、惹かれていたのか。分かりはしないが、
    火之江 荊:ともかく。その長い長い石段の先、息も切らせず登り切った先、
    火之江 荊:其処に、男がいた。
    火之江 荊:あの日、戦場で見た。強者が、剣士が。其処に居た。
    火之江 荊:「……どーも」
    真堂啓介:「ああ、来たかね。……少し時期は早いが、ふむ」
    真堂啓介:そこが、この男の在るべき場所であると。そんな理由は、もちろんあるが。
    真堂啓介:いつでも、そこに在るのが当たり前だと。まるで、境内を囲む樹々のひとつのような。
    真堂啓介:「そうか。発つのだな」
    真堂啓介:存在感が、あってない。そんな雰囲気を纏って、笑っている。
    火之江 荊:「へェ、良く分かるもんだ」 呵呵、と小さく哂う
    真堂啓介:「なんとなくな。ああ、これからいなくなるのだ、と」
    真堂啓介:「そういう相手は、分かるようになってしまった」
    火之江 荊:「……そうかい。アタシにゃまだ、そういうのは分からないみたいだ」
    火之江 荊:「いや。アタシが去っていくばかりだからかね」
    真堂啓介:「そういう観点で言えば、分かるようになったのは……ああ、幸せなのかもしれん」
    真堂啓介:「置いて行かれるのは辛いが。残して行くのは、もっと辛いのだろうからな」
    真堂啓介:「……まあ、君の場合は。いつかふらりとまた戻ってくる、そう感じさせてもくれるが」
    火之江 荊:「呵呵、どうだか」 故郷すら、数年前に出たっきり。一度も戻っていない女だ
    火之江 荊:「……まァ。戻ってくる保証のない身だ──発つ前に、アンタにもう一度出逢えて良かったよ」
    真堂啓介:「それは何より。……その理由は……」
    真堂啓介:「語るまでもないかね」
    火之江 荊:「年はまだ明けちゃいないがね。むしろ、新年早々ここいらで暴れられちゃ困るンじゃないか」
    火之江 荊:提げた紅い和傘に、自然、手を遣って。
    真堂啓介:「違いない。……それにな、実のところ」
    真堂啓介:まるで、身体の一部であるかのようにそこにあるもの─左腰に佩いた刀の柄に、右手を添えて。
    真堂啓介:「これから年が明けるまでに、もうひとつ、大きな山がありそうでな。自分が無事であるかどうか、それこそ保証できん」
    火之江 荊:「……そういや、アンタの名前も聞いちゃいなかったな」
    真堂啓介:「ああ、これは失礼をした。では、改めて」
    真堂啓介:「─UGN第12支部、支部長。"剣匠卿"(ソードビート真堂啓介」
    火之江 荊:「嗚呼、そうか。アンタが、そうだったのか」
    火之江 荊:一人、小さく頷いて。
    火之江 荊:12月14日。あの日、十二地区に足を向けたのは──
    火之江 荊:元より、この地に住む”剣匠卿”という剣士と見える為だった。
    火之江 荊:随分、遠回りになってしまったが。結果、出逢えたのは幸運だったと言えよう。
    火之江 荊:「──姓を火之江、名を荊。二つ名を、“ベニガサ”」
    真堂啓介:「ああ、良い名だ。熱く激しく生きる武士(もののふの名だ」
    真堂啓介:「─では、火之江くん」
    真堂啓介:音もなく、刃を抜く。─あるいは。
    真堂啓介:抜き身の刃を前に身を潜めるが如く、音が消える。
    火之江 荊:風が唸る。音の消えた空間に、自らの存在を誇示するかのように、女を中心に旋風が渦を巻く。
    火之江 荊:紅い和傘から、刀が抜かれる。小間より尚深い赤。赫い刀身が晒される。
    火之江 荊:静かに。青眼に構えた。
    火之江 荊:す、と。足を一歩、擦るように下げ、
    火之江 荊:からん、と軽い木の音一つを残し。地面が、爆ぜる。
    火之江 荊:赤い線が宙に引かれ、剣閃が男の正中線を割かんと奔る。
    真堂啓介:待ち構える男は、手にした刃を構えることなく、だらりと下げたまま。
    真堂啓介:迫り来る緋色の暴風を、両の目でしかと見据え。そのまま、刃が到達する─。
    真堂啓介:─その、寸前。避けるのでもなく、受け止めるのでもなく。
    真堂啓介:緩やかな、しかし最適の一点に向けて奔る剣閃が、女剣士の一閃を更に加速させる。
    真堂啓介:─介添えを受けた必殺の刃は。目標とした男ではなく、その上方。空を裂く一刀となった。
    火之江 荊:後を追うように、刃と化した旋風が空を駆けて消える。
    真堂啓介:風刃が肌を裂く。全てを殺し切れなかったことに、僅かな驚愕と、そして。
    真堂啓介:「────」
    真堂啓介:これも、僅かではあったが。確かに、男は笑みを浮かべた。
    火之江 荊:対して、女は。その一撃を往なされたことに、確かな笑みを浮かべた。 
    真堂啓介:─そして、場違いとも言える、穏やかな表情は一瞬で消えて。
    真堂啓介:寄り添う刃、その片割れを握る手は伸びきって。致命的な隙であるはずのその体勢から。
    真堂啓介:─骨が。筋肉が。関節が。みしり、と軋んで─。
    真堂啓介:鞭の如くしなる右腕が、袈裟懸けに振るわれる。
    真堂啓介:およそ、人体には不可能と思われる挙動。しかし。
    真堂啓介:─もし。己の一挙手一投足、その全てを完璧に把握することが出来るなら。
    真堂啓介:─もし。自分自身の肉体、そのすべてを、ただひとつの目的のため動員できたなら。
    真堂啓介:─もし。人が、己の能力すべてを、十全に発揮できるのなら。
    真堂啓介:そこに、不可能はない。
    火之江 荊:笑みを浮かべたまま、振るわれる刃を視界に捉える。
    火之江 荊:否、唇の描く弧を、更に深く、歯を剥き出しに──獰猛な、それでも、心底愉しそうな笑みを浮かべて。
    火之江 荊:──嗚呼、今、此処で相対しているこの剣士は、間違いなく。
    火之江 荊:──アタシが今まで打ち合ってきた者の中で──最も、強い。
    火之江 荊:強き者と闘えることは、歓びだ。
    火之江 荊:其れでこそ、自分が生きている価値がある。剣を振るう価値がある。
    火之江 荊:魂が燃える。燻る心に火が付き、命の境でのやり取りが、歓喜をもたらしてくれる。
    火之江 荊:大凡、眼前の剣士の取った挙動は、人としての極地に近いものだった。
    火之江 荊:火之江 荊は、その領域にはない。だが──己は、異能の剣士であるが故に、
    火之江 荊:その差を、埋めて。対峙することが出来る。
    火之江 荊:地面より、更に深く。影に身体を落とすように沈み込ませ、
    火之江 荊:振るわれた袈裟懸けの軌道から、身体を無理矢理に逸らす。
    火之江 荊:「────ッ!」
    火之江 荊:暴風を背に、身体を跳ね上げるように。
    火之江 荊:赫い軌跡を、再び。その胴を、左から斬り上げるように刃を滑らせる──!
    真堂啓介:─人の身で、嵐を止めることはできない。
    真堂啓介:それは、人は斬られれば死ぬことと同じくらい、当たり前で、覆しようのない事実。
    真堂啓介:─だが。だからこそ。
    真堂啓介:「……は」
    真堂啓介:自分自身が、名もなき誰かに告げた言葉を思い出し、笑う。
    真堂啓介:─楽しいぞ。
    真堂啓介:異能持たざる身。人の延長線上でしかない業。それらを以って、人の世を守ると。
    真堂啓介:そう決めた己を誇るように。堂々と、大上段に振り上げた刃を。
    真堂啓介:先の斬撃の勢いのまま、身を捻りながら。吹き上がる暴風に立ち向かうかのように。
    真堂啓介:─緋色の髪が躍る場所へと、振り下ろす。
    ツァン:「─────それまで」
    ツァン:文字通り水を差すような冷たい声が、君達の鼓膜を揺らす
    真堂啓介:─ぴたりと。まるで最初からそう示し合わせていたように、刃が止まる。
    火之江 荊:視線だけが、不機嫌そうに動き、男を見遣る。
    火之江 荊:「……こっからが良いとこだってのによォ」 
    ツァン:「…………そう睨まれようと、”はい、OK”とは言えないよ。”ベニガサ”」
    ツァン:「支部長殿が熱くなっている様は、見ていて新鮮ではあったが」
    ツァン:「白砂を赤く染めては景観に関わる」
    真堂啓介:「まあ、流石にここで死ぬまで続けるわけにはいかんからなあ。……いや、すまん」
    真堂啓介:「ツァンくんには、最後に妙な役目をさせてしまった」
    火之江 荊:ぶつくさと不満を言いつつも、赫い刃をすい、と鞘に収める。
    真堂啓介:対照的に、どこか楽しそうに笑いながら刃を収める。
    ツァン:「………あなたも人が悪い」
    ツァン:「”どうせ誰かが嗅ぎつける”とでも思っていたのでしょう」
    真堂啓介:─その切っ先に絡む、一本の鮮やかな色の髪と。
    真堂啓介:─自分が身に着けた羽織に刻まれた、滑らかな切り口を目にして。満足したように、頷いて。
    真堂啓介:「うむ。直さんか光磨か、一条くんあたりに見つかったなら面倒だな、とも思っていた」
    ツァン:「それは、まだ私がこちらに残っている時で良かった。」
    ツァン:「報告などという無粋な真似をするつもりもない。安心なさってくれ」
    ツァン:「いい物は見れたからな」
    真堂啓介:「それは助かる。……土産話にでもなればいいんだがね」
    火之江 荊:其れには、満更でも無さそうに。和傘を肩に担いで、とんとんと上下に揺らす
    真堂啓介:「─戻るのだな。日本支部に」
    ツァン:「……ええ。元々、ここには言伝をしにやって来ただけですので」
    ツァン:「…………当初の予定より、随分と報告する事が増えてしまったが」
    真堂啓介:「そうだな。……まあ、日本支部の中でも、気付いている者はもういるのかもしれんが」
    真堂啓介:「今年いっぱい。それが山場だ。……厳しい戦いにはなろうが」
    真堂啓介:ああ、と。小さく頷きをひとつ、挟んで。
    真堂啓介:「なに、年が明けたら来いと言ったからな。乗り越えて見せるさ」
    ツァン:「そうして貰わねば、こちらも困ります」
    ツァン:「────正直な話、他人事ではあるが…私は左程心配してはいません。」
    ツァン:「十三に分けられた区画に、支部が一つずつ」
    ツァン:「単純に考えて、あなたのような手合いが最低あと十二人居る、という事だ」
    ツァン:「────無いでしょう、問題は。」
    真堂啓介:「─ああ。皆、それぞれの強さを以って戦い抜く、そんな決意を持つ者だ」
    真堂啓介:「そして、それは。この街に生きる者、皆にも当てはまることだ」
    真堂啓介:「─だからな、ツァンくん。火之江くん」
    真堂啓介:─鳥居の向こう側。七原の旧い街を、これから新たな姿を取り戻すであろう鹿島四方幡を眺めながら。
    真堂啓介:「─また、ここに来てくれ。今度は、そうだな」
    真堂啓介:「気軽に遊びに来てもらえると、俺としては嬉しいがね」
    火之江 荊:大抵、その地を去る時は。二度と踏み入れることはないだろう、という確信じみたものがあった。
    火之江 荊:今も、足は既に街の外を向いている。留まることはないだろう。……だが、
    火之江 荊:いずれ、また。風の吹くままに、この地にふらりと、やって来ることがあるのかもしれない、と。
    火之江 荊:「あァ。……気が向いたら。保証は出来やしないがね」
    ツァン:「……仕事が第一。”気軽に”とは、中々いかないかもしれないが…」
    ツァン:「───必ず、またいつか」
    真堂啓介:「……ああ」
    真堂啓介:ふたりのそれぞれの返事に、しっかりと頷いて。
    真堂啓介:「その時は、ツァンくんには良い茶を。火之江くんには、良い酒を。……ああ、そうだ」
    真堂啓介:─まだ纏めきられていない報告書、その中でちらりと見えた関係。
    真堂啓介:それを、思い出しながら。
    真堂啓介:「……火之江くんには、見てもらいたいものもある。まあ、次のお楽しみ、というやつだ」
    火之江 荊:「へェ? ……ふぅん。そう言われりゃ、気にしないってのも難しい話だ」
    火之江 荊:本当に、いつになるかは分からない。明日にでも、何処かで誰かと出遭い、切り結び。その果てに地に伏せるやも知れぬ身だ。
    火之江 荊:「嗚呼。じゃァ──そうだな。楽しみにしておこう」
    火之江 荊:……ふと、西へ行こう、と。そう思った。
    火之江 荊:此処より西へ、ずっと向こう。故郷の在る方へ。
    火之江 荊:──”朱厭”。リァオの、その話し言葉は。何処か、故郷の言葉にも似ていた。
    火之江 荊:ただ、流れるまま。風の征くままに──それがいつか、この地に吹くことがあれば、
    火之江 荊:「また来る時があれば。必ず、立ち寄ることにするさ」
    火之江 荊:約束等交わす自分を、物珍しげに思いながら。呵呵、と哂った。
    ツァン:「……………そうですね」
    ツァン:「では、今度は中国茶を一つ…手土産でお持ちする」
    ツァン:「…妻がよく淹れてくれていたものだ。私一人では、どうにも持て余してしまってな。」
    真堂啓介:「……そうか。なら、その茶を頂く時には」
    真堂啓介:─石段の下に消えて行った、緋色の髪の女剣士。その剣気の残り香を惜しむように、目を細めてから。
    真堂啓介:「思い出話のひとつも、期待させてもらおう。うちの支部はな、こう見えて」
    真堂啓介:「その手の話を好む連中が、存外多いのさ」
    ツァン:「────ああ」
    ツァン:既にこの世に居ない、妻であり……UGNエージェントの仲間であった(ひとを、少しだけ思い浮かべて
    ツァン:「それは良かった……丁度、肩の荷が下りた所だ」
    ツァン:「この口下手で良ければ、いくらでも」
    ツァン:「……私の、家族の話をしよう。」
    ツァン:目を細めて、どこか柔らさを感じさせる笑顔を浮かべ
    ツァン:復讐を終えた男は、穏やかな声でそう呟いた。
    真堂啓介:─家族。その言葉を耳にして、ふと。
    真堂啓介:─視線は境内の片隅、道場へ。その一角の情景─白い壁を思い浮かべる。
    真堂啓介:10年前。そこには、大勢の名前があった。
    真堂啓介:2年前。そこには、何もなかった。
    真堂啓介:1年ほど前。自分と、もうひとりの名前がそこに掲げられた。
    真堂啓介:また弟子を取るとはどういう心変わりかと、父は笑っていた。
    真堂啓介:半年ほど前。ふたりのうち片方の名前が変わった。
    真堂啓介:それを見て浮かべた笑みは、父によく似ていると誰かに言われた。
    真堂啓介:そして、いま。そこには、みっつの名前が掲げられている。
    真堂啓介:真堂啓介。
    真堂啓介:真堂光磨。
    真堂啓介:─みっつめの名前は。もう一度、生まれてくる者の名。
    真堂啓介:そして、三人の名から少し離れたところには。一振りの刀剣が、壁に掛けられている。
    真堂啓介:それはまるで、いなくなった誰かの生き様は、今を生きる誰かが覚えているのだと宣言するように。
    真堂啓介:「……君の名を呼び、全てを語り合うのは随分先になるかもしれんが」
    真堂啓介:あるいは。その名を呼ぶのは、次代を担う誰かかもしれないが。
    真堂啓介:いつか、黄金の輝きを湛えた弓を手にした─想いを継ぐに相応しい誰かが、必ず。
    真堂啓介:「なに。また、会えるさ」
    真堂啓介:─石段を登り。鳥居をくぐり。ここに、やって来る。
    真堂啓介:─それまでは。それからも。自分たちは。
    真堂啓介:「─ああ。守って見せるとも」
    真堂啓介:─冬空の向こう。新しい年(みらいは、すぐそこに。

     12月22日
     N市 第十二地区
     
    ハン・シェンイン:─────パタン
    ハン・シェンイン:開かれた資料を閉じ、少しだけ背筋を伸ばすと
    ハン・シェンイン:土壁に囲まれた空間を、見回す。
    GM:───天籟魔訶の隠れ家
    GM:今、君達はそこに居る。
    ハン・シェンイン:「……まだUGNの手が入っていなくて良かった」
    ハン・シェンイン:その中に在った資料を、一通り鞄に詰める
    ハン・シェンイン:「………ここまで付き合う必要は無かったんだよ」
    ハン・シェンイン:そして、傍らの少女に向けてそう漏らす。
    篠内カエデ:「……気になるじゃん」
    篠内カエデ:特にここまでの作業を手伝うでもなく、伏せたアルメリアの背に横向きに座ったまま。
    篠内カエデ:「乗ろうとした船? だかなんだか言うやつ」
    ハン・シェンイン:「”乗りかかった”だよ」
    篠内カエデ:「……それ」
    篠内カエデ:「あのでかい人がどうなったのかとかさ」
    ハン・シェンイン:「………」軽く鼻で笑った後
    ハン・シェンイン:「どうにもなっていない。”鎧門”は…まだ、あのままだ」
    ハン・シェンイン:「今は、とある場所に隔離しているけど…そこまで教えるつもりは、私には無い」
    篠内カエデ:「見込みあんの?」
    ハン・シェンイン:「…………」言葉を詰まらせて
    ハン・シェンイン:「……分からない。」
    ハン・シェンイン:「あの男からは、”書いてある”と言われたが」
    ハン・シェンイン:「今の所は、さっぱりかな」
    篠内カエデ:「……」
    ハン・シェンイン:「………斬り捨てていければ、楽なんだろうけどね。」
    ハン・シェンイン:「”モード”、君ならどうする?」
    篠内カエデ:「はあ? なんでこっちに振んの」顔を顰めて。
    篠内カエデ:……例えばリスが、と想像する。
    篠内カエデ:「……何とかはしようとするだろうけど」渋々と。
    篠内カエデ:「あいつらに好き勝手されたままだってのはムカつくし」
    ハン・シェンイン:「……私も同じだよ。」
    ハン・シェンイン:「負けず嫌いだからね。」
    篠内カエデ:「別に一緒とかじゃないし」ますます不機嫌そうになりながら。
    篠内カエデ:「それに、そんなこと言ったって」
    篠内カエデ:「実際どうすんの。これから」
    篠内カエデ:「UGN(あいつらは大勝利でめでたしめでたしかもしれないけど。こっちはそれじゃ済まないでしょ」
    ハン・シェンイン:「────そうだね」
    ハン・シェンイン:「でも………今は、FHからも、UGNからも離れて」
    ハン・シェンイン:「少し……一人で考えたい。」
    篠内カエデ:……詳しい事情を知るわけではないが、何となくは分かっている。
    ハン・シェンイン:「元々、先代の星達が遺したものが、形だけを保っていたようなものだ。」
    ハン・シェンイン:「名残惜しさも………特には無い」
    篠内カエデ:この街には、マスターカルラ以外にも──あれと同じか、ひょっとしたらそれ以上に、タチの悪い連中が押し寄せてきていて。
    篠内カエデ:その悉くが、UGNに打倒されつつある。
    篠内カエデ:きっと、年が明ける頃には。にっくき奴らは問題を片付けて、手を空けることができるのだろう。
    篠内カエデ:そうなれば、その時になっても尚、残りカスじみて居着いているような零細セルがどうなるか。
    篠内カエデ:──ハン・シェンインへの問いは、そのような不安からも生じたものだったが。
    篠内カエデ:「……何それ」
    篠内カエデ:「自分はもう十分お金も伝手もあるから好きにしますってこと?」
    篠内カエデ:「穏やかなヨセーってやつだ。羨ましいね」
    ハン・シェンイン:「………」その言葉に、若干ムッとなって
    ハン・シェンイン:「余生、じゃない」
    ハン・シェンイン:「いずれ星へと至る私の道のりの、ほんの一部だ。」
    篠内カエデ:「の割には、しわしわのババアみたいな言い草だったじゃん」半眼で見遣る。
    ハン・シェンイン:……ムスッ
    ハン・シェンイン:「老婆じゃない」
    篠内カエデ:「……。はいはい」
    篠内カエデ:嘆息して。
    篠内カエデ:「何だっていいけどさ。お仕事は完了ってことでいいの?」
    ハン・シェンイン:「ああ、子供なのによくやってくれた。報酬を渡さなきゃいけないね」
    ハン・シェンイン:先程ババアと言われた事を根に持ったように返す
    篠内カエデ:「子供じゃない」眉間に皺を寄せる。
    ハン・シェンイン:嘆息
    ハン・シェンイン:「現金でいいのかな」
    篠内カエデ:頷く。
    ハン・シェンイン:「部下に集めさせたレネゲイドアイテムもある。良ければ、それも持って行って欲しい」
    篠内カエデ:「…………まあ、くれるって言うなら」
    篠内カエデ:やや戸惑いつつもやはり頷く。
    ハン・シェンイン:「UGNにでも渡せば、君の…君達の待遇について、少しくらいは考えてくれるだろう。」
    篠内カエデ:「……なんであいつらに頭下げる前提なわけ?」
    ハン・シェンイン:「……何かに頼る事を、子供の内に覚えていた方がいい」
    ハン・シェンイン:「私のようになりたくなければ、ね」
    ハン・シェンイン:「差し出がましいようだけど…」
    ハン・シェンイン:「そのままでは、君はいつか…きっと後悔する。私はそう思う」
    篠内カエデ:「子供じゃないっつってんでしょ……」
    篠内カエデ:苦々しそうに。あるいは苦しそうに。
    篠内カエデ:……リーダーとリスは、UGNの保護下に入るのも吝かではない姿勢でいる。それは知っている。
    篠内カエデ:二人が勝手に決めたことだ。
    篠内カエデ:自分は、あくまで自分のために動く。かつて同行した呪術師に言われた通りに。
    篠内カエデ:……けれどこの場合、果たしてどうするのが“そう”なのか。
    篠内カエデ:「……いいから、さっさと出すもん出してよ」
    篠内カエデ:「今更ほかに隠し場所も無いんでしょ」
    ハン・シェンイン:「……」足元の影から、いくつかの麻袋がせり上がってくる
    ハン・シェンイン:そして自身の武装を外し、袋の上へ
    ハン・シェンイン:「こちらから出せるもの、全て」
    ハン・シェンイン:「”モード”篠内カエデに譲り渡す」
    篠内カエデ:「……ん」
    篠内カエデ:竜の背から降り、袋の口を開いて中身を見る。
    GM:中には、乱雑に押し込められた紙幣と、由来も分からないような大量のレネゲイドアイテムが詰まっている
    篠内カエデ:「…………」
    篠内カエデ:一瞬だけ、かすかに目を瞠って。
    篠内カエデ:「……たしかに」
    ハン・シェンイン:こくり、と頷いて
    ハン・シェンイン:「では…本当にこれでお別れだ」
    ハン・シェンイン:「君のお陰で、私は今…こうして、再び何かを始められる」
    ハン・シェンイン:「………ありがとう。篠内カエデ」
    篠内カエデ:「……どういたしまして」鼻を鳴らして。
    篠内カエデ:「せいぜい頑張ってお星さまになってよね」
    ハン・シェンイン:「……………今度は」
    ハン・シェンイン:「”知っている”と、言わせてみせるとも。」
    ハン・シェンイン:どこか吹っ切れたように、不敵に笑って
    ハン・シェンイン:長い髪を揺らし、”イエローコゥト”最後のリーダーは君の前から姿を消した
    篠内カエデ:「……カッコつけ」彼女の消えた跡に向かって呟く。
    GM:───そして、その空間自体がどこかへ消え去ったように
    GM:君とアルメリアは、気付くと山の中に立っていた。
    GM:時刻は夕方。裸の木々の向こうには、街並みが見える。
    篠内カエデ:西日を受け、手で庇を作って目を細める。
    篠内カエデ:「……付き合ったげるよ」
    篠内カエデ:「あんたが戻ってくるつもりなら、わたしはここで待っておく」
    篠内カエデ:「その時には、子供とか言わせないから」
    アルメリア:麻袋を咥えて持ち上げ、上を向いてごくりと呑み込む。
    アルメリア:レネゲイドアイテムも含め、渡されたすべてを腹に収めてから。
    篠内カエデ:その背に少女が跨り、街へと首を向けさせる。
    篠内カエデ:「……帰るよ」
    篠内カエデ:「わたしの家があるのは、あそこだ」
    GM:光を遮る木々の向こう
    GM:一人と一匹は、日の当たる場所へと向かった。

     12月24日
     N市 第十二地区
     黒ノ門一丁目 黒瀬屋敷

    ヒスイ:「─────」だだっ広い和室の中。対面に座る少年は、あの事件の後からずっと、いつにも増してムスッとした顔を浮かべている
    黒瀬直:対する女、屋敷の主は少し困った顔をしている。 
    ヒスイ:「────やっぱ、納得いかん。」
    黒瀬直:「そうか。そうだろうね」神妙な顔で頷く。
    ヒスイ:倒す、倒さないは、この際どうでもいい。
    ヒスイ:ただ
    ヒスイ:その最後の場所に、居合わせる事すら出来なかった事実が
    ヒスイ:この、少年の形をした生体兵器にとっては納得し難い事のようだ。
    黒瀬直:『黒瀬の姐さんみたいに強くカッコいい、そんな男になって、"マスターカルラ"を叩き斬る』
    黒瀬直:当然の如く、一言一句違えることなく記憶している。
    黒瀬直:誓いの言葉だ。しかと胸に刻んでいる。支えにもなった。
    黒瀬直:「ヒスイ」
    ヒスイ:「ん」片目を空け、君の顔を見上げる
    黒瀬直:「申し訳ないことをしたね」
    ヒスイ:「……直が謝る事とちゃう」
    ヒスイ:「”有事に備えての拠点防衛”」
    ヒスイ:「ああ、大事じゃ。そんなもん、百も承知じゃ」
    ヒスイ:だからあの時、市街戦闘には参加せず第十二支部へと向かった
    ヒスイ:「………でも」
    ヒスイ:「…それで整理が付く付かんは…また、別の話じゃ」
    黒瀬直:「いや、これは私の失態だな」
    黒瀬直:「私はヒスイを、彼女の元まで送りたかった」
    黒瀬直:「それが叶わなかったのは、最後のその時まで私たちが後手に回り続けた故の事」
    黒瀬直:「天籟魔訶の伏せ札を暴くことが出来ず、君たちをが危機に陥るままにしたのだから」
    黒瀬直:「……私やこの街が無事に済んだのも、敵の罠を食い破ってみせたヒスイたちのお陰だ」
    黒瀬直:「君と対等な関係を結ぶと言ったのに、感謝することしか出来ないのだからね」
    ヒスイ:「……………」
    ヒスイ:「…………実は」
    ヒスイ:「マスターカルラには、裏で遭った」
    黒瀬直:「……ふむ」
    ヒスイ:「でも…やっぱり動けんかった。」
    ヒスイ:「あそこで儂が動いたせいで……余計な被害を出す事考えたら」
    ヒスイ:「…………どうにも、なぁ」
    ヒスイ:「…………この生き方選んだ儂の覚悟も、”ああ、そんなもんやったんか”って気がして」
    ヒスイ:「無性に……やりきれんのよ」
    黒瀬直:「復讐の誓いに、全てを投げうてなかったことを」
    黒瀬直:「迷いだと思うか」
    黒瀬直:「これまでの道行きを、軽んじさせるものだったか?」
    ヒスイ:「………」その言葉に口を噤む
    黒瀬直:「私は否を唱えるよ」
    黒瀬直:「人の思いは一つに染まるものではない。常に表裏一体だ」
    黒瀬直:「覚悟が足りないから、想いが軽いから選べないのではない」
    黒瀬直:「君の歩いてきた道程が、築いてきた絆が重いからこそ迷ったのだ」
    黒瀬直:「だからこそ、ヒスイたちは帰って来れた」
    黒瀬直:「立派なことだ。私は君と共に戦えたことを誇りに思う」
    ヒスイ:「…………」手を後ろに突き、天井を見上げて
    ヒスイ:「………そんなもんか」
    ヒスイ:「…上手くいかんのぉ、人間の生は。」
    黒瀬直:「分からんさ。生きてみないことにはね」
    黒瀬直:「その内ああして正解だったと思うかもしれないし、後から後悔するかも知らん」
    黒瀬直:「横から見ている分には尊敬できて、ひどく助かったというだけのことだ」
    黒瀬直:「振り返るにも、まずは歩いていかないとね」
    黒瀬直:「一仕事終えたわけだが、ヒスイはこれからどうするつもりだ?」
    ヒスイ:そのまま畳の上に寝転がり「………そうじゃのぉ…」
    ヒスイ:「帰る……か、親父もこれから色々大変そうやけん」
    ヒスイ:「そろそろ戻ってやらなあかんかな」
    黒瀬直:「ふむ、寂しくなるね」
    ヒスイ:「………春先から、か…随分と世話んなった」
    黒瀬直:「こちらこそさ。困った時に頼れる相手が減るのも痛手だ」
    ヒスイ:「まあ、菅原の所をちょっと手伝ってやらないかんし…すぐって訳やないけどな」
    黒瀬直:「……」
    ヒスイ:「その時まで、別れの挨拶でも考えといてくれや」
    黒瀬直:「ふむ……こういう時は、呼び止められた方が嬉しいものかな」 
    ヒスイ:「…………そりゃ表か、裏か?」
    黒瀬直:「手放したくないとも離れたくないとも思っているよ」
    ヒスイ:「阿呆」軽く笑って、顔を覆う
    ヒスイ:「両面表のイカサマじゃ、それは」
    黒瀬直:「正直なだけだとも」
    黒瀬直:「ま、思う通り。好きにしなさい。所詮これも一つの選択」
    黒瀬直:「何かが終わるわけでもない……これで終わりにはさせないさ」
    ヒスイ:「……………いつ動かんくなるんかも分からん身体じゃが」
    ヒスイ:「表でも、裏でも、儂は」
    ヒスイ:「死ぬまで、お前の事を忘れん。それだけは先に言うとくで。」
    黒瀬直:「……」
    黒瀬直:静かに、傍らへ歩み寄って。 
    黒瀬直:「嬉しく思う」 
    黒瀬直:「また顔を見せろよ。もっと喜ぶから」
    黒瀬直:拳を固めて、胸の前に。
    黒瀬直:瞳を真っ直ぐ見つめる。高さは同じく、真正面。
    ヒスイ:……上体を起こして、瞳を見つめ返し
    ヒスイ:丁度、直線上に突き出た拳に向け
    ヒスイ:────ごつん
    ヒスイ:真っ直ぐ、小さな拳を突き合わせる
    ヒスイ:「また、”いつか”」
    黒瀬直:「ああ」
    黒瀬直:「また、私の前に立ってみせろ」
    ヒスイ:その言葉に、言葉ではなく笑顔で応じた。

     N市 第十二地区

    アレッサンドラ:「────む」
    黒瀬直:「────おお」 
    GM:支部へと続く石段の下、君は見覚えのある人物と鉢合わせた
    アレッサンドラ:「その後調子は?」
    黒瀬直:「良好だ。打った布石はしばらく待つ必要があるが」
    黒瀬直:「そっちは?」
    アレッサンドラ:「変わりはない。負傷も癒えた故、そろそろ帰国しようと思う。その前にこの街でも見て回ろうと、こうして外に出ている次第だ。」
    アレッサンドラ:淡々と、業務連絡でもするような、いつも通りの口調
    黒瀬直:「そうか。ここは良い所だから、たっぷり堪能して早めに出ていくことを進める」
    黒瀬直:特に気にする様子もなく、淡々と受け入れ同じように応える。
    アレッサンドラ:「従おう。最短、最高効率で満喫する事にするさ」
    アレッサンドラ:「───ああ、それと」
    アレッサンドラ:懐から、何らかの機械部品めいた球状の物体を取り出して
    アレッサンドラ:「年の瀬、12月31日」
    黒瀬直:「……」黙して聞き入る。
    アレッサンドラ:「こちらに作らせてもらったカステヘルミの墓へ、これを供えて欲しい」
    黒瀬直:「承った。ところで何かねこれ」
    アレッサンドラ:「使い魔だ。私はマキナと呼んでいる。」
    アレッサンドラ:「妹も私も、昔から機械いじりが好きでな」
    アレッサンドラ:「こうして造った機械に、精霊の力を宿したものが」
    アレッサンドラ:影から箒を取り出して「これのように、私が戦闘で用いる使い魔となる」
    アレッサンドラ:「ただ………その中には、もう何も入っていない」
    アレッサンドラ:「妹と私が初めて造った、失敗作だからな。もう壊れてしまっている」
    黒瀬直:「……なるほど、大任だね」
    黒瀬直:「君に認められ、託されるのは悪くない」
    アレッサンドラ:「”これを見せれば、もしかして”などと、淡い希望に縋る気持ちもあったが」
    アレッサンドラ:「……そうは、ならなかったのでな。せめて」
    アレッサンドラ:「妹の、黄泉への旅路の御守りにしたい。」
    黒瀬直:「必ず届けよう。遺産の収容、墓所の守人、残された物を守るのが第十二支部(うちの仕事だ」
    黒瀬直:「何者にも手は出させん。安心して国に帰り、落ち着いたらまたおいで」
    アレッサンドラ:「────必ず。」
    アレッサンドラ:「では、私はそろそろ向かう。時間は有限なのでな」
    アレッサンドラ:「世話になった。君達全員が、私の恩人だ。」
    黒瀬直:「そうか」
    黒瀬直:「私も……君と会えて良かったと思っている」 
    黒瀬直:「箒で飛ぶのは、良いものだった」
    黒瀬直:「……きっと、楽しかったろう」
    黒瀬直:「魔女よ。良き旅を祈っている」
    黒瀬直:身を翻して、支部へと向かう石段を登ってゆく。
    アレッサンドラ:「………」その背中を数秒見つめて
    アレッサンドラ:彼女とは反対側、市街地に向けて足を踏み出し
    アレッサンドラ:「────」ふと立ち止まって、妹の亡骸が眠る場所を見つめる。
    アレッサンドラ:「………………………ああ」
    アレッサンドラ:「………”悲しい”、な。」
    アレッサンドラ:全てを終え、ようやく吐き出したその感情が
    アレッサンドラ:溶けて広がるように、寒空の中へと消えていった。

     N市 第十二地区
     第十二支部内
     

    GM:冬の冷気を吸い、ただ立つだけで足を凍てつかせるような、板張りの廊下
    GM:支部を訪れた黒瀬直は、そこで見知った二人組に出会った。
    御影 肖子:「あら」角から現れたその姿を見止めて、足を止める
    :「どうした…急に止まって…って、おう」
    黒瀬直:「やあ、肖子くんに泊くん」
    黒瀬直:「……こうして顔を揃えるのも一週間ぶりかな」 
    :「バタバタしてたからな。色々」
    御影 肖子:「ええ……数日は入院していましたし」
    御影 肖子:「この街の多忙さにも、流石にそろそろ慣れては来たとは思っていましたが……」
    御影 肖子:少しくたびれた様子で息を吐いて「……失礼」かぶりを振る。
    黒瀬直:「ここで話すのもなんだし、茶でも淹れようか」
    :「………そう…だな。頼む」ベンチコートのポケットに両手を突っ込みながら
    御影 肖子:「大丈夫ですか? ……いえ、こちらは丁度最後の報告を終えてきたところなので」
    御影 肖子:「手すきではありますが」
    黒瀬直:「なに、私も珍しく暇を持て余している」
    黒瀬直:冗談なのか本気なのかよくわからない茶目っ気を見せながら。
    御影 肖子:(……気を遣われたかしら)
    御影 肖子:「まあ、そうですね……丁度、訊ねたい事もありましたし」
    御影 肖子:ちらと横に立つ女を見やり「……リョーコにも、まだちゃんと報告してなかったし」
    :「…………ああ」
    黒瀬直:緑茶と羊羹を人数分。ちゃぶ台の上に並べて囲んで。 
    GM:「ん、サンキュ」
    黒瀬直:「……とまあ、先の戦いに協力してくれた者たちのその後はこんな具合だ」
    黒瀬直:「天籟魔訶を追ってきた者たちも、じきに街を発つ」
    御影 肖子:「……そうですか。ありがとうございます」
    御影 肖子:言って、少し遠い眼をして。
    御影 肖子:「……"尸狼星"は、どうなったかしら」
    御影 肖子:任務の報告上、彼女が共闘を果たした後に行方を晦ました事までは伝え聞いているが。
    :「………ああ」その名前を聞いて、物憂げな顔を浮かべる
    :「……アタシにもよく分かんねえけど」
    :「”独りは嫌だ”、だとさ」
    :「後は…報告通りだ。気づいたらどっか行ってやがった」
    御影 肖子:「……。そう」
    御影 肖子:自分に並び立つ者は不要、と公言していたあの日の彼女の姿を思い出し
    御影 肖子:「それを見つけたなら」
    御影 肖子:「またいずれ、どこかで立ち上がるでしょうね。あいつは」
    :「あーあ、大人しく捕まりゃいいのに…」
    御影 肖子:「厄介な話だわ」本気ともつかない声音で言う。
    :「まぁ次も勝つけど…………で」
    :「ナオに聞きたい事って何なんだ?」
    御影 肖子:「ああ……それは」僅かに視線を宙にやってから、黒瀬直の方を見る。
    黒瀬直:「んむ?」羊羹を口に突っ込んでいる。
    御影 肖子:「……華金弓を、あの子に差し出したこと」
    御影 肖子:「貴女が何を思ったのか、聞いてみたくて」
    :「………」
    :頬杖を突いて、黒瀬直の言葉を待つ
    黒瀬直:「んぉ」
    御影 肖子:「……ゆっくり飲み込んでからでいいですからね」
    :無言で茶を指す
    黒瀬直:むぐむぐと口を動かし、茶で流し込む。
    黒瀬直:「ふむ」
    黒瀬直:「……別にな」 
    黒瀬直:「あれをぞんざいに扱っているわけではないからな……?」
    御影 肖子:「え。そういう、意味では……」慌てたように手を振って
    黒瀬直:「二人の前でよく会ったばかりの他人に渡してはいるが……」
    :「分かってるから聞いてんだよ、ショーコも」
    :「オマエも真に受けんな」
    黒瀬直:「計三度ほど手放してはいるが……」
    御影 肖子:「必要だと思ったらやる、という話でしょう。黒瀬さんがその辺り、やけに思い切りが良いことは分かっているので……それが、熟慮の上にある行動であることも」
    御影 肖子:「真に受け……いや、だってどう見ても本気で体面を心配してるじゃないですか。ほら」
    黒瀬直:少ししょんぼりしている。
    :「あーもう分かったから、ナオちゃんが弓を大事にしてるのは!」
    黒瀬直:「うむ」けろっとしている。
    御影 肖子:「ええ、それはとても」
    御影 肖子:「ただ……私には、どういう理由があったにしても、できなかった選択だと思ったから」
    黒瀬直:「そこは、初めて会った時に話した通りかな」
    御影 肖子:「……家の事は全て自分で決められる、と」
    黒瀬直:「華金弓は当主が受け継ぐもの、という決まりも」 
    黒瀬直:「黒瀬の人間が決めることに過ぎん。遺産との契約条件は別にあるからな」
    御影 肖子:「分かりますが……それは、できない理由がないという話です」
    御影 肖子:「何故そうしたか、という理由はまた別にあって」
    御影 肖子:「……私には、それがよく見えなかったから」
    黒瀬直:「……あの時」
    黒瀬直:「他に何かすべきことが、出来ることがあったのではないか」
    黒瀬直:「そう思うかい?」
    黒瀬直:「私は誰もが最善を為したと思っている」
    御影 肖子:「……」
    :「………その場に居なかったアタシは、話聞いて想像するしか出来ねぇけど」
    :「その”誰もが”には」
    :「”天籟魔訶”も、入るのか?」
    黒瀬直:「ふむ、敵対しあう者同士が最善を尽くすとはどういうことか」
    黒瀬直:「私たちが善である、というのは都合の良い話だね」
    黒瀬直:「例えば、未来を。明日を切り拓いた者が居たな」
    黒瀬直:「子どもを、産み落とした者も居た」
    黒瀬直:「私は、これまで託されてきた宝物を譲り渡した」
    黒瀬直:「打倒されたのはオーガンへ連なるもの、他の何物をも認めないものだった」
    黒瀬直:「変わらずにはいられない明日を、少しでも豊かにすることが善であると言えるのかもしれん」
    黒瀬直:「私がすべきだと思ったのは、だからだ」
    黒瀬直:「天籟魔訶が受け取るものを、呪いだけにはしたくなかった」
    黒瀬直:「まあ、遺産も呪いと表裏一体なのは君たちも知っての通りだけどね」
    御影 肖子:「……私は、ただ」
    御影 肖子:「力ある道具というものは、人のため使われてこそ最善であると」
    御影 肖子:「そう信じています」
    御影 肖子:「……その担い手に、貴女より相応しいのが彼だとは」
    御影 肖子:「少なくともあの時点では、思えませんでした」
    黒瀬直:「ありがとう。使い手としては光栄だ」 
    御影 肖子:「……だけど、ああ。単純な話だったんですね」
    御影 肖子:「あの時は、あれこそが"人のために使う"という行いそのものだった」
    黒瀬直:「そこは経験だね」
    黒瀬直:「ずっと、自分をどう使うのが良いかを考えてきたから」
    黒瀬直:「暫くしたら使えなくなるのは痛いが、戦いようは他にもあるしね」
    御影 肖子:「……覚えておきます。私も、いつか」
    御影 肖子:「授ける側に立つ日が来るのでしょうから」
    :「………」首から下げた紐に括りつけた腕輪を眺めて
    :「アタシのは…オマエらのとは、ちょっと勝手が違うから」
    :「……誰かにあげよう、とか…考えても無かったな。」
    :「アタシが死んだらどうなんのかねぇ…これ」
    御影 肖子:「契約者が死亡した場合、遺産は新たな使い手を求めて呼ぶ事になると思うけれど……」
    御影 肖子:「リョーコは、どうしたいの」
    御影 肖子:「自分の手を離れた後は、誰にも使われてほしくない……って、思ったりする?」
    御影 肖子:"力ある道具"である以前に、一人の人間にとっての思い出であるならば。そういう感傷もあるだろうと。
    :「………」一瞬、能天気な同居人の顔と声が浮かんで
    :「………使われる、使われないってより」
    :「……アタシの存在を背負わせるみたいで…少し、気が引ける」
    御影 肖子:「……」ふと、遠い眼をして
    御影 肖子:「そういえば……"マスターカルラ"も、近い事を言っていました」
    御影 肖子:「怒り。痛み。使命。あるいは、人の心の形に干渉する遺産」
    御影 肖子:「そういったものを、次の世代に背負わせる事は……忌まわしい真似で」
    御影 肖子:「世界の平和を迎える為には、そうした過去の清算が必要なのだと」
    :「…………」
    御影 肖子:「……」少し浮かない表情になって「貴方の言葉を伝えた時も」
    御影 肖子:「"誰のことだか分からない"、と」
    :「…………そっか」
    :そう言うと、ガバっと御影さんの肩を抱いて
    :「ちゃんと届けてくれたんだな、ショーコ」
    御影 肖子:「わっ」にわかに驚いて
    御影 肖子:「……約束事は、ちゃんと守る方ですから」
    :「知ってる、だから任せたんだ。」
    :「ありがとな、ショーコ。」
    御影 肖子:「……ん。どういたしまして」
    :「でも…そっか。”分からない”か…」
    :「年明けにでも、中国まで謝りに行かなくちゃな」
    御影 肖子:「……自分に対して向けられる怒りも、あいつにとっては"置いていくべき物"だったんでしょう」
    御影 肖子:「仮にはっきり名を告げて、仇だと言ったとしても。まともに取り合ったとは思えないし……それに」
    御影 肖子:「それが不手際だと言うなら、その責は私にあるのではないかしら」
    御影 肖子:「その事でリョーコが謝るのは筋が通らない気がするのだけど」
    :「細かいなぁ…気持ちの問題だ、気持ちの。」
    :「付いて来い、つっても来ねぇだろ。オマエは」
    :「その分、アタシが謝っといてやる。これで文句無ぇだろ」
    御影 肖子:「まあ……そうね。私がいない方が、リョーコも人目を気にせず涙を流せるというものでしょうし」
    :「ぐっ……!」
    御影 肖子:「それに、付いて行けないのも本当」
    御影 肖子:「もし、無事に"13人"の件が落ち着いたら。一度は向こうに戻る事になると思うから」
    御影 肖子:「年の明けには、親戚の集まりとかもあるしね。顔を出しておかないと、まあ……あまり体裁がよくない」
    :「……………」一瞬だけ、存外に寂しそうな顔をして
    御影 肖子:「そんな場所で、出奔していた不良息子の兄さんを一人にするのも可哀想だしね」
    :「そっか……まあ、しょうがないか。」
    黒瀬直:「そんなに寂しそうな顔をするなら、いっそついていってみるかい?」
    :「………」口を尖らせて「…行かねぇよ。ナマタローどうすんのかだってまだ決まってねぇのに…」
    御影 肖子:「あら。その気なら来てもらっても良かったのだけど」
    :「…………でも」
    黒瀬直:「革人くんの針の筵度も下がっていいんじゃないか」
    :「親戚全員、オマエら兄妹みてぇな堅物なんだろ………?」
    :「………10分保つか…どうか…」
    御影 肖子:「父が、私の同居人達に興味があると言っていたし……なっ」
    御影 肖子:「そんな事は……」「…………ないとも、言えませんが」
    黒瀬直:「面白そうだな……」
    :「ハハッ、冗談冗談。」
    御影 肖子:「黒瀬さんはなんでちょっと興味を示してるの……?」
    :「こっちは居候の身だ、興味持たれてんのに出向かねぇのも失礼だろ」
    黒瀬直:「いや、泊くんがどうにか対面を取り繕うとしている様は想像するだに面白いだろう」
    :「旅費はアタシが出すから、行こう、3人で」
    :「おい、そっちかよ」
    御影 肖子:「ああ、そっち……」
    :「オマエも納得すんな」
    御影 肖子:「来てくれるのはいいけど、旅費は結構よ。客人でしょう」
    :「……………」家計簿と天秤を頭に浮かべて
    :「………言葉に、甘える。」
    御影 肖子:「結構。来てほしいって言ってるのは、うちの方なんですから」
    御影 肖子:「浮いたお金で観光でもするといいんじゃないかしら。生太郎も喜ぶでしょう」
    :「そうだな、ゆっくりブラブラ……」間があって「出来そうにもねぇけど」
    :「一つ、楽しみが増えた」
    御影 肖子:「そうね。……まだ、年明けには少し"遠い"けれど」
    御影 肖子:休憩室に貼られたカレンダーを見遣る。あと7日。討つべき災厄は、まだ数を残している。
    御影 肖子:「ともすれば、今までで一番忙しい一週間になるわ」
    黒瀬直:「うん。皆にはもうひと踏ん張り、苦労を掛けるね」
    黒瀬直:「だがあと一週間、あと一歩だ」
    黒瀬直:「……ようやく、ここまで漕ぎ着いた」
    黒瀬直:「よろしく頼む。二人とも……それに」
    黒瀬直:黄金の大弓を、合わせた手から形成する。 
    黒瀬直:「君とは、これで仕事納めになるだろうからね」
    黒瀬直:その総てが黄金に輝く金属弓、その形状が、かつてと僅かに異なっている。
    GM:───弓へと絡みつくように施された、蔓じみた装飾と
    GM:両端に増えた、音鳴らぬ鈴のような装飾が、そこには在った
    黒瀬直:「……男の子のものになると、可愛らしくなるのかね」かつて邂逅した、少女としてのかたちを思い浮かべながら。 
    :「単に、好きなもんなんじゃねぇか?」
    御影 肖子:「……」じっとそれを見て。「好きなもの、かは分からないけど」
    御影 肖子:「どことなく、鈴緒みたいね」
    御影 肖子:「可愛いというより、むしろ似合ってるかも」
    御影 肖子:「人の願いを聞き届ける弓なのだから」
    黒瀬直:力ある道具、他者を傷つける刃。人の心に根付く禍根。どう言いつくろっても、これは彼の母が否定したものだ。
    黒瀬直:「……少しでも、幸せを残せると良いな」
    :「…………ふーん」
    :「こいつ自身に、叶えたい事でもあったのかねぇ」



    ──────────
    ─────────────────
    ──────────────────────リ ィン

     12月24日
     N市
     ???

    GM:到着と同時、アイマスクを外すように指示がある
    GM:今君が居るのは、無機質な壁に囲まれた…薄暗い施設
    GM:時折、施設全体が揺さぶられてる感覚に襲われながら
    GM:エレベーターに案内された君は、そのまま面会室へと通された。
    ユーカ:「───やぁ、少年。」
    真堂 光磨:「どうも。健康そうで何より」
    真堂 光磨:建前か本音か。淡々とした声色から判断はつかない
    ユーカ:「それで、今日はどういった要件だい?」
    ユーカ:「暇潰しに付き合ってくれてるのなら、それより嬉しい話はないけどさ」
    真堂 光磨:「クリスマスケーキに何を選ぶかの相談なら気楽だったな」
    ユーカ:「ああ、そうか。天影のせいですっかり忘れていたが、ケーキっていうのは本来祝い事の時に食べる風潮があるんだったね」
    ユーカ:「折角のクリスマスイブなのに、もっと若い子と遊ばなくても良かったのかい?」
    真堂 光磨:「予約してある上で予定組んだに決まってるよ」
    真堂 光磨:────面会のタイミングがこの日しかなかった、というのは皮肉ではあるが
    真堂 光磨:「うちの飼い猫、構ってあげないといけないから」
    ユーカ:「へぇ…愛猫家か、比喩かの判断はつかないけど」
    ユーカ:「それなら、手短に終わらせようか。差支えがあると良くないからね。」
    真堂 光磨:「気遣いに感謝する」
    真堂 光磨:吐息。
    真堂 光磨:「“天籟魔訶”の最終目的。彼を、そのカタチで世界に生み落とすこと」
    真堂 光磨:「そこに少し気になった。……言っていたから」
    真堂 光磨:「『母さんはユーカの語る”普通”とは違っていた』と」
    ユーカ:「…………」
    真堂 光磨:「“マスターカルラ”がどうしていたか。貴方への尋問で、大まかな部分は開かされた」
    真堂 光磨:資料には事前に眼を通してある。塗り潰されて、自らの権限で知られる範囲であったが
    真堂 光磨:「……“普通”を教えたのは。貴方の興味本位?」
    真堂 光磨:「世界を塗り潰す災厄。理を犯す新世界」
    真堂 光磨:「自我が切り離され、消失する予想はできていた」
    真堂 光磨:──これを聞いたところで、意味がないとはわかっている
    真堂 光磨:だが、
    真堂 光磨:「教えて欲しい。貴方は、何を見ていたのか」
    ユーカ:「…………この前も言ったけど、私が動く理由なんて全部”私情”だけさね」
    ユーカ:「だから、答えられるとしたら…”私がそうしたかったから”以外には無い」
    ユーカ:「………………」
    ユーカ:「少年」少し声音が変わって
    ユーカ:「発生した日の事を覚えているかい?」
    真堂 光磨:「……」
    真堂 光磨:「覚えている。忘れることはきっとない」
    真堂 光磨:多くの幸いを与えられて。その在り方を確かめられてなお、原初に沈んだ記憶は
    真堂 光磨:あまりに冷たく。動かすことのできない重さを、自らの奥底に置いている
    ユーカ:「………私はね、戦場で生まれたんだ」
    ユーカ:「明かりが点くように、パッ…てね、気付いたら、たくさんの死体に囲まれてた」
    ユーカ:「ともすれば、そこで死んでいた可能性だってあった。だけど、運が良かったのかな」
    ユーカ:「私と一人を残して、誰も生きてなんかいなかった」
    真堂 光磨:「……一人」
    ユーカ:「その生き残りがね、私にこう言ったんだ」
    ユーカ:「”戦場なんか碌な場所じゃない”って」
    ユーカ:「その時は意味が分からなかったけど、歳月を重ねて、理解が出来るようになった」
    ユーカ:「………そこから、戦争で国を、家を、家族を失った人間をたくさん見てきた」
    ユーカ:「私自身が、それを演じる事もあった」
    ユーカ:「………それで、多くの人間の世話になった。みんな…気のいい連中ばかりだったな」
    ユーカ:「そのせいかな、しばらくして…今度は私の方が、そういう人間を拾い上げたくなるようになった」
    ユーカ:「……私が戦争嫌いなのは、”別れ”が原因だが」
    ユーカ:「”出会い”が原因になって根付いちゃった性質もあるのさ」
    ユーカ:「だって私は、『人間』から生まれたんだから」
    ユーカ:「────”放っておけなかった”」
    ユーカ:「あの子に干渉した理由なんて、そんなものだよ。」
    真堂 光磨:「……そんなもの。ね」
    真堂 光磨:「でも。十分だったと、勝手には思うよ」
    ユーカ:「ふふ、それで弟子の邪魔をしたんじゃ世話がない。」
    ユーカ:「だから今回は」
    ユーカ:「”私達の負け”って事で、一つ頼むよ。」
    真堂 光磨:「そうさせてもらう」
    真堂 光磨:……体感、残り時間は少ないだろうか。
    真堂 光磨:ふと、浮かんだものがある
    真堂 光磨:「師匠っていうのは、思ったより適当だったりするんだね」
    真堂 光磨:「……一年くらい前には、もっと厳格な人がなるものだと思ってたけど」
    ユーカ:「あはは、その辺は向き不向きだよ」
    ユーカ:「私も数百年前は、厳格な師として生きたりした事もあったけど」
    ユーカ:「ありゃ駄目だね、肩が凝る。」
    ユーカ:「”そういうの”を続けられる人じゃなきゃ、駄目なんだ。」
    ユーカ:「だから少年」
    ユーカ:「適当で、それでも師として成立している人ってのは」
    ユーカ:「”そういうの”を続けても、それを補って余りある何かがあるものなのさ。」
    真堂 光磨:「…………」
    真堂 光磨:「──前に、聞いたことがあった」
    真堂 光磨:「師匠は弟子を取らない人で。どうして自分は許可したのかって」
    真堂 光磨:「答えは、面白そうだったから。だって」
    ユーカ:くつくつと笑って「ほら」
    ユーカ:「余りある、君への興味があった。」
    真堂 光磨:「……今更答え合わせを得るとは思ってなかったよ」
    真堂 光磨:「ただ。“放っておけなかった”のも、かもしれない」
    真堂 光磨:「その時、随分必死だった。それこそいま振り返ったら、見たくなくなるほどに」
    真堂 光磨:「抱えたものの制御もしないで。それを、師匠に叩きつけてた」
    真堂 光磨:「……そういう意味では。やっぱり」
    真堂 光磨:「貴方も師匠も。きっと、同じ線上にいる」
    ユーカ:「………そうかい。捕まる前に、一目会ってみたかったが」
    ユーカ:「後100年ぐらい生きててくれなきゃ、それも叶いそうにないかな」
    真堂 光磨:「無茶を言う」
    真堂 光磨:「ただ。償いやらの暇潰しのひとつとして、考えてもらうのも十分かもね」
    真堂 光磨:「────ぼくもまた、“真堂”だ」
    真堂 光磨:「師匠の三十年をいつ埋めるかはわからないけど」
    真堂 光磨:「夢か幻が叶う程度には。考えてみるのも面白そうだけど」
    ユーカ:「…………」それを聞いてニヤニヤと笑って
    ユーカ:看守の様子を見て、大体の残り時間を察し
    ユーカ:「───少年」
    ユーカ:「変化こそが、レネゲイドビーイング(わたしたちの真骨頂だ」
    ユーカ:「期待してるよ」
    真堂 光磨:「知っている。そして、受け取った」
    真堂 光磨:「──それじゃ」
    真堂 光磨:立ち上がり、背を向けて
    真堂 光磨:「世界が救われたらもう一度」
    真堂 光磨:「────次の世紀を迎えるより先に」
    GM:視界の端、彼の古代種が微笑んだようにも見えたが
    GM:その日、君達がそれ以上の言葉を交わすことは無かった。

     第十二支部

    真堂 光磨:その日は。酷く静かだった
    真堂 光磨:木々をゆらす風はなく。雲はなく。ただ月明かりが煌々と、夜空の下。七原鹿島の境内を照らす
    真堂 光磨:支部の一角──支部長の執務室。その縁側に、二人の姿を見るのは。一年にも満たない時間ではあるが
    真堂 光磨:奇妙なように。長くを過ごしてきたような、感覚があった
    真堂 光磨:「まだ飲みますか」
    真堂啓介:「何だ、分けて欲しいのかね」
    真堂 光磨:「いいです。悪い大人」
    真堂啓介:二人のうち、片方。師と呼ばれる側の男の傍らには、つい半時ほど前に開封したというのに、半分近くまで中身を減らした瓶。
    真堂啓介:それでも、顔に朱が差すことはなく。酩酊した様子もない。
    真堂啓介:「─まあ、今日くらいはな。酔った気が全くしないのは、困りものだが」
    真堂啓介:少年と違い、男に未来が見えるわけでもない。仮定を重ねる思考の中でも、いつ、何が起こるのかまでは予見できない。
    真堂啓介:─けれど。ことによっては、こうして過ごす夜は今日が最後かもしれないと。そんな予感があって。
    真堂啓介:こうして、弟子(とふたり。いつかのように、月を見ている。
    真堂 光磨:空を見ている。蜘蛛の糸、暗闇の幕。二度覆われたこの街の空
    真堂 光磨:「……多分」
    真堂 光磨:「もう時間は、ないです。……先が見えていない」
    真堂 光磨:師の予感を肯定するかのような言葉
    真堂 光磨:ぶつん、と。映像が途切れて。あるいは何も残らないものがただ左眼に映る
    真堂 光磨:「まぁ。師匠の場合、それを知ってても飲んだと思いますけど」
    真堂啓介:「さすがによく分かっている。……一年近くだものなあ」
    真堂啓介:一年。その言葉に宿る感慨は、きっと、君と同じで。
    真堂啓介:「……最初はな。適当に打ち負かして、諦めるのを待とうと思った」
    真堂啓介:「実際は、俺が思った以上の頑固者だったわけだが」
    真堂啓介:零れる言葉は、酔いが表に出ない代わりか、この場この時だからか。いずれにせよ。
    真堂啓介:紛れもない、本音で。
    真堂啓介:「だが、ああ。君が、名が欲しいと言った時は」
    真堂啓介:「何故だろうな。はじめから、そうなるような気がしていたと。そんな風に思った」
    真堂 光磨:「度々、未来が見えてるようなことを言っていましたけど」
    真堂 光磨:実際、そんなわけはないと知っていても
    真堂 光磨:「……ぼくは。それくらいに」
    真堂 光磨:「誰かに残っている。そう思うと、恵まれてます」
    真堂 光磨:「勘違いから始まったものが」
    真堂 光磨:「別の形を得て。ここにいるための、いられる理由になった」
    真堂 光磨:「感謝しています。あの時、頑固者の石を削って形にしてくれたことを」
    真堂啓介:「……初めの一刀を刻んだのは、俺であったとしてもな」
    真堂啓介:手酌で、杯に酒を注ぐ。その水面を─映る月を見つめながら。
    真堂啓介:「磨かれ、光を放つようになったのは。君と関わった皆のおかげだ」
    真堂啓介:「これから君が関わる、全ての人のおかげだ」
    真堂啓介:一息で、杯を干す。
    真堂啓介:「─そんな君を。俺は、直さんは。─君と縁を結ぶ万物万象は」
    真堂啓介:「ずっと、覚えている」
    真堂啓介:「……だから、なあ、光磨」
    真堂啓介:右手に杯を持ったまま。左手で。─つい先日、戦場に出る直前、そうしたように。
    真堂啓介:君の、金色の髪を。くしゃりとかき混ぜるように撫でて。
    真堂啓介:「君が、あの子を覚えている限り。縁が途切れることは、ない。ないんだ」
    真堂 光磨:この手の温かさを知っている。剣を握り、硬く厚い皮膚の感触を知っている
    真堂 光磨:何度か、こうして頭を撫でる。無言の時も。言葉を添える時も。
    真堂 光磨:──師匠と弟子。押しかけの、我が侭な子供から始まったもの
    真堂 光磨:一年を経て。果ての月に至って、思う
    真堂 光磨:真昼の空の元。二つの絆から授かったもの
    真堂 光磨:真堂光磨は、ここで生まれたことを
    真堂 光磨:「はい。……忘れはしない」
    真堂 光磨:「ぼく達は。勝って、繋ぎます」
    真堂 光磨:聞き逃せ、と言ったあの時とは違う
    真堂 光磨:はっきりと伝えて。聞いてくれと、隣の師へと言葉を放った
    真堂啓介:相も変わらず、態度も声も石のように硬い少年の言葉。しかし。
    真堂啓介:「ああ」
    真堂啓介:受け取ったそれは、暖かなもので。
    真堂啓介:「─勝って、繋いだ先。皆が生きる世界を、楽しみにしている」
    真堂啓介:「……うむ、そうだな。無事に、万事治まったのならば」
    真堂啓介:「その時は、今度こそ一杯付き合いたまえ。なに、誰にも文句は言わせんよ」
    真堂啓介:「古来、子に酒を教えるのは、親の役目と決まっている」
    真堂啓介:空の杯から、少年の双眸を経て。視線は再び、月が輝く夜空へ。
    真堂啓介:─いつものように笑う男の横顔は、いつもより。
    真堂啓介:─安らぎと、満足感に満ちているようだった。
    真堂 光磨:「……お正月でのお祝い、ということで」
    真堂 光磨:立ち上がる。もう一度、共に空を見上げてから。師と向き直り
    真堂 光磨:「一度帰って、伝えてきます。……次に何かが起こった時」
    真堂 光磨:「待っていて欲しいと。またか、って怒られるかもしれませんけど」
    真堂 光磨:「ぼくは多分。直さんや師匠ほど、まだ落ち着けないだろうから」
    真堂啓介:「そうだな。……いつか言ったような気もするが」
    真堂啓介:「君は、これからも変わっていく。変わり続けていく。─以前は、それを恐れているようなところも見えたが」
    真堂啓介:「─今は、そうではないだろう」
    真堂啓介:過去の君を。今の君を。未来の君を。全てを肯定し、背中を押すように頷く。
    真堂 光磨:言葉を受け。背を伸ばし
    真堂 光磨:はっきりと、一礼を返して。少年の足は玉砂利を踏み締めながら、外へ向く
    真堂 光磨:──託されて。願われて。想われて。ここまで来た
    真堂 光磨:幼くも、やるべきことを見た。走り続け、
    真堂 光磨:多くを得、失って
    真堂 光磨:それでもこの身に。石の体になお生まれた鼓動は、輝くものを求めてゆく
    真堂 光磨:──勝つよ。「  」
    真堂 光磨:愛する者と。いつかの再会を約束した彼の名と。多くの出逢いと約束を抱えて、歩いてゆく
    真堂 光磨:いつか
    真堂 光磨:自らの足跡が、歴史と呼べる時になろうとも。この鼓動は消えはしない